苦手な方は見てください。←(´・ω・ `)は?
それではどうぞ
sideアキ
水着を買った翌日の今日。
僕と雄二、秀吉、ムッツリーニ、美波、姫路さん、霧島さん、工藤さん、木下さん、久保くん、清水さんの11人というなんとも大人数のメンバーで海に行くことになった。
いつもの6人メンバーで行くつもりだったけど、霧島さんも加わって、そこから思い切ってAクラスのメンバーも誘うことにした。
なぜ清水さんもいるかって?
清水さんは…………察してください。
僕たちは海水浴場行きのバスの中。
こんなにも大人数なので、バスの席半分は僕たちで埋まっている。
となりに座っている姫路さんは、まるで子供のようにはしゃいで嬉しそうな様子。
「ご機嫌だね、姫路さん」
「はい、アキちゃんの水着姿、楽しみです!」
姫路さんにしては珍しいけど、そんなに海へ行くのが楽しみだったのだろうか。
僕はどこかぎこちない表情で、姫路さんと談笑していた。
正直なところ、僕はすごく緊張していた。
もちろん楽しみでもあるけれど、女の子になった今、水着を着るのが恥ずかしかったりする。
今朝からずっと、あんな露出の高い姿を人前で晒すことに頭を悩まされていた。
ショッピングモールでは少しばかり人に見られてはいたが、海となれば大勢の人に見られるだろう。
あぁ……男の時は見られても全然平気だったのに……女の子が見られるのを嫌がっている気持ちがなんとなく分かった気がする……。
今になって、もっと露出度の低いものにしておけばよかったと後悔している。
自分の意見を押し通すことも大事なんだと気づかされた。
水着選びなんかでね……。
★
さて、いざ海へ。
バスから降りると改めて海に来たという実感が持てた。
眩しい太陽、快晴の空、日光を反射してギラギラ光る海。
ここで今日僕たちは夏休みのイベントを満喫するのだ。
浜辺を見ると海水浴客もいたのだが、まだ7月の後半なので思ったほど多くはなかった。
それを見て、あまり自分の水着姿を見られることはないだろうと、内心ホッとした。
「そんじゃ、まずは男女別れて水着に着替えてこい」
雄二の一言で、男女別れて海水浴場に設置されてある更衣室に行く。
あ、もちろん僕は女子更衣室です。
★
~更衣室~
更衣室に入ったものの、僕はなかなか着替えられずにいた。
「どうしたの吉井くん? 着替えないの?」
横で服を脱ぎながら、木下さんに言われる。
「いや……ちょっと……ね」
「脱がないなら脱がしちゃえ♪」
工藤さんが「ほれほれほれ~」と言いながら、服の裾を掴んで奪い取り、僕の上半身が露になる。
「ちょ、ちょっとちょっと!?」
「うーん、今日は白の下着かぁ~」
僕の下着を観察するかのように見つめる工藤さん。
思わず、サッと腕を胸に回す。
「いつまで恥ずかしがってるのよ……そんな調子じゃ、みんな行ってしまうわよ」
「う、うん」
「早くしなさいよ」と言わんばかりの表情の木下さんに急かされるように、水着へと着替え始める。
ちょっとみんな、僕をそんな興味津々な目でみないでよ……。
やり難いなと思いつつ、せっせと着替える。
これで二度目なので、昨日のように着替えはそこまで手間取らずに済んだ。
「着替えたんだけど……どうかな……?」
着替え終わりおかしくないかみんなに確認してみた。
「グッジョブだよ吉井クン!」
「似合っているじゃない(可愛い、抱きつきたい///)」
「……すごく綺麗」
「いいと思いますよ、お姉さまの次に」
みんなは僕の水着姿を見て、次々と称賛の言葉をいただいた。
お世辞だとしても、初めての水着披露で不安な状態である僕にとってはそれが救いの言葉だった。
「よかった……ありがとう」
僕はニコッと微笑むと、みんなは顔を赤くしながら俯く。
いったい、みんなはどうしたのだろうか?
「それじゃあ、着替えたなら日焼け止め塗るわよ」
木下さんがバックから日焼け止めを取り出した。
「美春はお姉さまに日焼け止めを塗るのですー!」
「コラ、美春! そんなの自分で塗るか…………もう、どさくさに紛れて何すんよ!?」
清水さんと美波は海に入る前から楽しそうだ。うん。
「吉井クン、ボクが塗ってあげようか?」
工藤さんが手をワキワキさせながら近づいてくる。
「ちょっと、愛子。吉井くんにちょっかい出さないの」
「えぇ~……でも、こういうのはボクが適任だと思うんだけどなぁ」
「あんたには一番任せられないわよ……」
暴走寸前だった工藤さんを木下さんが止める。
流石の木下さんもやれやれと困っていた。
「日焼け止めって塗る必要あるのかなぁ……」
「吉井くんみたいな肌だと塗っておかないと、日焼けで荒れるわよ?」
なにそれ怖い。
木下さんから言われた言葉にゾッとした。
真夏の日差しはいろんな意味で侮れなさそうだ。
にしても、日焼け止めを塗るか……。
工藤さんや霧島さんに頼むと厄介になりそうだし……美波と清水さんは今は無理そうだし……こうなると、姫路さんと木下さんが残る。
この場合、女子のメンバーの中で最も常識人である木下さんにお願いした方がいいね。
「あの木下さん……」
「どうしたのかしら、吉井くん?」
「日焼け止めを僕に塗っt「日焼け止めね、任せなさい」……って反応早くない!?」
「ほら、細かいことは気にしないで、後ろ向いて」
「う、うん……」
最後まで言っていないというのに、なんで察したのだろうか……。
いろいろと気になったが、背中を木下さんに向けて塗ってもらう体勢を整える。
side優子
「じゃあ、塗っていくわよ」
「う、うん」
アタシは日焼け止めクリームを手に取り、吉井くんの綺麗な背中にすりこむように撫でる。
「ひゃ……く、くすぐったい……っ……」
背中にアタシの手が触れた瞬間、吉井くんが声を漏らす。
ああ、もう……どこまでこの子は可愛いのかしら……。
思わず頭がクラッとくる。
平常心と理性を保つのがやっとのことだった。
それにしても吉井くんの背中、やわらかいし触ってるだけで気持ちがいいわ……。
ただ綺麗なだけではなく、スベスベとした滑らかな手触りに、やわらかい感触。
あまりに気持ちのいい感触で、無意識に背中を撫でまわす。
「はぁ……あぅ……」
あぁ……ただでさえ撫でるだけでも理性が吹き飛びそうなのに、そんなに可愛い声だされたら、頭がおかしくなる。
「それじゃあ、次は前ね……」
背中の感触を堪能したところで、次は前を塗ろうと試みる。
「え……前も? 別にそこまでしなくても……」
「いいから、こういう時は遠慮しないで」
「う、うん……」
本当は前の感触を確かめたくて、やってあげているのは内緒。
アタシは後ろから手を伸ばし脇腹などを撫でる。
「んっ……はぁ……あ……やぁ…………」
撫でる度に、吉井くんの口から甘い声が聞こえて、それがアタシの理性を着々と削っていく。
吉井くんの身体やわらかい……。
なんでこんなにやわらかくて気持ちいの……。
アタシの理性のライフゲージは既に半分を切っていた。
あぁ……さっきから吉井君が可愛い過ぎて、頭が回らない!
アタシは頭を振って気を落ち着かせる。
はぁ……これくらいでいいかしら。
そして、次は……どこをすれば……?
まだ吉井くんに日焼け止めを塗っていない所を探す。
……あった……でも……。
まだやっていなかったところは吉井くんの自己主張の激しい胸。
後ろから見てもその大きな存在は、はっきりと分かる。
ごくり、と喉を鳴らして、日焼け止めクリームのついた手を吉井くんの胸へ動かした。
ふにっ
や、やわらかい! 何これ!?
生まれて初めて味わった感触。
触れている手が気持ちよくなるほどのやわらかさと弾力。
もっと確かめたいとばかりに、アタシは吉井くんの胸を撫でる……というか、最早これは撫でるというより、揉んでいた。
「ちょっと……木下さん、あぁぅ……んぅ……」
だんだんと、吉井くんの胸を揉む手の力が強くなり、乱暴になる。
「ひゃ……やぁん……き、木下さん……」
「………………」
「木下さん……?」
ぎゅむ
「き、木下さん……!?」
アタシは理性を完全に失って、吉井くんを強く抱きしめた。
「えっ……あ……あの……」
状況がサッパリ分からないとばかりに、吉井くんは固まりながら、アタシに抱かれ続けた。
しばらくして、抱きしめている手を緩めた。
「あの……どうしたの、木下さん?」
「……なんでもないわ」
そう言って、アタシは逃げるようにその場去って行った。
「なんだったんだ……いったい……」
今回はここまで!
後半ぐだぐだだったなぁ……。
海に入ってないじゃん!
って思うかもしれませんが
それは次回にご期待ください。
あぁ、またタイトル詐欺を繰り返すのか……。