安藤物語   作:てんぞー

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Velvet Breeze - 4

 龍祭壇。

 

 マップは綺麗なんだが、浮遊大陸ともども唐突な落下トラップが存在するせいで素早く移動したいときとか移動を中断させられて戦闘強制されるからあんまり好きじゃないんだよなぁ、あのマップ。いや、シーナリーとしては優秀なんで好きなんだが。マップの仕組みが嫌いというか。Eトラ強制されるのをどうにかして欲しい。まぁ、でもアレ空中で落下しないPAとか使えば普通に飛行して超えられるからそれで良いんだが。でもなぁ、微妙に高低差があるの鬱陶しいんだよなー。

 

 そんなこんなで龍祭壇行きが確定してしまったのだが、ここに問題がある。

 

 そう、アキとサラで同じ日、同じ時間にお仕事がブッキングしてしまったのだ。

 

「どっちに行けばいんだかなー」

 

 と、呟いた所で、砂嵐が発生する、視界がモノクロ色に染まり、目の前の浮かび上がったホロウィンドウの中にあったアキのスケジュールが消えた。

 

「ふーむ……こっちのが大事って事か?」

 

 今の砂嵐は時間改変の痕跡だ。アレが出てきたって事は時間軸に対する干渉がシオンの方からあった、という事だろう。となるとアキからの依頼はそもそも最初からなかった事として処理されているだろう。申し訳ないとは思うけど、シオンがこうしてきた以上は何らかの意味があるはずだ。

 

「となるとサラちゃんとのデートかな」

 

 シオンの推しはサラちゃんだった―――!

 

 と、単純な話ではないだろう。龍祭壇というエリアは設定の都合上、アムドゥスキアでかなり重要な意味を持った場所だ。態々そんな場所に行くのだから普通の用事ではないだろう。

 

 軽く肩を揺らし、溜息を吐いて装備を確認する。ブレイバー用の装備も問題はなし。何があっても良い様にちゃんと準備をして、

 

「行きますかー」

 

 今日も安藤は宇宙を救う為に行く。

 

 

 

 

 指定された日時、場所に龍祭壇に到着すれば既にそこにはサラの姿があり、此方が手を上げながら挨拶をするとサラが手を振り返してくる。

 

「あ、来た来た。もう気づいてるとは思うけど、今回は実際に私の為というよりは……」

 

「なんか別の目的があるんだろう?」

 

 その言葉にサラは少しだけ驚いてから、申し訳なさそうな表情を浮かべた。

 

「ごめんなさい、今まで騙す様な形で接触してて」

 

「あー、俺自身は実際、楽しく話せたもんだしそこまで気にしてはいないぜ? それにほら」

 

 申し訳なさそうにしているサラの手を取り握手する。

 

「これで仲直り! オーケイ?」

 

「……もう、本当に何でもないかのように言うんだから」

 

 握手をしたサラはそれに少しだけ恥ずかしそうな表情を浮かべたが、ちゃんと握手を交わし、手をほどくと素早く振り返って龍祭壇の奥の方へと視線を向けた。その頬はちょっとだけ赤くなっていうような気もした。

 

「さ、行きましょ。実はあまり時間がないの。まぁ、あいつを待たせるぐらいなら私は別に構わないんだけど……」

 

「つまりは待ち人か。成程成程ー? そいつに会いに来たのか、俺は」

 

「あ、ごめん、言ってなかったわね。そうよ、この奥で合わせたい奴がいるの」

 

 シオンが時間改変をしてまで会うべきだと推奨してくる人物―――まぁ、間違いなく普通の存在ではないよなぁ、とサラと共に龍祭壇のマップを進みながら考える。そもそもシオンからしてまず間違いなく真っ当な存在じゃないし。あー、でもなー、シオンって名前、PSO2の設定かなにかで見たことがある気がするんだよなぁ。あんまりそこら辺の設定細かく覚えないタイプなだけにちょっともったいない事したなぁ、なんて思っている。

 

 と、ダーカー浸食を受けている龍族の姿が出現する。

 

 とはいえ、ここら辺の竜は強くない。スサノショウハであれば一撃で倒せる範囲のエネミーだ。アサギリレンダンで一気に接近しながら斬撃を叩き込み、素早くステップキャンセルで行動を止めて落下すれば一瞬で薙ぎ払いつつ移動できる。カタナのPA、使ってみれば解るけど相変わらず性能がぶっ壊れている。

 

「何度見ても本当に意味不明な動きをするわよね」

 

 着地した所でサラが小走りで追いついてくる。その言葉に対してうーん、と唸りながら首を傾げる。

 

「俺のこれはなんというか、用意された型とPAをもっとも合理的に運用しているだけだからなぁ……」

 

「いや、普通はそうならないでしょ」

 

「どうだろうなぁ」

 

 俺は元々PSO2のシステムから動きを学んでいるし、フレンドたちはゲームシステムそのまんまだ。動きの精度で言えばNPCや完全にシステムだったらフレンドたちの動きの方がはっきりとしていて完璧だっただろう。俺はそれをゲーム上の肉体で完全再現する為にそこそこ練習したし、苦労もした。とはいえこのムーヴがそこまでぶっ飛んでいるか? と問われると首を傾げる。

 

 だって安藤ってこれぐらい当然やるしなぁ……。

 

 それにダークファルスなんて惑星級の戦闘力を持った怪物が存在するんだから、最低限ぶっ飛んだレベルで戦闘力を発揮する事が出来ない限り即死してしまう……という事実を、少し前に死ぬほど実感した。今度は負けられない。負けたくはない。安藤が倒れたら一体誰がこの宇宙を掬うんだって話だ。

 

 というか俺が全力で時間を撒き戻して走り回らなきゃ死んでいる奴らが多すぎる。

 

 ……いや、だからシオンが俺を呼んだんだろう。

 

「ま、俺は安藤だからな。強いのはある意味当然っちゃ当然なのさ。強くならなきゃ、勝てるようにならなきゃ誰も救えないからな」

 

 わっはっはっは、と笑っているとサラは少し呆れたような、しかしどことなくほっとしたような表情を浮かべている。先導するように一歩だけ前に出て横を歩きつつも、歩調を合わせてくる。

 

「結局貴女って、そのベクトルが全部誰かを助ける、って方向に向いてるのね」

 

「まあな、安藤だからな」

 

 両手を腰にやり、

 

「おっと」

 

「わっ―――」

 

 床が抜ける。龍祭壇の固有ギミックだ。四角形のプレート状の床が抜け、下に落ちる。そしてその落ちた場所が落とし穴として機能して落ちてきた相手を龍族やダーカーたちが狩場にしてくるという悪辣極まりないギミックだ。ただ、まぁ、ここを良く周回していた安藤は無論、これを回避する方法を知っている。なので足元が抜けるな、と確信した瞬間にはサラの服を掴み、そのまま片手でアサギリレンダンを放つ。アサギリレンダンというPAは横方向に素早く移動する能力を持つ他、単純に滞空能力が高い。

 

 これが安藤によるトラップ回避方法だ。

 

 落ちるんだったら越えればええやん。

 

 これが何がひどいって、トラップの癖に脱出可能だし、脱出不可能なバリアがある訳でもない。なので落下を開始するか、そもそもプレートの上を移動する時は滞空PAを使って移動すれば普通にギミック無視で飛び越えて行けるのだ。

 

 という訳で片手でサラを掴んでトラップを無視。そのまま反対側に着地したら弓を取り出し、上から下に溜まっている竜を討伐する。遠距離用の武装を持ち込んでいなかったらしいサラは直ぐ横からその様子を眺めているようで、ちょっとだけ引いているようにも感じられた。

 

「こんな戦い方もするんだ?」

 

「安全策を取ってな。後単純に狭くてめんどくさい」

 

「貴女ってどっちかというと綺麗に戦うタイプかと思ってたんだけど……」

 

「そうかぁ? 俺は寧ろ手段選ばないタイプだぞー。コアも弱点も狙って効率の良い戦闘手段選んで殲滅するタイプかなー」

 

 最終的にどれだけ火力を出せるか、って所に行き着くからね。MMOって奴は。だからPSO2で遊んでいる安藤ってのは大体DPSを詰める為に弱点属性合わせてコアをのみ殴るって感じが多かった。そういう意味じゃ相手に合わせて属性を切り替えられるFoTeが強かったなぁ、と思う。まぁ、Br実装以降はカタナのぶっ壊れ性能でカタナがワントップを張る環境―――あぁ、いや、途中でエリュシオンの登場によって環境更に壊れたっけ?

 

 まぁ、この感じだとナーフされる理由なんて存在しないし……たぶんナーフ前の性能で出現するんだろうなぁ……エリュシオン。

 

 握ってるだけでもう固有のクラスにジョブチェンジしたと言われる火力を叩き出す武器。

 

 アレ、マジで実在したらどうなんだろう。

 

「良し、殲滅完了。そんじゃ奥に行くか。誰が待っているのかは知らないけど」

 

「あいつ曰く”これは必要な出会い”だ、って話だけど。まぁ、私にはよくわからないわ。そういう話はあいつに任せるわ」

 

「うーん、マターボードの穴埋めの事かなー? それともまた別の要素か? もうちょっとこの世が解りやすくなってくれれば俺も楽なんだけどなー」

 

 腕を組み、首を傾げながらサラと共に龍祭壇の奥へと向かい。フォトンで満ちるこの地はそれだけではなく、他にも何か、神秘的な物が渦巻いているように感じられる。この奥で待っているという事はこの環境が必要な存在なのだろうか? それとも単純に人が入ってこれない場所だからここで会おうと思ったのか?

 

 まぁ、どっちにしろ会えば解るだろう。

 

「あ、今度は防衛機構?」

 

 視線の先に閉ざされた障壁とその横に展開される六機の防衛装置を見かける。回転しながら此方を感知すると迎撃の為に射撃し始めてくる上に強風で近づけないように押し出してくる。

 

「これがあるから龍祭壇は屈指のクソマップって言われるんだよ」

 

「あ、あははは……」

 

 何も言えないサラを横に、龍祭壇の奥へと向かう為に無駄にイライラさせられるギミックとトラップを越えて進んで行く。

 

 

 

 

「や、良く来た―――何か、疲れているようだね?」

 

「あんたも私を通してずっと状況を把握してたでしょシャオ!」

 

 龍祭壇、不思議な青色の浮遊石に構築された神聖な地。その奥にまでやってくると浮遊する石の上に一人の少年が座っていた。まるで宇宙を切り取って服の形にしたようなそれを着た少年は、蒼海を思わせる様な髪の色をしており、どことなく知っている人に似たような気配をしていた。

 

 サラの言葉にあははは、と曖昧に宙の少年、シャオは笑った。

 

「だからこそ、ここには虚数機関(ヴォイド)の目だって届かないのさ」

 

 そう言うと少年は軽々と10メートル以上の距離を飛び降り、大地に着地した。軽く挨拶をするように手を上げながら近づいてくる。

 

「それじゃあ改めて―――僕はシャオ。何時もシオンがお世話になっているね」

 

 少年はそう告げると姿を消し、今度は横に出現した。転移とかミラージュエスケープとかそういう技術ではなく、全く異質な……それこそシオンが唐突に出現し消える様な、そんな力でシャオは移動してきた。その事に少なからず驚きながらも横へと視線を向ける。

 

「僕は……そうだなぁ……シオンの弟って言えば良いかな? 表現としては一番それが正しいと思う」

 

 で、と横のシャオへと視線を合わせながら胸を持ち上げるように腕を組む。

 

「そのシオンの弟がこんなストレステストの地で俺に何の用かな」

 

「あぁ、それに関してはごめんなさい。君をわざわざここに呼び出したのはここでもないとルーサーに気づかれずに行動する事が出来ないからなんだ。解るよね、ルーサー?」

 

 ルーサー、ルーサー―――あぁ、アレだ。

 

「偶にショップエリアでこう―――」

 

 腕を自分の体に巻いて、くねくねしながら真似する。

 

「あぁ、シオンシオンシオン! ボクのシオン! あぁ、シオン! シオ―――ン! ってシオンいないのに悶えてるあの糞ダサセンスの」

 

「中々ヤバイなルーサー……」

 

「アイツそんな事してるの……」

 

 サラとシャオが敵らしき存在の痴態にやや引いている。まぁ、誰だってあんなものを目撃すりゃあ引くでしょ。

 

「ああいう変態、出来るなら関わりたくはないんだけど……話を聞いている感じ、無視できる相手って訳じゃないんだな」

 

 その言葉にシャオが頷いた。

 

「君はもう既に気づいているかもしれないけど……今のアークスは正常な状態ではないんだ。ルーサー、彼の傀儡に等しいんだ。だけどシオンが最後の壁としてルーサーを阻んでいる。そのおかげでアークスは今、ギリギリの所で組織としての形を保っていられる。それがなければ既にルーサーが全てを握って終わらせている」

 

 腕を組みなおし、真面目にシャオの話に耳を傾ける。話の内容は思っていたよりも遥かにシリアスな内容だった。まぁ、アークス活動していて偶に消されそうになる人の話や、アークスを始末する始末人の話も聞いている。いや、というか本人から色々と過去の事も聞いている。少なくともそういう事をする為のアークス船団ではない筈だ。となると、それがある様に歪めた存在があるという訳で、

 

「それがルーサーか」

 

「うん。そして彼はシオンを狙っている。僕の目的はそのシオンを助ける事だ。だけどそのシオンも限界が近い。彼女の言葉、段々と解りやすくなってきているの解るかな? 意味が通っている事に。彼女は理解されない事で自分を守っていたんだ」

 

「だけど解るようになってきた……そして完全に理解できるように普通に喋る様になったらルーサーに掌握されてしまう、と」

 

「そういう事。もう、猶予と呼べるものはあんまりないんだ。だから動かせるものは僕もサラも含めて、全て動かす必要があるんだ―――勿論、貴女も」

 

 シャオという少年の言葉、表情、そこには見せない必死さというものが見えていた。なんとなくだがこの少年の言葉が本物であるようには感じられる。視線をサラへと向ければ、サラが頷きを返してきた。

 

「嘘のように思える話だけど、現状のアークスは虚数機関が好き勝手やっていてその出来事をまるで察知も理解できずに運営されているわ。いいえ、違うわね。アークスの活動の一部が知らず知らずに虚数機関の利益になる様に運営されている、かしら。こいつ、こんな姿だから信用できなさそうだけど言っている事は本当よ」

 

「サラー?」

 

「何よ、本当の事じゃない」

 

 睨み合うサラとシャオのコンビは姉弟の様にも見えるが……話している内容が内容だ。あまり茶化せる雰囲気でもない。両手を腰にやり、それで、というポーズを取る。

 

「この安藤に一体何を期待しているんだ?」

 

 その言葉にシャオはサラと睨み合っていた視線を外し、此方へと視線を戻した。

 

「結末を変える事」

 

 結末―――時間改変―――マターボード。

 

 運命を変える力。今まで俺とシオンしか理解し、運用できなかった力。それがこの少年、シャオにも理解できるようだった。

 

「このまま時が進めばアークスは……いや、この宇宙は最悪の状態に突入してしまう。だからアークスを正常な状態に戻す為に、この宇宙を救う為に、そして何よりもシオンを助ける為に。僕は貴女の……明菜さんの力を借りたい。貴女にしかできない事があるから」

 

「俺にしかできない事、か」

 

 マトイ。

 

 クーナ。

 

 俺は時を超える事で今まで救えなかった誰かを救ってきた。そしてそれをシャオは理解している。だから同じように、シオンを救う事を求めてきている。ただし痕は、これまでとはスケールが違う。個人を救うのではなくこのアークスという全体を救うつもりなのだから。

 

「無論、いきなりこんな事を言われても貴女が困惑するであろう事は承知している。だから一つ、証拠を提示させて欲しい。僕と貴女なら、結末を変えられるという事を」

 

 そう告げるとシャオは此方に手を向けてくる。何かの干渉を行っているのだろうが、良く見たホロウィンドウ等を通した制限の解除等ではない。不意に感じるのは自分の体内のフォトンの活性化だった。そして自分という存在、その器が広がって行く感じ。自分の中に眠っている力が目覚めたような、元々そこにあったものが活性化したような、そんな感覚だった。

 

「……これで良し、と。これで今、君は結末を変える為の力を得た。いや、元々持っていたものだし目覚めた、と言った方が正しいかな?」

 

「どうだろ? なんか変わったって感じはしないが」

 

 手を持ち上げ、指先を眺めてから逆の手も見てみたりする。とりあえず、見た目に変化はないみたいだ。

 

「これで君はあの日、ダークファルスが復活した日に失ったしまった者を……その結末を変える資格を得た筈だ」

 

 その言葉に視線を自分の体からシャオへと向ける。

 

「勿論、何もかもをひっくり返す事は不可能だ。だけどバレないように、その結末を少し変える程度なら……何も問題はない」

 

 ピピ、という音と共にマターボードが更新された音がする。確認すればナベリウスの遺跡地帯に新たな時間軸が誕生しているのが確認できた。これはシオンではなく、シャオが追加したものだった。

 

「これまでは貴女がシオンに導かれ無意識的にやってきた事……今度は僕が導き、貴女が意識的に使うんだ。そうする事で少しずつ、全てを騙して結末を変えることが出来るようになる。ちっぽけな一歩だけど、これから僕たちが行う事に対する大きな一歩になる筈なんだ」

 

 シャオがそこまで言うと、サラが口をはさんでくる。

 

「シャオ、そろそろ時間」

 

「もう? 早いなー」

 

 シャオは頭を軽く掻くと、視線を合わせてくる。

 

「言葉は足りないし、証拠も示しきれていないと思う。信じる信じないは貴女に任せるよ」

 

 でも、

 

「僕は信じてるよ」

 

 それだけ告げると一瞬の光が辺りを満たし、そしてシャオとサラの姿が次の瞬間には消えた。消え去った姿を軽く辺りを見渡して探してみるが、当然の様に存在しない。先ほどまでそこに存在していた痕跡と一緒に。まるで白昼夢を見ていたかのような気持ちになるが、

 

 手の中にあるマターボードはそのまま、新たな時間軸―――シオンの導きではないものがそこにあった。

 

「あの日の後悔か、上等じゃねぇか」

 

 マターボードを戻しつつテレパイプを取り出し、キャンプシップへと戻りながら次にするべき事を決める。

 

 いい加減、俺も色々と勉強するべき頃なのだろう。




 安藤に復帰した故な!!

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