【登場人物】
提督(54)
レジェンド・オブ・クズ
五月雨(23)
最近新しい挽き具を購入しようと検討している
鈴谷(20)
ポスター用の写真撮影で後ろ姿だけでいいから言われた時から嫌な予感がしてた
長門(10)
レジェンド・オブ・ビッグセブン、ショパンの旋律に感銘受けて鍵盤叩いたら壊した
「金がないな」
「困りましたね」
ただでさえ少ない予算でやりくりしているのにバカどもがすぐに問題を起こすので金がない
「サミドライガーくん、何か無いかね?」
「五月雨です、そうですね……地域振興を兼ねた基地開放イベントとかどうでしょうか?」
「あ~…アレか?航空祭みてぇな?」
「まぁ、そんな感じですかね」
まぁアリっちゃアリかもな、普段は重い扉で閉ざされてる海軍の基地に入れるふれあいイベント、色々と誤解されがちな人間兵器・艦娘を間近で見られて撮影も出来る
「よし、それでいこう!」
「まぁ、うちの所属艦はゲーセンでたむろしたりコンビニの前でゲラゲラ笑ったりしてますから地域的にはさほど珍しく無いですけど」
「バカどもにはイラッとしてもにこやかに対応しろと厳命するとして……何か目玉のイベントが必要だな」
「そうですね」
◆◆◆
「さぁーいらっしゃいいらっしゃい!今世紀最高のデスマッチ!」
「アメリカから来たダイナマイトパッキンガールと大和魂の世紀の一戦!見なけりゃ損するよお兄サン!」
「鎮守府名物“撲針愚”!まだ席あるヨー!」
次々に来場する客と飛ぶが如く売れるチケット、クックック、笑いが止まらんわ
「フフフ…ハッハッハ…ハァーッハッハッハ!」
鎮守府ふれあいイベント当日、基地内にはバカどもが建てた屋台が並び、卵焼きやらお好み焼きやら売られているがそんなモノは便所のネズミの糞にも匹敵する些事だ
「売上はどうだ?」
「既に一般チケットは完売してますね、追加の立ち見もかなり捌けてるみたいです」
「そうかそうか」
鎮守府ふれあいイベントの目玉、アイオワVS大和のデスマッチは大当たりらしく、現在、リング上は前座の長門VS鈴谷のファイトが行われていた
「うおおおぉぉぉ!!今こそ爆発しろォ!鈴谷のニュー・スーパーブロー!」
「軽い拳だな」
「なにぃ!?」
鈴谷のニュー・スーパーブローは特に何の効果もなく、長門は平然とリングに立っていた
「う…ぅぅ!高電圧エリアで習得した鈴谷のマグナムが通用しないッ!」
「このビッグセブンが教えてやろう!本物の二十世紀最大のスーパーブローをッ!」
JET!!(BAKOOOOOM!!)
「ぐわああああああ!!」
長門のアッパーが鈴谷に炸裂し、鈴谷は上空に吹っ飛ばされてきりもみ回転しながら顔面からリングにグシャアッとあきらかにヤバい音で叩き落とされた
「カウントの必要は無い」
ビッグセブン!ビッグセブン!ビッグセブン!ビッグセブン!ビッグセブン!!
鳴り止まないビッグセブンコールに勝敗は決したかに見えた…
「フッ………な!なにぃ!?」
「す…鈴谷にも、負けるワケにはいかないワケがあるんでね」
「このビッグセブンのJETを喰らって立ち上がるとは…!」
ヨロヨロと立ち上がった鈴谷は再びファイティングポーズをとる
「ならば今度こそ葬ってやろう!」
「ハアアッ!!」
気合を入れた鈴谷のブレザーとスカートが弾け飛び、場内の歓声が一層ヒートアップする
「キサマ……何故脱ぐッ!」
「小●宙の勝負に艤装は不要!今!燃えろ鈴谷の小●宙!ビッグセブンを超えるセブンセ●シズまで高まれーッ!」
「いいだろう、ならばこのビッグセブン、最大の奥義でお前を葬ってやる!」
‐‐‐
「前座で全裸とはなかなかファンサービスがわかってるな、アイツ」
長門のジェッ●ラベンダーを受け、全裸できりもみ回転しながらリングに突き刺さる鈴谷
レフリーが死亡確認したところで試合は終了し、鈴谷は棺桶で場外へと運ばれて行った
「なかなかアツい試合だった」
「えぇ」
アツい試合の中で観客達の観客をカチンコチンに出来るのはアイツぐらいだろう、今度アイスでも買ってやるか
「サミドラニエスくん」
「五月雨です」
「今の試合録画してるか?」
「してますけど?」
後日、この試合の模様は鎮守府裏掲示板にいつの間にやらアップロードされたらしく、情報化社会の怖さを改めて知る事になる
押忍!矢矧です!
匿名希望の提督さんからのお便り、なんで鈴谷はすぐ脱ぐのですか?バカなんですか?
うん、彼女はビッチだからね!
次回!不健全鎮守府『友か敵か?マッハパンチのI』
そこんとこ、よろしく!