不健全鎮守府   作:犬魚

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イベント編最終回、双子の真実

【登場人物】

深海双子棲姫・姉
通称タロー、白い方、花粉症に悩まされているのでマスクが手放せない

深海双子棲姫・妹
通称ジロー、黒い方、姉と違ってファッションオシャレマスク、ちょっと頭が悪い

北上
球磨型3番艦、イケメンの木曾の姉ちゃん、球磨姉ちゃんは怖い

大井
球磨型4番艦、イケメンの木曾の姉ちゃん、球磨姉ちゃんは怖い


発動!「光」作戦③

最終海域、陛下の華麗なる御活躍の甲斐あり、順調に敵戦力を減らし、おそらくは後一度の突撃にて大将首を討ち取れるまでに深海棲艦の蛮族どもを追い詰めた…

 

「さぁ~て、今日もケチョンケチョンに負かしてやろうかねぇ~」

 

「あの黒パン引きずり下ろしてケツに魚雷ブチ込んでやりましょうよ、北上さん」

 

「そうだねぇ」

 

時雨率いる第二艦隊、北上と大井はヘラヘラと笑いながらこれ終わったら牛丼食いに行こうだのプラーダのバッグを買おうだの話をしていた

 

「あ、そろそろ現場じゃね?」

 

「サクッと殺って帰りましょう、あ、そう言えば今日球磨ねーさんが鍋するから早く帰って来いとかなんとか…」

 

‐‐‐

 

『ウワァァァァァァ!!死ヌナァァァァ!姉チャン死ヌナァァァァァ!!』

 

艦隊が現場に到着すると、タロー(仮)が死んでいた

 

「死んでるゥゥゥゥゥ!!」

 

「ちょ…待てよ!今日はまだナニもやってねーぞ!」

 

『ウワァァァァァァ!誰カー!誰カオ医者様!オ医者様ハイマセンカー!姉チャンヲ!姉チャンヲ助ケテクダサーイ!』

 

まさかの緊急事態、今からブチのめしてやろうと思っていたボスの片割れが、現場に着いてみると既に一匹死んでいると言う緊急事態ッ!!見るからにぐったりとした姉、タロー(仮)を抱きかかえた妹、ジロー(仮)はワンワンと泣いていた

 

「えー……ナニコレ?」

 

「や…やりにくい」

 

「どうすんのコレ?このまま殺っていいの?時雨様」

 

「無論だよ、僕に逆らう者は双子でも殺す、全員、手を抜く事は許さない」

 

とりあえず、躊躇ってはみたが第二艦隊旗艦の時雨様が殺ると判断を下したのでメンバー全員、殺る気のフルスロットルで攻撃をかける事にした

 

◆◆◆

 

艦隊が来る少し前…

双子棲姫率いる大規模泊地集結艦隊は追い詰められた事に焦りを感じていた

 

『ヤベーヨ姉チャン』

 

『タシカニヤベーナコリャ、アイツラマジハンパジャネェ』

 

制空圏はアッサリ取られるわ、基地航空隊から爆撃されるわ、敵戦艦からの砲撃はボカスカ当たるわ、夜戦に持ち込まれたらありえないぐらい強烈なボディ喰らわせてくるわ……まぁ、ボディは主に姉が喰らい、妹はケツにダメージを受けているせいでもう腰はガクガクだ

 

『私ノオ尻ハモウ限界ダヨ!』

 

『ダッテアンタ、アンナ誘惑スルミテーニ尻向ケテリャ誰ダッテ尻叩クッテ』

 

『エー?マジ?』

 

『マジマジ、私ダッテスパンキングシタクナルシ』

 

『ソウカナァ~自覚ナカッタワ~』

 

たぶん、次攻撃を受けたら此処を放棄せざるを得ないまでに追い詰められている現状、何か奴らをうまく追い返す方法を姉妹は考えていた

 

『ア、ソーダ!姉チャン!私スゲー良イコト思ツイタ!』

 

『オマエノ良イ考エハこん●いグレーロクナ考エジャネェカラナァ~…マァイイヤ、ナニ?』

 

『フッフッフ、聞イテ驚クナヨォ~……名付ケテ!可哀想ナ姉妹作戦ッ!』

 

『ヘェ~』

 

『ヘェ~、ジャナイヨ、聞イテヨ!チャント聞イテヨ!』

 

『聞イテル聞イテル』

 

『次アイツラガ来タ時ニサ、姉チャンガ死ンデルノ』

 

『…ハ?』

 

作戦名だけで妹のバカさ加減がなんとなくわかっていた姉だったが、作戦内容もいきなりバカっぽかった

 

『デ、私ガ姉チャンヲ助ケテクダサーイッテ言ッテ泣クフリシテリャアイツラモ撃ツノ躊躇ウンジャナイカナッテ…』

 

『エー…無イワー』

 

『大丈夫ダッテ!ヨシ!ソレデ行コウ!ソレデ行ケル!』

 

『マァイイケドサ…』

 

◆◆◆

 

双子棲姫の妹が考えた敵の人間性に訴える鬼畜の作戦、その結果…

 

『ア゛!痛ッ!痛イ痛イ痛イ!』

 

『チョ!オマ!オマエーッ!全然効イテネージャン!ムシロサッキヨリ容赦ナクナッタジャン!?』

 

「可哀想にねぇ~…でも、すぐ同じ場所に送ってやるからさぁ~」

 

「お姉さん一人じゃ寂しいでしょうしねぇ」

 

容赦無い砲撃と、慈悲の無い雷撃が艦隊に突き刺さり、一人、また一人と気泡を残して双子の前から沈んでいく

 

『チョ!!痛イ!痛イ!』

 

『生キテル!私生キテルカラ!騙シタリシテホントゴメンナサ…』

 

「身分の違いを教えてあげるよ、この場に居る者全てに」

 

「出た!時雨様だ!」

 

「なんてスピードだ!ハンパじゃねぇ!!」

 

『チョ!待ッ…!!』

 

「絶対は、僕だ」

 

ありえないぐらい速いスピードで距離を詰めてきた時雨の雷撃が双子のボディに炸裂し、深海双子棲姫は気泡を残して仲良く沈んでいった

 

「作戦終了だ、阿武隈、全員帰投すると連絡を入れておけ」

 

「は…はい」

 

 

こうして、二人でならヤれる、二人でなら勝てると期待されて送り出された深海双子棲姫は沈み、今作戦は終了した…





とりあえずイベント編はこれで終了、新艦+1はイベント期間終了日に登場予定です

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