このTSな会話不可少女に救いの手を   作:零点

7 / 26
新オリキャラ登場!
カズマ目線っスよ、刮目して見よっス!


この記憶喪失に遭遇を★

「クエストの完了を確認しました、ご苦労様でした。」

「一気に4もレベルが上がってる、本当にモンスターを倒すだけで強くなるもんなんだ…。」

「初心者の冒険者ほど成長は早いですよ、ではジャイアントトードの買い取りとクエストの達成報酬を合わせまして11万エリスとなります、ご確認くださいね。」

 

…11万、四人で山分けすれば約27,500エリス程度、はあ…。命を落としそうになって3万ない程度、割に合わねーよ、一応他のクエストも見てみたが。

 

 

 

【依頼者/ホワイトウルフの飼い主】{迷子になったペットのホワイトウルフを探してほしい}

 

【依頼者/子持ちの母】{息子に剣術を教えてほしい、要ルーンナイトかソードマスターの方に限る}

 

【依頼者/魔法の研究者】{魔法実験の練習台探してます、要強靭な体力か強い魔法抵抗力に自信のある方}

 

うん、ざっと見てみたが…ハハ、無理。

 

「はあ、もう日本に帰りたい。」

募集できた仲間はあれな感じだし、この世界で生きるのは甘くない。

 

…。

 

「募集の張り紙、見させてもらった。」

「!」

 

「まだパーティメンバーの募集はしているだろうか。」

「あ、えっと…募集してますよ?と言ってもあまりお勧めはしないですけども…。」

俺の前に現れたのは女騎士、それもとびきり美人の!歳上の美人ということで緊張し若干上ずった声になってしまった…それもこれも俺が前世で引きこもっていた事の弊害だろう。

「そうかよかった、私は貴方のような方を待ち望んでいたのだ。…私の名はダクネス、クルセイダーを生業としている者だ、ぜひ私を…ぜひこの…パ、パーティに加えてもらえないだろうか。」

 

あれ?えっと…何でこの女騎士は若干興奮気味なのか知りたいんだが。

 

 

「さっき連れていたドロドロの青い髪の少女は貴方の仲間だろう?いったい何があったらあんな目に!」

 

「あぁ、ジャイアントトードに捕食されて、「なっ!?想像以上だ。」…。」

 

何だろう?この女騎士、なにか違和感を感じるんだが。

 

 

「い、いや違う!あんな可憐な少女がそんな目にあうだなんて騎士として見過ごせない!」

 

女騎士のダクネスはそう言いながら顔を赤らめこちらを力強く見てくる、正直言って目がヤバイ。それにアクアが可憐な?うん聞き違いだろ。

それより俺の危機感知センサーが反応している、こいつはアクアやめぐみんや零に通じる何かがあるタイプだと!この巨乳はもったいない気がするがやんわり断っておくしかないな。

 

「いやぁオススメしませんよ、一人は何の役に立つのか分からないし、二人目は言葉が一切通じないし、三人目も1日一発しか魔法が撃てないし、そして俺は最弱職、ポンコツパーティなんで他のトコをオススメしッイテテテ⁉︎「まぅ!」「クッ!?」何だ⁉︎」

 

ダクネスに腕を強く握られて悲鳴を上げた直後、何かが横切りダクネスを突き飛ばしたかと思えば俺の眼の前に立ち塞がって…って

 

「零?なんでこんな所にいるんだよ」

 

もちろん言葉は通じず零の顔は横に傾いた、そして直ぐに俺の近くへ寄るとさっきダクネスに強く握られていた腕を心配そうに撫でながら突き飛ばしたダクネスを見て「うぅぅ…」と獣のように怒りを込めて唸ってみせた、どうやら風呂から帰ってきた時、ダクネスに腕を掴まれ俺が痛がったのを見てダクネスの事を敵と思いこんで慌てて助けに入ったといったとこだろう。

 

「う、いったい何だったのだ今のは?」

俺が名推理していると突き飛ばしたダクネスが朦朧としていた意識から戻ってきた、流石クルセイダーと言った所なんだろうか?

 

「大丈夫か?どこか「あぁ…あの強力な一撃、なかなかのモノだった、ハァハァ…」え?」

 

俺が心配している途中でダクネスはそう言いながらさっきは落ち着いていたはずの息を荒げている、こいつはアクアやめぐみんや零に次ぎ中身がダメなヤツな気がしてならないんだが。

 

「さっきの一撃で言いそびれてしまっていたが貴方のパーティは私にはなおさら都合が良い。…言いにくかったのだが私は耐久力には自信があるのだが不器用すぎて、攻撃が全くあたらないのだ。」

 

…どうやら俺の危機感知センサーは正常に作動していたらしい、…ダクネスは性能がダメな剣士だった。

 

「なので!ガンガン前に出るので盾代わりにこき使ってく「ミゥッ!」クフッ⁉︎」

 

ダクネスが俺に急接近したせいで零によるダクネスへの本日二回目の操陰攻撃が炸裂した。

 

「ほら零、ドウドウ。」

「フシャー、フーフー。」

俺は零を取り押さえて宥めると、やっと落ち着いてくれた。

てか、完全に獣じゃねぇか…。

 

「えっと、大丈夫ですか?」

「あ、あぁ」

「流石に男が女性を盾代わりにするなんて…」

「望むところだ」

「それこそ毎回モンスターに捕食「むしろ望むところだ!」は?…。」

 

…前言撤回だ、ダクネスは性能がダメな剣士などではなく、性能”も”ダメな剣士だったようだ。

 

「さあ、私を貴方のパーティに!」

ここは直ぐに去らなくては、俺はそう思い零を抱き上げる。

「あ!もうこんな時間だ、スミマセンがこの俺のパーティメンバー見ての通りの子供なのでそこまで遅くまで起きてるのはあれなんでー、今日の所はこの辺で…オヤスミ‼︎」

 

そう言って俺は速攻で馬小屋へと帰った。

 

 

 

 

 

 

…はぁ、結局昼近くまで寝てしまった、しびれを切らした零が俺の上にダイブしてきて起きたわけだが…こいつまさか俺が起きないから朝食を食べてないってことは…無いよな、うん。

朝食もとい昼食を取るため俺はギルドを訪れたのだが入って直ぐに見える二階でアクアが何やら扇子から水を出したり頭に乗せた植木鉢から花を咲かせたりと男の冒険者たちにバカをやっていた。

「どーもどーも…あっ!見てみてカズマ、どうよこの新しく習得したスキル、水の女神たる私にふさわしいと思わない?」

 

うん思わない、そしてこの言葉を送ってやろう。

「宴会芸じゃねぇか、この駄女神。」

 

そう言い放ち俺はめぐみんが食事を取るために座っていた席の隣に行き昼食を注文、待っている間にスキルの覚え方なんかを教えて貰った。

簡単に言うとどうやら職業が冒険者の俺は誰かにスキルの使い方を教えてもらい冒険者カードに表示されてそこにポイントを使えば習得が可能らしい。

 

「…つまりめぐみんに教えてもらえば俺でも爆烈魔法がなるのか、なるほど。」

俺はめぐみんに爆烈魔法の話は禁句だとここで改めて知る、めぐみんは俺の独り言を聞くやいなや、一気に俺との距離を興奮気味に狭めた。

 

「その通りです‼︎その通りですよカズマ、爆烈魔法を覚えたいなら幾らでも教えましょう‼︎というかそれ以外に覚える価値のあるスキルなんてありますか? いいえありませんとも、さあ!私と一緒に爆烈道を歩もうじゃ無いですか‼︎歩もうじゃないですか!!!」

 

なんで二回言ったんだよ、そして顔が近い。

 

「ちょっ!お、落ち着けロリっ娘、て言うか今3ポイントしか無いんだが…ん?」

 

「ロ、ロリっ娘⁉︎…。」

『ギルティ…』

 

めぐみんの顔は驚愕と絶望に満ちた顔に変わり落ち込み気味に昼飯のひとつの人参を口にした…ってなんか聞こえなかったか?

 

「ふ、この我がロリっ娘…。」

 

『&ジャスティス!』

ポフッ。ポフッ。ポフッ。

 

「…え?」

俺の頭上に全く痛く無いパンチが数発繰り出され振り向けばそこに居たのは高身長でロングヘアの巨乳、見た目は昨日来たダクネスに勝るとも劣らない美女だ。

【挿絵表示】

 

 

「…えっと、俺に何か用ですか?」

「……分からないっス!けど無性にそこの幼女をまもらなければー!みたいに思った気がするっス。」

「は?」

全然状況が呑み込めないんだが、しかも幼女って、めぐみんのことか?

 

「この我の事を、幼女…」

 

めぐみんはさっきよりも更に顔を暗くし落ち込む、だがそんな事はつゆ知らず謎の美女はロリやら童顔やら言って追い打ちをかける、やめたげて!めぐみんのライフはもう0よ!

 

「うぅ!よくも我を「あ、その紅い眼もしかして紅魔族のめぐみんっスか?」⁉︎なぜ私の名を?まあいいでしょう…名乗りましょう、えぇ名乗りましょうとも!我が名はめぐみん!アークウィザードを生業とし最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操る者!!」

 

「ふふふふ…やはり我の紅のナマコに狂いはなかったスね、では我も名乗らせてもらうっス…我が名はまゆたん!あまたの言語を理解し失われし魔法、古代魔法を使いし者!!」

 

おいこいつ今紅の眼って言おうとしたろ、紅のナマコってなんだ!あまたの言語を理解?自分自身が使ってる言語すらもあやういじゃねぇか…つぅかこいつもめぐみんと同じ”あの”紅魔族かよ!めぐみんと新しい紅魔族のヤツは握手まで交わして…。

 

「あの、一応なんで私の名前を知ってるのか教えて欲しいのですが。」

「あぁ、それはっスね…あれ手紙がない?「ちょっとまゆたん、手紙ならこっちにあるから」おぉ!サンキューっスゆんゆん。」

 

どうやら俺の後ろ側にいた子も紅魔族だったらしい、だって名前がゆんゆんだよ?そして二人のようにあれな感じの子なんだろう。

 

「あ、初めまして紅魔族のゆんゆんと言います」

…どうやらゆんゆんはまともらしい、良かった紅魔族は普通の奴がいないのかと思ったぞ、まあ名前は変だが。

 

「紅魔族にもまともな奴は居るんですね、変な奴しかいないと思ってましたよ。」

 

そう言って俺は手を差し伸べて握手をするがゆんゆんは「あ、あはは…そうですね」と言うが俺に向くはずの目は明らかに違う方向を見ていた。

 

「変な奴とは失礼なのです!それにゆんゆん、みんなで考えた自己紹介はどうしてしないのですか!」

「あの変な自己紹介(笑)を強要するな、てかめぐみんお前ゆんゆんと知り合いなのか?」

「えぇ、ゆんゆんは自称私のライバルを名乗っていまして、それに一応同級生ですから。」

 

紅魔族には学校があるらしい、めぐみんみたいな変な名前ばかりな紅魔族の学校の出席簿とか随分とカオスじみてるな。

 

「っちょ!自称じゃなくて本当にライバルでしょ!?というよりはい、ひょいさぶろーさん私たちにまゆたんについての手紙をまゆたん自身に持ってこさせたみたい。」

 

「私の父が何故まゆたんについての手紙を?「おい…今父親の名前がひょいさぶろーって…」ええ、ちなみに母の名前はゆいゆいです。」

 

アクアが言ったように紅魔族には変な名前しかいないらしい。

 

「カズマ、今随分失礼な事を考えてませんか。…まあ、とりあえず読ませてもらいます。」

 

「なんて書いてあるんだ?」

 

「…確かにまゆたんの事を書いてありますね、後私に個人的な事が書いてあります。まゆたんについてですが紅魔族かどうかわからないそうです。」

 

「は?分からないって…一体なんで?」

全く意味不明だ、赤い目で変な名前で自己紹介が中二病くさい奴なんて紅魔族で断定だろ?俺が考えている間にもめぐみんの話は続いていく。

 

「どうやらまゆたんは父が発見した時、何も身につけておらず、さらに記憶喪失だったらしいのです、自分の名前が分からない程に。」「そぉっすよー、まっぱっス!」

 

「え?じゃぁ…まゆたんなんて名前は?」

 

「名前がないと不便だと父がつけたそうなのです。」

 

マジかよ、父親ネーミングセンス無さ過ぎるだろ、まあ分かりきってることだけども。

 

「その後、とりあえずで冒険者カードを作ってみたらステータスがいろんな意味で凄まじかったそうです、それに知力の数値がありえない異常をきたしているとも。」

 

言っている意味が分からない、数値がありえない異常?ゲームならバグで済ませられるがここは現実だ、となると冒険者カードに異常が?

 

「おい、そのカード持ってるか?持ってれば見せて欲しいんだが。」

「おぉ、いいっスよ!」

 

…確かにいろんな意味で凄まじい、まず魔力量を筆頭に魔法関係の数値がありえないほど高い、これはアクアやめぐみんの比じゃないほどに冗談抜きで…なんだがその他の運以外全てが最低レベルの域にまで達している、頭をパンチされても痛くなかったのはこのせいだと見て間違いないだろう。

問題の知力についてはなんだが霧がかかって見えないというより認識ができないと言ったとこなんだろうか?見えてるはずなんだが分からない。

 

「あのー、もういいっスか?」

「あ?あぁ悪い、サンキューな」

 

俺は…まゆたんに冒険者カードを返したが結局知力は見れなかった、だがこの様子だと最低ランクだろう。

 

「あ、ちなみに職業はアークウィザードっス。」

 

ちょっと待てぇ?確かアークウィザードは高い知力がないとなれないはず…ますますわからなくなった。

 

「まあ、我はこの街に来て最初にゆんゆんと会って、今みたいな事を話したり雑談したりしてずっ友になり、その後パーティメンバーの関係になったんス」

 

「ずっ友!私なんかとずっ友になってくれてたの!?唐突に”やっぱりゆんゆんと一生友達とか無いわ〜”とか言うんじゃぁ。」

「大丈夫っス、相変わらずっスねゆんゆんは。」

 

「へー。そう言えばめぐみん、お前のことについてはなんて書いてあるんだ?」

 

これはめぐみんの弱みを握るチャンス!

 

「私の家族の中だけのことなので言いませんよ、どうせ私の弱みを握ろうとしてるだけなのでしょう。」

 

クソ、こいつ勘だけはいいな、まぁ良いか。

 

「なぁ、さっき俺たちはスキルについて話してたんだがポイントをあまり消費しないで覚えられるお得なスキルなんて知らないか?」

この異世界は魔法がある世界だ、できるなら魔法の一つでも覚えてみたい、その点では紅魔族はうってつけだ

 

「そうですね、えーっと?」

 

「ちょっと良いかな?」

 

 

「「「!」」」「なんスか?」

 

…とぅーびーこんてにゅーっス…




次回はダクネス再登場、キャベツまでいくのかな?

※作中のオリジナルキャラの零とおしゃべり(コメ)してくださる場合、必ず{零}と付けてコメント宜しくお願い致します。
{まゆたん}と付けてコメントして頂ければまゆたんが貴方とお喋り。
もう欲望は抑えないどうか自分にコメントを分けてくれー!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。