太陽を背に倫理観と戦う回
【登場人物】
夕張(11)
倫理観ゼロ、カロリーゼロ
潮
綾波型10番艦、平均的な駆逐艦のサイズを超えるキ●キの世代に近いアレを持つ駆逐艦
「新しい装備を開発しました!ハッキリ言って自信作です!」
ビタンッ!(ビンタ)
「あふんッ!!………なんでいきなり叩いたんですか?」
紙オムツからズワ●スまで、クレイジーな思考とカミワザの技術力で造り出す現代に生まれた稀代のプッツン造形者、夕張はいつもの自信作とやらを自信満々に持ってきたのでついビンタしてしまった、反射行動とは恐ろしいものだ
「どうせまたロクでもねぇアレな感じの発明だろ?今度はなんだ?人語を話すキメラか?」
「違いますよ、もっとちゃんとした武器です、武器!ほら!」
そう言って夕張は今回の発明らしい1本の槍を取り出した
「…足がないな」
「足なんか飾りです」
しかし槍か…まぁ、昔は叢雲も持ってたし、コイツにしては意外とまとなモンを作ってきたな
「この赤い布はなんだ?」
「あ、それ取っちゃったらエネルギー全開なんで気をつけて下さい、あと、困ったコトにこの槍、普通の人には使えないっぽいんですよ」
「使えねぇモン作ってくるなよ」
「う~ん、原因はよくわからないんですよねぇ」
「一応聞いておくが、この槍の成分は?」
「え~…たしかニッケルと隕鉄と純鉄と銅と……」
ビタンッ!!(ビンタ)
「さばとッ!!………なんで叩くんですか?」
「完全に獣の●じゃねーかッ!!なんてモン造りやがるんだオマエはッ!あ゛?言え!誰を溶鉱炉に放り込んだァァァァァ!?」
倫理観など生まれた時から持ち合わせていないコイツだ、おそらくはその辺に居たヤツを…
「えっと、駆逐艦の潮ちゃん」
「ウシオォォォォォ!!!」
「…が秘密裏に池で飼っていたイ級を放り込みました」
潮……本人じゃないのか、ひとまずは安心したが、っーかイ級とか飼ってたのかあのヤロー、乳デカいからって許される事じゃないぞ
「ホントは潮ちゃん本人でも良かったんですけど、基地から1人居なくなって疑われると厄介ですし、アリバイ作るのが面倒だったので」
…コイツ、面倒じゃなければ間違いなくヤるつもりだったな
ゴン!ゴン!
夕張の倫理観に戦慄していると、執務室の重厚な扉がノックされ、丁度その潮がやって来た
「あの…提督、ちょっとお話が、あ、夕張さん」
「ハァイ、夕張さんですよぉ」
「何の用だ?」
「あの…裏の池で飼っていたイ……いえ、フナが居なくなってしまって、もしかして何か知らないかと…」
フナか…まぁ、イ級とは言い難いな、本来なら嘘を吐く事を咎めたいところだが、不思議とそのおっぱいを見ていると許してやりたくなる、だが誤解してはいけない、俺はロリコンではないのだから
「そのフナなら溶鉱炉にブチ込んでこの槍になりましたよ?」
「…は?」
夕張は1ミリの悪びれた様子もなく爽やかに言い、手にした槍を潮に手渡してやった
「え?槍…?え?溶鉱炉…?」
「おかげで完成しました、●の槍」
「うん…まぁ、そーゆーコトらしい、言っておくが悪いのは全部コイツだぞ」
「え?私なにか悪いコトしたんですか?」
潮は槍を手にポロポロと涙を流した
「そんなぁ…ひどい、ひどいよぉ!痛かったよねぇ!怖かったよねぇ…!辛かったよねぇ!!」ポロポロ
「あ~…オマエのせいだからな、ちゃんと誠心誠意謝れよ」
「許さないッ!許さないッ!憎いッ!憎いッ!憎い憎い憎い憎いッ!」
「お…おい!なんか潮の様子がなんかおかしいぞ?」
心なしか、元々長い髪がさらに伸びている気がする…
「これは……提督!獣の●の真の力が目覚めたんですよ!そう、潮ちゃんこそこの槍の伝承者なんですよ!」
あきらかに凶暴性を増した潮は槍を手に、驚くべきスピードで夕張の背後に回り込んだ
「このクソ野郎がァァァァァァ!!」
潮の振るう槍が夕張のア●ルに突き刺さった
「ひぎぃ!!」
「この野郎ォォォォォ!!タローの仇ッ!仇ッ!仇ッ!」
「ちょ!痛ッ!痛い痛い痛い!マジで痛い!!」
そうか、飼っていたイ級はタローって名前だったんだな
「あっ…!あ!アッー!!」
この後、怒り狂う潮にタローとの別れを見せる幸せな邪眼をかけて事無きをえ、獣の●は怨みを晴らしたのか、光になって消えてしまった