博麗霊夢・霧雨魔理沙・天逆毎乃葉の異変解決組が、やってくる中...
妖怪の山の湖の中では、毎乃葉の部下である睡煉が湖の中を散策する...
水面の外では夜喪妓が戦っている中、彼女のできることは1つ...湖の中から発せられる救難信号へ向かうこと...
異変の外で、彼女は任務を達成できるのだろうか?
side睡煉
「むー!」
湖に潜った私は辺りを見回す...
澄んだ水だから視界は安定していますが、如何せん広いです...これは一人で探すとなると苦戦を強いられてしまいます...
「あーもう...」
とりあえず...奥深くまで潜ってみましょうか...とりあえず救難信号の発生場所へと近づければ何とか...
事は早急に行わないといけませんね...何か嫌な予感がします...
「毎乃葉様・夜喪妓さん...お願いしますね」
私は更に奥深くへと潜っていく
一方その頃...妖怪の山の山頂付近にて、妖怪の山へ殴り込みに来た博麗霊夢と霧雨魔理沙・そしてなんやかんやで巻き込まれてしまった天逆毎乃葉の3名が妖怪の山の天辺に現れた神社へと辿り着く...
神社に喧嘩を売られた霊夢と部下の救難信号によって呼び出された毎乃葉...互いに当初の目的の場へとたどり着くことができたのだ...しかしこのままうまく事を運ぶことはできるのだろうか?
side毎乃葉
「...」
アタシたちの目の前には大きな神社が目に映る...思ったよりも立派な神社ね?
「よし!!ここのようだな!」
「やっとたどり着いたわね...やっとたどり着いたわ」
アタシの後ろでは人の気持ちも知らずに意気込んでいる2名がいるがどうなることやら...これからが本番だっていうのにぃ...
「はぁ...」
とりあえず...考えなくてもこれからのやることは激務になることは確定ね...
これだけ大きい神社だし何がいるかは予測ができないわ...それに夜喪妓を倒したとかいう巫女もいるようだし油断はできない...
それにこちらは忌梗の回収もしなくてはいけないわ...迎撃と救出...2つ同時にしないといけないから今回のことはミスはできない...
「はぁ...とりあえず入るとしましょうか...お邪魔するわよン...」
アタシは神社の鳥居をくぐる...とりあえず奥へ進む必要が...
「次の侵入者見っけ!!!!」
「!?」
突如神社の奥から弾幕がこちらへと撃ち込まれてくる...
アタシたちはそれぞれその弾幕を回避して体勢を整える
「随分と手洗い歓迎だな...」
「ええ...そうみたいね...出てきなさいよ!」
「やはり不意打ちではダメなようですね」
霊夢の言葉に神社の柱の影から一人姿を現す...
緑色の長い髪をし、白い服と青のロングスカートの少女...手にはお祓い棒を持っているし、この神社の巫女かしら?
「この神社の巫女で間違いないわよね?」
「ええ!侵入者さん!私こそこの神社の巫女・そして現人神の東風谷早苗です!!」
自分を早苗と名乗った少女は胸を張って不敵な笑みを浮かべている...
「現人神?」
魔理沙が首をひねっている...ふーん...理解できていないようね...
「現人神はこの世に人間の姿で現れた神のことをいうわね...まぁ本当のことか分からないけどね...」
「むっ!!その目は信じていませんね!!これでも強いんですよ!さっきだって変な侵入者を撃退しましたし甘く見られては困ります!」
早苗はアタシの方を不機嫌そうな顔で見つめている...
ただの人間にしか見えないけど、警戒が必要なようね...夜喪妓を倒したのはこの子のようだし...事を慎重に運ばないと...
「さて...どうしようかしら...?」
「...御託はいいわ...とりあえずここの巫女だってことが分かれば私は充分なのよ...」
アタシの前に霊夢が立ちふさがり、早苗と対峙する...
「何です?やる気ですか?」
「私の神社に喧嘩売ったことは後悔させてあげるわ...毎乃葉...ご苦労様...ここは私がやっておくからアンタはアンタの仕事をしなさい」
「ン?...ン~?」
何かしら?霊夢からすごい怒気を感じるわね...もしかしなくても相当怒っているのかしら?ちょっと怖いんだけどぉ...
アタシがまごついていると、魔理沙がアタシの軍服を引っ張りながら耳打ちをする...
「おい...さっさと行け...私は霊夢がやりすぎないようにここで見張っておくからさ...」
「ン~?そしたらお願いしようかしら?」
アタシは3人から離れて神社の奥へ向かおうとする...
side霊夢
「とりあえず...アンタの相手は私...いいわね?」
毎乃葉を下げさせて私は早苗の方を向く...どんな実力があるかは分からないけど...とりあえずやることはやっておくべきね
早苗は私の方を一瞥した後、毎乃葉の方を向く
「貴女もここから先へは通しませんよ!!」
ここから離れようとした毎乃葉だったが...早苗からの弾幕が彼女の方へ来る...
「毎乃葉!」
「悪いけどぉ...アタシの方は関係ないのよン...」
彼女は弾幕を掻い潜り早苗の後ろへと着地し彼女の両肩に手を当てる...
「な?速い?」
「このアタシに簡単に後ろをとられるんだから...実力の差くらいは分かるでしょう?」
彼女は笑みを浮かべながら、顔を青くしている早苗の首に手を当てる...
「毎乃葉...遊んでいるんじゃないわよ...こいつは私の相手だって言ったわよね?」
「そんなの分かっているわよン...余計なことはしないけど...これは没収させてもらうわねン!」
毎乃葉の右手には何やら小瓶のようなものが握られている...早苗はそれを見て驚きの表情を浮かべている
「あ!!それは私の防犯グッズ!!」
「こんなもので夜喪妓の奴が撃退されるとは...あの子も鍛えなおしが必要かしら?」
毎乃葉はその小瓶を握りつぶし、境内にそれの残骸がボロボロと落ちていく...
「では...ごゆっくり~」
そのままヒラヒラと奥へと進みいなくなる...
早苗はしばらく茫然としていたが、我を取り戻したのか、私達の方を向く
「むー!!あの鳥みたいな人には逃げられましたが貴女達を倒して追いかければ問題は...」
「悪いけど...アンタには彼女を追いかけることはできないわ...ここで私に退治されるんだからね...」
私は夢想封印のスペルカードを展開して、周囲に光弾をばらまく...
「な?何ですかこれはー!!!」
早苗は辺りを見回しながら狼狽えている...もうすでに彼女は囲まれた...これで詰みよ
「おーい...霊夢ー...退治はダメだからなー相手人間だからなー」
魔理沙が遠くに逃げながら私に苦言を呈す...
「大丈夫よ...この子に幻想郷のルールってやつを体で教えるだけだから...」
「ちょっ!ま」
ドカーン!!!
第一爆発が炸裂し辺りに黒煙が舞う...とりあえず本気でやらしてもらったわ...早い幕引きだったけどこれでいいわね...
「さて...毎乃葉を追う...」
黒煙の中から光弾が私の方へと来る!
「!?」
体を捻りそれを回避するが...これは!
「負けるわけにはいかないんですよ!!」
黒煙の中から早苗がこちらへと突っ込んでくる!馬鹿な直撃したはずなのに!!
私は距離をとり、彼女から離れる...何かの能力かしら?下手な真似はできなくなったわ...
「何かの力かしら?確実に仕留めたと思ったのだけど?」
「日頃の行いが良いんですよ私...流石にも危ないかなと思ったのですがうまく回避できましたね、奇跡の力に守られている私にはこれは朝飯前です」
「奇跡?」
「ええ...私は奇跡を起こす程度の能力を持っています...だからいい方に事が運ぶことが出来るんですよ...今の避けられないような攻撃にも何事もなく回避することもね」
能力で回避?さっきの攻撃は本気でやったんだけど...これは本物みたいね...
「さて!幻想郷の巫女さん!!貴女に神の加護がある私を倒すことができますかね!」
早苗はお祓い棒を私に向ける...
「霊夢よ...」
「...え?」
「私の名前よ...博麗霊夢...覚えたかしら?これからアンタのいう奇跡って奴をぶっ潰す者の名前よ...魔理沙!!」
「何だ!!私も加勢するのか!」
遠くで魔理沙が言うが、私は首を横に振る
「逆よ...手を出すんじゃないわ...アンタは先に行って毎乃葉のサポートでもしてやりなさい」
「...あいよ!」
魔理沙は箒に乗り神社の方へと飛んでいく...これでサシの勝負になったわね
「1対1ですか...悪くはありませんが...私を倒せますかね...」
「アンタが何回奇跡を起こそうが...全部叩き出すまでよ!」
お互いにスペルカードを構える...時間がかかりそうだけど...やるまでよ!
「夢想封印」
「大奇跡(八坂の神風)」
お互いのスペルがぶつかりあう!!
次回もお楽しみに
ではこれにて