ガールズ&パンツァー もう一組の英雄談です!   作:ひゃっはぁぁ!
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若干遅くなりました、超忙しくなってしまったのでまたしばらく開くかと………。ではどうぞ。


第四話

蝶野講師から通信が入ってきた、ルールの説明だ、全ての車両を動けなくすればいいらしい、つまりはデスマッチ方式と言うわけだ。

「デスマッチか、本来なら動かず、ばれない様に立ち回り最後にタイマン張るのがベスト、なんだが………」
「あの生徒会チームぶっ飛ばしましょう!!誰にも文句は言われない正々堂々としたやり方でぶっ飛ばせるチャンスっす!」
「あの杏会長に一泡吹かせてやりましょう!」
「………私もそれで良い」

………まあいいか、別に負けたところで何かペナルティーがある訳でもあるまいし。

(言えない、これ以上姉御の運転に付いていけないからなんて………)
(………初乗りなのに激しすぎ、休憩したい)
(あぁ、早くリタイアして無傷で終わろう、そうしよう)

こいつら啖呵切った癖に何とも微妙な顔してるな、まあいいか。

「じゃあ狙いは38Tとやらで、いいか?」
「OKっす!」
「はい」
「うん」

目標は決まった、後は合図を待つだけか。

『戦車道は礼に始まり礼で終わるの、一同礼!』
「「「「よろしくおねがいします」」」」
『それでは、試合開始!』

さて、と言うわけで始まった訳だが………。まあ初戦だからか、さっさと終わらせたいからか、全員の位置は地図によって把握している、つまりターゲットの位置も分かる訳だ。

「ふむ、相手は真っ直ぐ行って左ですね、どう動きますか?」
「相手も多少動き始めてるだろ、が遅い、ぶっ飛ばして目の前に飛び出してやるだけだ!」
「や、やっぱ飛ばすんすか!!」
「当り前だろ!なんの為に親父に速い戦車よこせって言ったと思ってる!!」

一気にアクセルを入れる、地面が固いところなのは確認済み、履帯が切れて行動不能なんてことでリタイアは御免だからな。
先ほど食べきってしまったのでもう一本ココアシュガレットを取り出す。

「ぶっ飛ばすぜぇ!!」
「前、前!!」
「………うわぁ、レビンさんが大声出すの初めて聞いたっす」

木なんか戦車の障害になるか!森を突っ切るぜ!!

「木にぶつかる!!」
「オラッ!」

木の横ギリギリを避けていく、レビンの大声回避警告のおかげで本当にやばいときは避けられるしな。
速度は時速50kmってところか、まあ森の中だしこんなもんか。
上に下にと衝撃が続きカナリアが割りと本気で泣きそうになっているのを尻目にレビンが必死に頭を出す。

「っ、見えた」
「え?ほんと?」
「よしカナリア、そのまま撃て!」
「えぇ!?無理ですよ、せめて止めてください!!」
「装填完了っす」
「早くしろカナリア!!」
「止めてってもう!え、えーい!!」

ズドンッ!!と言う音を立てて砲弾が飛ぶ、一瞬俺も呆けそうになる位の轟音と煙が車内に残る。しかしこれに気を取られる訳にも行かない、既にそれなりの速度が出ている、車体をコントロールしながら敵の背後に飛び出るように戦車を滑らせる、つまりドリフトだ
ヘアピンと呼ばれるU字のカーブを曲がるようなやり方ではなく車体を横滑りさせるようなものだ。

「滑ってる!滑ってるよ!!」
「わーってるよ!!さっきの一撃当たったか?」
「………当たってない」
「はいよ!じゃあ次は敵の穴にくっつくぜ、そこで止まるから確実に当てろ!!」
「は、はい!!」

ギャリギャリという音を響かせながら森から飛び出す、それから全力でブレーキを踏み込む。

「装填完了っす!!」
「………停止」
「よし!」

土煙を上げながら何とか止まる、生徒会の野郎ども、絶対驚いてるな、距離は10Mも無い、これは当てろよ!

「………発射!!」

相手がゆっくりと砲塔を回している間に穴にぶち込む、先ほどの轟音と小気味いい金属音が響き、生徒会長チームの白旗が上がる。

「よっしゃ!!」
「ざまぁ見やがれ!!」
「………ふぅ」

初めての撃破に跳び上がるがそう長くも感傷に浸ってるわけにも行かない、次のターゲットを仕留めに行かなくては。

「あ、あの、もう一両撃破したんですし、後はゆっくり偵察しながら漁夫の利を………」
「潰すぞ、次はあれだ、なんか砲塔二つあったやつ」
「あ、はい」
「これはだめっすね」
「………ナーちゃん火が付いちゃった」

道のど真ん中に居て邪魔な38Tを車体で押して退かしながら道を作る。

「一年生チームっすね、恨みはないけど、これ、戦闘なのよね」
「………何いってるの?」
「よし、見えて来たぜ」
「装填OKっす!」
「カナリア!」
「はい」

戦車停止、先行しているようで背後ががら空きの戦車の背後に、行くぜ!

「FIRE!!」

轟音、それと火薬の香り、二回では嗅ぎ取れなかった匂いにテンションが上がる、いい匂いだ。
しかし一行に向こうに変化はない、良く見ると戦車のかなり後方に弾が着弾した後があった。

「………えぇ」
「カナリアさん………流石に外しすぎっすよ」
「………なんだ、弓道とは勝手が違うのか?」
「当り前じゃないですか!!砲弾と矢を一緒にしないでください!!第一慣れてないんですよ!」
「そんなこと言ったら俺だって慣れてねぇよ」
「車と戦車大して変わらないじゃないですか!こっちは弓と大砲ですよ!?」
「いや、大砲とは言ってないが、それと車と戦車じゃ結構違うぞ?運転してみるか?」
「嫌です!そもそも私は車も動かせません!!」

まったく、こんなこと言い合ってる場合じゃ、ああ、やっぱり視界外に逃げられた。

「おい、逃げた、追うぞ」
「あ、了解っす」
「ちょっと!聞いてるの!?」

ギアを入れアクセルを吹かす、先ほどドリフトした後、履帯から変な音が聞こえたんだが、気のせいだろう。



戦場では既に終わりの兆しが見えていた、残る車両は三両、M3、Ⅳ号、そしてM18_HellCat。
そしてM3は直前に撃たれた89式を見ており既に戦意を失っている、全力退避を行おうとして泥が絡まって潜ってしまっている、あれではエンジンと履帯が壊れるまでも時間の問題だろう、となると………。

「残りは一両ですね」
「M18、一番厄介なのが残っちゃったな」

M18は今回の中では三凸と並び遠距離からⅣ号戦車を撃破できる数少ない車両だ、まだこちらが発見できていない状況、それにこんな狙われやすい橋の上にいたら危険だ、とにかく相手が動き出す前にこちらも木に隠れながらゲリラ戦をしないといけない、みほはそう考え先ほど拾った新たな操縦手、冷泉麻子に指示を出す。

「一度橋から離れましょう、前進して相手がいる方に向かいます、遠距離よりも近距離戦の方が有利ですから」
「………その必要はないみたいだぞ」
「え?」

急に騒がしいエンジン音と砂を巻き上げる音が聞こえてくる、何と目の前を高速で横切っていくM18の姿が見えた。

「え?なんで出て来たんですかね?」
「………多分、砲手の人が慣れてなくて遠距離は当てられないから、近距離での戦闘に持ち込むしかなかったんだと思う」
「い、今の内に撃っちゃおうよ!砲塔こっち向いてないし!」
「む、無理ですよ!時速60キロ越えてる車両に当てるなんて!」

だが、同じタイミングでM18の車内も混乱の極みだった。

「何であいつらこんなところにいるんだ?橋に突っ込めないじゃないか」
「突っ込む気だったんすか!?落ちちゃいますよ!」
「………死」
「まあいいや、ここで決着付けりゃ、おいカナリア!砲塔回せ!!」
「す、すぐには間に合いません、と言うかゆっくり走ってくださいよ!!」
「なに?じゃあ仕方ねぇ、車体回してやるよ」
「ま、待って!これ以上履帯に負荷掛けたら」

ガギン!という金属音、何事だ?とレビン以外の乗組員は頭を傾げる、レビンは死の物狂いで車内に逃げ込んで来た。そして一瞬、戦車が宙を舞った。

「「「あ゛」」」

三人ともなんとなく察しがついた、履帯が外れたのだ、車が90度回っていることを体で感じた4人は全員対衝撃態勢(主にゴリアテにしがみつく)を行った。
そして、衝撃。

「「「「ギャー!!」」」」



「えーっと、ねえみぽりん、あれ何やってるの?」
「あー………多分無理に車体をこっちに向けようとしたんだけど履帯が外れちゃって、速度は出てたから飛んでっちゃった、って感じかな?」
「あら、でもまだ白旗あがらないんですね、90度傾いてるのに」
「きっとクリスティー式だからまだ動けるかもしれないってことじゃないですか?」
「………取りあえず撃つか?」
「そ、そうだね、そうしなきゃ復活しちゃうかもしれないし」
「大変心苦しいですがここは戦場です、奏殿、覚悟」



「うわ!砲塔こっち向いてるっす!!」
「まだやるの!?降参、降参!もうやめようよ~」
「まだだ!ここでエンジン吹かして!」
「………諦めよう」

ドーン!という音が響き、パスンと言う白旗が上がる音がした。

「DチームM3、Eチーム38T、Cチーム三号突撃砲、Bチーム89式、FチームM18、いずれも行動不能、よって、AチームⅣ号の勝利!」

ここに練習試合の勝利者が決まった。



………戦車って、撃たれると結構衝撃が来るもんだな。

「いてて、全員無事か?」
「な、何とか」
「た、助かった~」
「………真面目に死ぬかと思った」

確かにな、今回一番命の危険を感じたのはレビンだろう。

「ご苦労様レビン、ん?どうした」
「………今日はもうナーちゃんと口きかない」
「え?どうしてだレビン!?」
「つーん」

あれ?なんでだ?レビンが話してくれなくなっちまった、どうしてだ?

「………姉御は偶には痛い目見ればいいっす」
「そうね、珍しくあなたに同意だわ」
「お、おい!なんで全員俺から離れていくんだよ!おい!」

その後回収班が戦車を回収してくれて、受講者全員があつまったのだが………。

「みんなグッジョブベリーナイス!初めてでこれだけガンガン動かせれば上出来よ!」
「ほら、機嫌直せよお前ら、蝶野さんも良かったって言ってるだろ?」
「あ、でもM18の暴走はいただけないわね、搭乗者をかなり危険な目にあわせていたしね」

ぐぐ………確かにやっちまったとは思ったけど、良いだろ!こいつら俺とよくこういうのに付き合ってるんだし!

「後は走行訓練とでは、みんな、各自解散!あ、城ヶ崎さんは残ってね」
「なんでだ!?」

おい!本当に帰るなよお前ら!って蝶野さん近っ!

「あ、あはは………ほら、あいつらとは仲良いのでいつもの流れで………」
「あら城ケ崎さん、親しき仲にも礼儀ありって言葉、知ってるかしら?」
「うぐっ」
「………今日あなたがやった行為は本当に怪我をするかもしれなかったのよ?十分に反省するために、あなたの友達のやってることは正しい反応だと思うけど?」
「………はい」
「日頃から車をよく運転しているようだけど戦車と車は大きく違うわ、いくら速度が出るからって無理に突っ込めばいくら車内とはいえ大怪我を負うかもしれないのよ、今度から軽率な行動は控えて仲間を思いやるように、いいわね?」
「………へい」
「あら、反抗的な返事ね」
「は、はい!」
「うん、よろしい、じゃああなたも解散」




いや~今日は散々な目にあったっすよ~。
戦車でドリフトとか姉御はなんすかね、死にたいんすかね?

「戦車と言うのは、中々難しいものだったな」
「なに格好付けてんのカナリアさん、一番足引っ張ったのはお前と姉御だかんな」
「うるさい!怪我しないか心配だったんだよ!悪いか!」
「やーいビビり~」
「ぐぬぬ………」
「………でも怪我しなかったね」

あ、確かに、普通の車とかであんな横転したら打撲、骨折下手しなくても頭蓋骨陥没はあったかもしれないレベルだった、それでも少なくともこの三人は怪我らしい怪我はしていなかった、多少擦りむいた傷はあったけど、どうせ舐めて放っておけば明日には治る傷だ。

「凄いね、この装甲のカーボンって」
「いや、まぐれのところもあったと思うけどね」
「姉さんのNSXであんなことになってたら確実に死んでいたな」
「………ナーちゃんはあれに乗ってるときは無理はしない」
「まー冷静な姉御にしてはらしくなかったな」
「多分あんな大きなもの動かしたの初めてだったから興奮してやり過ぎたってところじゃない?」
「あー」

確かに、戦車に乗ったあたりから姉御がウキウキしてたのはなんとなく察していた。

「こりゃ私らも連帯責任っすね」
「そうだな、姉さんは私たちがストッパーにならなきゃ結構危なっかしいからな」
「………私が面倒見てあげないとご飯も作れない」

姉御が私たちを引っ張り、行き過ぎそうになったら止めるのは私たちの仕事だった、姉御は最近大人しかったもんでそのことをすっかり忘れていた。

「明日、謝ってみる?」
「姉御が謝ったらね」
「姉さんがそんな簡単に謝るかな?」

そこは、経験と腕っすよ。



「本当に申し訳なかった!!」
「「「………え?」」」

次の日、戦車道の授業に来たら冒頭いきなり頭を下げられた、綺麗な60度である。い、いや姉御、私たちにも非はあるんで、そんなにがっつり謝られても。
ちなみに午前中や朝の時間は姉御と一度も会わなかった、レビンさんが死んだ顔してた。

「ね、姉さん………頭でも打ちましたか?」
「………ナーちゃんが謝るとか、異常」
「大丈夫っすか姉御、ほら、私たちも悪かったんで、その、大丈夫っすか?」
「………テメェら失礼だな、人が頭下げてるのに」

あ、怒らないで姉御!冗談、冗談っすから!?

「ちっ、まあいいや、と言うわけで改善案だ」
「改善案っすか?」
「ああ、俺はどうやら戦車動かそうとするとちょっと運転が荒くなるらしいからな」
「「「………ちょっと?」」」
「ああ、ちょっとだ、と言うわけで操縦手変更だ」
「え?」
「俺が戦車長やる、レビンが操縦手やれ」

………驚いた、姉御が運転譲るなんて………。

「ほ、ほんとに(ひょう)でも降るんじゃないっすよね?」
「うるせぇぞゴリアテ、轢き殺すぞ」
「こわ!いつも通りの姉御っすね」
「………私運転上手くないよ」
「まぁ別にいいだろ、俺が運転するよりは」
「うん」

は、早い、いつものボーっとした感じが嘘みたいっす。
はーでもよかった、これ以上姉御の運転喰らわなくていいってことは随分気楽になるっす、安全運転上等、レビンさん、お願いするっすよ。

「と言うわけだ、これからは俺が車長だ、言うこと聞けよお前ら」

………あれ?これってダメなんじゃ………。って思ったらいつも通りだったわ。
と言うわけで姉御とレビンさんのポジションを変えての練習が始まった。





本名     神無月刀子
あだ名    カナリア
身長     160cm 体重48kg
バスト    70(無慈悲)
特技     弓道
趣味     部屋で静かに過ごす。
好きな食べ物 金目鯛の煮付け
嫌いな食べ物 バジル

座右の銘 『果報は寝て待て』

~仲間からは?~

カナリアさんっすか?真面目に見えて結構物ぐさっすね、放っておくと一人で部屋でゴロゴロして休日を過ごすタイプっすね。
ああ見えて弓道だけは冴えてるっすよ、全国大会制覇したこともあるくらいだし。
………なんかカナリアさんだけ自慢っぽくて嫌っすね、あ、そう言えばああ見えて泣きむ、ブベラ!
………あぁ!!やんのかこのクソ鳥類!!

                      byゴリアテ






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