【登場人物】
提督(55)
好感度を上げたくて仕方ないバッドガイ
プリンツ・オイゲン(3)
ドイツから来たヤンチャ重巡、提督との仲は最悪超えちゃってる
間宮(7)
短気系給糧艦、麺棒の攻撃力が255
「いらっしゃいませー、本日のオススメはシュトロイゼルクーヘンでーす」
「そのシュトロイゼルクーヘンを貰おう」
「…は?」
スウィーツショップ間宮、スイーツではなく、スウィーツと呼ばないとキレる短気なボイン、間宮が気分的に値段を決め、甘い物から苦い物まで気分で置いてある、これまさに気分屋であろう
「シュトロイゼルクーヘンを、買うと?」
「二度言わすな」
間宮は何か信じられない、コイツ、イカレているのか?と言った表情をしているがそんな事はどうでもいい
「早くしろ、モタモタすんな乳牛が」
「は…はぁ?」
先刻、自販機の前で熊野のアホが今日のオススメはバウムクーヘンだかゴールデンバウムだかでしたわー、と話をしているのを聞いた俺はバウムだかクーヘンだかはドイツの菓子だと気付いた
「スィマセェーン、シュトロイゼルクーヘンくださーい」
「はーい、はいはい、いらっしゃいませ」
ほぉ、俺以外にシュトロイゼルクーヘンを購入しようと考えるオサレがこの吹き溜まりに居るとは…なッ!?
「貴様ァ…」
「ん?ゲェーッ!お、オマエはーッ!」
俺同様にシュトロイゼルクーヘンを購入しに来たらしい、ドイツから来たヤバい系重巡、プリンツ・オイゲン
卑しくもビスマルクさんを姉御と慕うライン川ギリギリぶっちぎりにヤバいヤツだ
「なぜAdmiralのようなゴミカスがマミヤに…」
「誰がゴミカスだクソ重巡がァ」
「ハッ!まさか…シュトロイゼルクーヘンをビスマルクの姉御に召し上がって頂いて好感度を上げる気かよテメェー!」
「そーゆーオマエは何なんだ?ア゛ァ?卑しくもビスマルクさんにシュトロイゼルクーヘンをプレゼントして好感度上げるつもりなんじゃねーのかァ?あ゛ー?」
不倶戴天の敵とはまさにこのヤロウの事だな…
どこから話を聞いたか知らんが今日の間宮のオススメがドイツ菓子である事を知ってビスマルクさんに差し上げて好感度上げようなんざ許されるコトじゃねぇぜ
「菓子で好感度上げようなんて、フッ、このAdmiral、チ●ポついてないんじゃないですか?」
「ア゛ァ?ついてんよ!221ファイヤーボールがな!テメーこそ菓子で好感度上げようなんてセコい真似しよーってのか?」
「な゛ぁんですって?」ピキッ!パキッ!
「なんだァ…コラ?」ピキッ!パキッ!
「ヤるんすかAdmiral?私、ケンカつえーですよ?」
「クチャクチャの挽き肉にしてやんよ」
とても上司に対するとは思えない態度のオイゲンとメンチビームを撃ち合い、強烈な火花が散る
「ちょ!店の前でやめてくださいよ!」
「ダイジョーブっすよマミヤサン、私、強いっすから、パツイチでキメてやるっすよォ~」
「っーか早く包めよホルスタインが、コイツぶっとばしたらスグ、ビスマルクさんのトコにピンクのキャデラックで行くんだからよォ~」
バチバチバチバチ!(メンチビーム)
「とりあえず、潰れちまえよ?」
オイゲンの顔面を捉えた筈の俺のスネークバ●トは空を切り、その辺に置いてあった椅子とテーブルを破壊した
「アクビが出るぜェ…ウスノロォ」
オイゲンは飛び跳ねながら片足を弧を描くように振り上げてグチャグチャになったテーブルを蹴り裂いた
「イヤァァァァァ!!やめてェー!!ホントやめて!!!壊れるッ!お店壊れちゃうーッ!!」
「オイオイ…上司にジェノサイドカ●ターとか容赦ねぇなァ?なぁオイ?」
「ハァ…?部下の顔面いきなり潰そーとする上司に言われたくないですけどォ?」
プリンツ・オイゲン、認めたくはないがコイツは強い、そして、残忍・残酷・残虐なファイトにも一切の躊躇いが無い
「やめてッ!!ってかマジやめろォ!!オマエら2人共ブッ殺すぞォ!!」
この後、俺とオイゲンの戦いは更に激化し、店を半壊にした後、キレた間宮から2人とも麺棒でしこたま殴打されたらしく病院へ送られた
◆◆◆
後日…
「提督、オイゲン、聞いたわよ、アナタ達がお菓子の取り合いでハシャギすぎたって…」
ビスマルクさんが病室にマスクメロンを持って来てくれた
「ありがとうございます!ビスマルクさん!防腐処理します!」
「ありがとうございます!姉御!Embalmingします!」
「た……食べてくれていいのよ?ってか、食べなさい」