【登場人物】
鈴谷(41)
天然ものの上級サキュバス、童●なら2秒で殺せる
熊野(16)
頼れる鈴谷の相棒、まったくかしこくない
「鈴谷に足りないものは何か?」
最近、些か生き急いで改二を超越し軽空母になった鈴谷、ハッキリ言って前々から鈴谷の可愛さはブッちぎりだったがここにきて更にブースト、いやマキシマムブーストがかかったと言えよう、しかし……ッ!!
「鈴谷は扱いの悪さを改善するように要求したい」
「………はぁ?」
寮の部屋で相棒である熊野にアツく相談するものの、熊野は特に興味なさそうに服を脱いで自分のベットにダイブし、昨日から読みかけていたらしい4コマ漫画を読み出した
「聞いて!マジ聞いて!」
「あーはいはい、鈴谷はビッチ可愛いビッチ可愛い、ビッチ可愛いですわ」
「ビッチじゃねーし、っーか真面目に聞けッ!」
この妹…ッ!!姉であるこの鈴谷を舐めくさり、いや、コケにしやがって…ッ!
「とりあえず、鈴谷的には何が足りないのかを徹底分析したいワケよ」
「はぁ…?」
「で?鈴谷に何が足りないと思う?怒らないから忌憚のない意見を言ってチョーダイよ」
「鈴谷に足りないものですねぇ~」
可愛さ、若さ、人懐っこさ、巨乳、これだけあってまだ足りないものがあるとは思えないけど…
「かしこさ?」
「それだッ!!」
それよ!鈴谷に足りなかったのはかしこさッ!圧倒的かしこさ!かしこさの低さ故に微妙に足りなかった火力ッ!メラ●ーマの破壊力ッ!そう、今までの鈴谷はメラ●ーマではない、メ●だ!
「さすが熊野じゃん………鈴谷の求め続けた解答をこうもアッサリと」
「まぁ、鈴谷のバカさ加減は群を抜いてますし」
「バカじゃねーし」
しかし冷静に考えてみればそうだ、ウチのサミーはよくクロスワードパズルしてるし、かしこそうな印象ッ!
「…つまり、鈴谷もクロスワードとかしてたらかしこそうに見えると?」
「見えませんわね」
「なんでッ!?」
「鈴谷の場合、まず、そのファ●リーズでも除菌しきれないビッチ臭がありますもの」
「ビッチじゃねーし、ビッチ臭とかしねーし」
「や、普通にしてますわよ、それは魔界出身の上級サキュバスのように当たり前のように」
「当たり前のビッチ臭ってナニ!?」
「歩くだけで限界まで精気を搾り取る色欲の魔王そのものですわ」
「いやいやいや、ほら!鈴谷も改二になって多少ポロリも減ったじゃん?ってか服が丈夫になったじゃん?」
ってか、今までの制服が脆すぎたんじゃないだろうか…?なんなのあの制服?よく考えたら航空甲板なかったらマジ大惨事じゃん
「これはもうかなりビッチ臭が抑えられたくね?」
「う~ん」
「何故悩むし、なんで悩むし」
っーか、今の全裸でベットに転がる熊野にビッチ臭とか言われてもよく考えたら何の説得力もねーし
「まぁいいや、とりあえず鈴谷に足りないのは“かしこさ”ってのがわかっただけマシか…」
「そうですわ」
「じゃ、まずはかしこさを身につけようと思うんだけど………まずは眼鏡いるかな?」
「眼鏡がみんなかしこいとは限りませんわ」
「マジ?」
「マジですわ」
そうかな?香取ーヌとか見た目だけで超知的に見えるけど…
「かしこさが必要でしたら、かしこさのたねでも食べたら如何です?」
「かしこさのたね!?実在するの…ッ?」
「おおくちばしがよく落としますわよ」
…かしこさのたねもそうだけど、おおくちばしも実在してんの…?
「ちなみに、そのおおくちばしはどこにいんの?基地の近くにいるの?」
「おおくちばしは絶滅しましたわ」
「ぜ…ぜつぜつ!ぜつ!めつ!絶滅…っ!?」
「えぇ、なんでも駆逐艦の子が作ってた野菜畑を荒らして害獣認定され、長門さんが一匹一匹丁寧に首と胴を引きちぎって殺して回ったそうですわ」
アイツ、首とかあるんだ…頭と足しかないと思ってたよ、っーか殺し方エグ過ぎるんですけど、なんなのあの戦艦、おおくちばしに何の恨みがあったの?
「なんでも、首と胴を引きちぎる際に血飛沫と共に叫ぶ断末魔はまるでカナリアのような声だったとかなんとか…」
「や、もういいから、その話はもういいから」
エグいわッ!!っーか引くわッ!!
「じゃナニ?もうかしこさのたねも絶滅したの?」
「明石さんのお店で売ってますわよ」
「普通に売ってんのかよ!?先に言えよ!先に!」
「えぇ、大袋に頭が良くなる豆とか書いてますわ」
「ナニそれ、超胡散臭いんですけど」
「これでおバカな鈴谷も種付け完了ですわね!」
「種付けとかゆーな!!意味が違うわ!!わざとか?わざと言ってんの?ねぇわざと言ってんのそれ?」
後日、明石の店で買った胡散臭い袋豆もボリボリ食べながら歩いてたら提督から相変わらずバカそうなツラだなと言われ、 部屋に戻って熊野の口に袋豆を全部ブチ込んだ