おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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クルーゼはガンダムシリーズの中でも結構完成された悪だと思います

あのSEEDの世界では歪みを伝える為の必要な悪であり、主人公のキラがその言葉を言い返せなかったのも無理もないかなぁと。
それでも、人の悪だけでなく、良い一面だって知っているキラは「それでも」ってハッキリ言うのもカッコいいよなぁと感じました。


何が言いたいかと言うと、SEED最終回のキラ対クルーゼのワンシーンが大好きです


まぁぶっちゃけ今回の話とは特に関係がな(ry



第四十二話「怠惰の龍」

 

 

ロッキーが襲撃した後日。

俺達は家にいた。

 

何でもロッキーへの対抗策を編み出す為だとか。

その関係かどうかは定かではないが、何故か白龍皇の小僧もいる。

 

 

因みに俺の腕は元通りになった。

アーシアには泣かれたが、俺としてはハンデを与えたつもりなので、泣く理由が分からん。

それに命があるだけまだマシだ。

 

「で、誰にロッキー対策の案を乞う気だ?」

「イッセー、それだとロキがボクサーになっちまう。『ヘルー!!』とか叫ぶロキとか誰得だよ」

「知らん」

「――――ゲフン!……ご教授を願うのは、『終末の大龍(スリーピング・ドラゴン)』、ミドガルズオルムた」

 

 

 

…………ほぅ。

 

 

「確か五大龍王の一角にして、ロッキーが創造した龍だったか」

「……そこまで知ってたのか」

「だが相当な巨体だった筈だ。どうやって呼ぶ?」

「二天龍と五大龍王……ティアマット、タンニーン、そしてヴリトラの力で龍 門(ドラゴン・ゲート)を開く。奴の意識だけを呼ぶって訳だ」

「成る程」

 

俺はチラリと横目でティアを見る。

奴を呼べと言ったのはその為だったか。

 

するとティアは何を勘違いしたのか、此方に近付き、囁いた。

 

『イッセー……もしかして、私が欲しくなったか?』

『……馬鹿かお前は』

 

……頭痛が痛いとはこの事か。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

そのまた後日、俺達は怠惰の龍を呼ぶべく、特別な空間にいた。

そこにいたのは、紫の鱗を持つ龍――――タンニーン。

 

「久しいな、兵藤一誠」

「先に来ていたのか、タンニーン」

「うむ。堕天使の総督に言われここに来たのだ。……そちらがヴリトラの小僧か」

 

タンニーンは匙をジロリと見詰める。

睨んでいる訳ではないと言うのに、匙は生まれたての小鹿の様に震えていた。

 

「た、たたた、タンニーン?!!」

「落ち着け、馬鹿」

「いてぇ!?」

 

俺は落ち着きのない匙を拳で諌める。

当の本人は今度は地面を転がっていた……よし。

 

「今度は腕ひしぎだな」

「止めてやれイッセー、可哀想過ぎるわ」

 

後ろから現れたアザゼルに止められた……チッ。

 

「地の文で舌打ちすんなこのドS!!……始めるぞ」

 

アザゼルが描いた魔方陣の上に乗ると、其々の場所が光を放ち始めた。

それぞれ赤、青、白、黒、金、紫と。

 

確かドラゴンの特徴を反映した色だったな。

そう考えていると、光が強くなり、この場を照らし出す。

 

 

そうして現れた魔方陣の中には――――巨大な龍がいた。

 

 

 

……こうして見てみると、かなりの巨体だな。

尾獣より大きい、か?

 

何せとぐろを巻いているだけでこの巨体だ。

とぐろを解けばどうなることやら。

 

 

 

『…………ぐごごごごごごごごごごごごごぉぉぉぉおおおおおおん』

 

 

…………寝ているのか。

 

「はぁ……案の定寝ているか。おい、起きろミドガルズオルム」

 

タンニーンが呼び掛けるも、返ってくるのは鼾のみ。

 

「いい加減に起きろ!この寝坊助!!」

 

タンニーンがキレた。

すると漸く目の前の龍は起きた。

 

『ふぁ~あ~………ん?おぉ、タンニーンじゃないか。久し振りだねぇ』

『……ドライグとアルビオン、ティアマットまでいる。それにファーブニルとヴリトラも………。どうしたんだい?もしかして、世界の終末なのかい?』

「いや、そうではない。今日はお前に聞きたい事があってだな――――」

『ぐごごごごごごごごごごごぉん………』

 

質疑応答の合間に寝るとは。

 

「もう面倒だから帰って良いか?」

「待て帰るなイッセー!まだ何にも聞いてねぇ!!」

「話の最中に寝るな!!もう十分なほど寝てるだろうが!!」

 

またタンニーンが怒鳴った。

カルシウム足りてるか?

 

『……タンニーンはいつも怒ってるなぁ。それで僕に訊きたいことって?』

「聞きたいことは他でもない。おまえの父と兄、姉について訊きたい」

『ダディとワンワンとお姉ちゃんのことかぁ。いいよぉ。あの三人にはこれといって思い入れはないしねぇ。あ、タンニーン、一つだけ聞かせてよぉ』

「なんだ?」

『ドライグとアルビオンの戦いはやらないのぉ?』

 

此方を見てミドガルズオルムは尋ねてくる。

 

「やらん。今回は共同戦線を張っているからな」

『へぇ~、まぁでも赤の方がかなり強そうだしねぇ。勝負になるか分かんないもんねぇ』

 

それを受けて、ヴァーリが此方を見てくる。

俺としてはどうでも良いので流しているが。

 

『まぁいいやぁ……。ワンワンが一番厄介だねぇ。只でさえ強いのに、噛まれたら死んじゃうことが多いからねぇ』

「イッセーは腕を噛み千切られたが生きてたぞ」

『当たり所が良かったんだねぇ』

「んなもんあるのかよ!?」

 

アザゼルが吠える。

 

『でも、弱点はあるんだぁ。ドワーフが作った魔法の鎖、グレイプニルで捕らえることができるよぉ。それで足は止められるねぇ』

「…オーディンから貰った情報では、フェンリルは強化されていてな。それでお前から更なる秘策を得ようと思っているのだ」

『へぇ……。ダディったらワンワンを強化したのかなぁ?なら北欧に住むダークエルフに協力してもらって、鎖を強化してもらえばいいんじゃない?確か長老がドワーフの加工品に宿った魔法を強化する術を知ってるはずだよぉ』

 

アザゼルがヴァーリの方を指さす。

 

「そのダークエルフが住む位置情報を白龍皇に送ってくれ。この手の類のことはヴァーリの方が詳しい」

『はいは~い』

 

ヴァーリが情報を捉え、口にする。

 

「――――把握した。アザゼル、立体映像で世界地図を展開してくれ」

「フェンリルに関してはこれで何とかなるか……残るはロキとヘルか」

『ダディとお姉ちゃんかぁ…。あの二人は特別厄介だねぇ。お姉ちゃんは魔物や死人を何千万と召喚できるからねぇ』

「一匹一匹は強くなかったが……数の暴力としては申し分無しだったな」

『お姉ちゃんは大量に魔物を召喚した後は暫く動きが止まるよぉ。ちょっとの間だけだけど、そこを突けばいいんじゃないかなぁ』

「成程……で、残るはロキか」

『ダディを倒すとしたら結局は正攻法しかないかなぁ。そうだねぇ、ミョルニルでも撃ち込めばなんとかなるんじゃないかなぁ。通用するかは分かんないけどぉ』

 

雷神トールの鉄槌か。

 

『そうそう』

「ミョルニルか…。確かにそれならばロキにも十分通じるだろうな。だが、雷神トールが貸してくれるだろうか……。あれは神族が使用する武器の一つだからな」

『それなら、さっきのダークエルフに頼んでごらんよぉ。ミョルニルのレプリカをオーディンから預かってたはずぅ』

「ほう、そうか。助かるよ」

 

と、ここでドライグがある言葉を溢した。

 

『相棒のあの力なら、恐らくロキにも対抗できるのではないか?』

「あれか……どうだろうな。まだ実践で使っていないからな、安定するとは限らん」

 

そのやり取りを聞いて、全員が驚いた顔で此方を凝視する。

 

「……イッセー。お前、まだ手の内あんのか」

「……いざとなればそれを使う。が、保証が出来んから、その鉄槌で倒せるのを願うかな」

 

あれは俺ですらまだ御せない力だ。

周りの空間にすら作用してしまう程にな。

 

『へぇ~、やっぱり君は……。うんうん、でもあの時より良い目をしてるよぉ』

 

 

 

 

 

………………あの時、だと?

 

「貴様、まさか……」

 

コイツ、俺の前世を知ってるのか?

 

『んー、何の事かなぁ。……ふああ、もう眠たくなってきちゃったまたねぇ』

「あ、あぁ。済まなかったな、ミドガルズオルム。起こしてしまって」

『良いよぉ。また何かあったら起こしてねぇ』

 

それを最後に、ミドガルズオルムの映像は消えた。

 

 

 

 

 




思わせ振りな態度

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