おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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えー、新しい力に関して様々なコメントを頂きましたが、ここでその力について、御報告があります。

結論から言いますと、輪廻眼ではありません


結局の所まだ輪廻眼の処遇は決めあぐねているのが現状です。
コメントで返信する事が出来なくて、本当に申し訳ありませんでした。

という訳で今回の最後、出ます


第四十四話「神との戦い」

 

 

――――決戦の時間。

 

辺りは既に夕闇が支配し、俺達は現在神様サミットが開かれる高級ホテルにいた。

 

「……時間ね」

 

リアスが時計を見て呟いたと同時に、俺はアスカロンから斬撃を放つ。

周りは何事かと目を見開いているが、白龍皇の小僧は察していたらしく、苦笑いを浮かべる。

 

「小細工なしとは、恐れ入るね」

「――――来ますっ!」

 

仙人モードになったミナトも探知したらしい。

俺が放った一撃は虚空で停止し、そのまま消え失せる。

 

そこから姿を見せたのは、ロキ親子。

それと同時に発動される、転移用の魔方陣。

 

「場所の移動か。構わんぞ」

 

ロキは不敵に微笑むだけ。

 

 

 

 

俺達が転移したのは、古い採掘場の跡地。

つまりは被害が少ない場所だ。

 

「逃げないのね」

「逃げる必要などない。どうせ足掻くのだろう?ならばここで全員始末すれば良いこと。違うか?」

 

…………全く。

 

「もうここから動ける気か?――――嘗められたものだな」

 

俺が魔力を周囲に展開すると、フェンリルが低く唸る。

警戒されたものだな。

 

《Vanishing Dragon Balance Breaker!!!》

 

そして俺の隣に立つ白龍皇。

 

「俺の隣に立つのだ。足を引っ張るなよ」

「当然。食らいついて行くまでさ」

 

……ふっ、生意気な。

 

「二天龍の共同戦線か!これは心が踊るっ!!」

 

ロキの歓喜の叫びを無視し、小僧が突っ込む。

以前よりも増した速さで、一気にロキへと肉薄していく。

 

俺も須佐能乎の腕に勾玉を連ならせ、後方から放つ。

 

「――――八坂ノ勾玉」

 

空気を唸らせ飛んでいく勾玉を見ても、奴の冷静さは変わらない。

 

「ふはははは!良い攻撃だ、それにスピードも申し分無し!だが甘いっ!!」

 

ロキの手元には幾重もの魔方陣が現れる。

防御式で防ぎきると、瞬時に攻撃用に転用され、此方へ放たれる。

 

小僧はそれを掻い潜る中で、俺は須佐能乎で全て防ぐ。

 

「……フン」

 

返す刃で、須佐能乎の剣を放る。

 

「っ!レーヴァテイン!」

 

ロキは虚空からあの神剣を召喚すると、その炎で迫る巨剣を焼き払う。

その間にも、小僧は北欧の魔術攻撃を繰り出す。

 

 

 

良いタイミングで放たれたが――――俺の予想通り、奴は無傷であった。

 

「……なら」

 

俺は受け取っていた神槌――――ミョルニルに魔力を流して宙へと放り上げ、須佐能乎の腕に持たせる。

 

「……ちぃ、ミョルニルとは。オーディンめ、それほどまでに会談を成功させたいとは…………!」

「辞世の句としては、飾り気がないな」

 

ミョルニルから雷が迸る。

俺はそれを躊躇なく振りかぶる。

 

「神槌――――神鳴落とし」

 

咄嗟に名付けた技と共にミョルニルがロキへと迫る。

 

「ッ!!」

 

ロキはそれをかわすが――――俺は鉄槌の槌の部分のみを転移させる。

 

「なっ――――」

「言い忘れていたが……飛雷神のマーキングは消えない」

「!!」

 

驚愕と共にロキがレーヴァテインの刀身を見ると、そこには初戦の際に施しておいたマーキングが確りと刻まれていた。

そしてそのまま――――神槌がロキを叩き潰した。

 

 

 

 

「…………随分と呆気ないな」

 

呆然と呟く小僧。

……コイツ、これで終わったつもりか?

 

「何を安堵している。まだまだこれから………………だろう?ロキ」

「何を――――!」

 

小僧が聞き返そうとした瞬間、空間が新たに歪み始める。

 

 

 

そしてそこから姿を見せたのは――――先程叩き潰した筈の、ロキ。

 

「……何時から気づいていた?今の我が、分身だと」

「…………数いる神の中で最も狡猾、いや、臆病な貴様の事だ。馬鹿正直に俺達を相手取る筈はない、そう確信を持っていた。それに――――俺の眼を嘗めてくれるなよ」

 

コイツが最初から分身だと言うのは気づいていた。

だから、俺もまだ全てを出しきっていない。

 

「何の為に分身を……」

「俺達の手の内を探るため、だろう?臆病な神よ」

「……その通りだ。赤龍帝、貴殿の手の内までは明かせなかったがな。だが、もうそのミョルニルの一撃は食らわん!」

 

ロキの言葉を、俺は鼻で笑った。

 

「……俺は元よりこんな玩具に頼る気はない。己の力で首を取ってこそだ。お前の分身を相手取るのも面倒だったから使ったまで」

 

俺はミョルニルを元の大きさに戻し、須佐能乎の腕で握り潰した。

その行為に、全員が眼を見開いた。

 

「……正気か?!」

「何を驚く?――――どうせただの模造品だ、適当に貴様との闘いで壊れたとでもしておく。…………禁手(バランス・ブレイク)

《Welsh Dragon Balance Breaker!!!》

 

ここからが本当の戦いだ。

俺は久方ぶりに鎧を身に纏う。

 

「……貴殿を真正面から相手にするのは危険だ。だが、フェンリルは強化されたグレイプニルに捕られられている。ならばっ!」

 

ロキが両腕を上げると、その場の空間がまた歪み出した。

 

 

「―――――ハティ、スコルっ!!!」

 

 

 

――――フェンリルの子供か。

 

 

「そんな子犬程度で、俺の足を止めれるとでも?」

「確かにこの二匹だけでは一瞬で葬られるだろう。だが、我がそれに加わるとしたら?そして……ヘル!」

 

リアス達と交戦していたヘルが傘を上げると、ロキと子犬の周囲に夥しい数の魔物が現れる。

 

「……群れた所で、所詮雑魚は雑魚だ」

 

俺が動くのと同時に――――多数の魔物が吹き飛んだ。

 

「ッ!!」

 

そうして突き出された俺の拳を受け止めるロキ。

だが先程までの余裕な笑みはなく、その顔は真剣そのもの。

 

「ハティ、スコルッ!この者の喉笛を噛み千切れ!!」

 

ロキの命令と共に此方へと向かってくる子犬。

 

「――――失せろ」

 

俺はそれに対し、子犬を睨み付けて黙らせる。

合わせて幻術も発動し、子犬の動きを封じた。

 

「……っ、ハティとスコルを幻術に掛けるとはっ!貴様……本当に人間か?」

「生憎だが、種族上は人間だ」

「抜かせっ!!」

 

ロキは零距離で魔術を使う。

俺はそれに対して幻術を発動、ロキを一瞥する。

 

「……ッ!!」

 

僅かだか、ロキの動きが鈍った。

その隙を逃さず、俺は距離を取る。

 

 

……やはり神相手だと、幻術は持って数秒か。

ロキは忌々しげに頭を押さえ、俺を睨む。

 

「くぅ……神を幻術に陥れるとは!何たる不遜!!」

「……神相手に幻術を掛けるとは、本当に非常識だね。君は」

「持って数秒が限界だがな」

 

まぁ良い。

この程度で終わるようでは楽しめんからな。

 

と思っていると――――

 

 

 

「…………っ」

 

俺の腹に、フェンリルの牙が突き刺さっていた。

溜まらずに血を吐く。

 

……ヘルがグレイプニルを解いて、直ぐ様転移させた所、か。

 

 

『イッセー!!』

「兵藤一誠!!」

「フハハハハハ!!先ずは赤龍帝を噛み砕いてやったぞ!!!」

 

………………くっ

 

 

 

 

 

 

「クククク…………クハハハハハハ!!!!」

 

だが俺は、身体中から沸き上がる感情を抑えきれずに、哄笑を上げた。

 

 

それは――――喜び。

 

 

「……この状況で何をっ」

 

俺の異常性に、ロキは顔をしかめて尋ねた。

何を、だと?

 

「決まっている…………命を掛けて、己が力を振るい、精神と肉体を削り合う!これが……これこそが、本当の戦い!!俺が求めていた、強敵との命の掛け合い!!!!これを楽しめるのだ、笑わずにいられるか!?」

「……異常過ぎる。貴殿はっ」

「何とでも言え。理解してもらおうとは思わん――――さて」

 

俺は未だに噛み付いて離れない犬を一瞥する。

 

「じゃれるのはここまでだ――――失せろ」

 

俺は犬の上顎、下顎を掴み――――強引に口を開かせた。

 

「一発には、一発だ」

 

俺は拳を振り下ろし、犬を大地へと叩き伏せる。

 

「……さっさと連れていけ。お前の狙いはこの犬だろう」

「…………見抜かれていたか」

 

敵わない、そう呟くと、小僧は犬を抑えて転移して行った。

 

「白龍皇め、フェンリルが狙いだったか……!」

 

さて――――

 

 

「悪神ロキよ、光栄に思え」

「む?」

「今の俺が持てる全力…………それを見せるのは貴様が初めてだ」

「何……?」

「――――覇龍(ジャガーノート・ドライブ)

《Juggernaut Drive!!!!!!》

 

俺は覇龍を発動する。

 

「……負の念を全く感じない。禁じられし覇の理を、完全に掌握しているのか?!これが、貴殿の全力――――」

「誰がこれで終わりと言った」

 

早合点したロキの言葉を一蹴し、俺は須佐能乎を発動する。

 

「もしかして、完成体……?」

「あれは、一体……」

 

ミナトが呟く横で怪訝な表情のロスヴァイセ。

ミナトの言うとおり、須佐能乎は一瞬は何時もと同じ巨駆と成るが…………俺はそれを縮ませる。

 

「っ!」

これにはミナトも予想外だったらしく、言葉を失っていた。

そうしている内に、完成体須佐能乎は覇龍を発動した俺の鎧を覆っていく。

 

俺が前世で九尾に対して、須佐能乎を覆い被せたのと同じ様に。

 

 

 

翼、尾までもが須佐能乎が被さり、須佐能乎の青い鎧の内側から、覇龍の赤い鎧が怪しく輝く。

そして背中には輪が生まれ、輪に幾つもの勾玉が形成される。

 

 

 

 

 

変化が終えたと同時に――――俺とロキのいる周囲の空間が、崩壊(・・)を始めた。

 

「なっ?!」

『!?』

 

この現象はロキも初めての光景らしく、驚きを隠せずにいた。

他の連中も同じく、目が点になっていた。

 

 

やがて周囲の空間は、次元の狭間と同じ様な万華鏡の模様が広がる異空間と化した。

その中で孤立した大地が、俺とロキを乗せて浮かび上がる。

 

 

 

 

 

 

「覇の理を、天を征す龍の闘神――――須佐能乎・覇天龍神体」

 

 

 

俺はロキの驚愕を張り付けた顔を一瞥し、短く告げた。

 

 

 

 

 

 




いつぞやのコメントで威装・須佐能乎の如く覇龍に覆い被せるんじゃないかとありました。

実は、それが正解でした。
故にあまり言えなかったんですね、申し訳ない。

実態としては本当に単純です。
覇龍を完成体須佐能乎が覆ってる、これだけです。

背中に生まれた輪は、後光です。
お釈迦様の像とかでよくある奴です。
勾玉がぶら下がっているのは、プロヴィデンスガンダムのバックパックをイメージして頂ければ、大体合ってます。

主な性能は次回で解説……出来たら良いなぁ

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