不健全鎮守府   作:犬魚

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久々に帰ってきた白露型キセキの世代ドリームチームVS最凶の深海外!

【登場人物】

白露型キセキの世代
時雨、村雨、夕立、春雨、五月雨の5人の天才プレーヤー、春雨はいつの間にやらイメチェンして白髪になったが特に誰もツッコまない、実力至上主義

最凶深海チーム
駆逐艦のスペックを凌駕する海から来た刺客、全員がハイスペックで弱点と言う弱点が見当たらない、あえて弱点とするなら防空棲姫が深刻な虫歯を患っている



提督と白露型とエキシビジョン

明石の店で缶コーヒーとカレーパンを買い、外のベンチで浜風ちゃんらが走り込みする姿でも見ながら食おうと考え、外に向かっていると、なにやら体育館の方から大きな歓声が上がっていたので、何事かと思って覗いてみると、いつものアツい駆逐艦バスケットのゲームが繰り広げられていた…

 

「…あ、テイトク」

 

「ん?よぉチビスケェ」

 

「チビスケゆーな、山風」

 

改白露型のさまよえる緑の子、山風

山風は高価だが毛のないキショい猫を抱え、俺のいる出入り口へとやって来た

 

「今日はなんか好ゲームみたいだな、どこがやってんだ?」

 

「…白露型キセキ+江風、海風姉と………なんか、よくわかんない人達」

 

「なんだよ?なんかよくわかんない人達って」

 

‐‐‐

 

「なんてバケモノだ!ホントに同じ駆逐艦かよ…ッ!」

 

「ムラサメ!アツくなりすぎるな!」

 

「ハァ?わ~ってるしぃ~……っかマジ捻り潰してやるっての」

 

「防空棲姫か………正直これほどの力とは、ユウダチの野生的敏捷性にムラサメにも劣らない駆逐艦離れした体格とパワー」

 

「ククク、島国ノ艦娘ドモジャ相手ニナラネーナ」

 

「よォーし!ここ!1本集中するぞォー!」

 

「ナ…ナニィ!!コ…コイツラァ!」

 

「防空棲姫にユウダチとハルサメのダブルチームだーッ!!」

 

‐‐‐

 

なんてヤツだ、あのキセキの世代が二人がかりでなんとかってレベルか、まさに駆逐艦とは思えないバケモノ…

 

「じゃ!ねーよッッッ!」

 

「!」ビクッ!

 

あの相手チーム!あきらかにウチの体育館でバスケしてたらダメなヤツじゃん、アレ完全に深海棲……いや、うん、アレだ

 

「どうなっとるんじゃオラァ!責任者!責任者はどいつじゃあ!」

 

俺は白露型ドリームチームの監督席に座るスケベボディ、長門型二番艦、陸奥のところへと歩み寄る

 

「どうなっとるんじゃオラァ!?」

 

「ハッキリ言って一瞬たりとも油断は許さない状況ね」

 

陸奥は苦々しい顔で俺に視線を向ける事無く答えた

 

「試合状況とかどうでもいいんだよ!相手!相手チームなんだアレ!?アレここにいちゃダメなヤツらだろ!?」

 

よく見ると相手チームのヤツ全員顔色悪い感じじゃねーか!防空以外にも古姫だか古鬼だか水鬼だかがいるよ!こっち以上にあっちもドリームチームだよ!十分、海軍基地を滅ぼせる感じの戦力じゃねーか!なんで普通に基地内入れてんだよ!コレ上にバレたら裁判無しの銃殺待ったなしだろォ!

 

「海風、江風、出られる?」

 

「はいっ!」

 

「こっちはもォブチ切れ寸前っすよォ!」

 

「人の話を聞け!なんなんだこのゲームは!?」

 

陸奥曰く、ウィンターカップ終了後、なんか海外チームからエキシビジョンの誘いがあったらしく、面白そうだから受けてみたそうだが………まぁ、海外っちゃ海外のチームだな、たしかに、海の向こうから来たのは間違いない

 

「っーか、海の底じゃねーか!」

 

‐‐‐

 

「キターッ!!ハルサメのゾーン+完全無欠の模倣!」

 

「スゲェ!!あの防空を1人で抑えてやがるーッ!」

 

誰もが確信する、今、このコート上で最強なのは間違いなくハルサメなのだよと…

 

「ッシャ!!1本!速攻でス!」

 

「オイオイ、ハルサメェ~1人で目立ちやがって…」

 

「こりゃ負けてらんねーっぽい!なァ!」

 

「イタイ!イタイ!ちょ…痛いでスよ、ユウダチ姉サン、ムラサメ姉サン……まぁ、深海のクソどもに私らの力を見セてやりまシょう!」

 

…どの口がクソとか言っているか、もうアイツ、自分が一体何なのかを忘れてるんじゃないのか?今、あきらかに自分の本当の仲間達にクソって言ったぞアイツ

 

「野郎ォ……オイ、水鬼、ボール回セ、ブッ潰シテヤル」

 

「アノ裏切リモンガァ……生キテコートカラ出ラレルト思ウナヨ」

 

‐‐‐

 

その後も白熱のゲーム展開は一進一退を繰り返し、途中、時雨様が昔の時雨くんと合体を果たして真のボクサカを使ったり、クレイジーシューター五月雨の撃たれたが最後、メテオドライブがゴールに突き刺さりとキセキのゲーム展開、遂にゲームは最終局面を迎えた

 

「レーンアップダト!?舐メルナァァァ!!」

 

「ダメだーッ!防空高けェー!!」

 

「オイ!ナンダト…?ナンデ先ニ飛ンダオマエガマダ飛ンデル!?ナンテ滞空時間ッ!?」

 

「ウオオオオォォォ!!!」

 

「水鬼だーッ!!あの反応速度、ハンパじゃねぇ!!」

 

「いや……それでも最強は、ユウダチや!!」

 

‐‐‐

 

101対102、最後は劇的なブザービーターで決め、試合は無事、ウチが勝ち、コート上ではチームを率いた陸奥がワッショイワッショイされていた

 

「ワーッショイ」

 

「ワーッショイ」

 

 

「まさか勝つとは…」

 

「…すごかったね」

 

正直、あの状況から土壇場の底力を出すとは、コイツら普段はアレだがやる時はやる子達なんだな、何故このやる気を普段なり作戦海域で最初から出さないのだろう…

 

「しかしチビスケ」

 

「チビスケゆーな、山風」

 

「オマエはチーム入ってないんだな」

 

「…私は……ちょっと、苦手」

 

まぁ、姉どもから比べりゃ見るからに得意ではなそうだな、背ぇ低いし

 

「…涼風も入ってないし」

 

「そう言やそうだな、まぁアイツの場合は暴力沙汰しか起こしそうにないが」

 

「…そうでもない」


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