デート・ア・リリカルなのは   作:コロ助なり~

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やってしまった……。


まさかの二天龍激突です!

まさかの二天龍激突です!

 

Side空

 

昨日の戦闘の次の日、俺はいつも通り学校に行った。

教室ではいつもよりも騒がしかった。

もちろん理由は昨日の動物病院での出来事だ。

何でもガス爆発が起こったらしいと噂になっていた。

 

「そう言えば、あのフェレットは大丈夫なのかしら」

 

いつものメンバーで話していたらアリサが独り言のように呟いていた。

 

「フェレット? 何のこと?」

 

事情を知らない明日奈がアリサに質問した。

 

「実は昨日の塾に行くときにケガをしているフェレットを見つけたの。それで、その子を病院に連れていったんだ」

 

「でも、昨日の騒ぎはあの病院の近くだったから心配ね」

 

「そ、それなら心配ないよ」

 

なのはが気まずそうに鞄を開けると、フェレットことユーノ君が顔を出した。

 

「キュ!」

 

『可愛いー!!』

 

それを見ていた女子は黄色い声を上げた。

あっという間にユーノ君はこのクラスの人気者となった。

 

何故か正田はユーノ君のことを睨んでいたけど……。

 

 

 

 

 

そして、時間は過ぎて放課後。

帰ろうかと思ったら、ヴァーリに呼び止められた。

 

「少しいいか?」

 

「いいよ」

 

珍しいこともあるもんだなと思いながらも、短く答えてヴァーリと共に屋上に行った。

 

  

 

 

 

「それで、どうしたの?」

 

「単刀直入に聞くがお前は何者だ?」

 

「え、何? どういうこと?」

 

突然の質問に頭が追い付かない。

 

「すまない、質問が悪かったな。実は昨日お前が黒い怪物と戦っているのを見たんだ」

 

あそこにいたのか!? これはごまかせないか……。

 

「ヴァーリは転生って信じる?」

 

「……は?」

 

今度はヴァーリの頭が追い付いてないみたいだった。

 

「簡単に言うと、俺は一回死んでるってわけ」

 

「……じゃあ、あの力は?」

 

「神様からの贈り物だよ。ほら」

 

そう言って、俺は昨日ヴァーリが見たであろう剣―――鏖殺公(サンダルフォン)を見せた。

 

「それは……神器(セイクリッド・ギア)とはどこか違うな……」

 

今何て言った!?

 

「せ、神器を知ってるの!?」

 

「あ、ああ知ってるぞ」

 

え? じゃあ、もしかして悪魔や天使も存在するのか!? でも、今までそんな反応は無かったのに……どういうこと!?

 

俺の頭の中が混乱している。

 

「空は神器を持ってるのか?」

 

「え? ああ、持ってるよ」

 

「どんなのなんだ?」

 

こういう時って何見せればいいんだ? もう何でもいいや!

 

「……えっと、白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)!」

 

だが、これを見せたのは間違いだった。

 

「……な、何で、何でお前が俺と同じものを持っている……? ありえない……。……本当にお前は何者なんだ?」

 

……へ? 同じもの? ま、待って、これはヤバいんじゃないか?

で、でもどういうことか余計に訳が分からなくなった!

 

一旦、深呼吸をしてからしゃべりだした。

 

「えーっと、さっき、俺は一回死んだって言ったでしょ。そこで神様から色んな力をもらったんだ。で、その中の一つに神器を創る能力っていうのがあるんだ」

 

「つまり、全部の神器を持っているということか?」

 

「まあ、そうなるね」

 

まだ、全部の神器は創ってないけど……。

 

「なりほどな。だったら同じものが存在していてもおかしくはない……ということか」

 

「どうしてそんなに驚かないの?」

 

「ん? いや、これでもかなり驚いているぞ」

 

どこがだよ! 普通は声を荒げるとかしない!?

 

「そ、そっか。で、同じってどういうこと?」

 

「ああ、俺も白龍皇の光翼を持っているんだ」

 

今度はヴァーリが自分の神器を見せてきた。

 

「…………」

 

「そういう空の方こそあまり驚いてないな」

 

「俺が創ることが出来るのは(原作で)知ってるものだから、同じものがあっても不思議じゃないよ」

 

内心スゲー驚いてるけどねッ!

 

ヴァーリは納得したように「そうか」とだけ呟いた。

 

「じゃあ、今度は俺が聞くけど、ヴァーリは何者?」

 

俺の質問にヴァーリは答えるのを一瞬躊躇った。

 

「……そうだな。俺だけ聞くのはフェアじゃないな。俺は半分、人間以外の血が流れているんだ」

 

「それは……苗字に関係することなの?」

 

ここまで来ると大体予想がつくけど、一応聞いておかないと。

 

「ああ、俺のルシファーという苗字で分かると思うが、流れているのは悪魔の血さ」

 

「…………そっか」

 

こいつ、名前や容姿だけじゃなくてやっぱり本物!?

え、ええッ!? えええええええええええええええええええええええええええええ!?

 

「自分で言っておいてあれなんだが……信じるのか?」

 

ヴァーリは俺が信じないと思っていたらしい。

 

「ここでウソ吐いてどうすんのさ。それに友達のことを信じないなんて最低でしょ」

 

「ハハハ、それもそうだな」

 

「まあでも、これでお互いに話し合ったわけだけど、どうして今まで分からなかったんだ?」

 

昨日のことよりも俺の力に気付く機会はたくさんあったはずだけど……。

 

「いや、初めて会った時から気付いてはいたさ。ちなみに俺はアザゼルの作ったこのネックレスで悪魔や神器を持っていることをバレないようにしてたんだ」

 

そう言ってから制服の中から龍を模したネックレスを見せてきた。

 

「え、そうだったの!? じゃあ、気づいていないのは俺だけ!?」

 

「お前の中に色んな力を感じてはいたんだ。まあ、それが何かは分からなかったがな」

 

聖槍に二天龍、九尾、それから精霊の力があるからよく分かんなかったんだろうね。

 

「じゃあ、何で今まで聞いてこなかったの?」

 

「うーん、何となくだけど、空がいつか話してくれるんじゃないかなって思ったんだ」

 

「でも、昨日のことで気になって仕方がなかったと?」

 

「そうなる。それにアザゼルにも調べて来いと言われたからな」

 

アザゼルさんにも初めて会った時から気付かれてたという訳か。

 

「そっか。話してくれてありがと」

 

「それはこっちのセリフだ。態々すまん」

 

「そんなことないよ。あ、ヴァーリってもう禁手(バランス・ブレイカー)に至った?」

 

自分以外の神器使いなんていなかったから、色々聞けるいい機会だと思った。

 

「ああ、もちろんだ。空はどうなんだ?」

 

「俺も創った内の三つは出来るよ」

 

全部、()()()()()になったけどね。

 

「三つもか……。それはすごいな。ぜひ手合わせしたいな」

 

ヴァーリの瞳がメラメラと燃えていた。

 

「お、いいね! やろうよ!」

 

これを断る理由なんてないから、俺は喜んで受けた。

 

「なら、冥界に行こう」

 

冥界に行けるのか!

 

俺はヴァーリの提案に頷いて、魔方陣に乗って冥界へと転移した。

 

 

 

 

 

転移をして目を開けると、空の色が紫だった。

 

「おおー! ここが冥界!」

 

初めて見た世界に興奮が抑えきれなかった。

 

「こっちに来てくれ」

 

ヴァーリの後ろに付いて行くと、大きな研究施設のような建物が見えてきた。

 

「大きいな……」

 

建物の大きさに圧倒されながらもヴァーリに付いて行き、中へと入った。

 

「お、ヴァーリじゃないか。今日はどうしたんだ? おや、そちらはの子供は友人か?」

 

体の厳つい男性がヴァーリに話し掛けてきた。

 

あれ、この人って―――

 

ヴァーリが仲良さげに会話する。

 

「やあ、バラキエル。今日は友達を連れてきたんだ。試合をするためにな」

 

バラキエル来ましたー!

 

「そうか。ならば、私の方からアザゼルには伝えておこう」

 

「すまない、助かるよ」

 

「これぐらい構わんさ。ああ、それからたまには家に来てくれ。妻や朱乃、猫又姉妹が会いたがっていたぞ」

 

「わかった。近いうちに必ず顔を出すと言っておいてくれ」

 

「うむ、伝えておこう。それではな。君もゆっくりしていってくれ」

 

それからバラキエルさんは仕事があるのかどこかに行ってしまった。

俺達もまたしばらく歩くと、訓練場らしき場所に着いた。

 

「ここでいいか。空、ルールはどうする?」

 

「相手が気絶か、戦闘不能でいいんじゃない?」

 

「そうだな。禁手化(バランス・ブレイク)!」

 

《Vanishing Dragon Balance Breaker‼》

 

ヴァーリが早速、白龍皇の鎧を纏った。

 

「なら、こっちはドライグで行きますか! 禁手化!」

 

《Welsh Dragon Balance Breaker‼》

 

俺の禁手は亜種だから全身鎧姿ではなく、髪は赤く染まり、若干逆立っていて、瞳は宝玉と同じ鮮やかな緑、両手には宝玉の埋まった赤いグローブで両足にも宝玉が埋まっている赤い靴になった。

服はバリアジャケットを着ていて、同じように赤く染まっていた。

名前は赤龍帝の太陽神拳(ブーステッド・ギア・サンバーストナックル)

 

「まさか、赤龍帝の力も持っているとはな。これは楽しめそうだ」

 

『あれは明らかに亜種の禁手だな。油断するなよ、ヴァーリ』

 

「ああ、もちろんだ」

 

ヴァーリが鎧の中でも笑っているのがわかった。

互いに準備は終わって構えた。

 

「そんじゃ、行くよ、ヴァーリ!」

 

「来い、空!」

 

最初から全開で互いの拳をぶつけると、その衝撃で足元に小さなクレーターが出来た。

そして、ほぼ同時に距離を取り、神器の能力を使った。

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost‼‼‼‼‼》

 

《DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide‼‼‼‼‼》

 

『倍加』と『半減』が同時に発動したので、俺の力は元に戻り、ヴァーリは半減で吸収した力で強化されて、俺の方が若干不利になった。

 

『向こうの方が今は若干だが強いな……』

 

「うん。だけどこっちは速さで負けてないからそこで押し切る!」

 

俺は足の裏から炎を噴出してブースターの要領でヴァーリに急速接近して炎を手に纏って殴った。

 

「グハッ!」

 

俺の速さに反応出来ずに鎧が砕け吹き飛ばされたが、すぐに体勢を立て直し鎧も直っていた。

 

「……すごい速さだな。全然反応出来なかった」

 

「鎧が無い分、速さに特化してるんだ」

 

「なるほどな。だが、俺は負けない!」

 

ヴァーリが更に闘志を燃やして魔力弾や半減を使い攻撃してきた。

 

「俺だって負けないさ!」

 

炎を纏った拳や足で魔力弾を弾いていたが、何回か被弾した。

 

バリアジャケットのおかげで大したケガには繋がらないけど、一発一発が強い……。

 

『空! そろそろ持たんぞ!』

 

「え、もうそんなに時間経った!?」

 

『ヴァーリ、こちらもだ。思ったよりも消費が激しい』

 

「……わかった。空、そろそろ決着(ケリ)をつけよう」

 

どうやら互いに禁手の維持時間が限界らしい。

 

「だったら、最後にとっておきを見せるよ!」

 

「なら、俺もそれに応えるさ!」

 

《Half Dimension‼》

 

『アレはあらゆるもの半減させる領域を展開する技だな。威力が落ちてしまうぞ』

 

「問題ないよ。ドライグの『透過』なら関係無い!」

 

『だが、それは聖書の神によって―――そういうことか!』

 

どうやら、ドライグに俺の考えていることが伝わったようだ。

そして、俺は炎で加速してヴァーリに突撃した。

 

「無駄だ! この空間ではお前の速さも落ちる!」

 

その瞬間、確かに俺の速さは落ちた。だが―――

 

「それはどうかな?」

 

《Penetrate‼》

 

「速さが戻った!?」

 

「それだけじゃない!」

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost‼‼‼‼‼》

 

瞬時に倍加をすると、俺の背中から四枚の炎の翼が生えたことによって更に加速した。

 

「これで終わりだ! 紅天龍撃拳(こうてんりゅうげきけん)!」

 

拳の炎が龍の形になり、ヴァーリに向かって振るった。

しかし、あと少しで当たるというところで、

 

「お前ら、ここを壊す気かッ!!」

 

『ッ!?』

 

誰かの怒鳴り声によって思わず攻撃を中断してしまった。

二人して声のした方に振り向くと、どうやらアザゼルさんが止めたらしい。

 

「かなりいいところだったのに止めるのは酷いぞ」

 

試合を止められたことを不満そうにヴァーリが言った。

 

「やり過ぎだ! おかげで、周囲が滅茶苦茶になっただろうが!」

 

額に青筋を浮かべていたからかなりご立腹だ。

アザゼルさんの言葉で辺りを見回すと、言われた通り酷い有り様だった。

子供でも二天龍、と言ったところか。

 

「アハハ……ごめんなさい」

 

「はぁ……まあ、壊したもんは仕方がねぇ。それからお前さん、空、だったよな?」

 

「はい、そうですよ」

 

「お前が今代の赤龍帝なのか? ……だが、それ以外の力も感じてよく分からんな」

 

訝しむように俺を見つめるアザゼルさん。聖槍や九喇嘛に気が付いているようだ。

 

「正確に言うと、俺は赤龍帝であってそうじゃない、みたいな感じです」

 

「何じゃそりゃ?」

 

自分でも言っててよく分かんないや。

 

「空は複数の神器を持っているんだ」

 

「他にも神器を持ってるだと!? 他のも見せてくれ!」

 

アザゼルが興味を持ったのか肩を掴まれて、問い詰められた。

 

「え、あ、はい。えっと、魔剣創造(ソード・バース)

 

俺は黒い剣を創りだした。形は六喰の封解主(ミカエル)の鍵をイメージした。

 

「魔剣創造、か。……だが、それだけじゃこの歪さは足りないな。まだ何か在るんじゃないのか?」

 

鋭いな……。流石は堕天使の総督って事か。

 

黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)幽世の聖杯(セフィロト・グラール)永遠の氷姫(アブソリュート・ディマイズ)絶霧(ディメンション・ロスト)煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)ぐらいですかね。あ、あとは九尾の九喇嘛がいます」

 

言い終えると。アザゼルは顔を引きつらせていた。

 

「…………ホントに何もんだよ。神滅具のバーゲンセールじゃねえか」

 

「簡単に言うと、神様からの贈り物です」

 

そこから俺は貰った力のことを説明した。

 

「転生……それで、力を得た訳か……。それによって本来一つしかない神滅具(ロンギヌス)が二つ存在、か……」

 

「並行世界の神器って言えばいいんですかね? 大体それがしっくりくるんで」

 

「確かにそれが妥当だな。お前を転生させた神様にはお前から会えないのか?」

 

「無理だと思います」

 

「そっか……まあ、それはいいか。空、『神の子を見張る者(グリゴリ)』に来ないか?」

 

おっと、まさかの勧誘!? どうしよう……。

 

「ちょっと時間下さい。皆と相談したいんで」

 

「おう、いいぜ。ゆっくり考えてくれ」

 

『考えるまでもありません、空さん!』

 

十香達に念話で聞こうとしたら、勝手に聖槍が出てきて、ヤハウェがしゃべりだした。

 

「なにッ!?  その声、まさか聖書の神か!?」

 

『ええ、そうですよアザゼル。先に言っておきますが彼を入れたことを他の勢力が知れば大変なことになりますよ』

 

「確かにそうだがよ……。かと言って、こいつを放っておく訳にも行かねぇぞ?」

 

『そう言っておきながら珍しい存在の彼を研究するつもりではないのですか?』

 

「ギクッ! ……そ、そんなこと……はねえぞ」

 

図星だったのか、目をそらしたアザゼルさん。

 

『やっぱりこいつは信用できませんよ! 帰りましょう、空さん!』

 

「まあ、ヤハウェがそう言うなら……」

 

「送っていくか?」

 

「ううん、大丈夫。それじゃ、お邪魔しました。ヴァーリ、また明日」

 

「ああ、また明日な」

 

「え、あ、おい!」

 

アザゼルさんを無視して別れを告げて、ブレイブを使って転移をした。

 

 

 

 

 

転移して家の前に着くと、すっかり日は沈んでいた。

 

「たっだいまー!」

 

扉を開けて、ただいまを言うと皆出てきた。

 

「あ、だーりん! どこに行ってたんですかぁ!」

 

「冥界」

 

『…………は?』

 

俺の言葉に誰もが驚いていた。琴里なんてチュッパチャップスを口から落としていた。

 

「……何があったのだ?」

 

「ヴァーリが悪魔だった」

 

『………………は?』

 

皆は余計に分からなくなったようだった。

 

「まあ、そんなことよりご飯にしよっか。すぐ作るから待ってて」

 

「あ、それなら私が作ったのですぐにでも食べられますよ」

 

俺の代わりにリニスが今日は作ってくれたらしい。

 

「ありがと、リニス。ほら、皆も席に着きなよ」

 

『え、ああ、うん……ってそうじゃない!!』

 

「うわッ!急に叫ばないでよ」

 

『冥界ってどういうことなのさー。説明してよねー』

 

「ご飯食べてからね」

 

俺がそう言うと、皆はそれに従って座った。

 

「いただきます!」

 

『いただきます!』

 

 

 

 

 

そして、ご飯を食べ終えてから今日あったことを説明した。

 

「なるほどね。大体は分かったわ」

 

「しかし、勧誘をされるとは……」

 

「どうすんの?」

 

「皆で考えようかなって思ったんだけど、ヤハウェは嫌だって」

 

『当たり前です!』

 

ヤハウェはアザゼルさんに対して厳しいね……。

 

「まあ、それは置いといて。ジュエルシードの方はどう?」

 

「えっと、今日一つ見つけたよ」

 

「お、そっか。あと、十九個か……」

 

今度、フェイト達を皆に紹介しないといけないな。

 

皆に今日あったことを話して、風呂に入ってから自分の部屋に戻った。

 

「それにしても、悪魔や堕天使が存在してたなんて驚きだよ」

 

『ああ、俺達も全く分からなかった』

 

『しかし、この街にはあまり人間以外はいなさそうだな』

 

「そうだね。あ、そしたら、魔王や神に会ってみたいな」

 

『あなたならすぐにでも会えると思いますよ』

 

「もし会えたら、戦ってみたいなぁ……」

 

俺の力はどのくらい通じんのかな?

 

『その時にはワシの力を貸してやるぞ』

 

九喇嘛がそう提案してきた。

 

「ありがと。今度から修行に入れてみよっかな」

 

『夢の中でも修行を付けてやろう』

 

「うん、じゃあ今日からやろっか」

 

俺は目を閉じて精神世界に潜り込み、九喇嘛の力を使いこなす為の修行を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 




これで、高校編のフラグが建った!

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