スーパーロボット大戦OG~泣き虫の亡霊~   作:鍵のすけ

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第四十三話 “絶望”に刃を走らせる~前編~

「さて、ゆるりと征くか……」

 

 ヴァルシオン・ディスピアーが一歩踏み出す度に、第五兵器試験部隊は警戒度を跳ね上げていた。そうしている間に、こちらのランドリオン部隊がゲルーガを討ち取らんと、隊列を組み、大型レールガンを放ち始めた。バレリオンには劣るが、それでも高い威力を持つランドリオンの攻撃は絶え間ないものだった。

 対するヴァルシオンは歩を止め、ランドリオンの砲撃をただ受ける。AMよりも遥かに大きな巨体を持つヴァルシオンは格好の的であり、まるで吸い込まれるように直撃し続ける。一発当たるたびに直撃の証である煙が上がるが、その装甲には傷一つ見当たらない。ダークバイオレットに縁取りのゴールドという機体色と相まって、その姿はさながら仁王像のようである。

 

「有象無象が……!」

 

 ヴァルシオンの背部ユニットの側面が開き、そこからパラポラのような物体が三基、そしてそれを逆にした傘のようなユニットが一基飛び出し、それぞれ備え付けられたバーニアで独自に浮遊を始める。直後、ヴァルシオンが右腕を構える。だが、その向けられた先には左前方から攻撃しているランドリオン部隊はいない。

 

「もしかしてあれは……!? 皆さん、離れてください!!」

 

 オレーウィユの高い情報収集能力ですぐに四基のユニットを分析し、結果を導き出したユウリはその想定された状況を想定できた。ほぼノータイムでランドリオン部隊へ警告するが、時すでに遅し。ヴァルシオンの右腕からまたあの光の奔流が解き放たれる。

 

「弾けよ、クロスマッシャー・ディフューズ!!」

 

 一基目のパラポラに当たった奔流の直進方向が少し変わる、そして二基目に当たるとまた少しだけ角度が変わる。徐々に方向が変わっていき、三基目のパラポラによって、完全にランドリオン部隊へ“曲げられた”。だが奔流はランドリオン部隊を呑み込むことはなく、その真上をキープしていた傘のユニットへ奔流が到達した。

 ――到達した瞬間、傘のユニットからまるで雨のようにランドリオン部隊へ赤と青が入り混じった光弾が降り注いだ。逃げる暇もなく、ランドリオン部隊は一瞬で光弾によって比喩表現抜きの蜂の巣状態と化してしまった。

 

「何だ!? あの傘みたいな機械から光弾が出たぞ!」

「やっぱり……クロスマッシャーの拡散……!」

 

 ユウリは当たって欲しくない予想が当たってしまい、顔をしかめる。

 

「随分厄介なモノが搭載されているわね……」

 

 フェリアも今の攻撃のカラクリを看破していた。同時に、固まっていては全滅は必至と確信する。三基のパラポラはいわゆるリレー装置である。どういう仕組みかは分からないが、超出力のクロスマッシャーのエネルギーをパラポラ部で受け止め、ほぼ百パーセントの状態で再び放出しているのだ。そして三基それぞれで担う役割が違うようだ。

 一基目で大まかな狙いを付け、そこから得た情報を基に二基目で精度の高いリレーを繋ぎ、そして更に得られた情報で打ち出された回避先へ三基目がクロスマッシャーを渡す。そしてゴールである傘のユニットがそのクロスマッシャーのエネルギーを全て吸収し、光弾へと変換するのだ。

 

「ねえユウリ、あの傘のユニットはどうしてランドリオン部隊の上をキープ出来ていたの? 三基のユニットのデータがあの傘に集約しているのかしら?」

「恐らくそうだと思います。それに傘がロックオン先の映像を取得して、データの補正をしているのかも……」

 

 そこまで聞いたところで、ソラはランドリオンの生き残りがヴァルシオンへ突貫するのを見てしまう。

 

「一人で無茶だ……!」

 

 スティックムーバーによる高い走破性で荒れた地上を進み、ランドリオンは至近距離まで近づくことに成功した。だが、それとは対照的に、ヴァルシオンは左手の斧槍をゆったりと構えるのみ。

 

「ほう……援護か」

 

 ランドリオンを援護するため、バレリオン二個小隊が左右を取るように位置取りをし、狙いを定めていた。目を左右に動かすだけでそれらの位置を確認したゲルーガはただ不敵に笑んだ。

 救援に向かうつもりでいたソラはその援護射撃の準備を見て、飛び出すのを見送った。下手に動けばバレリオン部隊の邪魔になるのは目に見えていた。ランドリオンの大型レールガンの発砲を皮切りに、バレリオン部隊が一斉に砲撃を開始した。その総火力はたとえ特機クラスでも無視できないものとなっている。

 着弾寸前、ヴァルシオンの肩部が小さく展開された。

 

「……嘘、だろ!? あれだけの量の攻撃を喰らって……無傷!?」

 

 並のPTならば今ので木端微塵コース。だが、ソラ達の眼前には無傷のヴァルシオンが悠然と立っていた。ヴァルシオンの周囲に発生している青みがかった“膜”のようなものを見たユウリは即座に原因を理解する。

 

「バリアフィールドですね。しかも、一見薄そうに見えますが、あれは何十にも重ねられた多積層型です」

「強度はどんな感じなの?」

「一枚一枚の強度はそれほど大したことはありません。ただ、破られてから再生するまでの所要時間が短いんですよ。実弾ならヴァルシオンに到達する前に勢いが死んでしまうだろうし、ビームならどんどん再生して想定の三分の一以下の威力にまで減衰するはずです」

 

 その説明を聞いて、逆にフェリアは安心できた。完全シャットダウンされるというなら打つ手が無かったが、そういった防御方式ならば、まだチャンスがあった。

 

「このピュロマーネの火力ならイケそう?」

「待ってください、試算します、出ました。最大火力ならバリアを貫通した上でヴァルシオンへダメージを与えることが出来ますね……ただし、八割程度に抑えられてしまいますが」

「それだけ流し込めるなら上等よ。……そういえば、ヴァルシオンって空間を歪曲させる防御システムがあったはずよね?」

「多分……再現が難しかったんだと思います。見たところ、あれはヴァルシオンのデッドコピーを改造したもののようですし、だいいち空間を歪曲させるということはそれだけ緻密かつ複雑な計算が要求されます。下手すれば機体が歪曲に巻きこれる……までは言いすぎでしょうけど、十分な防御効果は期待できないと思います」

 

 ユウリの推測はそのままズバリであった。ヴァルシオン・ディスピアーとはそもそも、量産型であるヴァルシオン改を改修したものだった。支持団体からのバックアップと略奪が生命線であるSOでオリジナルヴァルシオンを再現するには、ノウハウや資材、その他全てが足りていなかった。多積層バリアフィールドは開発スタッフが苦心の果てに辿りついた防御システムなのである。

 全ての攻撃が止んだところで、ゲルーガの反撃が始まった。

 

「まずは目障りな大砲から片づけていこう」

 

 ヴァルシオンの背部スラスターが大きく唸り、手近なバレリオン部隊へその巨体を赴かせる。反撃は全てバリアフィールドによって無効化された。そして間合いに入ったところで、ヴァルシオンは左手の斧槍を一閃させた。

 瞬く間に爆炎に包まれるバレリオン達。肉厚な斧部がバレリオンの堅牢な装甲を容易く切り裂き、そして動力部を破壊した結果である。

 その有様に気を取られていたもう一つのバレリオン部隊は近くを浮遊していた四基のユニットに気づくのが少し遅れ、離脱のタイミングを失ってしまった。すぐさま四基のユニットがヴァルシオンから放たれた光線のリレーを開始し、拡散ユニットが光弾へと変換してバレリオン部隊を蹂躙する。……生き残っていたランドリオンはと言えば、クロスマッシャーの余波によりスティックムーバーが故障し、戦闘行動不能へと追いやられてしまっていた。

 

「フェリア、ユウリ、リィタ、援護頼む!」

「待ちなさいって言って止める奴じゃなかったわよね!」

 

 ブレイドランナーは背後を取るようにヴァルシオンへ突貫を開始する。グン、と一息で間合いに踏み込めたブレイドランナーがビーム展開させたシュトライヒ・ソードⅡを振りかぶった。

 

「見ていないとでも思ったか……? 特に貴様だけは見逃さんぞ小童がァ!」

 

 高出力のビーム刃がバリアを切り裂けたのは良かった。直ぐに全て再生してしまったが、通用すると分かっただけで儲けもの。むしろ問題はブレイドランナーの本領が発揮できる接近戦にあった。

 

「思ったより速い……!」

 

 剣と槍ではそもそもリーチが違いすぎるのに加え、武器のサイズにも差がある。おまけに先ほどバレリオンを一閃していた一連の流れを見る限り、鈍重そうに見えて、素早い動作も可能なようだ。

 ブレイドランナーの大推力に任せて上に避けられたが、風圧で一瞬機体のバランスが崩れてしまった。これを真正面から受けたら、そう考えただけでソラはぞっとする。

 

「おじいちゃん……!」

 

 ソラとヴァルシオンの間を遮るように放たれたリィタ機の砲撃。ゲルーガはその砲撃の主へと視線をやった。

 

「リィタよ、もはや貴様は用済みだ! このヴァルシオン・ディスピアーで全てを成し遂げる!!」

「そんなの無理だよ!」

「……何だと?」

「リィタ、分かったの。一人じゃ……何もできなかった。だけど、カームスや……ソラ達が居てくれたから、リィタは今こうして戦えるの!」

 

 一人で出来ることに限りがある。それを身を以て経験したからこそ、リィタはゲルーガの前に立つことが出来たのだ。そんなリィタを、ゲルーガは嘲笑する。

 

「いよいよもって毒されたか! 圧倒的な力を以て地球圏に絶対的な正義と秩序を築き上げる、私にはそれが出来る! 貴様とは違うぞリィタ!」

「違わねえよ!」

 

 ヴァルシオンへと接近しながら、ソラはゲルーガを真っ向から否定する。

 

「俺も……お前ですら一人で出来ることなんかたかが知れてるぞ! 思い上がるんじゃねえ!!」

 

 再びソードを振るうが、結果はまたしてもバリアを切り裂くだけ。直ぐに繰り出される反撃を、肩部のフレキシブルスラスターをフルに活用して、縦軸と横軸を織り交ぜながら回避していく。操縦桿とフットペダルを動かしながら、ソラは考える。思考を止めれば死ぬ。本能的に理解していた。

 

(あのバリアの向こうに飛び込めれば……!!)

 

 それを成し遂げるにはクリアしなければならない条件があった。一つ目は拡散ユニットの破壊。そうしなければバリアを破っている最中に狙い撃ちされて終わりだ。二つ目はバリアを貫ける突破力と持続力。一撃で貫けても、それが一瞬だったらすぐに再生されてしまう。

 視界を広くし、それを為せる“割り当て”を打ち出したソラは一度パイロット内の天井を見上げた。消耗具合を考量すると、チャンスは恐らくたった一回。やらなければいずれ全滅、やらなくても全滅。

 ……ソラは意を決した。

 

「フェリア、ユウリ、リィタ。聞いてくれ。俺に考えがあるんだ」

 

 そしてソラは説明した。やってもらいたいこと、危険なこと、今の自分の考えを全て吐き出した。同時に不安にもなる。誰か一人でも難色を示したらこの案は即刻取り下げるつもりであった。それだけ無茶な事をするし、下手をすれば狙いを付けられて集中的に攻撃される恐れもあったからだ。この案に何の疑問も不安も抱かないのはただ馬鹿野郎と言っても過言ではない。

 ――しかし、どうやらソラが思った以上に、仲間達は“馬鹿野郎”だったようだ。

 

「……ソラさん、やりましょう。私も似たようなことを考えていました!」

「ユウリ……」

 

 ユウリは馬鹿野郎である――。

 

「リィタは大丈夫だよ! ソラがやれるっていうなら……リィタ頑張る!」

「……リィタ」

 

 リィタも同じく馬鹿野郎――。

 

「全く……私もヤキが回ったわよね」

「フェリア?」

「イチかバチかの崖っぷちは第五兵器試験部隊(ウチ)の十八番でしょ? ……私も同じことを考えていたわ。ずっと前の私ならそんな事、考えも付かなかった」

「後悔してんのか?」

「少しは広い視野で物を見られるようになったってことよ。……勝つわよ」

「もち!」

 

 ああ、そうだった。皆“馬鹿野郎”達だ――!

 

「行くぜ!」

 

 リィタとフェリアを先頭に、四人がヴァルシオンへと向かった。

 

「幾ら数で来ようがこのディスピアーには無意味!! まだ分からぬか!」

「そいつはどうかな!? ユウリ!」

「はい!」

 

 すでに拡散ユニットは四人を狙い撃つような位置を取らんと移動を開始していた。そのユニットらを視界に入れたユウリが目を閉じ、その軌跡を思い描く。直後、ユウリ機の脚部からT-LINKストライカーが次々に飛び出ていく。

 それと同時に、クロスマッシャーが放たれた。

 

(あの四基のユニットは多分、かなり短い時間差で高速演算をしているはずです……。ストライカーを効率的に動かすためのルートは……!)

 

 持ち前の念動力による位置把握で正確にユニットの位置を掴んだユウリは、超最短での破壊ルートを導き出し、それを確実に実行する。

 これは時間との勝負である。フェリアとリィタは次のステップの為に決めたポジションから動くことが出来ない。ソラは破壊する余裕はない。ユウリがユニットを破壊できないということはそのまま全滅を意味する。

 だがユニット自体の耐久力が思った以上に高く、ストライカーを総動員しなければ破壊はままならない。クロスマッシャーが一基目へ到達するまで残り数秒。概算だと到達する前に破壊できる計算だ。

 ストライカーがユニットに次々と突き刺さっていく。獲物に群がる蜂のごとく何度もユニットの全体を刺していき、ストライカーは次の獲物へと飛び立った。

 

「っ……! 計算よりも頑丈でした……!」

 

 破壊される寸前、一基目がクロスマッシャーのエネルギーを吸収し、放出していた。パラポラ部が壊されても、放出機能は生きているようだった。しかしクロスマッシャーのエネルギーは十全に反射された訳ではなく、いくらか削れたようだ。

 気持ちを切り替え、すぐにユウリは二基目へ狙いを定めた。先ほどよりかは若干時間に余裕があったので二基目はすぐに破壊できた。それによりクロスマッシャーが第五兵器試験部隊とは見当違いの方向へ向かっていった。

 だが、安心は出来ない。極端な話、一基でもあれば反射は容易いし、拡散も可能。すぐに三基目を撃破し、傘ユニットへとストライカーが飛翔する。

 

「甘いわ!」

「いいえ! まだです!」

 

 既に二射目のクロスマッシャーが傘ユニットへと向かっていった。すぐにユウリは最後のユニットへストライカーを走らせるが、相当厳しい勝負となる。だからユウリはもっと簡単な処理をすることにした。突き刺さったストライカー全てへ念を飛ばすと、ストライカーの推進装置をフル稼働状態にする。すると、強引にエネルギー受信部をズラし、クロスマッシャーを“受けられない”ように調整した。

 

「フェリアさん、リィタさん!! ……ありがとう、ストライカー」

 

 クロスマッシャーを受けられない傘ユニットはただの障害物。突き刺さったT-LINKストライカーごと、傘ユニットは破壊し尽くされる。

 

「リィタ、準備は!?」

「良いよ!」

 

 左右からフェリアとリィタが同時に銃爪を引くと、それぞれの砲身から極大のビームが放たれる。ダウンサイジングしているとは言え、ヒュッケアインのビームキャノンはピュロマーネのものとほぼ同じ。後先を考えなければ、バリアに十分干渉出来る威力となる。

 

「今だ!!」

 

 それぞれの砲撃が干渉している“間”へソラは機体を推進させる。だが、そのまま突撃しても砲撃のエネルギーで機体に傷がつく。ブレイドランナーはシュトライヒ・ソードⅡの切っ先を真正面に構えながら、両腕のT・フィールド発生装置を起動させる。機体前面を覆うようにフィールドを発生させると、更にブレイドランナーを加速させた。

 

「浅知恵がァ!!」

 

 ヴァルシオンがハルバードを天高く掲げ、一刀両断せんと待ち受けていた。しかし、止まることは出来ない。ここで止まったらそれこそお終いとなる。

 振り下ろされる斧部。だが、ブレイドランナーは加速の勢いとビーム展開したソードで自分に当たる部分だけを溶断した。

 

「ゲルーガ!!」

 

 ソードを振りかぶり、ヴァルシオンの胴体へ狙いを定める。いくらヴァルシオンの装甲でも最大出力のソードを止める事は難しい。懐に潜り込みさえすれば、ブレイドランナーの本領を発揮できる。そう思っていたソラは操縦桿を一気に倒す。

 ――刃が届く寸前、ヴァルシオンの左右脇腹部の装甲が変形し、折り畳まれていた副腕が姿を見せた。

 

「何っ!?」

「迂闊だったな小童!!」

 

 副腕に握られていたビームソードでソラの一撃は防がれてしまった。

 ヴァルシオンと言う機体を熟知した者がこのディスピアーを見れば、鼻で笑ったことだろう。オリジナルヴァルシオンの武装は接近戦用の手持ち武器、内蔵型のビーム砲、そして広範囲に展開する敵を殲滅できる武器とシンプルに纏められていた。ビアン・ゾルダークの美学の集約とも言えるこのヴァルシオンの性能に手を伸ばすために副腕や拡散ユニットなどと言う“不純物”を混ぜ込まなければならないその醜い様は例えようがない。

 

「そしてもう一つ教えてやろう! どうして私が最低限の攻撃をしていなかったのか!」

 

 背部のスラスターユニットが大きく展開し、力を溜めるかのように振動していた。

 

「ソラさん! ヴァルシオンの出力が膨れ上がっています! 離れてください!」

「駄目だ! 今ここで離れたらもうバリアを破るのは難しい!」

 

 そうしている内にヴァルシオンが上昇を始める。

 

「私は貴様達の手の届かないところへ行く。貴様達が辿りつく頃には全てが終わる!!」

 

 その一言でソラは電撃的に察した。手の届かないところ、来るには時間が掛かる。そして真上に上がろうとしていることを鑑みて、その目的地はただ一つ。

 

宇宙(そら)か!?」

 

 反射的にソラは機体の手甲と腰部装甲からクローアンカーを射出していた。手甲部のアンカーは肩部に突き刺さり、腰部のクローアンカーは股関節部を掴んだ。ワイヤーの強度は高く、上昇していくヴァルシオンから振り解かれない程度には機体を固定させることが出来た。……逆に言えばこの戦場において、今のヴァルシオンに付いて行ける機体はこのブレイドランナーただ一機。

 

「ソラさん! 離れてください!!」

「……ここで逃がしたら、本当にゲルーガの思う壺になっちまう! ……決着をつけてくる!」

「ソラ!!」

「心配すんな。必ず……帰ってくる!」

 

 大気圏は近い――。


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