提督(6)
AEDの設置義務を律儀に守る変なところで良識派
ガ●ガリ君はノーマルに限る
五月雨(4)
一年以上前にレベルはカンスト済み、以降は出撃してない暇人、今日のラッキーアイテムは発泡酒
時雨
白露型キセキの世代、時雨様と目線を変えずに話す事を許しているのは時雨様に従う者だけ
「瑞穂!瑞穂!瑞穂!」
「キター!舞風のスリー!」
今日のゲームは水上機母艦、瑞穂率いるチームと陸奥率いる睦月型の対決らしい
ここまでの攻防は両雄一歩も譲らない徹底的な攻撃
外からくる舞風のスリーを警戒しながら、エースの如月を中心に果敢に攻めている
「リバウーンドォ!!」
「オオオオォォォォ!!ッシャ!オラァ!ハギィ!!」
「戻れ!ハギカゼの速攻だーッ!」
「行かせるかァ!!」
「リターンが速いッ!!マイカゼェ!」
危機を察知した咄嗟の判断だろう、萩風のパスが外の舞風に通る
「もらったァ!!」
「これ以上ォ!やらせるかよォ!!」
「なにッ!?コイツ!!」
これまでの敗戦で得た高さと言う課題、跳躍力に全てを捧げた皐月の対空力が舞風のスリーを迎撃した
「オッシャー!!」
「速攻ォー!」
白熱する試合展開、熱気に包まれる体育館、何から何まで熱すぎる空気のせいで加速的に溶けてゆく俺のガリ●リ君
やべ、指についたじゃねぇか、早く食わねぇと…
「あ、当たった」
「たまに当たりますよね、あ、私も当たりました」
夏の大規模作戦を前に、大した仕事もないので俺は五月雨と基地内の設備点検をしていた
「AED良し」
「AEDとか設置されてるんですね」
「当然だ、体育館にはAED、これは既に常識」
「はいはい、チェックつけますよ」
しかしAEDなんて誰が設置したんだ?少なくとも、俺が着任した当初はAEDなんぞ無かった気がするが…
「シュートミス!?いや、これはッ!」
「オオオオォォォォ!!」
「アリウープ!すげーよミカァ!ハンパねぇ!!」
どうやら試合は陸奥率いる睦月型が勝ったらしい
すげぇよミカは…
「終わったみたいだな」
「みたいですね」
「っーか今更だが、なんでウチはバスケが盛んなんだ?今回で12回目だが未だかつて1度も出撃して深海棲艦を撃滅してる的なシーンが無いよな」
「また微妙にメタなコトを…」
「そろそろバシッと海軍らしいコトしねーとな!」
「はぁ?」
そうと決まれば設備点検などアホなコトをしている場合ではない、たまにはバシッと格好良く指揮とかする姿を見せつけてやらねば…
「あ、次の試合始まるみたいですよ」
「なんだ、今日は2試合あるのか?またアレか?キセキの世代か?ユウダチ止まんねーか?」
「いえ、今日、最も注目されているのは…」
そして始まった本日の第2試合…
遂に現れた白露型キセキの世代、その圧倒的天才達を従えるリーダー
「止め…っ!なんっー圧力ッ!バケモンかよ!」
「速過ぎるだろ…」
白露型駆逐艦、時雨
「身分の違いを教えてあげるよ…この場にいる者、全てに」
「死んでも止めんぞォ!」
「…頭が高いよ」
「クッ!!」
「なんだッ!足が!?」
まるで魔法にかかったかの如く膝が折れる
バカみてーにあっさりアンクルブレイクをかけて抜き去り、さらにブロックする2人を抜いてシュートを決めた
「絶対は僕だ、僕に逆らう者は提督でも殺す」
俺を含め、この場に居る者全てが戦慄する絶対的支配者…
これが白露型キセキの世代のリーダー、わかっちゃいたがハンパじゃねぇ!
っーかアイツ、なんでナチュラルに俺を殺すとか言ってんの!?造反する気満々じゃん!超こえーんだけど!