おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中) 作:ふくちか
冥界で過ごして早数日、俺達は人間界に帰る時がやって来た。
「リアス、次期当主として恥じぬ生き方をするのですよ」
「たまには手紙も出しなさいね」
「はい。お父様、お母様」
俺はそれを遠巻きから眺めていた。
「にゃふふ~♪」
………熱い。
「…黒歌。離れろ」
「え~?だって私はご主人様の元にいないといけないし」
「誰が四六時中くっつけといった」
「…だって、ご主人様が「俺のものになれ」って………だからこうしてくっつくのは当然にゃん!」
「…ハァ」
あんな事を言ったのは失敗だったか。
それを見たリアス達が騒ぎ出すという騒ぎがあったが、数分後には電車は動いていた。
電車に乗って数分後、塔城が何故か俺の膝の上に乗ってきた。
何だと思い塔城を見ると、奴は笑顔で――――
「先輩………にゃん♪」
……………すり寄ってくる猫が一人増えた、か。
どうやら俺はこの世界で女関連のトラブルが尽きないらしいな。
そう嘆く俺の側では、猫姉妹が楽しそうに笑い合っていた。
…………まぁ、良いか。
ーーーー
数時間後、俺達は家へと帰宅した。
帰宅後は全員思い思いに過ごしている。
俺はと言うと――――
「ここはこの公式だな」
「えっと……こう?」
「あぁ、正解だ」
イズナに夏休みの宿題を教えていた。
俺はとうの昔に終わらせた為、今こうしてイズナの面倒を見ている。
鍛錬ばかりでは気を張り詰めすぎるからな。
……序でに言えば、黒歌がいないのは、塔城と共に日用品の買い物に繰り出しているからだ。
察しのいい読者共なら分かるだろうが、奴もこの家に住む事になった。
母さんは全く否定する事無く快諾した。
少しは否定しても良いんじゃないのか、そう言ったら額に凸ピンを食らった。
「……お兄ちゃん」
「ん?」
イズナは俺に何かを訊ねたそうにしていた。
が、首を小さく振ると、
「………ううん、何でもない。お茶、入れてくるね」
「あ、あぁ」
そう言うと、俺に質問をさせないように、そそくさとイズナはリビングへと向かっていた。
俺はと言うと、普段は天真爛漫で元気一杯のイズナが初めて見せた――――愁いを帯びた表情を垣間見て、茫然としていた。
その瞳に隠された真実、俺はそれが分からず、一人考えに耽っていた。
『相棒、お前にも欠点はあったんだな』
どういう意味だ。
『なぁに。これはお前自身で気付くべきだ。俺が言うべき事ではない』
………………そうか。
ドライグの言葉通り、俺はイズナの憂いの正体が何なのかを考えていた。
…………そのせいか今日アーシアに求婚した一人の悪魔の事など、俺の頭からはすっかり消え去っていた。
「お待たせ、お兄ちゃん!」
「……ん、あぁ」
だが俺は、この時知らなかった。
肉親であるイズナと、あんな関係になってしまう等と――――
それは恐らく、誰にも予測は出来なかった。
『……お兄ちゃん、私は』
次回はイズナちゃん回でふ