Moon Knights IS〈インフィニット・ストラトス〉   作:アマゾンズ

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圧倒的ッッ!圧倒的ッッッ!!水着回

断片的に現れる黒幕


以上


大人しい子が大胆になるとビックリするよね

海の家から借りたパラソルを手に、浜辺に出てると同時に日差しが突き刺さる。

 

雲も無く、まさに快晴だ。政征が到着したのとほぼ同時に雄輔も歩いてくる。

 

「よう、待たせたな」

 

「ああ、とりあえずパラソルを立てておこう。お姫様たちが来る前に」

 

「お前が言うと洒落にならないんだが?」

 

「いいから、手伝えよ」

 

政征と雄輔は適当な場所を見つけ、パラソルを立てる。シートも広げて準備を済ませた。

 

「さて、と」

 

「そろそろ来る頃か」

 

二人は着ていたTシャツを脱ぎ、水着姿となる。

 

政征は力で押していくイメージがあるように、腕と胸元の筋肉が多めで腹部は引き締まっており、その要となる胸筋、腹筋や足腰なども満遍なく鍛えてある身体だ。

 

一方の雄輔は技巧的なイメージがあるのだが、政征と同じレベルで鍛えてあり、その技術を鍛えた筋力が支えている事を納得させる身体を惜しげもなく披露している。

 

何より、赤い髪と青い髪という対照的な髪色を持っている為、女性を惹きつけるアイテムになっているのだ。

 

 

「わぁ・・二人共すごい鍛えてある」

 

「なんだか、ファンタジーの作品の主役みたい・・・」

 

「カッコイイ・・・あの腕で抱きしめてもらいたいなぁ」

 

「ここは赤野×青葉だろ?常識だから」

 

「何を言ってるの!青葉×赤野だって!それが一番だって言われてるから!」

 

「忘れたのか!?三人同時こそが至高なのだよ!!」

 

俺達で勝手に腐ってる妄想のカップリングを作らないでくれ・・。

 

「また成長したのかな~?この大きさは、うりゃあ!」

 

「きゃあ!?ちょっと揉まないでよ!・・んっ!」

 

「水着すっごく大胆ね?」

 

「そうかしら?これくらい普通だと思うけど?」

 

女性同士のイタズラって遠慮がないな、しかも水着姿だからすごく危ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「はぁ・・・」」

 

クラスメイト達の騒ぎに男性二人は同時にため息をついた。

 

「何をため息ついてんのよ!二人共!!」

 

「おわ!?」

 

「うお!?鈴か。いきなり飛びかかってくるな、危ないだろう?」

 

不意に二人へ飛びついてきたのは鈴だった。

 

オレンジ色の水着を着ており、その無邪気さと小悪魔的魅力が溢れ出ている。こういったスキンシップをされると非常にマズイくらい魅力的だ。

 

「ふふん、別にいいじゃないの!あ、みんな来たわね!」

 

「お待たせ致しました」

 

「少し時間が掛かったけどね」

 

「うう・・・///」

 

「は、恥ずかしいです///」

 

いつものメンバーがこれで全員集まった。

 

男性二人はその光景に固まっている。

 

まずはセシリアだが、青のビキニに腰に巻いたパレオがモデルとなんら遜色のない肢体にマッチしており金髪がアクセントとなって非常に美しい。

 

次にシャルロット。彼女の水着はレモン色のビキニでセシリアと同じパレオを腰に巻いている。髪を結っているリボンも可愛さを引き立てており、弾けるような明るさが眩しい。

 

「ほら、二人共タオル取らないと水着がわからないよ?」

 

「だ、だが・・//」

 

「恥ずかしくて仕方ないのです//」

 

タオルで身体を隠しているのはラウラとシャナだ。

 

二人共恥ずかしそうに身体を縮こませている。

 

「ダメだよ、二人に評価して欲しいんでしょ?」

 

シャルロットの言葉にラウラは決心したように縮こまっていたのを止めた。

 

「ええーい!笑いたければ笑え!政征兄様!雄輔師匠!//」

 

タオルを取るとそこには妖精が居た。

 

ツインテールに結った銀髪、真っ白な肌にピッタリなフリルの付いたビキニタイプで黒の水着を着ている。眼帯と紅い瞳がより一層神秘的で引き込まれる様な魅力に溢れている。

 

「最後はシャナ=ミアね、覚悟を決めなさい!!」

 

「む、無理です!///やっぱり私は!」

 

「もう!焦れったいね!それっ!」

 

「きゃあ!?あ・・・み、見ないでください!///」

 

シャルロットにタオルを取られ、シャナはその下に隠していた水着姿を顕にした。

 

「あ・・・」

 

政征はその姿を見て完全にフリーズした。

 

透き通るような水色のロングヘアー、白い柔肌の上に薄い菫色のビキニタイプの水着を着ている。

 

同じ色のパレオを腰に巻いており、女性特有の胸元の膨らみがほどよく揺れている。

 

その首にはアクセサリーの赤い石と待機状態のグランティードがあった。

 

「・・・・・・」

 

「へ、変ですか?」

 

「逆、魅力的すぎて言葉を失ってた」

 

「っ!/////////」

 

政征の感想にシャナは顔を真っ赤にしてその場で固まってしまった。

 

「す、すごいわね。シャナ=ミアってこんなに綺麗になるんだ、制服着てるとちょっと綺麗で可愛いなって感じなのに」

 

「本当ですわ、女性の視点から見ても神秘的すぎます・・・」

 

「僕も初めて見た時はびっくりしたよ、まるで宝石みたいなんだもの」

 

「シャナ=ミア姉様は本当に美しいな!」

 

メンバー全員が褒めまくっていたのでシャナはその場で座り込んで、恥ずかしさのあまり顔を隠してしまった。

 

「あらあら」

 

「お前達、何をしているんだ?」

 

振り返るとそこには教員の二人が水着姿で立っていた。

 

今度は雄輔がその姿を見てフリーズした。

 

織斑先生は黒のビキニタイプの水着を着用し、その肢体を堂々と晒していた。無駄の無い身体だが女性特有の胸元はしっかりと出ており、カッコよさを醸し出している。

 

フー=ルー先生は群青色に近いビキニタイプの水着を着用しており、千冬と同じで無駄の無い身体だ。

 

女性特有の胸元は大きめであるのに嫌味さは全く感じられず、女傑としての気品さを忘れていない姿だ。

 

「すごく美しいな・・」

 

「え?」

 

その瞬間、パカンッ!と雄輔が頭を殴られていた。

 

「痛ッ!?」

 

「教師を口説くな、馬鹿者」

 

殴ったのは千冬らしく目つきが鋭くなっていた。

 

「いや、素直に思った事なんですが?」

 

「なら、ちゃんと言葉を選べ」

 

今度は軽い手刀だけで済ませてくれたようだ。最初のが一番効いたが。

 

「・・・・」

 

なんだかフー=ルー先生にすごく睨まれているような・・?

 

「なるべく此処から離れないようにな?」

 

「沖に行き過ぎないよう注意もしてくださいね」

 

二人から注意を受けた後、メンバー全員がそれぞれ行動を開始した。

 

政征と雄輔は交互でパラソルの番をするという取り決めになった。

 

「あの、政征さん。背中にサンオイルをわたくしとシャナさんに塗ってくれませんか?」

 

「え?構わないが、なぜ俺に頼む?」

 

セシリアがいきなりとんでもない事をお願いしてきたのだ。

 

「皆さん、ビーチバレーをしていてお願いが出来ないので」

 

少し悩んだが決意してやることにした。

 

「わかったよ、俺で良ければ」

 

「ありがとうございます」

 

セシリアはシートの上にうつ伏せになり、その背中を政征に晒した。

 

「このオイル、冷たいな?ならば」

 

適量を手に垂らし、馴染ませるように擦り合わせる。こうする事で人の体温で僅かに温まるのだ。

 

「それじゃいくよ?セシリア」

 

「はい」

 

政征に邪な気持ちは一切なく、満遍なく背中に塗っていく。その塗り方はエステで行うオイルマッサージのようだ。

 

「はい、終わり」

 

「ふう・・・ありがとうございます、次はシャナさんですわよ?」

 

「うう///」

 

終わると同時に政征は後ろを向いていた。流石に女性が水着を直しているのをシャナが居る前で見るわけにいかない。

 

「そ、それではお願いしますね?政征//」

 

「あ、ああ」

 

セシリアが邪魔になるだろうと髪をまとめてくれたのは助かる。髪を巻き込む訳にいかないしな。

 

そう思いながら、俺はシャナの背中に優しく触れた。

 

「ひゃん!?//」

 

「シャナ!?大丈夫?」

 

「だ、大丈夫です!続けてください//」

 

いきなりビクンって反応したから驚いた。ただ塗るだけなのにドキドキしてしまう。

 

「んぅ・・ん・・ぁ・・・・あ・・ぅ//」

 

「(シャナ・・頼むからそんな声を出さないでくれ、色々とまずいから!//)」

 

政征はオイルを塗る度にシャナから漏れる甘い声と格闘していた。

 

そんな声を聞かされれば健全な男は反応してしまう、まさに悲しい性である。

 

「(作戦成功ですわね・・・うふふ)」

 

セシリアはこの時、楽しそうに笑っていた。オーガニックな影響を受けたせいだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーチバレー組は教師を交えて盛り上がっていた。

 

チーム分けはシャルロット・ラウラ、織斑先生・鈴、フー=ルー先生・雄輔という組み合せだ。

 

勝ち進んだのはやはり、教師とペアを組んだチームだった。

 

「千冬さん!上げてください!」

 

「任せろ!」

 

千冬のトスから鈴がジャンプし身体をしならせる。

 

「それっ!ブラキウム・ショット!!なんてね」

 

鈴のスパイクを雄輔が落下位置まで走り、滑りながらトスする。

 

「上がった!今です!フー=ルーさん!!」

 

「ええ、よくってよ!そぉれ!」

 

フー=ルーのスパイクが鈴も千冬も間に合わない位置へ向かっていく。

 

「な!?」

 

「そんな、間に合わない!」

 

ボールは地に着き、シャルロットが点数が入る事を宣言する。

 

「今ので16対17です!」

 

即席で作られた点数を表示の紙をラウラがめくる。

 

二人は出番ではないためにこうして審判と点数付けをやっている。

 

むしろこの組みの試合が白熱し過ぎて、ギャラリーがたくさん出ているのだ。

 

「ナイスです!フー=ルーさん!」

 

「これくらいは当然の事でしてよ!」

 

二人はお互いを健闘しながら片手でハイタッチをした。

 

「あの二人、やけにコンビネーションが良いな?だが!」

 

「ええ、私達だって負けるつもりはないんだから!」

 

その後、このビーチバレーはオリンピックレベルのぶつかり合いとなってしまい、全員が応援していたという。

 

試合はちょうどお昼と同時に終了し、最後まで盛り上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旅館から離れた海岸にフードをかぶった人物が一人いた。

 

「ようやく見つけたぞ」

 

「くく、お前達は我が同胞に相応しかろうに」

 

声質は高く、深い笑みを浮かべている。

 

「織斑一夏、欲しいなら奪えばいい。篠ノ之箒、気に入らぬのなら倒せばいい」

 

「今度こそ私が全てを掌握する・・女の身体になってしまったのは忌々しいが」

 

どうやら女性らしく、その身体は女性が見れば羨み、男性が見れば魅力的に映るほど均衡が取れている。

 

「機体に乗れるという点はありがたい」

 

「かつてグ=ランドンに滅ぼされた身だが同じ轍は踏まぬ!」

 

「フフフ・・・ハハハハハ!」

 

 

その女性の笑いは夕焼けが迫る空に溶けていった。




水着、水着、水着のオンパレード。

大丈夫だよね?ほんの少しだし。


黒幕がほんの少し登場、政征が特典でもらった記憶から忌々しい因縁が解放されます。

雄輔も特典の記憶から因縁を自覚。

そしてシャナ=ミアは貞操の危機。


次回は注意書き必須です。

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