節目回なので初心に帰りました
【登場人物】
提督(90)
様々な疑惑を持つ快男児
本懐を遂げるべき刻、来たれり!
五月雨(37)
なんだかんだ付き合いは良い秘書艦の鑑
浜風ちゃん(3)
100回目ぶり3回目の登場、真面目な良い子
「あー!クソ!浜風ちゃんレ●プしてェー!」
朝夜の寒暖差を身に染みるこの季節、俺は執務室に備えられた黒檀のデスクを両手でワイルドに叩き、このアツかりし真実の奥の更なる真実に辿り着いていた
「よっしゃ!レ●プ行くぞ!レ●プ!五月雨、俺に続け!」
「…はぁ?」
五月雨は何言ってるんだコイツ?イカレているのかと言いたげな顔を上げ、再び机に開いたクロスワードパズルを解き始めた
「クロスワードなんてくだらねーコトは後だ!後、俺達は今から浜風ちゃんをレ●プしに行くんだよォ!」
「くだらないとか言わないで下さい、あと、ナチュラルに俺“達”って、私も含めるのやめてください」
「カタいコトは言いっこナシだぜブラザー、カタくしていいのは俺の逸物とオマエの絶壁だけにしろよ」
「何が絶壁ですか…今のはちょっとカチンときました」
「さて、それでは今回のプランだが…」
「もう諦めましょうよ」
過去数度、浜風ちゃんと言う頂への登頂を試みた我々だが結果は惨敗、その頂までの道は険しく、むしろ入山すらままならないのが現状である
そこで俺は今までの失敗が何故起きてしまったのかをP≠NP予想、計算複雑性理論を交えながら考察し、一つの結論へと達した…
「俺自身が浜風ちゃんになることだ」
「…すいません、ちょっと何言ってるかわからないです」
「あぁ、自分でもよくわからない!」
「提督、たった3回とは言え慣れないアクションしたから疲れてるんですよ」
「メタいコトゆーな」
たしかに、ここ最近少々真面目なふりして気を張っていた分、疲れも溜まっている気がする
「とりあえずコーヒーでも飲みますか?」
「そうだな、冷蔵庫に缶コーヒー入ってるから出してくれ」
「ご自分でどうぞ」
この野郎、自分でコーヒー勧めたくせになんて厳しい対応だ…
俺は冷蔵庫から買い置きの缶コーヒーを取り出して蓋を開けて一口啜る
「…で、だ!俺はとにかく浜風ちゃんをレ●プしてぇんだよ、とにかくくわえさせて、とにかく挟んで、とにかくブチ込みてぇんだよ、とにかくイライラしてんだよ」
「何がとにかくですか、行って来たらいいじゃないですか?」
「は?オマエも行くんだよ」
「は?じゃないですよ、なんで私もその鬼畜の所行に同行する必要があるんですか?」
「え…?だってほら、一人だとなんか寂しいじゃん、こーゆートクベツなイベントってやっぱ誰かと一緒に行って感動を分かち合いたいっーか、後から感想言い合って盛り上がりたいっーか」
「JKか!?」
「JKじゃない、提督だ」
さすがは五月雨だ、低めいっぱいアウトローギリギリにキレのいいストレートを放ってきおるわい
「いいから行くんだよ!後でチョコレートパフェ奢ってやるよ」
「じゃ、こうしましょう、まずはチョコレートパフェを食べてから行きましょう」
「先に奢れと?」
「はい、とりあえず糖分を摂取しつつ作戦を練る、如何ですか?」
「なるほど…」
さすがは五月雨だ、糖分で頭の回転を上げつつ綿密なプランを組み上げ、その足ですぐにレ●プへと動ける、幸いにもチョコレートパフェを購入出来るのならば生クリーム、乳製品、練乳、バター、 ハチミツ、プレイに必要であろう製品もお買い得価格で購入出来る
「…卿の意見を是とする」
「そうですか」
「よし、では早速間宮に行くか、ついて参れ!」
◆◆◆
生クリームとそーゆーふわふわした甘いモン売ってる店、間宮
「今日のオススメは季節のカスタードエクレールです」
「チョコレートパフェ一丁」
「あ、私も同じもので」
給糧艦間宮、心は狭いが乳とケツはデカい、給食おばちゃんと親しみを込めて呼んだらコルク入りのアオダモ製の麺棒でめっちゃ殴る
「今日のオススメは季節のカスタードエクレールです」
「ガタガタ言ってねーでチョコパ出せよ乳牛が」
「乳牛じゃないです間宮です、次、乳牛って言ったら私キレますから」
もう一度と言おう、心が狭い、ワンルームかってぐらい狭い
間宮は注文通りのチョコパを2つカウンターに置いた
「お会計一緒でいいんですよね?3980円です」
「高けェ!!」
「高くありません、最高の材料と最高の機材と最高の腕で作られた至高のチョコパですから」
「チッ、ぼったくりも大概にしとけよホルスタインが!」
カウンターに金を置き、俺と五月雨は窓際の空いてる席に座った
「さて、では浜風ちゃんレ●プ作戦についてだが」
「はぁ?あ、これ美味しいですよ」
「うむ、悔しいが美味い」
悔しいがクソ高いだけはある、味の調和?味の調和っーんすかね?コレ
「まずはお前が正面から行き水平チョップで奇襲をかける」
「はぁ?」
「そして隙をみて、スピンダブルアームで浜風ちゃんを宙にあげる」
「はぁ?」
「そしてラスト・ワン、魔性の一撃にて浜風ちゃん意識を刈り取る、ここまではOKだな?」
「いえ、何一つOKじゃないです、なんで気絶させるだけでそこまでやるんですか!?ってか、それ全部私がやるんですか!?」
「如何にも」
ナニ言ってんだコイツ?イカレているのか?
「…一応聞きますが、提督は何するんですか?」
「うむ、意識を失った浜風ちゃん胸をとりあえず揉む、こう…なんて言うか、こねくり回す感じ?」
「…はぁ?」
「勿論服の上からだぞ!いきなり脱がすなんて紳士として恥ずべき事だからな」
「いや…レ●プとか言ってる時点で既に紳士として恥ずべき事かと…」
‐‐‐
そして、俺達は綿密の作戦を組み上げ、実行に移す時がやって来た…
場所は執務棟の裏手側、どうやら浜風ちゃんはゴミ箱を焼却炉に持って行ってるようだ
「よし…では行くぞ」
俺は紳士として力強く歩き出した
「やぁ!浜風クン」
「あ、提督…お疲れ様です」
「ゴミ捨てか?実に感心だ」
「まぁ…当番制ですし、あ、提督、そこは……」
よし、俺の距離まであと5歩、4歩…とにかく一撃だ、一撃ボディに喰らわせて悶絶させて即テイクアウトだ、できる、俺ならやれる、何度もシミュレーションした、スピード、パワー、角度、全て計算通りのパフォーマンスが発揮できる
あと3…2………つるっ
「ん?」
なんだ!?なんだこの床、なんだここは滑るぞ!?
「そこは、さっき磯風がワックス塗ったとこで滑りや…」
「がああああ!があああああああー!」
ワックスで滑った俺は床に転倒し………てない、柔らかいクッション素材か何かが前のめりに転倒する俺を支えているのかッ!?
「間に合って良かったです、大丈夫ですか!?」
頭の上から声がする…
そうか、これが我々の求めた神秘の霊峰…
「大丈夫だ、すまない、ありがとう」
俺は何事もなかったように体勢を整え、最近風邪が流行っているから気をつけたまえと言ってその場をクールに去った
‐‐‐
「もう諦めた方がいいですよ」
「五月雨よォ…俺はもう、登ったさァ…もう、満腹さァ…」
「え!?」
次回は足淀回
咆哮する永遠の餓狼!
南街商店街のヒーローが帰ってくる