最近はネットでも取り上げられているけものフレンズのSSも書いてたんで、こちらを書くのが遅くなってしまいました。
他にも動画見たり、趣味のカードゲームで遊んだりと、艦これそっちのけの状態ですね…(汗 皆さんは艦これ以外で夢中になってるものってありますかね?
ここはある鎮守府の執務室。 時刻は午後に差し掛かり、うららかな日差しが窓から室内へと差し込んでいる。
暖かい室内で、執務机に座りながら一人うたた寝をしている提督。 そこへ、書類片手に執務室へ入ってきた艦娘は、柔和な笑みを浮かべ提督の肩をさする。
「提督、そんなところで寝ていたら風邪をひきますよ」
提督に声をかける秘書艦……高雄に呼ばれ、提督は目を覚ます。
「ん、ああ… 高雄、か。 すまない、わざわざ起こしてもらって」
「いえ、お気になさらず。 提督の身に何かあったら、私も心配ですからね」
高雄の言葉に提督も照れ笑いを見せ、その後二人は今日の作業をこなすべく執務を行った。
ようやく仕事が終わったときにはもう夕方になっており、提督は書類をまとめると高雄にお礼を言った。
「よし、今日の作業はこれで終わり。 今日もお疲れ様、高雄」
「提督こそ、お疲れさまでした。 では、私はそろそろ戻ります。 あっ、あと…」
部屋を出ようと扉に手をかけたとき、何かを思い出したのか一旦手を止める高雄。 提督にちらりと視線を向けると、
「……この前のケッコンカッコカリの返事。 ちゃんと聞かせてくださいね」
そう言って、面食らった様子の提督を残し、彼女は部屋を後にした。
高雄はこの鎮守府ではかなりの古参で、まだ提督が未熟で鎮守府の規模が小さいころから面識があった。
彼女がここへ来たときは、提督曰く初めての重巡とのことで歓迎されたことを覚えている。
それから、彼女は提督の為に秘書艦をこなす傍らで、出撃や資材の運用についてもよく相談に乗っていた。
ゆえに、高雄はこの艦隊の中ではとても提督との仲が深く、彼女もまた一緒にいた提督に特別な思いを抱いていった。
月日が流れ、この鎮守府も安定して運用をこなせるようになったころ、提督にも例のケッコンカッコカリの指輪と書類が届いたとのことで、艦娘たちの間では提督が誰を相手に選ぶのかで持ちきりになっていた。
当然自分を選んでほしいと希望する者も多く、高雄もまたその一人だった。
ただ、提督と一緒にいる時間が長かった分、他の艦娘たちからは有力候補として注目されていることは本人も知っていたが、彼女はそのことをひけらかすつもりはなく、提督に自分を選んでと言うつもりもない。
あくまで提督の意志で決めてほしい。 そう思いながら、彼女は提督の返事を心待ちにしていたのであった。
執務室のある中央建物を出て外に来た高雄は、そのまま自室のある艦娘寮へ戻らなかった。
通りがかったほかの艦娘たちに挨拶しながら、彼女は工廠を通り過ぎその奥にある倉庫街へとやってきた。
そこは資材置き場として利用されているが、彼女はその中の一つ。 今は古くなり使われなくなった倉庫に入ると、微笑みながら倉庫の中にいた人物に声をかけた。
「うふふ、気分はどうかしら? 今日も一日、あの人の為に勤めを終えてきたわよ」
高雄が嬉しそうに話すと、その相手は忌々し気に彼女を睨みながら返事を返した。
「バカめ…! と言ってあげたい気分ね。 こんな場所に閉じ込められた挙句、提督にあそこまで寄り添う姿を見せつけられて、これ以上ないほど不愉快ですわ…!!」
高雄が話しかけた相手。 それは、牢屋越しに自分を睨み付けるもう一人の高雄だった。
彼女の手元には小型のモニターがあり、画面には執務室に仕掛けてあるカメラが内部の様子を映し出していた。
牢屋の外にいる高雄は、クスクス笑うと余裕の笑みをこぼす。
「それはごめんなさい。 でも、私もこのままいなくなるなんて嫌なのよ。 私が建造でここへ来たときは、すでにあなたがいた。 同じ艦娘は同じ鎮守府には着任できない、ダブり艦である私には解体か改修の材料になるしか道は残されていなかった」
「…それに対して、貴方は艦隊の主力になるどころか提督とのケッコン候補にまで成り上がっていた。 同じ
余裕の笑みから突然目を見開き、感情をむき出しにする
「だから、私は貴方になる。 私が建造されたとき、幸い工廠には貴方しかいなかった。 すり替わったことには誰も気づいていないし、貴方の知っていることは私もすべて調べたわ。 それに、提督も素敵な人じゃない。 表には出さなかったけど、あの人貴方をケッコンの相手に選んでた。 あんないい人に選ばれるなんて、貴方も幸せ者ね」
それを聞いて、今度は本物の高雄が食って掛かる。
「待ちなさい! あの人に手を出そうっていうのなら、本気で許さないわよ!!」
牢屋の檻をガンガンと鳴らしながらいきり立つ本物を見て、偽物はからかうように身を引いた。
本物は今にも射殺さんと言わんばかりの眼で偽物を睨むが、閉じ込められている以上手出しができなかった。
「そんな怖い顔しないでちょうだい、今は何もするつもりはないわ。 …でも、ケッコンした後だったり、万が一にでも提督の方から手を出したのなら、私も受け入れちゃうかもね♪」
イタズラっ子のような意地の悪い口調でそう言うと、偽物は悠然と倉庫を去っていき、残された本物の高雄は、涙を流しながらその場にうずくまっていた。
それから、偽物の高雄は鎮守府の提督や艦隊の仲間たちとともに楽しい日々を過ごしていった。
今までばれずに済んだのは、彼女の立ち振る舞いがほぼ完璧だったことに加え、姉妹艦である愛宕達がいなかったことも彼女にとっては僥倖だった。
たとえ姿形が本物そっくりでも、姉妹艦である彼女たちなら接しているうちに違和感を感じる恐れがあったからだ。
しかし、その心配がない以上、彼女は本物の高雄がつけていた日記やファイルから自分が来る前の情報を知り尽くし、見事に本物を演じてきた。
他の艦娘たちはもちろん、提督さえも欺いて見せる。
そうして彼女は提督と一緒に執務室で過ごしたり、共に食事をとったり、その姿はまるで本当の恋人同士のようだった。
そして、倉庫に閉じ込められている本物はモニター越しに見える提督と、偽物の高雄が二人で寄り添う姿を見せつけられ、
「お願い、気づいて提督… 彼女は、高雄であって私じゃないのよ…!」
一人、そこで涙を流し続けていた。
この日は演習があり、高雄は提督の指示通り演習場へと向かっている。
ケッコン最有力候補の彼女が出るとあって、他の艦娘たちも提督にいいとこ見せないと、と俄然張り切っていた。
「ヘーイ、高雄ー! 古参とはいえ、提督へのLOVEなら私も負けませんヨー!!」
「ふふっ。 勇ましいですね、金剛さんは。 ですが、私も負けるつもりはありませんよ」
「よーし、そういうことなら私だって負けないんだからね!」
「蒼龍さんも意気込んでますね。 でも、あんまり気を入れすぎて空回りしないよう気を付けてね」
各々意気込みを語り、先に演習場へ出ていく金剛たち。
高雄も出ようと向かったとき、不意に後ろから誰かが呼び止めた。
「お久しぶりです高雄さん!」
「あら、五月雨ちゃん」
この艦隊の初期艦、五月雨は嬉しそうに高雄へと駆け寄ってきた。
「こうして一緒の出撃なんて久しぶりですね。 前に一緒だったのは、まだ高雄さんが来て間もないころでしたから」
「そうね。 あの頃は、まだこの鎮守府も規模が小さかったし、戦力もあまり余裕がなかったものね」
「そんな時に深海棲艦の軍勢がここへ攻めてきて、あの時は高雄さんがいなかったら提督も今頃はいなかったですもんね……」
過去のことを思い出してか、暗い表情でうつむく五月雨。 そんな彼女に、高雄は優しく肩をたたいた。
「こーら、そんな暗い顔しないの! 確かにあの時は大変だったけど、提督も私もこうして無事にいる。 それに、艦隊の戦力もここまで上がったの。 今はあの時とは違う。 もう、あんなことになったりはしないわ」
「そ、そうですよね! ありがとうございます、おかげで元気が出ました」
高雄の言葉に五月雨は元気を取り戻し、ぺこりとお礼を言う。
それを見た高雄も笑顔を見せ、二人は一緒に演習場へと向かうのであった。
それから、演習は行われた。
高雄が旗艦として皆に指示を出しながら戦闘は始まり、提督もその姿を観覧席から見つめていた。
結果は見事勝利を収めた。 だが、その代償として、彼女は指示を出す隙を付かれ、相手の砲撃を受け中破してしまった。
心配する皆に大丈夫と返事を返しながら、彼女は入渠ドックへ向かっていると、提督が息を切らせながら彼女へ駆け寄ってきた。
「大丈夫か高雄!? さっきハデに被弾したようだが…!」
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。 服はボロボロになっちゃいましたけど、体の方は大したダメージはありませんので」
「そうか… なら、いいんだが」
彼女の無事を確認し、安堵の息を漏らす提督。 高雄もそれを見て、すぐに入渠ドックへ向かおうとしたとき、彼女は妙に自分に向けられる視線に気づいた。
振り向くと、視線は提督から向けられており、おまけに目線の角度からして彼は自分の胸元に注目してるようだった。
それに気づいた高雄は顔を赤くすると、
「も、もう…! どこ見てるんです、提督のエッチ…///」
胸元を隠しながら提督を睨み付けた。
提督もあわてて、「あ… ああ、スマン! ちょっとな……」と気まずそうに返事を返した。 高雄は恥ずかしさのあまり、急いでその場を去ろうとしたすると、提督は彼女に向って声をかけた。
「もしよければ、今夜執務室に来てくれないか? 君に、伝えたいことがあるんだ!」
そう伝えられた彼女は内心喜びを感じつつも、それを表に出すことなく手を振って答えた。
入渠を済ませ、服と体をきれいにした高雄は再び古い空き倉庫へと足を運ぶ。 中にいた本物に先の出来事を伝えると、本物は血相を変えながら偽物へと詰め寄ってきた。
「待ちなさい! 言ったはずよ、提督に手を出したら絶対に許さないって! そんなの、認められるわけないでしょ!!」
「貴方もしつこいわね。 こっちもちゃんと言ったじゃない、向こうが誘ってくれるなら受け入れるつもりだって。 元より、私はそのために貴方に成り代わったんだから」
肩をすくめながら、偽物は本物の言葉を聞き流す。 本物は必死に手を伸ばすが、牢屋に阻まれた状態では、離れた場所で話す偽物には手が出せなかった。
「提督からのお誘いを受けたら、貴方はそのあと解体してあげる。 じゃあね、高雄。 次に艦娘になったときは、いい人に出会えるといいわね」
そして、夜になったころ。 偽物の高雄は呼ばれた通り、提督のいる執務室へ入ってくる。 提督も、彼女がやってきたのを確認すると、中央にあるソファへ腰かけるよう勧めてきた。
「よく来てくれたね。 そこに座って、少し昔話でもしようか」
高雄がソファへ腰かけると、提督は二人分のお茶を入れて彼女と自分の傍に置く。
「ふう…」と一息つくと、彼は高雄の顔を見ながら話をし始めた。
「高雄が初めてこの鎮守府に着任したころを覚えているかい? あの時は俺もまだ新米で未熟な指揮しか取れなかった。 そんな中、敵がこの鎮守府に攻め入ってきたことがあって、俺は慌てて現場で指揮を執った。 建物などの被害は甚大だったが、君たちの頑張りのおかげで人的被害は出なかった。 本当に感謝してるよ」
それは、高雄が着任してまだ間もないころの話だった。
当時はまだ彼女以外の重巡洋艦はなく、駆逐や軽巡といった艦娘ばかりで戦力が乏しかった。
そんなある日、大本営からの知らせで大規模な敵の艦隊がこちらへ向かっているとのことで、本隊が到着するまでどうにか持ちこたえてくれとの通達があった。
やむを得ず提督は前線から向かってきた敵を迎撃しながら少しずつ後退する形で時間を稼いだ。 高雄を始め、他の子たちの頑張りがあったおかげで鎮守府へ直接の攻撃はあったが、どうにか大本営から派遣された艦娘たちが敵の主力部隊を迎撃し、敵を追い払うことができたのであった。
当然、その話は偽物の高雄も知っており、彼女は自然な態度で話に相槌を打った。
「そうですね… あの時は本当に大変でしたけど、提督やあの子たちのフォローがあったおかげで大事なく済みましたから、私も提督には感謝しています」
笑顔を浮かべる高雄を見て、提督はおもむろに立ち上がり、彼女に背を向けた。
「そうか… 実は、俺は高雄にケッコンを申し込みたくて、君をここに呼んだんだ。 それで、俺から君に言いたいことがある」
ついに待ち望んだ瞬間が来たっ! 高雄はそう思い、内心胸を躍らせていると、提督は彼女の方へ振り向き、そして言った。
「…君は、誰なんだ?」
提督からの問いに、高雄は驚きを隠せず目を見開く。
「て、提督……? 一体何を言ってるんですか? 私は高雄です、貴方の部下の……」
必死に動揺を隠しながら、高雄は自分が本物だと言い張る。 だが、提督も動じることなく言葉を返す。
「そうだね、君は高雄だ。 でも、俺の知ってる彼女じゃない。 改めて問おう、君は何時からいた? 俺の知ってる高雄はどこにいる?」
「い、いい加減にしてください! 私が貴方の知ってる高雄じゃない!? バカなこと言わないで! もし私が偽物だというのなら、どこにその証拠があるのですか!?」
頑なに偽物と言い切る提督に、たまらずいきり立つ高雄。
冷徹な目で自分を見る提督。 そんな彼に証拠を見せろと叫ぶと、
「そんなに証拠が見たいのなら、ぜひ見せてあげますわ」
背後から聞こえた声に振り替えると、そこには倉庫に閉じ込めていたはずの本物の高雄が立っていた。
「演習の後、俺が妖精たちに頼んで鎮守府中を捜索してもらったんだ。 どうやら、無事に見つけてくれたようだ」
「そんな、バカな…!? なんで… なぜ、私が違うと気づいたの!? 一体、なぜ…!?」
混乱する偽物を見て、本物の高雄と提督はお互い目を合わせ、お互い頷きあう。
そして、彼女は偽物の目の前でおもむろに上着のボタンをはずすと、上着を開き胸元をあらわにした。
次の瞬間、偽物の高雄は胸元を見て、言葉を失った。
「そ… それは……!?」
彼女が見せたのは、胸元についた小さな傷跡だった。
豊満な胸のせいで見づらくはあったが、ドリルで穴をあけたような深く痛々しい傷跡が彼女の体にくっきりと残されていた。
その傷跡に偽物が驚いていると、後ろにいた提督が口を開いた。
「さっき俺がした話を覚えているかい? 実は、俺が現場で指揮を執っていた時、本隊が来て安心した隙を狙って敵の空母が俺目掛け艦載機を放ってきた。 その時、咄嗟に高雄が身を挺して俺をかばってくれて、胸の傷はその時負ったものなんだ」
「午後の演習で中破した君を見たら、君の胸元には傷跡がなかった。 それで気づいたんだ、君は俺の知ってる高雄じゃないとね」
「そんな……そんなの、日記にも載ってなかったじゃない!! それに、他の子たちも、貴方の傷については誰も言及してなかったわよ!?」
入念に調べたはずの自分でも知らなかった出来事に喚き散らす偽物。
それを見て、本物の高雄も上着を着なおし、彼女の肩をたたいた。
「あの時は皆必死だったから、余計な心配をかけたくなかったのよ。 だから、私から提督に頼んでこのことは口止めしてもらったの。 日記に書かなかったのもそのためよ」
「これでわかったでしょ? 私と提督にはこれだけ深い絆がある。 この傷は大事な人を守ったという、私にとってはかけがえのないものなの。 いくら貴方が同じ
本物の高雄の言葉に、偽物の高雄は何も言わずその場に項垂れる。 その姿を、二人は何も言わず見届けていた。
あの後、他の艦娘たちによって偽物の高雄は連れていかれた。
一応、提督と本物の計らいで解体はせず、まだ高雄がいない他所の鎮守府へ配属させることとなった。
執務室に残された二人はお互い顔を合わせると、恥ずかしくなったのか提督が顔をそむける。
高雄は無言のまま、視線だけを提督へとむけていたが、提督も覚悟を決めたのか改めて高雄へと向き直った。
「…まだ、君にはちゃんと言ってなかったな。 高雄、今まで俺の艦隊を支えてくれてありがとう。 それで……できることなら、これからも俺の傍で一緒に支えてほしい。 だから、これを受け取ってもらえるか?」
口上を述べると、提督はポケットから小さな箱を取り出し、中を開ける。
そこに入っている白く輝くリングを見せながら、提督は高雄の返答を待った。
「提督… 私も、ここへ来たあの日から、貴方からその言葉が来るのをずっと待っていました。 だから、その……」
「私でよければ……これからもよろしくお願いします」
高雄も顔を赤らめながら、指輪と一緒に提督の手をそっと包み込む。
肯定の返事を聞いた提督は、嬉しさと気恥ずかしさが入り混じった顔を浮かべながら、何も言わず高雄をそっと抱きしめたのであった。
全ては計画通りに行った。 貴方が私になりすまそうと画策してくれたおかげで、私は彼と結ばれることができた。
もっとも、貴方がこうすることは分かっていた。 だって、私がそうしたくなるよう唆したのだから…
『せっかく建造されたところ悪いんだけど、ここにはすでに私がいるから貴方は解体されてしまうわ』
私がそう言ったから、貴方は私の思った通りに動いてくれた。 私をあの倉庫に閉じ込め、私とすり替わろうとしてくれた。
もちろん、あの倉庫に入れられたのもわざと。 古く、老朽化が進んだあそこなら、その気になれば自力で壁を破壊して出られたのだから…
万が一にでも、最後まで提督が気付かなかったときは、私が自力で脱出し名乗り出るつもりだった。
でも、提督はこの胸の傷で貴方が偽物だと気づいてくれた。
本当に良かった…! いつか訪れるであろうこの時の為に、あえてこの傷を残しておいて。
貴方は私を利用してるつもりだったのだけど、それは違うわ。 本当は私が
「…さようなら、高雄。 次の鎮守府では、貴方の居場所が見つかるといいわね♪」
口元を緩ませながら、高雄はささやき声でつぶやく。
愛しい人に抱きしめられた彼女の表情は、妖艶な笑みとなって執務室の窓に映りこんでいた。