このTSな会話不可少女に救いの手を   作:零点

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このスキル持ちに収入を

レッツ異世界生活!…って意気込んだのに、どうしてこうなったのです、今の私のくえすと、お茶の配給…まぁ幼女ですし、あはは…はぁ、カズマ君は力仕事、アクアさんはなんか塗っててみんなからの歓声浴びて…、私もお茶を注いでるときにはできるだけのロリっ娘スマイルをしてみんないい笑顔で仕事に戻っていくけど…物足りない、せっかく万能スキルがあるのに、使えないのですよ。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

お昼休憩、カズマ君にその事を打ち明ける…といってもジェスチャーですが。

ピッケルと運搬道具を指差し、私自身を指差し、ピッケルを振り下ろす動作と運ぶ動作をする。

 

「もしかして力仕事がしたいのか?…確か零は小さいくせに力がかなり高かったな(ボソッ)よしわかった、何とか頼んでみる」

そう言って手をgoodの形にしてみせた。

 

休憩が終わるとカズマ君と話していた親方?がピッケルを渡してくれた、これで私もらしいことができる、子供のお手伝い感覚とはおさらばですよ!

そう思いながらみんなを真似てピッケルを振る…が、みんなの一振りの間に私は大剣を軽々と扱う零点(女)のキャラ設定通り馬鹿力で四振り近くしてしまっている、周りも異常なまでの早さに手を止めカズマ君に至っては口が開いたままでピッケルも落としてしまっている。

 

なんとか作業を終え日当を支給され見てみるとあからさまに私の方が多い、もしかしたら銅貨・銀貨・金貨と、わけられているんじゃぁ?と思ってカズマ君たちの中身も見せてもらったのだけど同じ模様のコインがあるだけでした。

 

鼻歌を歌いながらカズマ君たちの手を引き店に向かった、はたから見れば親か兄に欲しいものを買ってもらいたい少女に見えちゃうけどそんなの関係ないのですよ。

店に着くと私は「ん!ん‼︎」と言葉ではない声をあげ黒い板を指差す、そう!黒板(小)なのですよ♪これがあれば唯一の伝達方法の絵がチョークの補給だけで半永久的に使える優れもの、異世界にも黒板があってよかったですよ、黒板様です。

さて、カズマ君たちについてきてもらったのは他でもなく値段です、私は数字読めない書けないわからない+αの三拍子+αなのでカズマ君たちにたよるしかないのです、+αはもちろん言葉がわからないことですよ?

 

そう冗談交じりにワクワクしている零にカズマ君が下した判断は意外にもNOだった、厳密に言うと「確かにいるけども、今買ったら今日の晩飯が食えなくなるから無理だ、明日持たん。」と声を発しながら顔を横に振ったのだ。

何でだめ?ヤッパリお金たらないのです?

あからさまにしょぼくれている私に対してカズマ君は相変わらず手ではなく手首を握って店の外へ連れ出してくれました。

 

今日の夜ごはんは骨つきの肉、生野菜、蒸かした芋などかなり美味しそう、私は夢中でがっつき最後には残しておいた骨つき肉を食べようと目を伸ばした時妙な視線を感じる、カズマ君とアクアさんの目つきが明らかに驚愕を表すかのような顔をこっちに向けている。何かと思い皿に目をやると骨つきの肉は3個あったはずなのにそのうちの2個が骨とともに消えていた。あれ?肉部分は食べた記憶があるのに何で骨がないんでしょぅ?そんなことを考えながら最後の一つを頬張る…「バリッ!」いきなりの音に少し驚いたが何となくわかった、私骨ごと食べてたー。

 

つまり、私は料理が美味しくて一心不乱に食べてたら骨ごとお肉を食べてしまった、ということ、零点(女)は割と歯が丈夫という設定がまさかの発揮、実害ないので骨もろとも胃袋に入れて完食しました。

 

お風呂がないのが残念だけど多分貴族とかしか使えないんだろうな、そんなことを思いながらガチな馬小屋で眠りましたキャンプみたいで楽しい♪

 

…ピンチ、おトイレ行きたいけどやり方がわかりません、とりあえずアクアさんに起きてもらわなければ朝には大きな水溜りが出来てしまいます、そう思いながらアクアさんを揺する…起きない、もう一度揺する…。

 

「何よ、こんな時間に起こして女神である私に…って零もしかしてトイレ?」

 

「むーむー!」と言葉にならない声をあげ、おトイレと言わんばかりにモジモジし涙を浮かべる、最近どうも涙腺が弱くなったですよ、たぶん話せないことに恐怖ともどかしさが相まって胸にたまるモヤモヤが涙として出てしまうんでしょう、そう考えてるうちにアクアさんのもと、目的のおトイレ指導が開始、感想?羞恥プレイかと思いましたよ。

 

次の日…

 

今日は土砂と岩石の運搬を任されました、なんだが微笑ましい視線を感じるのですが無視です。運搬用の道具は日本の江戸のTAXIなカゴみたいな形で大きい、二人がかりじゃないととても持てません…フッフッフッ、ついについに私のスキルのおでましですよ!

いでよ操陰!そしてスキルを発動する、すると目の前に全身が黒く目だけが妖しく光る人が一人出てきた、これが操陰、陰のような黒い何かを変幻自在に操る能力、その形は触手・人・車・銃・剣・服など創造出来るもなら様々な形態に変化可能、強度・柔軟性なども変更可能な万能スキルである。

 

またもやみんな驚愕している、今度は全員が口を開けて手が止まってしまう。そのおかげで今回の日当はさらに増え、昨日の倍ほど入っていた。

 

その日は念願のお風呂♪まさかこの世界にあったとは、建物の中は銭湯のようになっていて町は中世風なのにお風呂は和風…大丈夫だ問題無い。

 

「はーい、零バンザイして」

 

そう私にはわからない言葉を発して私の服を脱がせているのはもちろんアクアさんだけど、アクアさん私が本当の幼女じゃ無いこと忘れてませんか?

 

浴室に入るとお風呂独特の温もりが私たちを出迎えた、男時代の私はテキトーに髪や体を洗っていたけど今は女の子、上手くできない自信はあるのでアクアさんのやり方を真似するほか無いのですよ。

…よく考えたら周りは女の子の裸だらけ、でも元男だというのにムスコのあった場所は何の反応も無いしとくに興奮もしない、これも女の子になった影響なんでしょうけど。

 

お風呂を満喫したあとカズマ君とアクアさんとともにミルクを飲む、やっぱりお風呂あがりはミルクにかぎります。

そうそう、服は魔法とかで入っているうちに綺麗にされてました、魔法って便利ですね。

 

「そういえばアクア、零は大丈夫だったか?」

 

ミルクを飲み終えたカズマ君が何やら言っているですよ。

 

「大丈夫って何が?」

 

「イヤ、零は元男だろ?男が女風呂には入れるなんて最高すぎて流血沙汰(鼻血)だぞ⁉︎エロい目してたとか女の子の裸を目で追っていたとか無いのか?」

 

「…そうだったわ!零ってすっかり忘れてたけど男だったのよね。そうね…ぱっと見て久しぶりのお風呂を楽しんでるようにしか見えなかったけど、って言うよりカズマ?あんたそんなこと考えてたの?wwwまさに童貞オタクね!ぷーくすくすくす(笑)」

 

そんなこんなで時間も経って夜ごはんの時間、私は昨日と同じく骨もろとも食事を平らげる「ケフッ」と子供じみたゲップが出たのはご愛嬌…大丈夫だよね?それにしてもロリ体型のせいでさほど多くは食べれない、子供なりには多く食べれた方だけど。

 

又次の日、仕事していつも通り私が周りより多めにもらい2日連続でお風呂にはいれて食事をする、そして眠るのですが今晩からシーツ付き、直接藁とはおさらばですよ。

 

又々次の日、仕事していつも通り私が周りより多めにもらいお風呂にはいって食事をする、途中で親方達がエンカウントしました、何かされると思ったらまさかのパーティー、私は親方に頭をナデナデされて髪がグチャグチャでガックリです、でも大きな手でされるナデナデはまんざらではありませんでしたよ♪その後カズマ君とアクアさんがいつの間にか居なくなっていました、今まで二人にくっついてばかりだった私は怖さで涙が出そうになりました、でも大丈夫!すぐに帰ってきてくれたので泣くのは防げました。夜遅くまで続いた馬鹿騒ぎに私は睡魔に負けて親方の腕の中で寝てしまったそう、又々々次の日にジェスチャーでカズマ君が教えてくれました。

 

又々々々次の日、仕事していつも通り私が周りより多めに日当をもらいお風呂に行く時、アクアさんがどこからかあの欲しかった黒板を「はいこれ」と私に差し出す、まさに女神様です!今までで一番女神様らしいです、そう目をキラキラさせてアクアさんを見る。

 

「はい、代わりに買ってあげたんだからその分お金もらうわね」

 

? 笑顔を浮かべているアクアさんが言葉を喋りながらサイフを指差し手招きをしてくる、勿論モノを買えばお金を使う、多分その金額をわたすよう言っているんでしょう、そう思った私は値段もわからないので全財産をアクアさんに渡そうとした…が。

 

「何やってんだアクア!」

 

バシッ!カズマさんのチョップがモロにアクアさんの頭を直撃する。

 

「痛いじゃないのカズマ!いきなり頭叩かないでよ」

 

「いや、今明らかに黒板をダシに零のあり金全部取ろうとしただろうが。」

 

「そ、そんなわけないじゃない、ただちょーっと代わりに買ってあげたんだから少しくらい多くとって良いかな〜って思って…。」

そう言ってアクアさんはカズマさんから目をそらす。何か言っていることは嘘である

 

「やっぱりじゃねーかー!」

 

カズマ君はアクアさんのほっぺたをつねりながらそう叫ぶ、言葉がわからないから私はただ見ているしかない。

 

「らっへ、れいらけあんらりもらっへふほうへひひゃひゃいの〜!(だって、零だけあんなにもらって不公平じゃないの〜!)」

 

 

「あれは零が指定した力だ、何も不公平じゃない、なんならお前は俺が指定した”モノ”なんだからお前の金全て俺のものにして良いんだぞー?」

 

「それだけはやめてー!お願い致しますカズマ様〜‼︎」

 

カズマ君とアクアさんの口論(他人事)は終わり仕事の仲間と食べ、眠る。

 

又々々々々次の日、仕事していつも通り私が周りより多めにもらい、お風呂にはいれてみんなと一緒に食事をし、そして眠る。

 

又々々々々々次の日、仕事していつも通り私が周りより多めにもらい、お風呂にはいれてみんなと一緒に食事をし、そして眠る。

 

又々々々々…次の日、仕事していつも通り私が周りより多めにもらい、お風呂にはいれてみんなと一緒に食事をし、そして眠る。

 

又々々々々…次の日、仕事していつも通り私が周りより多めにもらい、お風呂にはいれてみんなと一緒に食事をし、そして眠る…

 

…「ってちがーう!」

 

「何?カズマも零みたいにトイレついていって欲しいの?」

 

「むう?(何ですか?いきなり吠えて、起きちゃいましたよ。)」

 

「違うわ!零も迷惑そうにするな緊急事態なんだからな、だから!」

 

ガタッ!とカズマ君が緊急事態を話す前に隣の馬小屋を使っている住人に壁を叩かれた。

 

「うるせーぞ!「「すっすみません!」」」

 

多分うるさかったんだろう、だって真夜中だもの。二人が見事なシンクロで謝罪を終えた後カズマ君が「…また明日にするわ…。」と言って二人が寝付いたので私も間も無く眠りについた。

 

その明日、カズマ君はアクアさんとレンガを積み上げながら話している。聴きたいのは聴きたいですけど仕事に手抜きは厳禁です、それに私は言葉がわからない、だから行っても意味がない、だけど行きたいと思ってしまう、多分二人と別れるのが怖いんだろう、いつも側にいないと見放される気がして…。

 

そしていつも通りお風呂に行く、なんとなく今日はアクアさんの背中を流します、アクアさんは最初はびっくりしたみたいですけど気持ちよさそうにしてたです。前も洗ったかって?元男だからそれはアウトでしょ?

アクアさんが「あ゛〜」って言った気がしましたけど流石に気のせいですよね、ポテチ食べてたけど女神様ですからね〜。

 

アクアさんより一足遅くお風呂から上がりミルクを買う、ミルクはコインが数えられる量の料金だったので一人でも買えちゃいます、そして噴水みたいな所のふちに座るアクアさんとアクアさんと話しているカズマ君、最近こういう風景をよく見る、私は蚊帳の外。分かってる、私は会話が出来ない、だから輪に入れない…って!アクアさん水の中落ちた〜!?私とカズマ君は二人で水に落ちたアクアさんを引き上げる、まったく…こんな二人だからそんな私でも退屈しない、ずっと一緒にいられたら…。

 




次話はこの話のカズマ視点でやろうと思っています。
※作中のオリジナルキャラの零とおしゃべり(コメ)してくださる場合、必ず{零}と付けてコメント宜しくお願い致します。

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