東方天災手記   作:ベネト

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主人公組vs毎乃葉


本物の暴力

妖怪の山の頂上に新たな神社ができた異変...

 

それに向かう博麗の巫女を止めるため、天逆毎乃葉が駆り出された今回の状況...

 

本来霊夢だけを止める予定であったが、いつものメンツ...霧雨魔理沙の介入により毎乃葉の仕事に狂いが生じている...

 

2名をまとめて相手をすると決めた毎乃葉は最大出力で彼女達に挑む...

 

 

 

 

side霊夢

 

「さて...2人纏めてかかってきなさいよン...」

 

毎乃葉は腰に手を当てて挑発するように私達を見据える...

 

彼女からは以前とは比べ物にならない力が溢れている...今回が彼女の本気だというの?

 

「毎乃葉か...今回は厄介だな...こいつの本気は戦ったことがない」

 

「私も同じくよ...」

 

前に歪んだ満月異変の時に毎乃葉の半身である...美羽と柚神と戦ったことはあるけど...あれは彼女の本気ではないわ...今回ばかりは油断はできないわ...

 

 

「おほほほ...どうしたのかしら?二人とも?そんなに警戒していては、このアタシの暴力に負けてしまうわよン?...±符(オーバーチャージ)」

 

毎乃葉は笑いながらスペルカードを発動する...

 

特に変化はなく...彼女の体に電気のようなものを纏っただけだ...特に攻撃らしいものは仕掛けてこない...

 

「!?」

 

「おほほほ...さぁ...どこからでもどうぞ...今のこのアタシは無防備よン!」

 

彼女は攻撃することもなくキセルを吹かしているだけだ...

 

彼女の性格からして、これはないわ...明らかに攻撃を誘っている...毎乃葉の攻撃パターンは...美羽と同じく力ずくの衝撃波攻撃と柚神の嫌らしい情報操作の混じった物を得意としている...

 

これはどうするべきか?

 

「なら!お言葉に甘えてやらせてもらうぜ!」

 

魔理沙は箒に乗ったまま毎乃葉まで突撃する!

 

「あ!?ちょっと!!」

 

毎乃葉相手に突撃は幾ら何でも無謀すぎるわよ!!!

 

「あらあら...そうくるのかしらン?」

 

「お前も悠長に構えている暇があるのか!?」

 

魔理沙は毎乃葉に急接近する...

 

 

 

 

ガシ...

 

「!?」

 

魔理沙の突撃は毎乃葉に決まったと思ったが...魔理沙の攻撃は毎乃葉の手前で止まる...

 

「な!?」

 

「ん~!?いい感じねぇ...でもこのアタシ相手にこれはないわン!」

 

よく見ると魔理沙の箒の先を毎乃葉は摘まんで止めている!!彼女の右手1本で魔理沙の突撃を止めるなんて!!

 

「ぐ!!...うごかねぇ!!!なんて馬鹿力だ!!」

 

魔理沙は離れようとしているみたいだが、全く動けていない...完全に抑え込まれているわね...

 

「馬鹿とは何よン!馬鹿とは?全く...このアタシに対する礼儀がなっていないわね...」

 

毎乃葉はそのまま魔理沙ごと、箒をブンブン振り回す...

 

「おほほほ!!」

 

「おま!!うぎゃあああ!!」

 

振り回されている魔理沙が叫び声をあげている...やはり毎乃葉相手には直接攻撃は無理みたいね...

 

「さ・て・と...霊夢!相棒をお返しするわよン!!」

 

毎乃葉は魔理沙を私の方へと投げつける!!

 

「うわああああ!霊夢止めろー!!」

 

魔理沙が飛んでくる...私のとるべき行動は...

 

 

 

 

 

「...二重結界」

 

「ぐはあぁああ!!」

 

私はスペルを発動し、飛んでくる魔理沙を弾いて事を対処する...流石にも無理ね...優しく止めるのはできないわ...

 

「れ...霊夢...私のことを考えていないのか?」

 

ボロボロの魔理沙が恨み言を言うが私は悪くないわ...

 

「元々はアンタの油断が招いた結果じゃないの!!反省しなさいよ」

 

「げほ...」

 

魔理沙は咳をしながら立ち上がる...さっそくのダメージか...これはどうするべきか?

 

「ほほほ...相棒は満身創痍みたいねン?張り合いがないわン...」

 

毎乃葉は右手を放電させながらキセルの煙を吐いている...

 

さっきよりも力が増しているわね...

 

「悠長に構えている暇はあるのかしら?アンタの悪い癖じゃないの?」

 

「エンジンが温まるのに時間がかかるのよン...でも?そうね...今度はこのアタシがやらせてもらうわ!」

 

毎乃葉がさらに放電を開始する...

 

「!?」

 

毎乃葉の力が急激に高まってきている?幾ら何でも速すぎるわ!!

 

 

「おほほほ!!!トップギア入れさせてもらったわ!!それでは2人とも...ここで引導を渡してあげるわン!!!!」

 

毎乃葉は右腕を引いて狙いを定め始める...

 

「!来るみたいね!!魔理沙こっちに来なさい!!防ぐわ!!」

 

「分かった!」

 

魔理沙を近くに寄せて私は結界を張る...

 

「ないわぁ...このアタシを相手にその程度...」

 

毎乃葉が腕を振りぬくと、衝撃波がこちらへと飛んでくる!!

 

「くっ!!」

 

衝撃波が結界に直撃する!!結界の維持に集中するけど!!これは!!

 

「霊夢!!」

 

「黙ってみてなさい!!」

 

衝撃波の威力が予想以上よ!!このままでは私達二人!!

 

「...残念ねン...このアタシの実力を理解していなかったのね...これで終わりよン...」

 

毎乃葉は両手を腰に当ててため息をつく...そして...

 

 

 

 

ぴし!

 

「!?」

 

結界にひびが入る!!

 

それと同時に全てが弾け飛び私達は問答無用で吹き飛ばされる...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...ん?」

 

...目を開けると青い空が見える...意識が飛んでいたかしら?

 

横を見ると、目を回した魔理沙が倒れている...これを見てすぐに状況が理解できた...

 

私達は毎乃葉に負けたのだと...

 

「目を覚ましたのかしらン?随分と速いお目覚めねン」

 

声のする方を見るとそこにはキセルを吸いながら、こちらを眺めている毎乃葉の姿が見えた...

 

「毎乃葉!アンタ!!っ!!」

 

体に痛みが走りその場に蹲る...だめ...これ以上は無理よ...

 

「あらあら...無理はダメよン?それなりに手加減したとはいえ...このアタシの一撃を食らったんだもの...これ以上の戦いはおすすめしないわ」

 

「アンタ...よくも!」

 

毎乃葉を見るが、彼女はこちらの視線を気にせずに煙を吐く...

 

「そっちのお仕事の邪魔をしたのは悪いとは思っているわよン...でも...今回ばかりはこのアタシも目を瞑ることはできないのよねン」

 

「...確か人命救助だったわね」

 

「ええ...貴女に邪魔されるのは目に見えていたからねン...止めさせてもらったわン...今頃アタシの部下達が救出をやっているはずよン...」

 

毎乃葉は満足気に煙を吐く...

 

人命救助...彼女が他人にここまでするのは自分の部下でしか考えられない...わざわざ部下に救出に行かせるのだもの...確定ね...夜喪妓・睡煉の他にあと一人いるのかしら...

 

毎乃葉を眺めていると彼女の目の前に画面が現れる

 

 

 

(毎乃葉様!!)

 

画面には睡煉の姿が映し出される...

 

「あら?どうしたのよン?霊夢達の処理は終わったわ!そっちはどうよン?」

 

(すみません!救出失敗です!)

 

「げほ!!!」

 

睡煉の言葉に彼女は咽る...

 

「撤退?」

 

「何があったのよン!!失敗って何よ!!」

 

(神社の巫女に夜喪妓さんが催涙スプレーかけられて使い物にならなくなってしまったんです!ただいま神社の敷地内に隠れていますが何時までもつか分かりません!)

 

「うそン...」

 

毎乃葉の口からキセルが零れ落ちる...流石の彼女でも予想外だったのかしら?

 

画面が消えると、毎乃葉は気まずそうにこちらを見る...

 

 

 

 

「ほほ...とりあえず失礼するわねン?ちょっと急ぎの用事が」

 

「待ちなさい!!」

 

去ろうとする毎乃葉を私は彼女の脚をつかんで止める

 

「ちょっと!このアタシは忙しいの!」

 

「私と魔理沙を治していきなさい!!そして神社へ連れて行きなさいよ!!私達の邪魔をした以上只で済むと思っているわけ!!」

 

「知らないわよ!アタシはお仕事なの!!」

 

「毎乃葉~!?」

 

私の言葉に毎乃葉は急に委縮し始める...

 

「な...何よン?アタシは悪くないわ!」

 

「次の警告はないわよ?早く私と魔理沙を回復しなさい!」

 

「...」

 

毎乃葉はしぶしぶと私達に力を与える...

 

「...ふぅ」

 

...回復が早いわね?彼女の能力が効いているのかしら?

 

「んあ?」

 

気絶していた魔理沙も目を覚まして何とか元通りになったわね...

 

「もうこれで良いでしょう?じゃあアタシ行くから!」

 

「待ちなさいよ!まだ終わってないわ!!次は神社に案内しなさい!!」

 

「このアタシは看護師でもツアーガイドでもないのよン!!!それ位は自分で何とかしなさいよン!!!!」

 

流石の毎乃葉も堪忍袋が切れたのか怒鳴り始める...

 

「次はないと言ったわよね?」

 

「...わ...分かったわよ!!!だからそんな目で見るのはやめなさいよ!!!」

 

毎乃葉はしぶしぶと私達の前を先導する...彼女の扱い方と考えれば楽になるわね...

 

 

 

 

「うまいこといったな...」

 

「ええ...残りは異変の黒幕の相手だけよ」

 

魔理沙に返答するが彼女は渋い顔をする

 

「...しかし、あいつもやっぱり実力者だよな?本気を出されると手も足もでないとは...」

 

「...そうね」

 

...確かに毎乃葉は強いわ...今回戦ってみたけど、力をセーブしていた前回とは丸で違ったわね...

 

今回は彼女を威圧して何とかなったけど...万が一成功しなかったら...

 

「次があるわ...へこたれている暇はないわよ」

 

「分かっている」

 

私達は毎乃葉の後をついていく...今はこのことを考えている暇はない...目の前の異変をどうにかしないとね...

 

 




こっちのほうが先にできました...

最近忙しくて書けてませんね...

ではこれにて

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