新人面接回の後半戦
【登場人物】
朝風
神風型二番艦、神風型らしくハイカラ、声がタ●姉
Saratoga
レキシントン級二番艦、二番艦らしくスケベボディ、声がタ●姉
提督(68)
インテリ眼鏡型提督、本体より眼鏡の方が硬い、声がタ●姉じゃない
五月雨(30)
白露型六番艦、驚くほど髪が長い、声がタ●姉じゃない
「次の方どうぞ~」
午後の部、午前の2人で既に疲れているが仕事である以上は仕方ない、だいたい、日本語が怪しいフランス水母とコミュニケーション能力が怪しい駆逐艦ってなんだよ、なんでそんな胡散臭い人材が回ってくるんだ…
「神風型二番艦、朝風、長崎生まれ!」
「ふ~ん」
「なによ、ふ~んって…」
午後の部1人目、見た目でわかるハイカラでモダンな格好、あの人斬り大好き抜●斎みたいなヤツの妹か…
「オマエアレだろ?性能的にはアレな感じのどうせ残念なアレなんだろ?」
「アレアレゆーな、アレじゃわかんないっての!っーか残念ってゆーな!」
「うるせぇな、タ●姉みてーな声しやがって、なに?お姉系なの?」
「はぁ?」
「お姉系目指してるならそのガッカリボディをバンキュッバンにしてから来いよ、ガッカリだよ」
「うわ…ムカつく、なにこの眼鏡」
「とりあえずオマエのガッカリ姉ちゃんとガッカリ妹もうちには居るし、オマエもガッカリシスターズとガッカリファームでガッカリ鍛えて来い」
「ガッカリガッカリゆーな!神風姉ェはボチボチあるでしょ!」
「あ゛?浜風ちゃんと比べたら神と虫ケラほどの差があるわ」
せめて神と神のレベルになってから口答えせんかい
「とりあえずうちではまともな給料とか期待できないのでアルバイトをお勧めしてます、はい、こちらがすぐにやれるアルバイトです」
五月雨はアルバイト要項の書かれた書類を朝風に手渡した
「…魚雷磨きと芋の皮剥き」
「神風さんとか魚雷磨き上手いですよ、ヤバいぐらいピカピカな鏡面仕上げです」
「へぇ…」
‐‐‐
「次の方どうぞ~」
タ●姉みたいな声したハイカラ駆逐艦の口答えも終わり、いよいよ最後か…そろそろアマイモン食ってエネルギー充填したいんだがな
「オイ、なんかアマイモン持ってねーか?」
「甘い物ですか……あ、前に夕張さんから貰ったシロサイも2秒でコロリと逝く飴ならありますけど?」
「殺す気かッ!ったく、使えねー野郎だな」
「あとは角砂糖ですね」
角砂糖か、個人的にはもうちょいスイーツ的なモノを期待したんだがな、しかしなんだろう?目を閉じると、心なしかこのコンクリート造りの殺伐とした執務室にとてもスウィーティオな香りが漂っている気がする
「Hello、Lexington級2番艦、Saratogaです」
「…五月雨クン」
「なんですか?」
「コレだよ、私はね、コレを待っていたんだよッ!」
面接の最後を飾るアメリカから来たレキシントン級ッ!これがレキシントン級ッ!クッ!なんだコレは……これがレキシントン級ッ!いや、レキシントン級ッ!!
「どうも、当基地を預かるAdmiralです、むさ苦しいところですが歓迎いたします!」キリッ
「は…はぁ?どうも」
「五月雨クン、ティーを!今すぐサラトガくんに極上のティーを!」
「ティーなんかありませんよ、あ、オレンジジュースでいいですか?」
「あ、はい」
五月雨の野郎、サラトガくんへの飲み物をオレンジジュースで済まそうとは…そのオレンジは100%なんだろうな!?
「100%中の100%なんだろうなァ!?」
「普通のバヤ●ースです、はい、どうぞ」
「Thanks」
ダイナマイツパッキンガール、アイオワも大概だったが、サラトガもまさしくアメリカンサイズ、ジャパンの基準でLサイズセットを注文したらとんでもない量が出ちゃった感じだ
「あの…え~…サミダレさん?」
「はい」
「もしかして、Admiralは疲れているのでは?」
「えぇ、まぁ、だいたいこんな感じなので深く考えないでください、あと、此処では一般的な基地と違って給与形態が少々アレなので…あ、詳しい詳細はこちらに」
「Thanks、ありがとう」
さて…とりあえずアレだな、出来るだけ紳士的に揉ませて頂けないか考えるか、人は何故山に登るのか?答えは山があるからだ、まずは山の具合を観察し登頂へのプランを練るか
「…ふむ?」
「お疲れ様でしたー」
五月雨は扉の向こうにヘラヘラと手を振っていた
「…五月雨くん」
「なんですか?」
「サラトガくんは?」
「帰りました、あ、私も今日はあがりますので、お疲れ様です」
「あぁ、うん、お疲れ」
次回から平常運転です