アサシンが参る!   作:雨の日の河童

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久々のアカメが斬る!の投稿です


雪国に参る!

皆さん、冬は好きだろうか?

そう、ミカンとこたつが大活躍のあの冬ですとも。

雪が降った日にはテンションが上がる。

あと、有名なセリフで『恋人がいる時の雪って特別な気分に浸れて僕は好きです』ってあるよね?

実は、俺、自身は冬も雪も大好きなのだが俺の身体は好きではないらしく現在。

 

「あ、あばばば」

「ザイードさん、大丈夫ですか?」

「大丈夫?」

「情けないわね・・・」

 

絶賛マナーモードの様に震えているのです。

いや、このザイードの身体は元々暑い国出身なわけでして暑さや砂嵐は平気なんですが豪雪地帯というよりもはや氷と雪の国じゃね?って、場所はもうね。

戦力外ですわ。

 

はい、おはようございます。

帝都で失敗して帝都から無事離脱したザイードとドーヤさん一行です。

といってもまだ帝都近郊、油断も出来ないのが現状だが、なんでもドーヤに当てがあるそうなのでそこに向っている。

 

「それにしても・・・」

 

酷いありさまだ。

幾つかの村を通ったのだが必ずと言っていいほど死人が居た。

しかもそのどれもが餓死。

帝国の無茶な税のせいである。

あの人間の屑には出来る限り早く地獄に落ちて貰いたいものだ。

 

「よっと」

「・・・またやるの、アンタ」

 

やりますとも。それがザイード、俺という人間のとってやりたいことでもあるのだから。

 

みんな~ザイードのお料理教室はっじまっるよ~。

今回の材料はこちら!

コウガマグロ・じゃがいも・玉ねぎ・砂糖・塩・醤油でございます!

では簡単に調理をしますと食べやすい大きさに切って沸騰した水に全部ぶち込む。

そんで砂糖・塩・醤油で味を調えたら出来上がり!

まぁ、細かいことは省いたもののそれなりのものができるはず。

 

味を整えグツグツ煮込んでいると食欲をそそる匂いが辺りに広がり始めた。

最後の味見をする。

うむ、我ながら適当に作ったのに意外とうまいではないか。

 

などと自画自賛している間に人が集まり始める。

まぁ、村の中央でやってれば人が集まるのも当然だ。

というか人を集めることが目的なので問題なし。

 

「あの・・・」

 

鼻歌交じりで鍋をかき回していると子供を連れた女性が話しかけてきた。

 

「はい、どうぞ」

「え?い、いいんです・・・か?」

 

そんな女性にスープを渡すと驚かれた。

いいもなにもそのために作ったのだ。

 

「ええ、どうぞ。おかわりもありますよ?」

「ありがとうございます!」

「お、俺にもくれ!」

「わたしにも!」

 

それを見ていた他の人もスープ貰おうと我先にと溢れる。

 

「はい、それじゃあ一列に並んでください」

 

とまぁ一時間ぐらい相手してようやく人の波が収まった。

さて、もうそろそろのはずだが・・・。

 

「ザイード」

「お帰り、ドーヤ。獲物はどーや?」

「・・・寒いです、ザイードさん」

「一点かな?」

「死ね」

 

辛辣である。

特に最後のドーヤ。

 

「って、でっけぇクマだな」

 

しかも二体も。

何故?と思うかもしれないがこれにはちゃんとしたわけがある。

俺が料理している間、ドーヤと姉妹は暇になるので狩りを覚えて貰っているのだ。

 

「ほら、ザイードさん!私も狩ったよ!」

「おお!よく頑張ったな!」

 

妹の手には小さな野ウサギが。

姉の手には鳥がいた。

偉い偉いと妹の方を撫でる。

 

「姉の方も偉いなぁ~」

「あ、ありがとうございます」

 

勿論、姉も撫でる。

 

「このクマは置いて行くんでしょ?」

「ん~。少し欲しいけど荷車に入らないかもしれないしなぁ」

 

結局、少し頂いていくことにした。

 

さて、ここで疑問。

何故、雪道で荷車を引けるのか。そもそも何で持っているのか?

それは俺が暗殺王だから!

・・・・・・・・・はい。ただ宝具使っているのとステータスで筋力がB+だったからです。

調子のってすいませんでした。

えー、まずステータスのことについて。

ただの勘です。

何となくこうだろうなぁって感じです。

因みにステータスは筋力B+耐久C敏捷A魔力D幸運Eとなっています。

う~む、取り柄がない。あ、気配遮断はAでした。

で、肝心の宝具の能力。

それは幻覚を見せる事。その名も『妄想幻影』です!

これで帝都の関所を軽々突破したわけですよ。

しかもこれランクはDと低いのですが対人の癖にレンジが長いので滅茶苦茶便利です。

 

さて、村を出て三日ほどで目的の場所についた。

ん?速すぎる?まぁ英霊の基礎体力舐めちゃいかんてことですね。

元々、雪国生まれのドーヤと姉妹は荷台で休憩を取りながらだが俺は休んでいない。

正確には休みたくなかった。

身体を一度休めるとその分冷えて動けるまでに時間が掛かるのだ。

故に、休む時は村でしか休まない。

で、着いたわけだが。

ドーヤが門にいる衛兵に顔を見せると直ぐに通してくれた。

すげぇ顔パスとか初めて見た。

そのまま荷車をドーヤの指示通り押しながらも街の様子を見て驚く。

帝国では見られなかった笑顔がここにはあった。

これには純粋に驚いた。アカメの世界で見れるとは思わなかったので尚更驚いた。

驚きながらも目的の場所に着く。大きな屋敷だ。

どうやらこの土地の領主とコネがあるみたいだ。

そして、そのまま門を潜り屋敷の中に入る。

 

「ドーヤ!久しぶりですね!!」

「そうね。二年ぶりかしら?」

 

そして、金髪碧眼の女性が出迎えてくれた。

しかもドーヤに劣らない美女である。

ドーヤがクールビューティーならこちらは天真爛漫と言える。

礼儀正しい口調に元気のある声はこちらの気分も明るくしてくれそうだ。

それに見た感じ武芸者でもあるようだ。

だが・・・あれ?なんかこの顔見たことある様な?

それに胸がざわつく。

はっ!まさかこれが恋!?

・・・だったら、よかったなぁ。

 

「初めまして。そしてよくいらっしゃいました。私はチョウリ大臣の娘、スピアと申します。よろしくお願いします!」

 

あ~~~、心がぴょんぴょん(三獣士と戦うことが決定して心臓がバクバクしているため)するんじゃ~・・・・・・。

 

また帝具使いとかよぉぉぉぉおおお!!

 

そんな感情をおくびにも出さず笑顔で握手するザイードであった。

 




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