おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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本当の地獄は、これからだ…………


第八話「兵藤一誠は若者をしごく」

 

「これは立派な屋敷だな」

 

さて、俺があの尻軽焼き鳥男からの挑戦を受けて翌日の出来事だ。

現在俺はリアスが所有する屋敷にいた。

 

……本人曰くこれでも「別荘」らしいが。

金持ちの感覚は分からん。

 

「さて…………早速だがお前達に訓練を付ける」

『はい!』

 

そしてここに来た理由は……特訓だ。

懐かしいな……こうして昔は柱間やイズナと組手をした記憶が甦る。

 

「木場、塔城、姫島は俺が特訓を付ける。そして部長、お前にも俺と……後一人付ける」

「イッセー君が全員を見るのかい?」

「あぁ……影分身の術」

 

俺が印を組むと、実体を持った幻が現れる。

 

「凄い……」

「さて、もう一人を呼ぶか…………ハァ」

 

ここで言うのも何だが、俺はあまりコイツを呼ぶのを好まない。

何故か?……煩いからだ。

 

必要ないのだが、前世からの癖だろう。

俺は親指を噛んで血を出すと、地面に手を叩き付けた。

 

「口寄せの術!」

 

召喚用の魔方陣から人影が現れる。

そしてその人影はーーーー俺へと飛び付いた。

 

 

 

「待っていたぞイッセー!早速結婚か!?」

「ハァ……離れろ。ティアマット」

 

青髪のスタイル抜群の美人。

人間に見えるかもしれんコイツの名前はティアマット。

 

天龍に次ぐ強さを持つ五大龍王の一角で、その中でも最強クラスの実力者だ。

 

そして……俺の使い魔だ。

 

「……ティアマット。自己紹介をしろ」

「フフン、私はティアマット。イッセーの嫁だ」

「違う。使い魔だ」

 

バッサリ否定する。

リアス達はティアマットの名前に驚いていた。

 

「ティアマットって…………五大龍王の!?」

「そうだ。こんな残念な性格だが……最強クラスの実力者だ」

「むぅ、イッセーは相変わらずつれないな。私を完膚なきまでに叩き潰したお前だからこそ、私の婿になれる権利があるのだぞ?」

「そんな権利海の彼方に沈めてやる」

 

イズナとの結婚なら…………。

 

「リアス。お前には俺とティアマットの二人で教え込む。良いな?」

「む、無理よ流石に!龍王にそんな彼女を叩き潰した貴方を相手取るなんて……」

「お前に拒否権は有ると思うか?と言うより、あの尻軽焼き鳥男の嫁になりたいなら逃げても良いが?」

 

まぁ、それならそれで俺も楽だ。

それを言うと、奴は漸く決意した様だった。

 

「……分かったわ。イッセー、ティアマット。宜しく頼むわ」

「良い度胸だな小娘。イッセーの愛人候補に認めてやろう」

「馬鹿かお前は」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

lesson1 イケメン王子をしごくZE☆

 

 

「行くよ!」

 

ダッ、と木場は木刀を構えて走り出すと、次の瞬間には俺の目の前に迫っていた。

俺は難なくそれを止めると、足払いで奴を転ばせる。

 

「っ!まだだよっ!」

 

何とか踏み留まった木場は今度は俺の背後に回り込む。

当然それを見抜いていた俺は木刀を背後に回して防ぐ。

 

それを見て再び前に現れ、木刀を縦に振るった。

俺が真上に掲げると、フッと木刀が消え、俺の脇腹に決まるーーーーと、思っていたか?

 

「…………」

 

ガンッ!

 

「っ!?」

「隙アリだ」

 

俺は木刀を呆然とする奴の頭に乗せた。

 

「……参ったよ」

 

 

…………さて、評価を下すか。

 

「率直に言わせてもらう。ーーーー単純過ぎる」

「……っ」

「基礎は殆ど満点、教科書のお手本通りの太刀筋にフェイント…………ただそれだけだ。お前には応用力が足りない。自分の攻撃が防がれた、ならば次の攻撃に移る……それは良い思考の判断だ。だがそれすら教科書通りだ。戦いで教科書通りのルールが通用するのは幼稚園のお遊戯会レベルのいざこざだけだ」

「……」

 

木場は真剣に俺の話を聞いている。

 

「それと、もう少し持久力をつけろ。さっきの攻防だけで息が上がっているのも、直すべき点だ。それに……気付いた事もあるはずだ」

「…………一歩も、動いていない」

 

木場が噛み締める様に呟いた答えを、俺は肯定する。

 

「今のお前と格上の相手がぶつかればこうなると言うことだ。まぁ、現実を知る者と知らぬ者では大きく差が生まれる。お前は現実を受け止めているだけでも成長性はある」

 

……飴と鞭は大切だな。

 

「そのスピードを維持し続ける持久力……それを踏まえて、もう一度だ」

「……うん。もう一度頼むよ、イッセー君」

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

lesson 2 マスコットをボコるのって罪悪感沸かない?いいえ、クレイジーサイコホモにはそんなのありません

 

 

「えいっ……!」

「…………」

 

塔城が殴り、蹴りを放つのを片手間で防ぐ俺。

数分間そのやり取りが続き、塔城は気づけば荒く息を吐いていた。

 

「…………っ!!」

 

勿論まだ休憩などと言ってはいない。

息つく塔城に構わず足で顎を蹴り上げる。

 

「ふぎゃっ!?」

 

猫みたいな奇声を発して地面にのめり込む塔城。

 

「おい、生きてるだろ。起きろ」

「…………」

「さっさと起きろ。崖っぷちのチビ助」

 

コイツが気にしてるであろう禁止ワードで呼び掛けると、先程まで死人の如く動かなかった塔城が勢いよく飛び上がり、俺に殴りかかってきた。

心なしか、先程より力が強い。

 

……さっさとこの程度の力くらい引き出せば良いのだがな。

 

俺は塔城の腕を掴むと勢いよく半回転し、宙に浮かせる。

無防備となったその背中に勢いを付けた拳をぶつけた。

 

 

結果ーーーー塔城は木々を薙ぎ倒しながら煙の中に消えた。

…………手加減とは、難しいな。

 

『まさか本気か?』

 

まさか。

手加減はしてるさ。

 

『手加減とは一体…………』

「おい、生きてるだろ。返事しなければ死んでる事にするぞ。チビ」

「……生きてますっ!!」

「だったらさっさと返事しろ。ただでさえ時間が無いんだぞ」

 

俺は医療忍術で塔城の傷を軽く癒してやると、感じた点を伝えていく。

 

「塔城。お前は殴る際に素手だろう?」

「はい……」

「そこに魔力を纏わせろ。それだけでも威力は段違いだ」

「魔力……でも私、魔力は得意ではなくて」

「お前の場合は軽くで構わん。地力はかなりある方だからな」

 

そう言うと、塔城は薄く魔力を拳に纏わせた。

 

「よし。今度はそれを維持した状態で組手を行う」

「……宜しくお願いします」

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

lesson 3 巫女をボコすのって何だか調教プレイみたいじゃね?

 

 

 

「行きますわよ!!」

 

姫島は魔方陣から極太の雷を放つ。

 

「ふん」

 

俺は雷遁(名前はまだない)を発動し、奴の雷と同じ大きさのそれで相殺する。

 

「土遁・地動核」

 

俺は足元の地面を隆起させて、同じ目線に立つ。

姫島は隆起した土を狙って今度は水流を撃ってきた。

 

「水遁・水鮫弾の術」

 

対抗するべく水で形作った鮫をぶつける。

水同士がぶつかり合い、大きな水飛沫を生み出す。

 

俺は構わずに突っ込み、一瞬で姫島に肉薄する。

姫島に触れると、そのまま術に移行する。

 

「土遁・加重岩」

「え……きゃっ!?」

 

姫島に掛かっている重力を倍加させると、姫島は一瞬で大地へと吸い寄せられる様に落ちていく。

そしてその先には、予め地動核で形成した針山が待ち受けていた。

 

「っ!!」

 

姫島は咄嗟に雷で針山を消し飛ばし、直撃は避けた。

が、落下の勢いは止まらず、そのまま地面にのめり込む。

 

「うっ…………体が……」

「……」

 

俺は降り立つと、姫島の重力を通常に戻す。

 

「……完敗ですわ」

「…………確か女王は王以外の駒の力を扱えるんだったな?」

 

姫島に返事はせず、俺は確認する。

 

「えぇ、そうですわ」

「魔力を統括する僧侶の方は満点だ。威力も規模も問題ない。騎士は……木場程ではないがそこそこ使えている。及第点と言った所か」

「……」

「問題はーーーー戦車だ」

「っ」

 

痛いところを突かれた様に、姫島は気まずそうにする。

 

「お前、攻撃は兎も角防御の方を疎かにし過ぎている。攻撃は最大の防御とは言うが、お前の場合は攻撃の為に防御を捨てている様な物だ。さっき威力も規模も問題ないとは言ったが、俺の様にお前の一撃に余裕で耐えれる者は大勢いる。その後、スタミナのないお前では相手の攻撃に対処出来ずーーーー死ぬぞ」

「……返す言葉もありませんわ」

「もう少し力の配分を考えろ。攻撃にばかり片寄っていては、持久力が持たん。そうだな…………この後の特訓、お前は一切反撃するな。俺の出す術全てを防御しろ。それと、反撃するなとは言ったが、攻撃の相殺ならば良しとする」

「分かりましたわ」

「では、行くぞ」

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

lesson 4 学園のマドンナ?何それ?クレイジーサイコホモは遠慮しません

 

 

「ほれほれどうした?」

 

リアスとの特訓はひたすらに俺とティアマットが奴を追いかけ回し、奴は滅びの魔力を使いそれに対抗すると言うもの。

 

流石に生身では俺でも危ないので、コイツとの特訓では須佐能乎を使っている。

と言っても腕だけだが。

 

そして今俺は奴が放った魔力を須佐能乎のデコピンで弾いた所だ。

 

「な、何で消し飛ばないのよっ!?」

「イッセーだけだと誰が言った?」

「キャアアッ!?」

 

理不尽なのか、俺に反論するリアスだが、そんな事やってる暇があるなら少しでもその理由を考えてほしい物だ。

 

須佐能乎が消し飛ばない理由は奴が使う魔力はただ投げているだけだからだ。

言うなれば、滅びの魔力の性質に頼りきった弱い一撃。

 

そんな程度の力で、俺の須佐能乎が消し飛ぶと思うな。

 

 

 

今、ティアマットの発動した魔法で奴のジャージが一瞬で煙と化した。

 

乳房が丸見えだが、そんなの気にする俺ではない。

容赦なく須佐能乎のパンチで地面を陥没させていく。

 

「ハァ、ハァ…………こ、こんなの無茶苦茶だわ……!」

「そーれ逃げろー」

 

その辺の木をへし折って投げつける。

リアスはそれを消し飛ばす。

 

「ティアマット」

「ふふ、了解だ」

 

俺は印を組み、ティアマットの手元には幾重もの魔方陣が展開される。

 

「う、嘘…………よね………………?あ、アハハッ」

 

この後の展開が読めたのか、リアスは引きつった笑いを浮かべる。

 

「火遁・豪火滅却!!」

「フルバーストだっ!!」

「あああああああああああっ!!!」

 

 

 

リアスがどうなったかは敢えて言わん。

 

…………この一撃が原因で、周りの風景がこざっぱりとした事だけ、教えておこう。

 

 

 

 

 

「「「「今日はここまでだ」」」」

 

 

 

分身を含めた俺達が言うと、全員物言わず倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

…………大袈裟すぎやしないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




術の殆どがオオノキ爺さんの物に関しては、私の好みです。

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