東方天災手記   作:ベネト

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幻想郷の巫女と天狗の最終兵器

side霊夢

 

私の目の前には白い軍服を身に着けた女性がいる...

 

背中につけた黒い翼を見る限り妖怪みたいね...

 

しかし妖気とは違った力を感じるわ...

 

「アンタ何者?」

 

私がお祓い棒を向けると彼女はキセルを咥えて恐れることなく近づく...

 

彼女は私を観察するようにじろじろ眺めた後距離をとる...

 

 

「へぇ...聞いていた話よりは若いわねぇ...人間ながら中々の力を感じるわ...」

 

「質問に答えなさいよ!」

 

彼女は一瞬不機嫌そうな顔をするがキセルの煙を吐き出す...

 

 

 

「天逆美羽...一応妖怪の山天狗の組織に所属...年齢は不詳...趣味は剣道...好きな食べ物は植物系の食べ物・嫌いなものは動物系の食べ物...これでいいかしら?」

 

彼女は面倒臭そうに頭を掻く...

 

天狗?

 

文の仲間かしら?

 

しかし天狗にしては違和感があるわね...

 

私が怪訝そうな顔をしていると美羽は溜息をつく...

 

 

 

「ここの人間は気が強いみたいね...アタシを見て驚かないとは...」

 

軍服の袖がめくれて彼女の左腕があらわになる...

 

彼女の手首には痛々しい傷があり、雑な縫合の痕が残っている...

 

美羽は片目を開けて私を見据える...

 

 

「しかし...子供だとは思わなかったわぁ...何というか...残念ね...」

 

美羽は明後日の方向を見つける...

 

こいつ...私をなめているみたいね...

 

 

博麗の巫女を怒らせたらどうなるか見せてやるわ...

 

「油断大敵よ!!」

 

私は彼女に向けて光弾を放つ...

 

美羽はその光弾を避けることなく見つめる...

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女がね...」

 

美羽が太刀を出現させて光弾を薙ぎ払い光弾を弾く!

 

光弾はそのまま私に向けてかえってくる!?

 

 

「っ!?二重結界!!」

 

結界を展開させ光弾から守る...

 

私の光弾を打ち返すなんて!!

 

「只の弾はじきよ...別に驚く必要はないわよ」

 

彼女は欠伸をしながら太刀を納刀する...

 

油断しきっている感じだが実力は本物みたいね...

 

彼女は片目を開けて私を見つめる...

 

「しかし人間にしては実力はあるみたいね...アタシの方も本気が出せそうね...」

 

美羽は体から薄っすら力が沸かせるが彼女は何か思い出したかのように胸に手を当てる...

 

 

「ああ...力は30...いや20%くらいをキープしないとね」

 

美羽の力が急激に弱まる...

 

「何で力を弱めたのかしら?」

 

「...組織に属していると思う様にいかないのよ...まぁアタシならこの程度で充分だけどね」

 

彼女は小太刀を出現させて背中にさし、私に向けて太刀を向ける...

 

 

「20%のアタシを止められるかしら?」

 

「なめんじゃないわよ!」

 

私は彼女の周りに光弾を大量に出現させる!

 

死角にも展開したわ!

 

私の力を持ってならこのくらい!!

 

 

 

 

「ふん!」

 

彼女が太刀を薙ぎ払うと光弾が全て弾かれる!!

 

「くっ!」

 

私はそれを避けて美羽と対峙するが彼女は笑みを浮かべるだけ...

 

退屈そうに太刀を担ぎキセルを吹かすだけ...

 

あきらかに本気を出していないのにこれとは!!

 

 

(...何とかして彼女の隙を見つけないと!)

 

私は彼女を観察する...

 

特に攻撃するような素振りを見せないが隙らしいものは全く見当たらない!!

 

でも油断しきっていることを入れれば私にも勝機はあるわ!!

 

 

 

「アタシは攻撃はしないわよ?さぁ!1つくらいは当ててみれば?」

 

「ぐぐ...」

 

我慢よ霊夢!!

 

完璧なんて存在しない!絶対に穴があるわ!!

 

 

 

「...ん?」

 

私は彼女のとある部分を観察する...

 

恐らく彼女が見えていない綻びかもしれないわ...

 

なら私にできることはただ1つ!!

 

「その綻びを崩すだけよ!」

 

私はスペルカードを宣言する...

 

「宝具(陰陽鬼神玉)」

 

私は巨大な陰陽玉を出現させて美羽に向けて投げる...

 

 

彼女は避ける素振りもせずにせせら笑うだけ...

 

「ふん...切断すれば終わりよ...」

 

太刀を抜刀し彼女は陰陽玉を切りつける...

 

陰陽玉は真っ二つに切られて境内に転がっていく...

 

 

 

 

 

カラン!!

 

 

金属音が響き境内に割れた太刀の刀身が突き刺さる...

 

美羽は刀身のない太刀を青い顔をして見つめている

 

「ア...アタシの刀が...」

 

「アンタの抜刀術は驚きよ...まさか私の陰陽玉まで切ってしまうんだから...でも油断したわね」

 

「ゆ...油断ですって?」

 

美羽はわなわな震えながら答える

 

 

「私の光弾を弾き返したときのアンタの刀の少しだけどヒビが入ってたのよ...それに気づかないで鬼神陰陽玉を切ればそうなるわよね...」

 

「...っ!」

 

「さぁ!反撃開始よ!もう一度鬼神陰陽玉!!」

 

私は再度陰陽玉を投げつける!!

 

美羽は空いた左手で背中に刺した小太刀を取る...

 

 

 

「だからって!勝負が決まったわけではないわ!」

 

彼女も陰陽玉を弾こうとする...

 

 

「ぐっ!!」

 

陰陽玉に小太刀が触れると陰陽玉ではなく彼女の小太刀が弾き飛ばされる...

 

そして陰陽玉は彼女の方に...

 

「うそでしょ...ぶっ!!!」

 

陰陽玉は美羽の横頬を張り倒して美羽はそのまま後ろへ倒れる...

 

 

 




やっつけですが頑張ります!

ではこれにて

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