Moon Knights IS〈インフィニット・ストラトス〉   作:アマゾンズ

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セシリアの今まで歩んできた心中

以上





※追伸

話し言葉風になりますが、それはご了承願います。


セシリアの日記(その1)

日記を付けるのはあまり得意ではないのですが、振り返るために付けることにしました。

 

 

入学当初、わたくしは自分自身が正しいと思い込んで女尊男卑の思想に染まっていました。

 

両親を失い、遺産を狙った自称家族や男性が弱い所ばかりしか見てこなかったのです。

 

 

 

入学しクラス別けの後に奇しくも男性操縦者のお二人と同じクラスとなりました。

 

クラス代表を決める際、男性というだけでわたくしは自分よりも各下が上の立場になることなど許す事が出来なかった。

 

男性二人に決闘を申し込もうとしましたら、教育実習生のフー=ルー先生が戦いを組んでしまいました。

 

その時のフー=ルー先生の笑みの下に隠された冷徹な目は未だに忘れることは出来ません。

 

何故なら「お前如き小娘が決闘などと軽がしく口にするな」と言っていたように感じましたわ。

 

それから一週間後に始まった、クラス代表を決める決闘で織斑一夏と赤野政征の二人と戦うことになりました。

 

 

織斑一夏さんとの戦いはわたくしが後一歩という所まで追い込まれました。初期設定の専用機で追い込まれたこと、一次移行を果たして敗北の手前まで諦めない意志を持っていた事に興味が湧きました。

 

次に赤野政征さん。彼は自分を騎士と名乗り、全力で向かってきましたわ。彼との戦いはまさしく戦場そのものといっても過言ではありませんでした。

 

「女性だから手加減される」「女性だから勝たせてもらえる」そんな甘い事を一切せず、この女尊男卑の世の中で区別せず戦ってくる姿勢に驚いていました。

 

「戦場には男も女も関係ない、ISは兵器として使われている」少し考えれば理解できる事をわたくしは考えようともしていませんでした。

 

彼は改めてわたくしにISの危険性を教えてくれたのだと身を持って知りました。もっとも、彼のISの武装である爪のような武器に捉えられて、地面を引きずり回されるのは二度と御免ですわ・・・。

 

それから、わたくしは不用意に発言すると国際問題に発展しかねないという自分の立場を理解していなかった事をも猛省しましたわ。

 

フー=ルー先生があの時、わたくしをクラス代表になれるような擁護する発言をしてくれたのはそれを起こさないようにする為だと先生自身から聞かされたのです。

 

自分の経験が少なかったとはいえ、感情に先走るようではエリートや貴族などと名乗れません。一度落ちた信用を取り返すのは容易ではないという事はわたくしでもわかります。

 

一夏さんと政征さん・・・クラス代表決め以降、わたくしの中で二人の殿方の存在が大きくなっている事に薄々気づいていました。

 

一夏さんは優しく、紳士的でどんな場面でも諦めないという真っ直ぐな目がわたくしの気持ちを昂ぶらせていました。

 

一方の政征さんは普段は誰とでも打ち解けるほどの親しみやすさを持ち、自らを戒める騎士としての一面を持っていて一夏さんとは違い、厳しく接してきました。

 

一夏さんとは話していると胸の高鳴りが強くなっていくのを感じましたが、好意なのかは分かりません。それでも顔が熱くなったのは事実ですわ。

 

政征さんとは訓練などで会話をする事が多かった。騎士として話す彼にわたくしは憧れを抱くと同時にこの方を越えたいと思うようになりました。

 

横に並ぶのではなく互いに切磋琢磨していく、それこそが友人と呼べるのではないかと今のわたくしは思うのです。

 

内に秘めた想いに関して書きましょう。それは・・・。




本当にちょっとだけのセシリアの日記です。

彼女達が何を思い、受け止めて来たかを感じられたらと思います。

日記風は話し言葉になりやすいので許容して頂けると幸いです。

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