明久「僕が女の子に!?」   作:白アリ1号

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明日、ほとんどの学校が3学期になりますね。
3学期だからと言って最後まで気を抜いたらいけませんね。
ここでも作者はよく気を抜いて誤字脱字することが多いですね。
執筆中に気を抜くとこうなるんですよ。(:´ω`)



42話 Aクラス戦開幕

sideアキ

 

 

Aクラスに宣戦布告した翌日、ついにAクラス戦開幕。

対立する、優等生クラスと落ちこぼれクラスのお互いに、いがみ合いが勃発。

 

「それでは今からAクラス対Fクラスの5対5の団体戦を始めます」

 

審判はAクラスの担任である高橋先生がすることとなっていた。

 

「……雄二、覚悟しておいて」

 

「そっちこそな、Fクラスの底力を見せてやる」

 

霧島さんと雄二が、見つめ合う。

 

婚約者同士が戦うなんて悲しいけど、これ、一騎打ちなんだよね。

 

「それでは、両クラスの1回戦の代表は出てきてください」

 

「初回はアタシが行くわ」

 

高橋先生の一言で、Aクラス側は木下さんを出してきた。

 

対するこちら側は、

 

「ワシが行くのじゃ」

 

こちら側は秀吉を初戦の代表にした。

 

1回戦は木下さんと秀吉の姉弟対決となる。

秀吉が上手くやってくれれば、姉である木下さんの動揺を誘って有利に戦えるはずだ。

 

「秀吉、のこのこと出てきたけれど、覚悟はできているのかしら?」

 

「当たり前なのじゃ、姉上も覚悟するのじゃ」

 

「言ってくれるじゃない……試獣召喚(サモン)

 

(よーし、作戦通り姉上を動揺させて集中力を乱すのじゃ!)

 

「姉上は実は腐j……」

 

「秀吉、ちょっとこっちに来なさい」

 

秀吉が何か言おうとした瞬間、木下さんが秀吉の口を押えて、廊下に連れていく。

 

「あんたもなかなか卑怯な手を使ってくるのねぇ!?」

 

「ワシはただ単に事実を言っただけで――あ、姉上っ! ちがっ……っ! その関節はそっちには曲がらなっ……っ!」

 

しばらくしてから、木下さんだけが戻ってきた。

 

「秀吉は急用が出来たから帰るってさ、代わりの人を出してくれる?」

 

いったいどんな用事なんだ。

 

……いや、それよりも代わりの人なんているの?

 

「……島田、行くか?」

 

「ウチは出る予定なんてなかったから、遠慮するわ」

 

「じゃあ、須川、お前が行け」

 

「俺が!?」

 

雄二が須川くんを指名した。

 

相手は木下さんだよ……? 須川くんを出すなんて無茶だよ。

例えるなら、初期装備のレベル1の勇者がラスボスに挑むくらい無謀なことだけど……。

 

「たぁ!!」

 

「うわあああ! やられたー!」

 

そんなことを思っている内に、須川くんは手も足も出せず戦死してしまった。

 

5秒もせずやられるとは……Aクラスも本気なのか。

それとも、須川くんの相手が悪かっただけか……。

 

「すまん、やっぱ無理だったよ……」

 

「気にするな。1回戦目で負けることは想定内だったからな」

 

秀吉だったとしても、負けると分かっていたのか。

 

僕はもう須川くんが出た時点で、負けると確信していたけどね。

 

「それでは2回戦の代表は出てきてください」

 

「それじゃボクが出るよ! ムッツリーニくん、1学期のようにはいかないからね!」

 

ムッツリーニに指をビシッと向ける工藤さん。

 

「……望むところだ」

 

2回戦はムッツリーニと工藤さんか……。

ムッツリーニの保健体育の実力は教師ですら上回る成績だから、これはいけそうだ。

 

「それじゃ行くよ、試獣召喚(サモン)

 

「……試獣召喚(サモン)

 

そして2人の召喚獣が現れる。

 

ムッツリーニの召喚獣は忍者装束に小太刀二刀流。

工藤さんの召喚獣はセーラー服に大斧。

 

 

 

保健体育

 

2ーA 工藤愛子 518点

 

 

 

「ムッツリーニくん、実践派と理論派どっちが強いか見せてあげるよ!」

 

工藤さんは腕輪を発動させ、武器に電気をまとわせる。

そしてムッツリーニ目掛けて斧を振り下ろす。

 

「……工藤愛子……お前は俺を侮り過ぎた……加速」

 

ムッツリーニが何か呟いた直後、ムッツリーニの召喚獣の腕輪が輝き、彼の召喚獣がブレる。

 

「え?」

 

「……加速終了」

 

またムッツリーニが何か呟いた。

 

そして一拍おいて工藤さんの召喚獣が倒れた。

 

 

 

保健体育

 

 

 

2ーA 工藤愛子 DEAD

 

VS

 

2ーF 土屋康太 624点

 

 

 

流石ムッツリーニ、腕は落ちていないようだ。

 

「そ、そんな……またボクが負けるなんて……」

 

工藤さんはその場で膝をつく。

1学期も負けた上に今回もこの有様……とても悔しいのだろな。

 

「よくやったムッツリーニ。見事だったな」

 

「……当然の結果だ」

 

保健体育でムッツリーニの右に出る者は、この学園にそうそういないだろう。

 

とりあえず、ムッツリーニの活躍により、同点の状態に戻すことができた。

次の戦いはどうなることやら。

 

「よし、次は明久。お前に任せる」

 

「え? 僕が出ていいの?」

 

いきなり指名されたものなので、驚いた。

まさか僕が代表戦になるとは思ってもいなかったからだ。

 

「大丈夫だ。俺はお前を信じている」

 

ん? それに、なんか雄二が雄二らしくないけど……どういう風邪の吹き回しなのやら……。

 

「はぁ……やれやれ、僕に本気を出せってこと?」

 

「ああ、本気でぶつかってこい。対戦相手にお前の実力を思い知らせてやれ」

 

「あ、そういえば僕の対戦相手は誰なの?」

 

相手はAクラスだから、誰が来ても強敵になるだろう。

 

誰が対戦相手なのか……。

 

「吉井くんの相手はこの僕だ!」

 

対戦相手を確認しようとしたら久保君が名乗り出てきた。

 

「え……久保くんと……?」

 

思わず、冷や汗が流れた。

 

「おい、確か久保って学年次席だったよな……?」

 

「いくらアキちゃんでも、これは敵わないだろう……」

 

なんで、よりによって久保くんなんだ……。

いや確かに女の子になった恩恵でAクラス並の実力はありますけども……。

 

だからと言って、学年次席に敵う訳ではない。

 

なんでそんな分が悪い相手に僕を選んだのだろうか……。

 

思わず、次の対戦を任せてきた本人である雄二を睨む。

 

「安心しろ明久、お前がFクラスの捨て駒となってくれることを……信じている」

 

「そっちを信じてないで、勝つことを信じてよ!」

 

やっぱり雄二らしくない言葉だと思ったんだよ……。

 

まったく、最初っから僕のことに期待なんかしていかなかったじゃんか!

少しでも期待に応えようとしてた僕が馬鹿だったよ!

 

もういいよ、ダメ元でやってみるしかないや……。




さぁ次回はアキちゃんVS久保くんですよ。
結末はいかに……!?(」゚ロ゚)」

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