ヤンこれ、まとめました   作:なかむ~

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どうも、最近寒かったり暑かったりでややこしい季節ですね。
ところで今、劇場版艦これやっていますが、自分はまだ行けてないです… 仕事の都合で中々見に行くめどが立ちません…
できれば、自分も映画館で見てみたいものです。 とほほ…


追記>今回の話は前の『終わらないサプライズ』のリメイク版です。 なので内容的に似た場所もあると思いますが、大目に見てもらえると助かります。



あの日あの時あの場所で

 

 

とある鎮守府の廊下。

艦娘達の指揮官である提督は、誰もいないこの廊下を一人歩いている。

そんな時、向かいから一人の艦娘がこちらにやってやってきた。

提督は人当たりのいい笑みを浮かべてその艦娘へと挨拶をしようとしたが、

 

 

「…フン」

 

 

艦娘は挨拶はおろか、こちらに顔を向けようともせずに、その場を去っていく。

遠ざかる艦娘の背中を見つめながら、

 

 

「ハア… またか」

 

 

提督は誰にでもなくひとり呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この鎮守府では、なぜか艦娘たちの提督に対する態度が急に冷たくなっていた。

提督は二十代半ばという若さで目を見張るほどの戦果を挙げる実力者だが、同時に艦娘たちへの気遣いも忘れない、よき指導者だ。

その証拠に、以前は艦娘たちも積極的に提督に触れあい、執務室でのおしゃべりや食堂で一緒に食事をとったりと、まるで家族か友人のような親しい間柄を築いていた。

だが、十日ほど前から突然皆の態度が急変したのだ。

挨拶しても素っ気ない態度を取るだけで、挨拶をする者もいるにはいるが、したらさっさとその場を後にしていった。

食堂ではいつも他の者達と談笑をしながら食事をするのが日常だったが、今は皆と話そうにも声をかければそそくさと離れて行ってしまう。

出撃では報告を済ませればすぐにその場を後にし、遊びに来たりおしゃべりに来る子は誰もいない。

時々、提督の方から食事や飲み会に誘ったこともあったが、その話に乗るものはなく、飲み会にしてもかなりの酒好きで知られる隼鷹や那智もお断りという信じられないものであった。

どうして皆自分を避けるようになったのか…?

提督は廊下の窓に近づき、空を見上げる。

落ち込んだ彼が見上げた先は、彼の心とは裏腹に雲一つない、青く澄み切った空がどこまでも広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日もまた、今までと同じような朝から始まった。

 

 

 

 

 

「…で、それでね」

 

「…うん。 じゃあ、今日も訓練が終わったら皆で……」

 

「あっ、待って! 提督がいる、あっち行こう…!」

 

 

食堂で食事をとろうとすると、彼の近くにいた子たちは声をかけられないよう露骨に避け、提督は仕方ないと思い、自ら皆とは離れた席で食事をとった。

 

 

「………」

 

「…あの、大淀。 ちょっと、お茶を頼みた……」

 

「…申し訳ありません。 今大事な考え事をしていますので、お茶がほしければご自分でお願いします」

 

「…ああ、すまんな」

 

 

執務をしているときは、仕事として秘書艦は手伝ってくれてはいるが、態度の方はよそよそしく、お茶を頼むのもはばかられる状態だった。

そのため、提督は秘書艦に声をかけることはせず、自らお茶を入れることにしていた。

昼過ぎの食堂では、思い切って食事に来ていた艦娘たちに、何か不満はないかと尋ねては見たが…

 

 

「Oh… そういう事は間に合っているネー」

 

「そんな気遣いは結構です。 元より、私たちは貴方に構っている暇はありませんから」

 

 

などと、けんもほろろにされる始末。

相談しようにも、ここには自分と艦娘達しかいないし、工廠で働く妖精たちに何か心当たりはないかと聞いたこともあったが、妖精たちは首を横に振るだけ。 結局原因は分からず終いで、彼は一人溜息を吐くしかなかった。

 

 

「俺… もしかして提督に向いてなかったのかな…?」

 

 

独り言のつもりでつぶやいた言葉だったが、その声を否定するかのように近くにいた妖精たちは騒ぎ出した。

何度も首を横に振ったり、『そんなことない!』と言いたげに必死で声を上げる妖精たち。 妖精たちの言葉は理解できないものの、言いたいことは分かる。

提督は苦笑いを浮かべると、妖精たちに「ありがとうな」と一声かけ、工廠を後にしていった。

 

 

 

 

 

「妖精たちが励ましてくれたのは素直に嬉しかったが、本当にどうしてみんなは俺を避けるんだ……?」

 

 

場所は鎮守府の正門に面した中庭。

公園のように整備された中庭のベンチで、提督は一人腰かけ考え込んでいた。

あの後も、自分の記憶を思い起こし何か不手際がなかったかを思い出そうとしたが、その心当たりもない。

だからこそ、ますますわからない。

一体、何が彼女たちを自分からあそこまで遠ざけてしまうのかを……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヘーイ提督ー! 今回私がMVPを取りましたヨー! だから、ご褒美をくだサーイ♪』

 

『戻ってきて第一声がそれか? しょうがない奴だな』

 

『待ちなさい、金剛さん。 貴方がMVPを取れたのは私が制空権を確保したおかげなんだから、提督から褒美をもらうなら、私にもその権利があるはずよ』

 

『お前も落ち着けって加賀。 そんな心配しなくても、ちゃんとお礼はしてや…』

 

『ああー! 金剛さんも加賀さんもずるいー!! そういう事なら、制空権を確保しやすいよう防空に徹した私にもその権利があるよー! ねっ、提督?』

 

『うわわっ、お前もか照月!? 分かった、分かったからみんなしてそんな迫るなって…!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あっ、司令官! おはようございます』

 

『ああ、おはよう朝潮。 昨日は遠征の旗艦を務めてくれてありがとな、助かったぞ』

 

『い、いえっ! 司令官のお役に立つことが私の役目ですから、これぐらい大したことありませんよ』

 

『ほんとに真面目な奴だな、朝潮は。 少しくらい、自分のしたいことを主張したっていいんだぞ?』

 

『……むしろ、それが私のしたいことなんですけど…///』

 

『んっ? 朝潮、今何か言ったか?』

 

『ふえっ!? あっ、えと… な、何でもありません!!』

 

『そ、そうか…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おっ、提督ってばいい飲みっぷりじゃん♪』

 

『そりゃあ、こうしてこの食堂で皆の楽しそうな笑顔を見ながら、こんな良い酒が飲めるんだ。 自ずと、酒を飲む手も進むというものさ』

 

『確かに、その気持ちは分かる。 私も、勝って帰投した後に飲む酒は、また味わい深いものがあるからな』

 

『まあ、俺としては隣に隼鷹や那智という美人が隣にいるのも酒が進む理由の一つかな?』

 

『ば、バカ者!! いきなり何を言い出すんだ貴様は!?』

 

『かぁー! 提督ってば、そんなこと真顔で言わないどくれよ! こっちの方がこっぱずかしくなっちまうじゃないか~!!』

 

『えっ? 俺、何か変な事でも言ったか…?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと、思い出してしまう過去の思い出。

ある時は、執務室に押しかけてきた金剛たちにご褒美をねだられた事。

ある時は、廊下で朝潮と朝の挨拶を交わしたこと。

またある時は、祝勝会で皆と宴会をしていた時に那智や隼鷹と一緒に酒を飲み明かした事。

そんな、楽しかったころの思い出が頭をよぎり、提督は目から溢れそうになった涙をその手で拭い去った。

 

 

 

 

(また、あんな風に皆と集まって笑いたいな……)

 

 

 

 

 

 

昼食を終えひと段落ついた、穏やかな昼下がり。

ベンチに座ったまま、提督は肘を膝に乗せ、両手の指を絡めるように組みながら、ぼんやりと中庭の光景に目を向けている時だった。

 

 

 

 

 

「ほら、早く早くー! もう時間がないんだから、急がないと!」

 

「ま、待ってくださいー! 今行きますから―!」

 

不意に聞こえてきた艦娘の声。

提督は顔を上げ声のした方を見ると、そこには皐月や巻雲といった数人の駆逐艦娘たちが急いでどこかへ駆け出していく姿があった。

偶然それを目撃した提督は、ベンチから立ち上がるとその艦娘達の後を気づかれないように追跡した。

本来なら、もうすぐ休憩時間も終わって執務をしなければならない時間のはずだが、提督は仕事より疑問への回答の方が勝った。

もしかしたら、あの後を追えば自分が避けられている理由がわかるかもしれない。

なんとなくだが、情報も心当たりもない彼にとってはこれ以上ないほどのチャンスだった。

気づかれないよう距離を取りつつ、提督は艦娘たちの後を追う。

艦娘達が向かっていた先は、工廠の向こうにある資材を置いておくための倉庫が並んでいる倉庫街。

そこで、一番奥にある今は使われていない古い倉庫の中に入っていった。

 

 

「なぜ、皆はこんな場所へ? 一体、中で何をしているんだ?」

 

 

ますます意味が分からず、提督は困惑する。

とはいえ、この中で何をしているのか知らなければ、疑問を解消することはできない。

どうにか中を確認できないかと、提督は倉庫に窓がないか調べようとした時、

 

 

 

 

 

「提督! そんなところで何をしているんですか!!」

 

 

突然自分を呼び止める鋭い声。

驚いて後ろを振り向くと、そこには提督を睨むような険しい表情を浮かべる神通の姿があった。

提督が慌てる間にも神通の声を聞きつけた艦娘達が集まってきて、同じように提督に視線を向ける。

提督はどうにか分かってもらおうと、正直に自分がここへ来た理由を話した。

 

 

「お、落ち着いて聞いてくれ。 俺はただ、皆が急に俺を嫌った理由が知りたくて…」

 

「提督、言い訳は見苦しいよ」

 

「なっ…!?」

 

「貴方がここへ来た理由は分かりました。 ですが、だからといってこんなストーカーまがいの行為が許されるとでも?」

 

「いや、黙ってついてきたことは悪かった、謝るよ。 でも、せめて皆がここに来た理由だけでも教えてもらいたい」

 

「そんな事、貴方に話す必要はありません。 すぐに立ち去ってください、私たちは貴方に構ってる暇はありませんので」

 

 

必死に理由を尋ねようとする提督に、神通達はつっけんどんな態度を見せ、皆は倉庫の中へと入っていく。

今まで一番冷淡な反応を見せられ、提督は魂が抜かれたようにその場で呆然とすることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜の執務室。 提督は暗い表情で一人椅子に腰かけていた。

あの時の神通の顔が忘れられない。

今までは照れたり怒ったりした表情を見せる彼女だったが、あそこまで冷淡な表情を見せる彼女は初めてだった。 まるで自分を虫けらか何かのように見下す表情だった。

だが、あんなふうに見られても仕方がないか。

何せ、自分も原因を知るためとはいえ、彼女たちの秘密をこっそり探ろうとしたんだ。 愛想をつかされてもおかしくない。

嫌われる原因を探ろうとしたせいで、本当に嫌われる原因を作ってしまった。 何と間抜けな話だろうか。

提督は自嘲気味に笑っていると、一本の電話が執務室に鳴り響いた。

 

 

「はい… えっ、大本営が自分に何の用で…? えっ…!? はい、わかりました!」

 

 

電話の相手、大本営から話を聞いた提督は受話器を置く。 その表情は、何かを決意したような真剣な顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日。

朝の食堂では艦娘たちが一斉に集まっていた。

しかし、食事をしている者は一人もおらず、皆はいつもここへ訪れる人物、提督が来るのを待っていた。

だけど、いつまで経っても提督は現れない。

いつもならすでに来てもいいはずなのに、なぜ来ないのか?

流石にこのことを変に思った皆は、執務室へと向かった。

執務室に入ると、提督の姿はなく、代わりに机に一枚の手紙が置かれていた。

艦娘たちは首をかしげながら手紙を開くが、その内容を確認したとたん、皆は目を見開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東から上る太陽が見える大海原。

提督は小型のモーターボートに乗り、自分のいた鎮守府より前線にあるという泊地へと移動していた。

 

 

 

昨夜の大本営からの電話。 それは彼に今いる鎮守府から、その泊地へ向かってほしいというものだった。

曰く、その泊地はここより戦闘の激しい場所らしく、大本営はより指揮の優れた提督についてほしいと考え、その結果彼が選ばれたのだ。

この異動の件については艦娘達には話しておらず、手紙だけ置いて元の鎮守府を去ってきた。

申し訳ない気持ちはあったが、今までのことを想えば自分がいなくなったところで何ら問題はないだろうし、何より最後まであの時の冷たい目を向けられるのが怖かったのだ。

本来、提督が移動する際は護衛を務める艦娘が必要なのだが、今いる場所はすでに海軍が解放した海域だし、ここいらで敵を目撃したという情報もないから大丈夫だ。

提督は何も言わずモーターボートを走らせる。 このまま何もなければ、1時間ほどで目的の泊地につく予定だった。

 

 

そう、何もなければ……

 

 

 

 

 

ふと、モーターボートの音に混じって誰か人の声が聞こえる。

提督が後ろを振り向くと、なんとそこには自分に向かって何かを叫ぶ艦娘達の姿があった。

提督は艦娘達の姿を見た途端、モーターボートの速度を上げる。

なぜ、彼女たちが自分を追ってくるのか分からないが、今までの出来事からするに、きっと悪いことに違いない。 もしかしたら、昨日の件が未だに許せなかったのかもしれない。 そのことで自分を捕まえに来たのかもしれない。

強迫観念に駆られ、提督は必死で艦娘達から逃げ続け、艦娘たちもまた必死に提督の後を追っていく。

その時、お互い目先の事に気を取られていた。

だからこそ気付かなかった。

一体のはぐれ深海棲艦が提督のボートを見つけ、魚雷を放ってきたことに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ては、この日のための下準備だった。

この鎮守府の艦娘たちは自分たちを大事に思ってくれる提督を慕い、好意を寄せていた。

そんな彼が、もうすぐ誕生日を迎えることを知った彼女たちは、誕生日当日に彼の誕生パーティを行い、祝ってあげようと考えた。

そして、そのためのパーティ会場に今は使われてないあの空き倉庫を選んだ。 あそこなら、提督の目が届かないからばれにくいと思ったからだ。

それから、皆はパーティの準備を進めていった。

食堂では話を聞かれないよう提督を避け続け、いつもなら提督と触れ合う時間を、彼女たちは倉庫の片づけやパーティの催しの練習に割いていた。

その分、提督に会える機会が減ってしまい寂しい思いもしたが、それもパーティ当日までの辛抱だと言い聞かせ、駆逐艦たちは歌の練習を、重巡や戦艦・空母の面々は、曲芸や漫才といった出し物の練習に取り組んでいった。

時折提督の方から皆に声をかけるときもあったが、もし誘いに乗ったら我慢できなくなるので、皆は断腸の思いで提督の誘いを断り続け、必死に突っぱねてきた。

しばらくは提督にばれないよう準備を進めてきたが、パーティ前日の日に会場の準備に向かおうとしてた皐月達に提督が気づいてしまった。

そのまま後をつけられ、危うくばれるところだったが、偶然提督を見かけた神通が止めたことで、どうにか提督を追い返しこのことは知られずに済んだ。

しかし、これがまずかった。

パーティのためとはいえ、露骨に避け続けた挙句、提督を無理やり追い返したせいで、彼は自分が艦娘たちに嫌われたと誤解してしまったのだ。

心身ともにショックを受けた提督の元へ舞い込んだ大本営からの知らせ。 いつもならみんなのためにと受けるつもりのない提督だったが、今はここを去った方が皆のためだと思い、要望を受けてしまったのであった。

そしてパーティ当日。 提督の残した手紙からこのことを知った艦娘たちは急いで提督を追って、本当の事を伝えようとした。

だが、一体のはぐれ深海棲艦が提督の乗っていたボート目掛け魚雷を放ち、艦娘たちの目の前で提督もろともボートは吹き飛ばされた。

艦娘たちは海面に浮かぶ提督を見つけ、急いで戻り治療をした。

その結果、早めに治療したのが功を奏して提督は一命をとりとめた。

しかし、魚雷に吹き飛ばされた衝撃で、提督は脳にダメージを受けてしまい、物言わぬ植物人間と化してしまったのだ。

眠ったように瞳を閉じたまま、喋ることも笑うこともしなくなった彼は今……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どう、司令官? これね、皆で準備したんだよ。 すごいでしょ!」

 

 

 

カチッ 『ああ、すごいぞ。 よくやったな、皆』

 

 

 

「ねえ、司令官。 私達、司令官に内緒で準備してたこと、怒ってる?」

 

 

 

カチッ 『何言ってるんだ? 俺がそんなことで怒るような男だと思ってるのか?』

 

 

 

「そうよね! 司令官ならきっとそう言ってくれるって信じてたわ」

 

 

 

「あの、提督… お誕生日、おめでとうございます。 そして、すみません。 あの時、提督につらい思いをさせてしまって……」

 

 

 

カチッ 『何言ってるんだ? 俺がそんなことで怒るような男だと思ってるのか?』

 

 

 

「そ、そうですか!? ありがとうございます、提督。 そう言って頂けて、神通も嬉しいです…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーティ会場として用意された空き倉庫。

そこでは、提督が大勢の艦娘たちに囲まれ、祝われていた。

 

 

 

あの時以来、艦娘たちも目の前で提督を失ったことへのショックで、精神が壊れてしまっていた。

そんな彼女たちにとって、今は目を覚まさない提督の傍で、録音されたレコーダーから生前の彼の声を聴くことだけが、今の彼女たちの生きがいになっていた。

 

 

 

果たして、いつから歯車が狂ったのであろう…

 

提督が大本営の知らせを受けた時からか…

 

原因を探りに来た提督を乱暴に追い返したときからか…

 

はたまた、この誕生日パーティを開こうとした時からか…

 

その原因は誰にも分らず、またそれを気にする者も誰もいなかった…

 

 

 

 

 

 

そして、今日もこの鎮守府では艦娘たちの笑い声が聞こえる。

何も言わない提督の傍らに置いてあるレコーダーから彼の声を聴きながら、艦娘たちは黒く光のともらない瞳で笑い、楽しくおしゃべりや彼との触れ合いを楽しむのであった。

 

 

 


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