ここ何処〜
さっきと同じような、なにも無い黒い空間にいるんだが。ミスったか、東方に転生した俺への当てつけか。
これは神美が助けてくれるのを待つしかないな…
てか全裸なんだけど…
30分後
時計が無いから正しくは分からんが体感的にはそんぐらいだったと思う。
遅い…というか時間という概念自体あるのか?太陽が無いから大まかな時間も分からない。
ずっとぼーっとしてるのもあれだが…これはもう転生してあるのか?もう、一人で思い耽るだけの暇な時間なんだが。
「暇だし能力の検証でもすっかな」
眠っていた力ってよくわからんないけど。俺の両親は養父母で直接的な血縁関係は無いし。思い付かないな。
「といっても使い方分からんな…」
本当に能力があるのか疑心暗鬼な中、虚空に手をかざす…何か思いつくもの…
グゥゥゥゥゥ〜〜〜
大きく腹の虫が鳴った。こんなにデカく鳴るもんなんだな〜。
とりあえず胃に何かを入れなければ、行動する気にならないな。
「よし!無性に牛丼が食いてえ!」
頭の中で牛丼をイメージ手に力を込める。すると体の奥底から温かいものが湧き上がってくるのを感じた。
それが掌に向かっていく。掌から何か熱いものが出てきたと思ったら熱と同時に光が出てきた。
眩しすぎて無意識に目を閉じる。次に目を開けた時、俺の手には牛丼があった。
並盛りだ。ご丁寧に箸まで付いている。箸を取り肉を口に運ぶ。
「美味い!美味すぎる!」
2分後…
腹は満たされた。
創造の能力については大体分かった。頭にイメージしたものがそのまま出現するような感じだ。細かい内容や原理については最後の形?というか結果が分かれば、作れ無いことは無い。ただ、構造が分からないと少々不恰好な物ができたりする。
転生してきてからずっと全裸だったので服を創る。
着物でいいかな…色は黒。周りと同じ色だから無くしたら見つかんねぇなこれ。
能力を創ってみる。内容は限界を無くす能力。
「ふむ…」
地面と言えるのか分からないが、立っている時点で地面があるのだろう。少しピョンピョンと飛んでみる。
そっから体力・身体能力の限界を無くす。
するとピョンがピョォォォォォーーーーーーーン!レベルになった。え?よくわかないって?周り真っ黒だから、どこまで飛んでのか、わっかねぇんだよ。
とりあえず、暇潰しも兼ねて能力検証と修行だな。
〜〜一方〜〜
「あーーー!!!時代設定するの忘れてたぁぁぁぁ!!!」
ヤバいヤバい!!宇宙が誕生する前の世界に送っちゃったよ!!どうすんの!?自分で生き残ってねとか言ったのに宇宙誕生前送っちゃったよ!!
「まーそうあせるな」
「あ、お、お父様…」
「我が娘を惚れさせた男だ、そう簡単には死なんよ」
「それにな元々あいつは身体能力が常人とは桁違いなんだ、例え能力を使いこなせなくてもあの男は戦える」
「そ、そうだよね…」
「まぁ私は認めないがな」
「え!?」
「あっちの世界からここに来れたら私は認めてやろう。神として我が娘の夫としてな」
「お父様…」
「まぁそういうことだ。心配しなくていい。時間はかかるとは思うがな」
「それでも待つ」
どんなに年月が経とうとも私は老いない。だからこそあなたを待つ。魅剣 真。
あと何話かは溜めてるんで、少しずつ更新スピードが落ちます。