スーパーロボット大戦OG~泣き虫の亡霊~   作:鍵のすけ

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第十四話 試験? 試練?

 ――私を認めさせてみろ。

 

 そう言われた後、ソラ達はシミュレータールームまで移動していた。

 どうやらそこで、メイシールからの試練が下されると見て間違いなかった。

 ここで無様は見せられない。自然とソラの拳に力が入る。

 

「着いたわ。良い? もう気づいているだろうけど、これからシミュレーターに入ってもらうわ」

「はい!」

「設定はこっちでやるわ。私が納得出来るものを見せなさい。私はまともな腕もない奴と話す舌は持ち合わせてはないんだから」

 

 そう言って、メイシールが機材の設定をしに行こうとした時、入口から三人組の男が入ってきた。

 

「あれは……」

「ライカ中尉?」

 

 ライカがその姿を確認した瞬間、目を細めたのはきっと見間違いだろう。

 そんなことを考えていると、そのリーダー格と思わしき黒髪の男が明らかな喧嘩腰でたった今ソラが乗り込もうとしていたシミュレーターを指さした。

 

「おい。これから俺らが使うんだ。……どけ」

「は? いや、シミュレーターならまだ沢山――」

「俺らは! ここを! 使う予定なんだよ! 良いからさっさと消えろ、邪魔だ」

 

 こんな横暴をはいどうぞ、と譲ってあげるほど聖人君子ではないソラは当然の如く反発しようとしたが、その役は意外なことにライカが引き受けてくれた。

 

「……これはこれは。お久しぶりですね。そこのカミタカ少尉の言うとおりです。シミュレーターはまだ沢山あるし、仕様はどれも同じだと思われますが?」

「またお前か“裏切り者”……! 散々お前にはデカい態度を取られてきたがもうそうはいかねえぞ……!」

 

 そんなリーダー格の前に、ソラは立ち塞がった。その眼には恐れどころか、むしろ好戦的とさえ受け取れる。

 

「おい、ちょっと待てよ」

「んだよ……邪魔だって言っただろうが、早くどけ」

「ならハッキリさせようぜ」

「……まさか、俺とやり合おうってことか?」

 

 そうと分かった途端、ニヤニヤとし始めた男。折角喰い付いてきたのだ、ここで逃がしたくはない。

 ソラは更に吹かす。

 

「ああ。ついでに今のライカ中尉への暴言も謝ってもらおう」

「……って、そこの青いのが言っているが良いのかぁ裏切り者、それで?」

 

 ライカは相変わらず何を考えているか分からない無表情のまま、人差し指を立てた。

 

「……一つ条件が」

「はっ! 言ってみろよ?」

「彼は貴方より操縦の腕は下です。なので、ハンデとして彼には今担当している機体での戦闘を許していただけないでしょうか?」

 

 渋るかと思われたリーダー格は意外なことにあっさりとそれを承諾した。

 

「良いぜ。裏切り者、お前が『お願いします』と頭を下げたらな」

「……ライカ、やらなくて良いわよそんなの」

 

 流石に見かねたのか、メイシールが口を出すも、ライカはそれを手で制す。そして、リーダー格の方を向いた彼女はそのまま頭を下げた。

 

「……お願いします」

「はははっ! おい、お前らも見ろよ! あの裏切り者が俺達に頭下げてんぜ!」

 

 それを見た取り巻きらしい二人がそれを見て一緒に笑い始めた。

 フウカが口を開こうとしたが、隣のソラを見て、その口を静かに閉じる。

 

「……おい、俺が勝ったらライカ中尉への土下座も追加だ」

「何だと……!?」

 

 間髪入れずにソラがシミュレーターを指した。

 内心、ぶん殴りたい気持ちしかなかったのだが、ここで殴っては頭を下げてくれたライカへ申し訳が立たない。歯を食いしばり過ぎて、もう噛み合わせがおかしくなりそうだった。

 

「良いからさっさとやろうぜ! 早く身体を動かしたくしょうがねえんだ……!」

「後悔するなよ……!?」

 

 互いがシミュレーターへ向け、歩き出す。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

(……何でこんなことになってんだよ)

 

 シミュレーターの中で準備をしながら、ソラは今の状況に若干げんなりしていた。

 どこかでやり合うという話を聞いて来たのか、いつの間にか外にはギャラリーが沢山いた。自然と操縦桿を握る手に力が入る。ライカの前で無様は晒せなかったから。

 ソラは改めて気合を入れると同時に、シミュレーターへ乗り込む直前に言われたライカの言葉を思い出す。

 

『……ソラ。態度は気に入らないでしょうけど、貴方が戦うことになる相手は貴方より経験値が上の格上です。ですが、恐れることはありません。ブレイドランナーは接近戦特化の機体です。勝負を揺らせる要素は貴方の判断力と、そして度胸だけです』

 

 掛けられた言葉は勇気と機体への信頼。

 背中は押された。あとは前を歩くだけ。

 モニターの画面が、切り替わる。

 

「ここは……」

 

 目の前に広がるフィールドは数多の高層ビルが建ち並ぶ都市であった。

 どうやら今回のシチュエーションは市街地戦のようだ。

 理解できたソラは少し不安げな表情を浮かべる。未だ経験したことのない市街地戦について、ただイメージをすることしか出来なかったのだ。

 そうこうしている内に鳴り響くアラート。

 

「おら、行くぞ!」

 

 そう言って、上空から《量産型ヒュッケバインMk-Ⅱ》が発砲してきた。

 すぐさまソラは操縦桿を引き、ペダルも踏み込んだ。意思を受け取ったブレイドランナーは背部と脚部のスラスターを点火させ、その身を下がらせる。

 

「うっぉ……!」

 

 だがしかし、やはり初の市街地戦。

 空間把握を満足に行えていないソラは早速、ブレイドランナーをビルにぶつけてしまった。

 衝撃でビルがひしゃげ、窓ガラスが割れに割れてしまった。

 

「本当に素人だったのかよ、こりゃ楽勝だな!」

 

 十分に距離を詰めてきた敵機が腰部からコールドメタルソードを抜き、そのままの勢いでブレイドランナーへ振り下ろす。

 持ち前の動体視力でソラは対応するための武装を選択する。

 

「撃ってきて、もう接近戦……!? 強え……!」

 

 ブレイドランナーは脇下に懸架されている(シース)に収められた両刃のコールドメタルナイフを抜き、敵の斬撃を何とか受け止める。

 本当はシュトライヒ・ソードで止めたかったのだが、いかんせん相手が速すぎる。臀部から取るより、抜剣動作が早いこちらを優先した。

 思えば初めて使うことになるな、と変な感動を覚えてしまう。

 

「このォ!!」

 

 逆の脇下に懸架されているコールドメタルナイフで敵機の腕を破壊しようとするも、その意図は見透かされていたようで、すぐに敵は距離を離した。

 

「違うな、ちょっと目が良いだけの素人だったか!」

 

 そうして、また敵機は手に持っていたフォトンライフルで的確な射撃をしてくる。

 ソラはすぐに手近なビルの陰に移動し、光子弾をやり過ごすが、そこが破壊されるのも時間の問題だ。すぐにシュトライヒ・ソードをガン・モードに切り替え、ビルの陰から銃身だけ出しての牽制射撃を開始する。

 数発ほど放ったところで、ブレイドランナーはすぐにその場を離れた。

 

(相変わらず威力は高いけど、射程は短いし燃費は悪い……!)

 

 抉れたビル群を見て、ラビーの誇大広告で無かったことを安心しつつ、ソラは追ってくる敵機に意識を向ける。

 

「機体性能を引き出しきれていないヒヨッコが調子に乗るなよ!!」

 

 特に反論する所も無かったので、苦い顔を浮かべるだけ。

 的確に放たれる光子弾は高度を変えることで避けていく。しかし、やはり敵が一枚上手だった。

 

「当たった!?」

「馬鹿が!」

 

 高度を変えて避けられていると思えたのは敵がそう誘導したから。避けやすい所へ敵はあえて甘い射撃を仕掛け続け、油断したところでの本命。

 咄嗟にかばった左腕が無ければ頭部に直撃していた。

 頭部バルカン砲を撃ちながら後退し、またビル群へ身を隠してソラは形勢逆転のチャンスを狙い続ける。

 

(……落ち着けソラ。悔しいけど、ライカ中尉の言うとおりあの野郎は俺の遥か上を行っている。まずはそれを認めろ……!)

 

 ひとまずはそこから始めようというソラのある意味清々しい潔さ。

 そもそもカームス・タービュレスの時もそうであったが、PTパイロットとしての経験が浅すぎる自分がその道の熟練者とまともにやり合おうと考えること自体、笑える話である。

 ――そうなると。

 

「って考えている余裕はないか……!」

 

 コールドメタルソードを抜いた敵機がまた接近してきた。今度はシュトライヒ・ソードで迎撃するブレイドランナー。

 そこから互いが何度も得物を振り合った。数度響き渡る金属音。

 

「何だ、こいつ……!!」

 

 ソラは手応えを感じていた。

 刃を重ねるたびに敵機を押していける力強さ。多少の無茶を受け入れてくれる頑丈さ。ブレイドランナーとは正に接近戦特化の機体である。

 敵もそのことにようやく気付いたのか、一度距離を離してきた。

 

「しまった……!!」

 

 ソラは思わず(こぼ)してしまう。

 本当なら今ので敵を倒すべきだった。今までは機体とパイロット、どちらも侮っていたからこそこうして気軽に接近戦から遠距離戦と、自由に敵は戦っていたというのに。

 今のやり取りで敵は中~遠距離戦での戦いを選ぶのは確定的。

 先の戦いで使用したバリアフィールドで強引に突っ込む手もあるにはあるが、展開時間が短く、一度使ってしまえばその弱点を確実に看破されるであろう。

 機体の特性上、それはゲームオーバーを意味する。

 

(もう一回……いや、あと一度で良い! 奴をこっちの間合いに入れられなかったら……負ける!!)

 

 ビルとビルの間を縫うように機体を動かし、敵の形成する弾幕を何とか掻い潜っていく。

 だが、完全に避けきれる訳ではなく、爆発の余波やビルの破壊片がブレイドランナーのボディに傷が次々付いていってしまう。それでも構わず、ソラは落ち着いて周りを見回す。

 

(……ある。一度限りの、俺の間合いに奴を引きずり込む手が……!)

 

 ビルを盾に嫌らしい射撃を続けてくる敵機はまだ傷一つ無い綺麗な状態。だが、今からやろうとしている手が成功すれば、一気にひっくり返せるだろう。

 意を決し、ソラは身を隠しているビルの陰から飛び出した。

 

「うおおおおお!!!」

 

 メインスラスターを起動させ、シュトライヒ・ソードを構え、真っ直ぐ敵機へ向かう――。だが途中、地面に爪先が引っかかり、機体とシュトライヒ・ソードが宙を舞った。

 

「……うぇっぷ。酔う……!」

 

 シミュレーターは実に正確に地面へぶつかったときの衝撃をシミュレートしてくれたようで、がっくんがっくん揺れる。今、ブレイドランナーはうつぶせに倒れているという無様。

 当然、見逃してくれるはずはない。

 

「馬鹿かよっ! ありがとうよド素人!!」

 

 敵機がライフルを放り投げて飛びだしてきた。

 手にはしっかりとコールドメタルソードが握られていた。徐々に接近してくる。

 このままでは背中にソードが突き立てられるというのに、ブレイドランナーは未だに両腕を伸ばしたまま地面に倒れている。

 もう目と鼻の先、あと少しでやってくる。もうほんの少し……もうほんの少し……。とうとうやってきた敵が、逆手にソードを持ち替え、振り上げる。

 

「終わりだぁ!」

「――ようやく来たな」

 

 ソードが突き立てられる瞬間、敵機が突然バランスを大きく崩した。

 

「なんだ!? バランスが……なっ!」

「気づいたか馬鹿野郎!」

 

 ようやく敵が何故バランスを崩したか気付いたようだ。

 敵の後方から伸びていたアンカーの先端が、しっかりと右脚部――正確にはアキレス腱へ喰らいついていた。

 

「いつの間にこんなもんが……っ! 転倒したのはそういうことか……!!」

「いくら俺でも、走らせたくらいで機体を転ばせるほどじゃねえよ!!」

 

 敵の後方から伸びていたワイヤーは近くのビルに引っかかって曲がっていた。その射出元であるブレイドランナーはすぐさま立ち上がり、敵を地面に蹴り倒し、もう片方のアンカーで敵を地面に縫い付ける。

 

(何とか……なった、か……!)

 

 正直、上手くいくとは思っていなかった。

 ソラの作戦とはこうだ。

 まだ操縦に不慣れだと油断させるためにわざと機体を転ばせ、その隙にアンカーを射出。近くのビルを利用し、アンカーを敵の死角である後方から当て、体勢を崩すというもの。警戒されていた『機体』ではなく、侮られていた『自分』を利用した一回限りの博打であった。

 

「クソ……! クソクソクソクソクソ……!!!」

「お前、俺を舐めすぎなんだよォォー!!」

 

 ブレイドランナーはビーム展開させたシュトライヒ・ソードを振り上げた。

 

「クソがああああああああぁぁぁぁぁ!!!」

 

 ――爆炎を受け、ブレイドランナーはシュトライヒ・ソードを高々と掲げた。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「……良くやりましたソラ」

 

 シミュレーターから出たソラに声を掛けてくれたのはライカであった。

 未だに勝った実感が湧かないソラは少しばかり呆けてしまっている。

 

「俺……勝ったんすか……?」

「ええ。様々な要素を利用した貴方の勝ちです」

 

 その言葉を聞いて、ようやく勝利を理解したソラは自然とガッツポーズを取っていた。

 

「よっ……しゃあ!!!」

「テメェふざけんじゃねえぞ! 今の戦い、認められるかぁ!」

 

 戦っていたリーダー格が鬼の形相で詰め寄って来た。

 まだ不満があるのだろう。明らかな臨戦態勢であった。

 

「はぁ!? 俺の勝ちだろうが!」

「結局機体性能だろうが! 誰がやっても今の試合勝っていたに決まっている!」

「言いがかりだろ、んなもん! ていうか早くライカ中尉に土下座しろよ!! お前の負けだ! 観念しろよ!」

「殺す!!」

 

 とうとう怒りが頂点に達したリーダー格が拳を振り上げた。

 ソラも応戦すべくファイティングポーズを取る――はずだった。

 

「――良い加減にしろ」

 

 ソラの顔面に突き刺さるはずだった拳は、ライカの手の平に収まっていた。

 すぐさまライカは、驚きで目を見開くリーダー格の髪の毛を掴み、地面に引きずり倒す。髪を掴んだまま彼女はしゃがみ込み、鼻血を出すリーダー格の耳元まで顔を近づけた。

 

「基地攻略作戦の時と言い、アラド達の時と言い……今度は私の教え子に手を出すつもりか? 答えろ」

 

 リーダー格の顔をまた地面に打ち付け、答えを促す。

 

「で、でめぇ……!? なんで、俺の……! ごぶじを……!?」

「……こっちはDC戦争開始前から最前線で戦っていたんだ。PT操縦技術だけだと思うなよ? 対人戦闘なんて得意中の得意だ」

「ぞん、な……!」

「二度と私と彼の前に顔を見せるな。間違っても彼に報復しようと考えるなよ? その時は私ももう容赦しない」

 

 そこまで言い、リーダー格を解放したライカはソラの方へ向いた。

 

「……すいません。少し本気で怒ってしまいました」

(あれで少しだと……!?)

 

 絶対にキレさせてはいけない。肝に刻んだソラであった。

 そしてリーダー格はと言うと、解放されたことで調子に乗ったのか、よろよろと取り巻きの元へ戻ってからこう言った。

 

「お前……ウチの隊長に言って、どこかに飛ばしてやる……!」

「……隊長?」

「レル・ガラローネ大尉だ! もう終わりだよ、お前……!」

「……そうですか、貴方達はレル・ガラローネ大尉の所の……」

「おいテメエら! 何してやがる!」

 

 ギャラリーを掻き分け、現れたのは大柄の男であった。

 幾多もの戦場を経験した歴戦の戦士という印象が強く伺える。その姿を確認した三人組はすぐにその男の元へ走って行った。

 

「レル隊長! お疲れ様です!」

「お前、何してるこんな所で? その傷どうした?」

「あの女にやられました! それに隊長の部隊への侮辱も!」

 

 後半は全くの嘘っぱちである。

 だが、来たばかりで何も知らないレルはリーダー格の指さす方へ顔を向けた。ライカの姿を認めたレルがずんずんと彼女の元まで向かっていく。

 ――今度ばかりはダメか。

 しかし、ソラの心配はあっさりと崩されることとなる。

 

「おうミヤシロじゃねえか!」

「お久しぶりですレル大尉。肝臓の調子はいかがですか?」

「まだ酒が飲めるんだ。たぶん良いんだろうぜ!」

「またそんなことを……。十分、身体には気を付けてくださいね?」

 

 とてもとても親しげな雰囲気が二人からは感じられた。リーダー格も顔を引き攣らせながら、レルに問いかける。

 

「た、隊長。その女とはどういう……!?」

「口には気を付けろ! 彼女は俺がPTへ機種変更する際、操縦指導をしてくださった恩人だ! お前らが何人いようが決して歯が立たない方だというのを覚えておけ!」

 

 何とも想像以上の関係であった。

 ソラは開いた口が塞がらずにいた。だが下手に喋るともつれそうなので、今はひたすら黙ることに専念することに努める。

 

「ところでミヤシロよ。これはどういうことだ? どうしてウチの若い奴が鼻から血出しているんだ?」

 

 ライカがリーダー格を一瞥した後、淡々と告げた。

 

「……少し血の気が多かったようなので抜かせて頂きました。ついでに、人への接し方のアドバイスも少々」

 

 レルが一度大きく見回すと、事態を呑み込めたのか、リーダー格の肩を掴んだ。

 

「――なるほど。悪かったな、ウチのもんが迷惑掛けた」

「いえ、そんなことはありませんよ」

「いや、後で俺がキッチリ言っておく。それで手打ちとしてくれねえか?」

「……ソラは? それでいいですか?」

 

 そこでようやくライカの口から名前が出た。いきなりの事だったのでつい声がうわずる。

 

「は、はい! それでいいッス!」

「ということですので、それではよろしくお願いします」

「任せておけ」

 

 そう言って去っていく三人組とレルの後ろ姿を見つつ、ソラは隣のライカに聞いた。

 

「……ライカ中尉って、一体何者なんですか……?」

 

 どうとでも取れる台詞であったが、聞かずにはいられなかった。

 少しの間の後、ライカは一言だけ答えてくれた。

 

「ただの生き汚い兵士ですよ」

 

 そう言って、薄い笑みを浮かべた――。




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