変身したいんだ!もっと強くて何でもできる自分に!
【登場人物】
夕張(14)
前回の反省を生かした結果が今回の結果
清霜(5)
戦艦に憧れるピュアなアホ、誰よりも強い力を欲した結果が今回の結果
「新しい装備を開発しました、ハッキリ言って自信作で…」
ビタンッ!(ビンタ)
「まぶちっ!」
いつもニコニコ、今日も悪気の欠片もない生まれついての純粋悪、M巡夕張は人類を新たなステージへと誘うロクでもないものを作ってきたらしい
「…な、なんでいきなり叩いたんですか?」
「スマン、お前の顔見たらついな」
「そうですか…」ニマァ…
なんでちょっと嬉しそうなんだよコイツは、なんなんだよこのMっ娘は、コイツ実は痛みが“んんぎもぢぃぃ!”とか快感に変わるヤバいクスリとか作って服用してるんじゃないだろうな…
「とりあえず今回のアイテムはこちら!アーマードラ●ダー、名付けてアーマードラ●ダー・キヨシです」
『力こそ正義!』
「…足があるな」
「足なんて飾りです」
またバカな子供を騙してロクでもない実験に利用するとは、コイツも懲りないが清霜も懲りないな
「こちらのアーマードラ●ダー・キヨシですが、ベルトに装着したロ●クシードを交換することで様々なタイプにチェンジできます、私のオススメはバナナです、バナナスピアーならル級でも心臓一突きで地獄送りです!」
「何がバナナだ、舐めてんのかオマエ」
『このアーマードラ●ダー・キヨシこそ最強!』
ほら、清霜の野郎また変な方向にチョーシに乗ってるじゃねぇか、キヨゴルディの反省がまったく生かされてないじゃねーか
「さぁアーマードラ●ダー・キヨシ!提督にオマエの力を見せてやるんです」
『誰に命令している?このメロン野郎め!』
反逆のアーマードラ●ダー、清霜のバナナスピアーが夕張の無防備な腹筋を叩いた
「イイーッ!!痛ァ!!…クッ!アーマードラ●ダー・キヨシ!お前に力を与えた私に反逆する気か!」
『この力を与えてくれた事は感謝している、だがお前みたいな危険な軽巡は生かしておけないな!』
「オイ、また反逆されてるじゃねーか、学習能力ゼロなのかオマエら?」
「フッ…心配ご無用」
夕張はポケットからなにやらスイッチを取り出して流れるようにボタンを押すと、アーマードラ●ダー・キヨシのベルトが爆発し、変身が解けて普通のアホな子供に戻った
「グワッ!!……な、なんでェ!?なんで清霜の変身が!?」
「ハァーッハッハッハ、バーカーめェー!こんなこともあろうかとドライバーにはキルプロセスが仕込んであるのだー!」
「そ…そんなっ!」
夕張は高らかに笑い、自らに逆らった清霜に容赦なく大人げゼロの夕張キックをぶち込んだ
「グハァ!!」
「ハッハッハ、調子に乗るなよこの下等駆逐艦!この夕張に同じ手が二度通じるとでも?」
「クッ!ぅぅ……そんなぁ!そんなぁ!」
「ハァーッハッハッハ!!」
高らかにバカ笑いする夕張、床に這いつくばる清霜、なんと残酷な縦社会の絵面だ…
「チクショウ!チクショウ!私にもっと力があれば………ん?あれは…?」
這いつくばり泣いて悔しがる清霜は何かを見つけたらしくそれを手に伸ばす
「む、あ…それヘルヘ●ムの果実!何故……そうか、さっきポケットから自爆スイッチを取り出した時に一緒に出てしまったんですね」
「オイ、なんだヘルヘ●ムの果実って?」
「ロ●クシードの原材料です、見た目はメチャ不味そうですけど意外と美味しいらしいですよ?」
「なんだ?らしいって…」
「食べるとほぼ100パー自我の無い怪物になります」
「なんでそんな危ねぇモンを原材料にしてんだよ!バカか!?」
100パーバケモンになるとか危な過ぎだろ!っーかどっから仕入れてくるんだそんな危険な果実!
「クッ…ククク、ユーバリさん、アンタ実験は大好きだろ?この戦艦になりたくてなりたくて仕方ない清霜がコイツを食ったら一体どうなるか…」
「な!?よせ清霜ちゃん!死ぬ気か!」
清霜はフラフラと立ち上がり、夕張の制止を無視してどう見てもヤバそうな果実にかじりついた
「う……ウオオオォォォ!!!」
強靭な精神力でヘルヘ●ムの毒に打ち勝ち、清霜の身体はオーバーロード、ロード・キヨシへと進化したッ!
『フシュー…』
「バ…バカなッ!有り得ない!私のドライバーも無しに!」
「オイなんかヤバいぞ」
「有り得ない!私の才能と研究こそが唯一価値のあるもの!この世界の真理なんです!」
夕張はイマイチ威力があるのかよくわからない夕張キックを繰り出すものの、ロード・キヨシに片手で止められた
『キサマの真理など机上の空論だーッ!』
ドゴォン!!(全力パンチ)
ロード・キヨシの全力パンチが夕張のやわらか腹筋を貫き、夕張は5回転程しながら勢い良く執務室のコンクリ壁にメリ込んだ
「グヘァ!!!」死ーン
「夕張ィィィィィ!!」
その後、オーバーロード、ロード・キヨシは下等生物どもを支配してやるぞーと言って執務室を飛び出し、たまたまタイヤキを食べながら廊下を歩いていた武蔵に喧嘩を売ってボコボコにされ、後日、いつものアホなキヨシに戻ってしまった