不健全鎮守府   作:犬魚

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ママ以外は滅多に出ない軽空母登場回

【登場人物】

木曾(5)
イケメン雷巡、姉ちゃん達にビビってる

天龍(4)
イケメン軽巡、妹の出番は無いがちゃんと居る

龍驤
ママ以外の軽空母としては瑞鳳祥鳳以来の登場、ママとはわりと仲が良いらしい


提督と龍驤と内蔵テレビ

憩いのスペース、談話室…

 

「オレのターン、オレはナイトでオマエのキングにチェックしてターンエンドだぜッ!」

 

「フッ、俺のターン!俺は特殊効果キャスリングを発動!場のキングとルークの位置を交換する!」

 

「なにィ!?」

 

俺のキャスリングに驚愕する天龍、そう、切り札は最後まで隠してこその切り札なのだ

 

「それはどうかな?」

 

「木曾ッ!」

 

「提督、チェック後のキャスリングは反則だぜ!つまりこの効果は無効となる!」

 

横から俺達の戦いを見ていた木曾がルール違反を指摘した、チッ、コイツ知ってやがったか!

 

「クッ、ターンエンドだ!」

 

特にやる事もない午後、俺と天龍と木曾は談話室でアツいチェスに興じていた

 

「オレのターン!ポーンを移動し…ひとつの魂は光を誘い、ひとつの魂は闇を導く!疾走れオレのポーン!カオスフィールドを駆け抜けろ!そして超戦士の力を得よ!プロモーション発動!オレのポーンはカオスクイーンへと超進化する!」ドンッ☆

 

「コイツっ!」

 

「アタックだ!カオスクイーン!」

 

「ウオオオォォォォォ!!!」

 

本来チェスは無駄口叩いたりせずクールにやる遊戯だが、俺達のチェスは無駄口と煽りと囁きと精神攻撃が重要になる

 

「よっしゃー!!勝ったぜ木曾!」

 

「あぁ、いいゲームだった、天龍のチェスリストとしての魂を感じたぜ」

 

天龍と木曾はアツい握手を交わし共に勝利の喜び分かち合う、まったく友情とはいつ見ても良いものだ、俺の心をアツくしてくれる

 

「よし、次はオレとやろーぜ」

 

「いいぜ!ギタギタにしてやるよ!」

 

「しかしノド乾いたな、オマエらァ、自販機でジュース買って来るけど何がいい?」

 

「え?マジ?提督奢り?じゃオレンジジュース!」

 

「オレもー!」

 

天龍と木曾はキャッキャとハシャぎながら新しいゲームを始める為に駒を並べ始め、俺は自販機に行くべく談話室を後にした…

 

しかし、まさか自販機でジュースを買っている間にあんな事があろうとは、この時、俺は予想だにしなかった…

 

◆◆◆

 

自販機でジュースを買い、談話室に戻って来た俺の前にはテーブルに突っ伏した木曾、そして、あまりの恐怖に震えが止まらず歯をカチカチと鳴らす天龍ッ!

 

「どうしたァ!?一体ナニがあったァァァ!?」

 

「バ…バケモンだ」

 

「バケモン?」

 

「あ…あんなつえーヤツは見たコトがねぇ、オレも!木曾も!まったく歯が立たず!立たずにッ!」ポロポロ

 

天龍はポロポロと涙を流し木曾は白目を剥いて気絶している、わからん、俺がジュースを買いに行っている間に一体何が…

 

「…クイーンや」

 

談話室の隅、スーパーフ●ミコンテレビ内蔵テレビが置かれた座敷の一角からの声、そこに居たのは昼間からワンカップを片手にダービース●リオン2に興じていた軽空母、龍驤ッ!!

 

「アンタがおらん間にクイーンが来てそこのチンケな二人をボコボコにしたんや…」

 

「バカな、この二人とて素人ではないハズ…」

 

「そんなん知らんわ、ただ、結果はそれや、ウチは遠巻きからちょっと見てただけやけど、まぁアレやな?完全に遥かな高みから見下ろされとったわ」

 

「クッ!一体何者なんだクイーン!龍驤ッ!教えてくれ!」

 

「ハァ?教えるもナニもクイーンはクイーンやろ?」

 

「クイーン………ま、まさかッ!?」

 

「なんやったっけ?ほら、ウォーズマンみたいな名前の」

 

「ウォースパイト陛下だ!」

 

この野郎、ゲラゲラ笑いながら陛下の御名前を間違えるとは、なんて不敬なヤツだ

 

「あーそれそれ、スパ子やスパ子、あの外人メッチャ強いわ、ノータイムで打って瞬殺やったで」

 

「略すな!!せめて陛下とお呼びしろ!陛下と!」

 

「ハァ?イチイチそんなん気ぃ遣っとられるちゅーの、まぁうちが失礼ゆーならジャリどもの方がよっぽど失礼働いてたで、ヘーカの膝乗ってビスケット食ってカスポロポロ落としよったし」

 

キヨリベェェェェェ!!!

 

「ま、せいぜいギロチンまでの間にその首をキレーにして待っとき」

 

「やかましい!!っーかテメー!談話室で酒飲むな!」

 

「ハァ?」

 

「ハァ?じゃねーよ、そんなに飲みたきゃママんトコ行け、ママんトコ」

 

「鬱陶しいカスやなぁ、よっこらせっと!」

 

龍驤はスーパーフ●ミコン内蔵テレビの電源を引っこ抜き、めんどくさそうに持ち上げる

 

「ちょっと待てコラァ!備品!そのテレビここの備品だぞ」

 

「ハァ?うちまだダビ●タ途中やん?ママんトコ持っててやるんやけど?」

 

「置いていけ!」

 

「ったく…チ●コ小さいオトコやなぁキミは、っーかチ●ポついとるんか?チ●ポ、アレのコトやで?保健体育の教科書的にはペ●スのことやで?ペ●スついとるんか?」

 

「女の子がチ●コだのチ●ポだのペ●スだの連呼すんな!」


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