本編よりこっちの方がかく速さが早くてびっくりしてるメガネコです。
今回は大人になった子たちが二人出てきます。
あと、オリキャラが出てきます。
顔は載せておきます。
【挿絵表示】
詳しく設定が知りたい方は、本編の方を見てくださるとありがたいです。
ご指摘ご感想あればしていただけると幸いです。
???side
雲一つなくカラッと晴れている
日曜日が終わり平日である。
夏だから生徒が休みだからと言って、教師には休みがない。
生徒がいない間には、授業の準備、行事などの確認、部活動の顧問あげていけばキリがない。
そんな中、いつもならとっくに愛車のマーティン・ヴ●ンテージ殿にのるか、vmexにのっていなければいけない時間なのだが……。
依然として持ち主が現れない。
あの人が仕事に遅れるということはめったにないのだが…。
そうおもってたら、やっと現れた。
黒髪をなびかせながら走ってくる姿はとても美しいものとかけ離れている。
髪もぼさぼさスーツもところどころしわがある。
「まずい、本当に遅刻だ。」
そう言いながら、パニアケースの中にカバンを放り込み、私の背中に飛び乗る。
キーを差し込みひねる。
アクセルをまわし、ブロロロという重低音があたりに響き渡る。
「静いっきまーす!なんちゃって」
そう言いながら、学校へと急いで向かうのであった。
私が思うに結婚とは早めにするのが良いのだろう。
なんか、最近ではひたすらに結婚に対しての愚痴を喚き散らしている。
顔もきれいだし、スタイルも良ければ、性格も良い。
悪いところと言えば、酒癖が悪いところだろうか?
まあ、私が心配しても意味はないのだろう。
コンクリートの道をかけながら私はそう結論づけた。
静side
目覚ましが鳴る。まぶたが重い。
まるで瞬間接着剤でくっついているかのようだ。
目覚ましのスイッチを乱暴に押す。
そして、そのまま眠りにつく。
大丈夫、一回目の目覚ましは、出勤一時間前になるものだ。
次になったときに起きればいいじゃないか。
次になるのは、三十分後だ。
そこまで考えると、起きるのに限界がきて眠りについてしまった。
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・・・
・・・・・
ピピピピッピピピピッとアラームが鳴り続ける。
「ふん!」
時計に向かって、勢いよく手を振り下ろす。
そして、寝ぼけ眼で時間を見る。
7時45分
もうそんな時間か……!?
眠気が一瞬でどこかに消え去ってしまった。
しまった…二十代後半から年々遅くに起きていると朝起きられなくなってくるんだよな…。
「はあ」
思わずため息が出る。
一人暮らしだから、それなりに金は自由に使ってきているが、老後どうしよう…。
このまま死ぬまで一人……………いや、大丈夫大丈夫だ!
プルプルと頭を振り思考を切り替える。
というか、急いで着替えて準備をしないと…!
有給を取ろうとする日に遅刻は気まずすぎる!!
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何とかぎりぎりだが間に合うことが出来た。
すると自分に声をかけてくるスーツ姿の女性が一人。
「平塚先生、ぎりぎりとは重役出勤ですか?」
そう尋ねてきたのは、青みがかった髪をポニーテルにしてまとめ、出席簿を片手に持って切れ長の目を持った美人の女性だった。
名前は川崎沙希という昔私の教え子だった子だ。
「重役出勤ではないさ……道で妊婦さんがうずくまっていてな、助けていたらこんな時間になってしまったのさ。」
とっさの言い訳にしては上出来だった気がする。
だが、川崎は馬鹿にするかのように
「それは、先週聞きました。そんなに頻繁に妊婦さんがいるんだったら少子化になりませんよ。」
くっ、なかなかやるようになったものだ。
「ま、まあ、結果間に合ったんだし、終わり良ければすべて良しだ!はっはっは!」
そう言いながら、彼女から出席簿を奪い、教室に入っていく。
「ちょっs」
言い終わる前に入ってしまえばこちらのものだ。
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自分の授業が終わり、校長に有給を申請しに行った。
なにせお盆休みは五日しかない。
七日間行くと決めているのであと二日頼まなければならない。
さて、ノックをし校長室に入る。
目の前のソファにいかつい顔をした男性が座っている。
還暦を超えているとは思わせない鋭い目。
彫の深い顔。整ったひげに短めに切られた頭髪。
初対面の人間ならば裏家業の人間を想像するだろうが、いたって優しいお爺さんだ。
比企谷もお世話になったこともある。
「さあ、座って。お茶を出そう。緑茶でいいかね?」
「ありがとうございます。」
お茶を出してきながら、訪ねてきた。
「それで、何かあったんですか?わざわざここにきてまでとは。」
「いえ、北海道に旅行に行くことにしまして、二日ほど休暇を取りたいな、と思ったもので。
有給はたまっていてもなかなか使うきかいがなかったもので。」
「北海道ですか。急に思いついた………いや何でもありません。
楽しんできてください。幸い今はまだ忙しくないですし、日頃働いてもらっていますしね」
快く承諾をもらえた。
途中何か察したようだが…まあ気にしなくてもよいだろう。
「北海道でここは言ってみろというところがあれば、教えてくださりませんか?」
すると校長は髭を触りながら、
「函館の方にかつて天皇陛下が実際に食べられたお店があります。そこは言って切るといいかもしれません。後は、時間があればフラッグを集めてみては?」
フラッグ??それはいったいなんだ?
「フラッグとは、なんですか?ドラゴンボ●ルみたいなものですか?」
苦笑いしながら校長は
「そうではないですが、北海道は大きく道北、道南、道央、道東
四つの地方に分けられます。このそれぞれの地方でガソリンスタンドによって給油するとホクレンフラッグと言うものを買うことが出来ます。簡単に言えば、北海道を巡った証みたいなものです。」
『証』その言葉を聞き私の漢女(おとめ)心に火が付いた。
ぜひとも集めねば…。
「ありがとうございます!それでは、失礼しました。」
この後校長は、平塚が結婚式に行っていたことを知り、本格的に今後について心配するようになったのは、また別の話。
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午後七時
私は、愛車のvmexにまたがり。いつものラーメン屋「なりたけ」に向かっていた。
その道の途中で、嫌なものを見てしまう。
ガラの悪い男が、女性に絡んでいるところだ。
黒髪ロングの女性は、どことなく雪ノ下雪乃に似ている雰囲気はあるが、体の一部が決定的に違っていた。
まあ、言わなくてもわかるだろう。
知り合いだし、そうでなくともあんな輩はきらいだしな。
近くでクラクションを鳴らす。
すると女性がこっちに気付き走ってきた。
「平塚先生、よかった…。しつこくて、困ってまして。」
この子の名前は鶴見留美。今はもう十九歳になる。
大学の帰りで、絡まれたそうだ。
「久々にあったし、ラーメンでも食いに行かないか?おごるよ。」
そういい親指で後ろをさす。
なんどか後ろに乗せているので、すぐに、パニアケースから予備のヘルメットを取りつける。
さっとまたがり、腰に手をまわしてくる。
突然のことにチンピラ風の男は、ポカンとしている。
そして、その前をさっそうと通り抜けた。
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なりたけ店内にて、ガールズトークをしている。
今ガールズっていう年齢にあわないだろと思ったやつは前に出ろ!
先生怒らないから、年上に対する敬意の仕方を思い出させてやるだけだから。
「八幡が結婚しちゃうなんて……。」
そうつぶやく留美の表情は少し辛そうだった。
「留美は、比企谷のことが好きだったんだよな…。」
「まあ、八幡からは妹とおんなじように見られてましたけどね。
でも、結構誘惑したんですよ!?腕に抱き着くとき胸を思いっきり押し付けたり、ミニスカート履いてるときに、わざと足組み替えたり。まあ、今は幸せになってほしいと思いますけどね……。」
そう言いながら、ラーメンをすする。
「大学では、いい出会いはないのか?」
ふと疑問に思い、そう尋ねた。
大学生と言えば、合コン、コンパ、サークル、合コンだろ?
「見た目で近寄ってくる人は結構いますけど………。
先生が男の人だったらなぁ…。」
そうつぶやきジト目で見てくる。
「下手な男の人よりかっこいいことするし、はぁ」
ため息をつかれてしまった。
「まあ、カッコつけてるからな!(`・ω・´)」
キリッとした顔で言う。
「そんなんだから男が出来ないんですよ。」
「ぐふっ……」
ルミルミはザキを唱えた。
平塚は死んでしまった。
「店長!平塚さんが!!」
「いいから、テーピングだ!!」
「テーピングしても、心は治りませんよ!」
この後らーめん屋で泣いている三十路女性を慰めるいかついバスケをしてそうな店主と女子大生の姿が目撃されている。
次回は、道具の準備のため赤いひげの男爵の所に行きます。
その時に原作キャラがもう一人出てくる予定です。
誰かは、まだ決めてないですけどね…。
あと普段の何気ない生活を想像して書くのは楽しいですね(´・ω・`)
最後まで読んでくださりありがとうございました!