おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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夜勤明けからおはようございます


第二十九話「修羅はペット?を手に入れる」

さて、特訓も終えてリアス達がパーティーなる物へと参加するため、現在はグレモリー家には俺一人だけ。

 

 

各個人、各々微々たる物だが成長していた。

うかうかしていると、俺も先を越されそうだな。

 

『相棒を越せる奴はもう世界を取ったも同然だと思うが……』

 

失礼な奴だな。

俺としては若い奴等が強くなっていくのを見るのは嫌いではない。

 

どうせなら世界を変革できる程度には強くなってもらいたい物だ。

でなければ見ていて面白くないからな。

 

 

 

 

――――しかし、

 

 

「退屈だな」

 

こんなにも退屈な物なのか……後数分もすれば勉学会ではあるが。

一層の事…………いや、まだ昼間だ。

 

自重せねば。

 

「イッセー、呼んだか?!」

 

 

 

…………だが、運命と言うのはこうも残酷なものだと認識させられた。

俺の目の前に現れたのは、中華服を抜群に着こなしたティア。

 

「……何だその服は」

「ん?イッセーが私を呼んだ気がしてな。急いで着替えてきたのだ。姫島朱乃の自室から借りたのだ」

 

アイツの部屋には普段どんな服があるんだ。

そしてその服の使用用途は何なんだ、一体。

 

……一層の事、煩悩を捨てるために山籠りと言うのも悪くないかもな。

 

「どうする――――ご主人様?」

「…………影分身の術」

 

俺は分身を生み出すと、分身をその場に残して―――

 

 

 

「後は頼むぞ」

「了解」

 

 

パーティー会場へと向かった。

 

 

「……何だ?シないのか?」

「…………今から勉学会だ」

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

物の数分で会場に着いた訳だが…………何処もかしこも悪魔だらけだな。

 

『どうするのだ相棒。この中だと流石にお前は目立つぞ』

 

……なら、目立たなければ良いだけだ。

俺は気配を絶つと周りを見るために飛び出した。

 

 

 

―――周りからは、気付かれてない。

 

 

まぁ当然だな。

気配は愚か、チャクラや気すら今は無の状態にしてある。

柱間クラスでなければ感知は不可能だ。

 

『……ん?』

 

あの白髪…………塔城か。

何やら追いかけている様だが…………黒猫?

 

 

そしてその背後から走ってきているのは、リアス。

 

 

 

『何か有るようだな』

 

少しばかり……様子を見るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……久し振りね。白音」

 

そう塔城に語り掛けるのは……着物を着崩した猫女。

気が塔城と似通っているのを考えると――――奴が塔城の姉か。

 

憂いを帯びている表情からは、俺が話に聞いた――――力に溺れた仙術使いとは、全くかけ離れていた。

 

 

「……姉様」

「―――おいおい。この嬢ちゃん、グレモリー眷属だろ?あの噂の」

 

ん?誰だ、あの猿は。

 

「美猴、何しに来たの?」

「何しに来たはちょいヒデェだろ?お前が悪魔の領内に行くなんて危険を侵すから来たってのに…………おーい、隠れんぼは終わりにしようぜぃ?俺っち達仙術使いからすれば、直ぐにバレてんだからよぅ」

 

 

――――リアスか。

 

まぁ、アイツは気配を隠すのが下手だからな。

この辺りは要修行だ。

 

「黒歌。小猫に何の用なのかしら?」

「あら失礼な。可愛い妹の元気な姿を見たいって思うのはダメなの?」

「……貴女が小猫にした事を棚に上げて?」

 

それすらも何だかきな臭いのだが。

そう思って眺めていると、周囲に結界が張られた。

 

「――――ただでは返してくれないって訳ね」

「そりゃそうにゃん。私は、あんた達悪魔を信じられないから。――――白音を渡しなさい」

「――――この子は、私の眷属よ」

 

まさに一触即発か。

すると、地響きが轟いた。

 

「リアス嬢。大事は無いか?」

「――――タンニーン!」

 

……ここで登場とは、主人公の様な演出だな。

 

『いや、主人公はお前だろう』

 

俺にはそんなもの似合わん。

さて――――退屈も飽きてきたし、出張るか。

 

 

 

 

 

 

「随分と楽しそうだな」

『――――!?』

 

俺は気などを普段通りに戻し、ゆっくり歩むと、全員怪奇現象を目撃したかの様な表情となった。

 

「イッセー、何時の間に?!」

「「……久し振りね、白音」辺りからいたが?」

「最初からじゃない!」

 

すると俺を見てか、猿顔は驚いた表情を見せた。

 

「おいおい!まさかコイツって、あのヴァーリをコテンパンにのしちまった赤龍帝じゃねぇのかぃ?!」

「そのヴァーリが誰だか知らんが、銀髪の餓鬼と遊んだのは俺だ」

「その餓鬼がヴァーリだよ!!」

「どうでもいい」

「んな!?」

 

取り敢えず、言うことは一つだ。

 

「消えろ。お前に用はない」

「……そうは問屋が下ろさないっねぃ!」

 

猿は何処からか棍を取り出すと、俺に向けて棍を伸ばした。

 

棍は勢いよく伸び、無防備な俺に激突――――

 

「へっへへぃ…………?!」

 

 

 

すると思うか?

遅すぎて欠伸が出た。

 

これなら木場の方がまだ速いぞ。

 

「ぐぅぅぅぅ…………放しやがれっ!!」

 

猿は跳び跳ねて何とか俺から逃れようともがくが、一切動かず。

俺はそのまま力を加えて――――棍を砕いた。

 

「……嘘、だろ?俺っちの如意棒が!!」

「…………ほぅ、今のが如意棒か。ただの爪楊枝かと思ったぞ」

「爪、楊枝…………?!」

 

俺は驚く猿を無視して、瞬時に懐に入り込む。

身構える暇すら与えず、

 

「俺は、二度同じことは言わん」

「――――ッ!?」

 

掌低を打って猿を吹き飛ばした。

…………一応加減はしてやったのだが。

 

「美猴!!……っ!」

 

さて、邪魔者は消えた。

 

「お前に一つ聞く」

「……」

「何故、嘘をつく?」

「!」

 

その一言に、奴は肩を強張らせた。

 

「……何の事?」

「惚けるな。――――妹を強引に連れていくのなら、もっと手際よく出来た筈だ。俺の目から見ても、お前はそこそこの使い手だからな」

「……そこそこ、ね。これでも一応空間術とか極めたつもりなんだけど」

「井の中の蛙、なんとやらだ。お前より優れた奴は世界には大勢いる。…………そんな事はどうでも良い。俺の質問に答えろ」

 

だが奴は黙秘を貫く。

……仕方がない。

 

「無理矢理にでも話してもらうか」

「っ!……………」

 

俺は奴に幻術を掛け、奴の意識を支配する。

 

「俺の質問に答えてもらう。……何故、主を殺した?」

「…………奴は、まだ幼い、白音にまで……力を、求めたの…………!」

 

それを聞いてか、驚いた表情を見せる塔城とリアス。

まぁ当然か。

 

「……そしてお前は、塔城を守る為に敢えて仙術の特性――――世界の悪意を吸収し、主を殺した」

 

そうだな?と聞くと、奴は頷いた。

 

「全ては妹を守る為、そして……お前はサーゼクスに奴を託した。違うか?」

「……どういう事、ですか?――――姉様!!」

 

塔城の叫びに、猫女は後退りする。

ここまで吐かせれば、幻術は必要ないな。

 

俺は幻術を解き、その場に座る。

 

「――――!?……アンタっ」

「……お膳立てはしてやった。後は、お前次第だ」

 

俺は顎で促すと、奴は震えながら、言葉を紡いだ。

 

「…………あの時の私じゃ、アンタを守りきれなかった。だからっ、私だけに、罪を被せる様に……魔王に直訴して、アンタを守ってくれる様……頼んだの…………!」

「……!」

「でも…………この選択が、結果的に、アンタをもっと辛い目に合わせて………………私じゃ、アンタを守る資格なんて、ないって……っ!」

「ねえ、さま…………」

 

塔城は、涙を流しながら奴の言葉を噛み締める様に聞いていた。

 

「アンタが、グレモリーの眷属になったって聞いて…………不安で、仕方なかった!私の罪を、償わされてるんじゃ、ないかって…………!!……ゴメンね、ゴメンねぇ……白音!!」

「……謝らないで下さいっ!私は、何も知らず、姉様に守られて…………私は、姉様の苦しみを何一つ、知らないで……ご免なさい、ご免なさい……!!」

 

 

 

姉妹は、涙を流しながら抱擁を交わす。

リアスも涙を流しつつ、俺の隣に腰掛ける。

 

「……お前が聞いた全てが真実とは限らんと言うことだ」

「えぇ……でも、まさかお兄様は」

「恐らく、塔城の抹殺を捲し立てたのは保守派の奴等だろう。サーゼクスは、塔城を保守派から守る為に、お前に塔城を託したのだろう。そして――――奴に感情を取り戻させる為に。……姉の為にも、だろう」

「イッセー……」

「俺がアイツの立場なら、同じ事をしただろうからな」

 

 

たった一人の肉親だ――――その存在は、他の何よりも代え難い存在だからな。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

「でも黒歌。貴女は冥界では……」

 

確か、聞いた話ではお尋ね者だったな。

 

「……」

「姉様……」

 

恐らくは、自首する腹つもりだな。

だが、それをすればこの女は死ぬより辛い目に合うだろう。

 

ならば――――

 

 

 

「黒歌」

「……何?」

「俺のものになれ」

 

 

 

『…………えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!?』

 

五月蝿いぞ、リアス、塔城。

 

俺は二人を無視して、黒歌の腕を掴む。

 

「え、え、え?!」

「飛雷神の術」

 

慌てふためく黒歌と共に、俺はサーゼクスの元へと飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

そして何やかんやで、黒歌は俺と共にいることを条件に、冥界に来る許可が下りた。

まぁ……その他諸々の行動に、俺の監視が付く事になったが。

 

悪魔側も、今回の件は自分達にも非があると思っていたらしい。

悪魔とは契約を守るのが本懐、つまり、契約を破ったのは黒歌の元主。

 

契約を破る事は悪魔の世界では重罪らしい。

その他の事もあり、情状酌量が認められた結果だ。

 

 

 

 

 

 

兎に角、またこうして姉妹が仲睦まじく暮らせるのだ。

 

 

 

 

 

――――それだけでも、充分だろう

 

 

 




眠いねぇ

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