世界が俺に輝けと囁いている   作:凡人9号

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これ、消していっそスピンオフの方でやった方がええんじゃないだろうか。


面接

「どうぞこちらに」とソファーに座る様に促されたので座るとめっちゃ良いソファーでビビる。革張りなのにケツ沈んだぞ。

と、目の前に校長とオールマイトが並んで座った。何だこの大御所二人と面接とか・・・自覚のない圧迫面接じゃねぇか。

 

「さて、少しくらいはオールマイトから聞いてはいるけど。君の口から聞きたいな」

「とは言っても、何を話せば?」

 

唐突に自分語りをしろ、と言われてもなぁ。そんな自分スキーじゃないし。

 

「そうだね、じゃあまずは。君がヴィランをやっている理由から聞こうかな」

「始めはヒーロー界隈の駄目な面を見て個人でヴィランをブッ倒す奴がいないならいっそ俺がやろう、と」

「ふむ、始めは?」

「やってる最中で、俺がこうしてれば後から続く奴が出てくるんじゃないか。と」

「それはヒーローを否定しての事かな?」

「極一部の、本気でヴィランと立ち向かう方々は尊敬してますよ。ただ、ヒーローが多すぎるから減らすにはヴィランを減らすのが一番かと」

「それならヴィランじゃなくてヒーローになればいいんじゃないかな。お金も稼げるよ?」

「俺の活動は趣味でやってるんで、足並み揃えたりするとやりたいこと出来ないですし。後、金はちょっと」

 

俺の答えに「うーん」と手札を探っている校長に、言葉をかける。手札は先に出して信頼して欲しいと主張してみるか。トラストミー。

 

「でも最近では、とあるフィクサー気取りの奴から取引がありましてね。フラッシュライトとして情報を引き出せるかもしれません」

「・・・それが、君の取引カードかい」

「申し訳ないんですが、これ一枚しかなくって。雄英の校長先生とも在ろう方と交渉するには拙い小細工で申し訳ございません」

「いやいや、まだ中学生なのに大したカードだよ。あのオール・フォー・ワンへのスパイ、なんて手札は手に入れたとしてもボクまで持ってくるなんて出来ないからね」

「正直、上手く行き過ぎな気がしてならないんですけどね」

「世界が君を見放さないのさ!」

 

なんですそのセリフ、キモイっスオールマイト。ってか良く今まで黙っていられましたね、マシンガントークの印象しかなくって困る。

 

「偶にいるんだよね、運が良いのか何なのか。まるでお膳立てされたかの様な道を歩く人が」

「やだ、俺の道・・・険しすぎ?」

「自分から進んでいったけどね、その道。でもそのおかげでオール・フォー・ワンとの繋がりを交渉材料に出来たからね」

「それでだけど星遠君。君は、オール・フォー・ワンの一件が片付いたらどうするつもりなんだい」

「まあ、雄英に入れたらそのままヒーロー目指して適当に。入れなかったら今まで通りフラッシュライトですかね。捕まるつもりは欠片もありませんから」

「ボクとオールマイト君を相手に言うね。それくらいガッツがある方がいいね」

「では、根津校長先生」

「うん、アレだ」

 

アレってなんだ、向かい合って悪い笑み浮かべないでもらえませんか怖い怖い。

 

「実は知られてないしこれまで使った事もないけど、未成年ヴィラン更生候補入学制度って言うのがあってね。表向きには校長推薦って事になってるんだけど、そもそも未成年ヴィランなんて滅多にいないからね」

「いない訳じゃないんですね」

「中には本当に良い事してる子もいるんだけど、基本的には皆『個性を使って何が悪い』って考えは覆らないみたいでね。君と同じように地域の安全を守ったりもしてる子も居るには居るけど、ヒーローや警察から逃げ切ったり

、こうしてオールマイトやボクに会いに来るなんてそもそもしないから」

「いや、俺もオールマイトにはビックリしましたよ。ガリガリのおっさんが瓦礫の陰に隠れたと思ったらオールマイト出てくるんですもん、あの時は死ぬかと思いましたよ」

「そんな事したのかい?あっさり正体明かし過ぎじゃないかな?」

「み、緑谷少年にいい刺激になるかとおもったので・・・つい」

「そんな軽いノリで俺に教えたんですか?馬鹿なんですか!」

「星遠君にまで言われるとは思ってなかったよ!」

 

「私に味方はいないのか!」と顔を覆って嘆く八木さんを他所に、「普通に入試を受けてそれ相応の成績を残してくれたら校長推薦と言う形で拾うからその時は君自身の本気を見せて欲しいな」とサラッと勧誘された。

本気、本気かー。本気でビーム出すと火傷が酷いことになるんだよなぁ。手の平の半分くらいケロイド状だし・・・もういっそ手の平全ケロイド状態にしろってか?ま、先行投資ってね。

 

帰りの車の中で八木さんがこんなことを言い出した。

「あの校長先生はね、昔とある実験で動物に個性が発現してしまったんだけど。自分の様な者を生み出さないために時代を担う子供をしっかりと教育する事にしたんだよ」

「で、ネズミなんですか?」

「そこは内緒さ」

 

校長の正体は結局分からず仕舞いだった。多分ネズミなんだろうけど、どんな個性であんなペラペラ喋れる様になるんだ?でも、目の前に成功した実験体があれば再現したくなるのが人間だ。

多分、それを理解した上で次世代を育てようと決意したのだろう・・・なんか、スッゲェ人としか会って無い様な気がしてくるな。

 

ま、今は目の前の受験だな。

 

 

 

「で、訓練しに来たと」

「いや、だって調べてみたら実践試験みたいなのもあるらしいじゃん?」

「それで、個性の出力を上げるのを手伝え、と?」

「そうなるな。付き合ってくれない?」

「まぁ、俺もどのくらい出来るのかいまいち掴めてないからいいぞ。でもお前、氷防げるか?」

「轟君、光ってすなわち熱だぜ?氷なんて溶かしてやるぜ」

「簡単に溶かせると思うなよ?」

 

雄英に行った翌日、轟ハウスの玄関前でそんなやり取りをして大きい庭で個性の打ち合いに派生した。

 

結果?庭がビシャビシャのグシャグシャのドロドロで草木が枯れたりした結果冬美先生に庭で正座させられ説教された。

いや先生、弟さんは?え?星遠君が誘ったなら君が原因、弟は関係ない?先に喧嘩売って来たのあっちなんですけど!




スーパー適当な設定、是即御都合設定也。
ここまで来ちゃうと秋冬やることなくて入試に飛ばすしかないんじゃ・・・

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