このTSな会話不可少女に救いの手を   作:零点

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お気に入りしてくださった方、見てくださった方すみません遅くなりました。
修正箇所指摘してくださった方ありがとうございます。
気を取り直して前回の宣言通りカズマ君sideです。
では、本編


この異世界の転生者にクエストを

俺だカズマだ、俺は今クエストボードをみてるんだが…初級のクエストなんて一個もねぇじゃねーか!どうなってるんだ?相変わらず不親切だぞこの世界。

 

てな訳で、俺たちはやむなく土木作業のバイトを装備が整えられる金額になるまでやる事になった。

 

1日目はアクアは壁塗り、零はお茶(?)をみんなについでいる、俺はというと力仕事ですわ、男女平等、何それおいしいの?

そんなわけだがちょくちょく親方に怒られながらも頑張って働いたわけだ。

 

昼休み、零が俺の元へ来てピッケルと運搬道具を指差した後、零自身を指差し、ピッケルを振り下ろす動作と運ぶ動作をする。

 

まさかジェスチャーか?つまりは…。

「もしかして力仕事がしたいのか?…確か零は小さいくせに力がかなり高かったな(ボソッ)よしわかった、何とか頼んでみる」

そう言って零に手をgoodの形にしてみせた。

 

休憩が終わると俺は親方のところに向かい零のステータスや本人が力仕事をやりたいという事を話した。

 

「…なるほどな、よし分かった!みんなあの嬢ちゃんが(飲み物)注いでくれるってんで仕事に華が出たって言うからよ、出来れば辞めてほしくはないんだがな。」

 

「え?じゃあなんでokしてくれたんですか?」

 

「そりゃあ嬢ちゃんの頼みを断ったとあっちゃぁオレが奴らにぶっ飛ばされちまうよガハハハ!まあ華はお前が連れてきたもう一人の美人のネーチャンがいるから大丈夫だ。」

 

親方はそう言って笑いながら俺の背中を叩いてくる、滅茶苦茶痛いんだが、メチャク チャ痛いんだが…親方は多分まったく痛くない程度で叩いてるつもりだろうが俺からしたら滅茶苦茶痛い。

 

「まぁ、そういう訳だお前の連れの二人のことで何かあったらいつでも寄ってくれや。」

 

零とアクアだけって、男女差別ダメ絶対!そう思いながらも流石に親方に喧嘩を売る度胸なんて俺にはない。

 

数分したところでピッケルを持った零が来た、配置は俺から少し離れた所だがちゃんと見える位置に入る、お手並み拝見…とはいかなかった、早すぎる、通常の三倍か⁉︎赤くないけど通常の三倍なのか!俺はその早さを目の当たりにし口を開け・ピッケルを握っていた手は離れ、呆然と立ち尽くしていた、他の作業員もピッケルを落とさないまでも口が開けっ放しになっていた、数分間は作業が零以外止まっていたらしい。

 

夕方、日当を3人とも受け取ると明らかに零が俺とアクアより多い、まぁあのスピードなら頷ける増額だ、アクアは明らかに不満そうな顔をしてるが大丈夫だろ。

仕事が終わり早速晩飯を食べにギルドに向かおうとしたら零に手を尋常じゃない力で引っ張られた、こんな力で仕事してたのかー(棒読み)俺は諦めてアクアとともに引っ張られながら零の目的地へと向かった。

しばらく歩いて着いたのは雑貨屋、そして零が「ん!ん!!」と言いながら指差して催促しているのは黒板、授業なんかに使う紛れもない黒板が手持ちサイズで店頭に鎮座していた。

たぶん唯一の伝達方法である絵を描くためだろう、確かにそれがあれば意思疎通が楽になる…が

「確かにいるけども、今買ったら今日の晩飯が食えなくなるから無理だ、明日持たん。」と俺は首を横に振る。

そう、食費がばかにならないんだ、ちなみに黒板の値段は7000エリス、チョークはそこまで高くないが合わせると明日の仕事までもたない。

 

そう零の目的を一応終え、暇だからと店の雑貨を物色していたアクアを呼び戻し、晩飯のため零の手を引きながらギルドに向かう。

 

初の給料での晩飯は骨つきの肉、生野菜、蒸かし芋などがある割と値段的に手頃なメニュー、働いて食べる飯がこんなにも上手いとは !「バリッ!」なんの音だ?不穏な音を聞いて目の前で食べていたアクアと目が合う、違うと言いたげにアクアは顔を横に振り零の方へと目を向けると青ざめて零を見たまま固まってしまった。

 

「おい、どうしたアクア、零がどうk…。」

 

どうかしたか?と言う前に零を見てしまった俺は唖然とした、ホネゴトクットルヤンケ。

俺たちが食べる手を止め、見ていることに気づいたのかこちらを見るがすでに手に持っているのみになった骨つき肉を食べながら視線を皿に移し固まるが程なくして食事を何事もなかったように食べ進めた…骨もろとも。

その後3人完食した後は風呂…と行きたい所だができるだけ装備を買うお金にしたい、なので今日の所はすぐに就寝、風呂は2日にいっぺんのペースで大丈夫だろう、ちなみに寝床は親方の口添えで無料で馬小屋にすまわせてもらえることになった。

 

2日目、俺は相変わらずピッケルを振り回す、アクアは零に変わってお茶を注いでいた、零はというと俺の作業で出た土や石を運ぶ作業、零は今日もあのパワーで作業するんだろう…そう思っていた時期が俺にもありました。

零は突如として黒い物体を出しそれが人型になる、俺は案の定ポカ〜んと口を開け手からピッケルが溢れる、他の作業員達も流石に今日の出来事ばかりはピッケルを落とす人が続出してしまっそう。ちなみに今日の零の顔は明らかにドヤ顔、それを見た俺は違う意味で冷静になり零のスキル?を目の当たりにした作業員達の中でいち早く作業に復帰することができた。

 

仕事が終わり2日目の日当が渡された、うん…明らかに零だけが二倍に膨れ上がっているまああの黒いものを出した事で二人分以上の成果が出たことは言うまでもない。

 

 

「ちょっとカズマ、零だけあんなにもらって一体何があったの?私も女神としてかなり頑張ったんだからあのくらい貰っててもいいはずなのに」

アクアは朝がお茶注ぎ、昼に壁の色塗り作業、普通程度のペースでどこが「あのくらい貰ってもいいはず」だよ!それに女神関係ないし。

「はぁ」「ちょっとなんで私を見ながらため息なんてつくのよ!女神である私に失礼じゃない!」

この後俺はもう一度ため息をつき、アクアの声をスルーしながら久々の風呂に向かった。

 

そう!この世界にも風呂がある、中は純和風な雰囲気でもしかしたら他の転生者が作り出したんじゃ?とも思える。

俺は男湯、アクアと零は女湯へと入って…零が女湯⁉︎おい…零は元男だぞ?しかも童貞、女の裸には耐性が「おい、ニイちゃんそんな顔して困り事か?それなら俺g「大丈夫です」そ、そうか…」隣のおっさんの話を回避してすぐさま思考を戻す、零は今頃裸の女の子達のいる風呂で…うらやましい!だがアクアが居る、鼻血なんて出せばあのアクアでも即退場させるだろザマアミロ。

 

…俺の予想はどうやら外れた、俺が零の風呂での様子を聞くと不思議な顔をして「大丈夫って何が?」だ。

 

「イヤ、零は元男だろ?男が女風呂には入れるなんて最高すぎて流血沙汰(鼻血)だぞ⁉︎エロい目してたとか女の子の裸を目で追っていたとか無いのか?」

 

「…そうだったわ!零ってすっかり忘れてたけど男だったのよね。そうね…ぱっと見て久しぶりのお風呂を楽しんでるようにしか見えなかったけど、って言うよりカズマ?あんたそんなこと考えてたの?wwwまさに童貞オタクね!ぷーくすくすくす(笑)」

 

こいつはいつか後悔させてやる、それにしても零、お前一体なんなんだよ!?男なのに女の裸に反応しないなんてまさか中身まで女になってないよな?

 

そんな考えが頭をめぐり気づけば俺は馬小屋の中で眠りについていた…。

 

3日目、仕事して相変わらず零は周りより多めにもらう、お風呂は2日に一回のペースがいいと思ったが汗のにおいがやばい、そこまで高くはないからこれから毎日にしようと思う、俺たちはその後晩飯を済ませシーツを買いに行った、馬小屋ではいつも藁が布団代わりシーツは少々高かったが寝心地には変えられない、安眠ってこれのこというんだなぁ。

 

4日目、今日の寝起きは快適だ、やはりシーツは最高だな、そう思いながら仕事へ向かう、相変わらず多い零の日当を横目に見ながら俺は仕事を終え風呂にはいって食事をする、その突如親方達が俺たちを睨みつけた、何かされると思ったんだがまさかのパーティー、親方は酒を飲みながら零の頭をかき回す様に撫でていた零も抵抗はしてないから放置してよう、そう思っていたのもつかの間、アクアが酒をラッパ飲みしたせいで吐きそうならしい、一人で行けばいいのに他の作業員達が「女の子には優しくせんとな」とか言って半ば無理矢理俺をアクアとともに外に連れ出し俺は裏路地に入りアクアの背中をさすってやる。

 

数分も経たずに戻ってみると零が親方の膝の上で頭を撫でられながら俺たちを見るなり涙目だ、いったい何があったんだよ?全くわからん。

俺たちが戻ってから数分、泣き疲れたのか零はもう寝ている、最近零が中身まで子供になっていると思うのは気のせいだろうか?

 

5日目の仕事の後、アクアが珍しく雑貨屋に行くという、あの女神(笑)は金のほとんどを酒に費やすというのにどういう風の吹き回しだ?

 

俺たちが銭湯に到着すると同時にアクアも戻ってきた、手には何やら黒いもの

 

「ちょっと待っててカズマ、少し零に話があるから」

 

そう言って零を人気のない店の裏に連れ込む…まずアクアはミスをしたと言っておこう、零に話なんかできるわけなどないと。

はぁ…とりあえず監視はしておこう、アクアを放っておくとロクなことにならん。

 

アクアは隠していたモノを零の目のまえに出す、案の定黒板だ、それを見ると零は分かりやすく目を輝かして黒板を見つめている。

アクアはその手の黒板を零に渡した…それだけなら良かったんだが。

 

「はい、代わりに買ってあげたんだからその分お金もらうわよ」

そう言ってサイフを指差し手招きをしてくる、あれは。

 

「何やってんだアクア!」

俺はすかさずアクアに一撃、そのチョップは正確にアクアを直撃する。

 

「痛いじゃないのカズマ!いきなり頭叩かないでよ」

 

「いや、今明らかに黒板をダシに零のあり金全部取ろうとしただろうが。」

 

「そ、そんなわけないじゃない、ただちょーっと代わりに買ってあげたんだから少しくらい多くとって良いかな〜って思って…。」

アクアはそう言いながらも俺に目を合わせずに顔ごと目を逸らす。

 

「やっぱりじゃねーかー!」

俺はアクアのほっぺたをつねりながらそう叫ぶ、全く油断も隙もないじゃねーか。

 

「らっへ、れいらけあんらりもらっへふほうへひひゃひゃいの〜!(だって、零だけあんなにもらって不公平じゃないの〜!)」

 

「あれは零が指定した力だ、何も不公平じゃない、なんならお前は俺が指定した”モノ”なんだからお前の金全て俺のものにして良いんだぞー?」

「それだけはやめてー!お願い致しますカズマ様〜‼︎」

 

結局今回は零の金を黒板の代金だけとってアクアに渡し終わった、その後はいつも通り風呂に入り、仕事の仲間と食べて馬小屋に戻った。

 

6日目、今日も仕事だ、いつも通り金を稼ぎ風呂に入り仕事仲間と酒を飲み交わし眠る。

 

7日目、昨日とさして変わらなかった。

 

8日目、昨日とさして変わらなかった。

 

9日目、昨日とさして変わらなかった、仕事をする日常というのはこんなに楽しかったのか、そう考えながら俺は目を閉じる、日常最高…

 

…「ってちがーう!」

「何?カズマも零みたいにトイレついていって欲しいの?」

「むう?」

「違うわ!零も迷惑そうにするな緊急事態なんだからな、だから!」ガタッ!っと俺が緊急事態を話す前に住人に壁を叩かれた「うるせーぞ!「「すっすみません!」」」確かに真夜中にこんなに大声で怒鳴っていたらうるさかった。アクアと謝罪を終えたが言う気が失せてしまった、何よりまた怒鳴られるのは勘弁だからな、よし。

「…また明日にするわ…。」

 

翌日、俺はアクアと同じ仕事にしてもらいレンガを積み上げながら話す。

 

「労働者やりに来たんじゃないぞ…」

「おぉ、そうだったわカズマに魔王を倒してもらわないと帰れないじゃないの!」

おぉって、それに忘れてたのかよ…。

 

…あいつは知力のステータスが人より低いんだった、そう思いながら俺は湯船に浸かる、確かに俺も若干だが忘れかけていた、だが忘れることはなかった。零のおかげで十分に武器は買える、だが最初に見たクエストボートには簡単な依頼は見つからなかった、付近にモンスターがいないとなると討伐クエストも採取クエストも発生しない、そんな現実的なこと知りたくなかった…。

「まいどあり!」

ふと声のする方を見るとアクアがいつものように牛乳を買っていた、黙っていればそこそこ美人なアクアの事を思うと自然に溜め息が出てしまった。

 

「何?」

アクアが溜め息に気づいたが俺は「何でもない」と流した

 

「ねえ」

 

「私考えたんだけど少し遠出して討伐クエストに行きましょうよ。」

「俺たちレベル1だぞ…」

アクアにしてはまともだったが俺たちはレベル1、討伐できるモンスターなんてたかが知れている。

「大丈夫、この私がいるからにはサクッと終わるわよ、期待して頂戴!それに零も何だか変な力を使えるから、十分な戦力よ。」

確かに零の能力は凄まじい、だがなぜか嫌な予感がしてならない。

「ものすごく不安なんだが…「私を誰だと思ってるの?」そうだよなぁ、一応お前女神だもんな」「うん、任せて。」

 

こうして、俺たちの冒険は改めて始まっt…!アクアがなんか知らんがすっ転んで水のか中に落ちた!?俺はすぐさま駆けつけた零とは二人で水に落ちたアクアを引き上げる、まったく余計不安が募っていく、いったい俺の冒険者人生はどうなっていくんだよ…。




まさかのアニメ一話で4話かけるとは、ついに次回は戦闘です、零の華麗なる技(ポンコツ具合を)どうぞご覧あれ。
※作中のオリジナルキャラの零とおしゃべり(コメ)してくださる場合、必ず{零}と付けてコメント宜しくお願い致します。

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