おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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第三十一話「帰宅する修羅」

 

冥界で過ごして早数日、俺達は人間界に帰る時がやって来た。

 

「リアス、次期当主として恥じぬ生き方をするのですよ」

「たまには手紙も出しなさいね」

「はい。お父様、お母様」

 

俺はそれを遠巻きから眺めていた。

 

「にゃふふ~♪」

 

 

 

………熱い。

 

「…黒歌。離れろ」

「え~?だって私はご主人様の元にいないといけないし」

「誰が四六時中くっつけといった」

「…だって、ご主人様が「俺のものになれ」って………だからこうしてくっつくのは当然にゃん!」

「…ハァ」

 

あんな事を言ったのは失敗だったか。

 

 

それを見たリアス達が騒ぎ出すという騒ぎがあったが、数分後には電車は動いていた。

 

電車に乗って数分後、塔城が何故か俺の膝の上に乗ってきた。

何だと思い塔城を見ると、奴は笑顔で――――

 

 

 

 

「先輩………にゃん♪」

 

 

……………すり寄ってくる猫が一人増えた、か。

 

どうやら俺はこの世界で女関連のトラブルが尽きないらしいな。

 

 

そう嘆く俺の側では、猫姉妹が楽しそうに笑い合っていた。

 

 

…………まぁ、良いか。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

数時間後、俺達は家へと帰宅した。

帰宅後は全員思い思いに過ごしている。

 

俺はと言うと――――

 

「ここはこの公式だな」

「えっと……こう?」

「あぁ、正解だ」

 

イズナに夏休みの宿題を教えていた。

俺はとうの昔に終わらせた為、今こうしてイズナの面倒を見ている。

 

鍛錬ばかりでは気を張り詰めすぎるからな。

 

……序でに言えば、黒歌がいないのは、塔城と共に日用品の買い物に繰り出しているからだ。

察しのいい読者共なら分かるだろうが、奴もこの家に住む事になった。

 

 

母さんは全く否定する事無く快諾した。

少しは否定しても良いんじゃないのか、そう言ったら額に凸ピンを食らった。

 

「……お兄ちゃん」

「ん?」

 

イズナは俺に何かを訊ねたそうにしていた。

が、首を小さく振ると、

 

「………ううん、何でもない。お茶、入れてくるね」

「あ、あぁ」

 

そう言うと、俺に質問をさせないように、そそくさとイズナはリビングへと向かっていた。

 

俺はと言うと、普段は天真爛漫で元気一杯のイズナが初めて見せた――――愁いを帯びた表情を垣間見て、茫然としていた。

その瞳に隠された真実、俺はそれが分からず、一人考えに耽っていた。

 

『相棒、お前にも欠点はあったんだな』

 

どういう意味だ。

 

『なぁに。これはお前自身で気付くべきだ。俺が言うべき事ではない』

 

………………そうか。

ドライグの言葉通り、俺はイズナの憂いの正体が何なのかを考えていた。

 

 

…………そのせいか今日アーシアに求婚した一人の悪魔の事など、俺の頭からはすっかり消え去っていた。

 

 

「お待たせ、お兄ちゃん!」

「……ん、あぁ」

 

 

 

 

だが俺は、この時知らなかった。

 

 

肉親であるイズナと、あんな関係になってしまう等と――――

 

 

 

それは恐らく、誰にも予測は出来なかった。

 

 

 

『……お兄ちゃん、私は』

 




次回はイズナちゃん回でふ

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