不健全鎮守府   作:犬魚

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冬休みを制するドエロス淫乱ベンキョー回

【登場人物】

夕立(3)
ハイスペックなバカ、村雨とはマジダチ

村雨(4)
ハイスペックなバカでありビッチ予備軍、夕立とはマジダチ

春雨(3)
村雨の2つ下の妹で五月雨の姉、わりと普通だが隠しステータスに淫乱の項目がある


提督と白露型とベンキョー回

「やべーっぽい、やべーっぽい」

 

喫煙所で煙草を吸いながら来週の予定についてぼんやり考えていると、見るからに頭の悪そうな駆逐艦と頭の軽そうな駆逐艦がヤベーヤベー言いながら歩いていた

 

「ナニがヤベーんだ?」

 

「あ、提督っぽい」

 

駆逐艦夕立、白露型キセキの世代のエースアタッカーでその火力はハンパじゃない、そして、そのバカさもハンパじゃない

 

「また煙草吸ってるぅ」

 

駆逐艦村雨、白露型キセキの世代のセンターガードでその体格は並みの駆逐艦をヒネり潰す圧倒的ポテンシャルを秘めていると同時に圧倒的なクソビッチ予備軍

 

「期末テストで赤点3つ以上とったら冬休みに冬季集中講座に監禁されるっぽい」

 

「冬季集中講座?」

 

あぁ、そういや香取先生からなんかそんな感じの書類を貰ったな、さすがは香取先生だ…如何なる時でもクズどもへの熱血指導を忘れないアツい教育者の鑑だ

 

「ふ~ん、ま、ガンバレよ、冬季集中講座」

 

「だからさぁ、村雨達、それを受けたくないんですけどォ?」

 

「なら赤点をとらなければよかろう」

 

「そう思って昨日から村雨と春雨とベンキョーしてたのに気が付いたら朝まで桃鉄してたっぽい」

 

「ふ~ん」

 

そういや、夏にも似たような話を聞いた気がするな、まぁ、バカが集まってベンキョー会なんて無駄でしかなかろう…

 

「とりあえず、今日から心を入れ替えてテツヤでベンキョーするから明石さんのお店に栄養ドリンク買いに行ってるっぽい」

 

「あと、夜食のカップメン」

 

「ふ~ん…それで?もう1人はどうした?」

 

「もう1人?」

 

「今の話だと、オマエら2人と春雨が居たろ?」

 

「春雨なら裏切って時雨様に頭を下げてベンキョー教えて貰うってゆーから近所の大型雑貨店で買った強靭なロープで縛って部屋に置いて来たっぽい」

 

「1人だけ良い子ちゃんのフリするとかお姉ちゃん感心しないわぁ~」

 

なんてヤツらだ…コイツら、下の妹を地獄に引きずり込むのに何の躊躇も無い、むしろそれを当たり前の事としているッ!

 

「あ、そーだ、提督ベンキョー教えてよ、ベンキョー」

 

「お断る」

 

「えー?なんでー?」

 

「おとなしく冬季集中講座で生まれ変わって来い、冬休みを制する者は受験を制するってダイレクトメールに書いてたぞ」

 

「ケチっぽい」

 

「ケチじゃない、提督だ」

 

「ふ~ん、いいよ~だ!こんなゲスチンヤローに教えてもらわなくてもベンキョーぐらいできるし」

 

「ゲスチンヤローじゃない、提督だ」

 

なんて言葉使いやがるかねこの駆逐艦は、コイツ、一歩側溝に足を落とせば鈴谷と同じくエンコーまっしぐらだぞ

 

「ったく……わかったわかった、俺がわかる範囲で教えてやろう、言っておくが俺は文系だから理数は小学生以下だからな」

 

「提督、メガネなのに計算とかできねーっぽい?」

 

「フフッ、データ通りですねとか言いそうなメガネなのに」

 

「メガネがみんなデータ野郎と思うな、うちに居るメガネを思い出してみろ」

 

「…たしかに」

 

「…みんなデータ以上っぽい」

 

武蔵、霧島、ローマ、この3人だけでも“そのデータはさっきまでのオレだぜーッ!”と言って殴りかかるタイプだしな

 

とりあえず俺達は明石の店で買い物を済ませ(俺の金で)春雨が放置されている夕立らの部屋へとやって来た

 

ーーー

 

「     」ビクッ!ビクッ!

 

「…」

 

扉を開けると、白目で失神した春雨が転がっていた…

 

「あ、電マのスイッチ切り忘れてたっぽい」

 

「あ~…電池切れてる、もしもーし?春雨ぇ?春雨ちゃ~ん?ノックしてもしもぉ~し?」

 

ビタンビタン!(ビンタ)

 

村雨は春雨を引き起こして往復ビンタしてやると春雨の意識は一応戻ったらしい

 

「ぅ……ぅぅ、ぁ~」

 

「提督がコクゴ教えてくれるってー」

 

「ぅぅ…月が……月がキレィィ…ィ」

 

「栄養ドリンク飲ませるっぽい、はい、口開けてー!ちゃんと全部飲むっぽい!吐くなよ?吐いたら殺すっぽい」

 

どこで覚えてくるんだ?そんな鬼畜な台詞を…

 

「き…」

 

「き?」

 

「キクZENAAAAAAAAAAァァァァァ!!」

 

カッ!と目を見開いた春雨から目に見える程のスパーキングが迸るッ!!

 

「オイ、なんだ今の栄養ドリンクッ!?っーか栄養ドリンクなのか今の!?」

 

「明石さんが勧めてくれた深海棲艦の体液から作った恐ろしいほど身体がビンビンになるドリンクだけどぉ?」

 

「それ違う意味でビンビンだろ!?エロ同人とかでよく見る感じのヤツだろォ!?」

 

「Fuuuuuuu……生まれ変わった気分ですよ、夕立姉さん、村雨姉さん、この身体の奥底から湧き上がるパワーッ!もはや私はただの春雨ではありません、そう…スーパー春雨だッ!」

 

なにスープ春雨みてーな名前言ってんだコイツ…?しかし、さすがにエロ同人みたいな効果はないようだな

 

「じゃ春雨も元気になったトコでベンキョーするっぽい」

 

「そうねぇ、ほら提督も座って座って」

 

「ん?あぁ、オマエも座れよ」

 

俺はちょうどいいところにある春雨の頭に手を置いた

 

「ーーーーーッ」ビクビクビクーッ!!

 

「春雨ェェェ!!」

 

「春雨が漏らしたっぽい!」

 

「うわっ…キタなっ!!」

 

やっぱ効いてるじゃねーかッ!!

結局、春雨はアヘ顔から立ち直る事なく戦う前から戦線離脱、俺と夕立と村雨は途中で桃鉄をプレイし、後日の試験では姉妹仲良く冬季集中講座送りになったそうだ


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