ブレイブの銃の形ははハーディスって感じにしようと思います。
学校行きます!
Side空
俺がデバイスを貰い魔法少年になった。そして、神様によって学校に行くことになってしまった。
フェイトとアリシアも一緒に通うと思っていたけど、まだ日本語の読み書きができないから、勉強してから学校に通うことになった。
「今日が入学式か……」
現在、学校までの通学バスに向かいたいところだけど、途中にあるなのはの家に向かっている。
理由は俺が聖祥に通うこと高町家に教えたら、なのはも同じ学校に通うらしく、なのはに「一緒に行こ!」と言われた。
通学路の途中に高町家があって断る理由もないのでOKを出した。
《不安ですか、マスター》
俺のつぶやきが聞こえたのか心配してきたデバイスのブレイブ。
「まあね。……友達出来るかね?」
《マスターの不安はそこですか!?》
珍しく声を上げて、突っ込んできたことに内心驚いた。
「え、普通そうでしょ?」
《……他の転生者について気にならないんですか?》
ブレイブは呆れが混じった声で聞いてきた。
「そりゃあ気になるよ。同じ転生者として友達になりたいし」
当然とばかりに答えたが、また呆れられた。
……何故に?
《はぁ……もういいです……。それよりも高町家に着きましたよ》
ブレイブと話しているうちにいつの間にか高町家の前に着いていた。
「そんじゃ、ブレイブはしばらくスリープモードね」
《了解しました。何かあれば起こしてください》
それっきりブレイブからは反応がなくなった。
俺は高町家のインターホンを押した。すると、扉が開き―――ロケットが飛んできた。
「ぐふッ!」
見聞色を使ってなかったので油断しきっていた俺はモロに体当たりを喰らって倒れた。
「おはよう! 空君!」
俺を
「う、うん、おはよう。出来ればすぐに離れて欲しいな」
「今日から一緒の学校だね!」
「うん、そうだね。だから、離れて欲しいんだけど」
「学校すっごく楽しみ!」
「うん、そうだね! だからいい加減離れてくれないかな!?」
この子はさっきから無視し過ぎだと思うんだ!
「ふぇ? ……ご、ごめんなさい!」
三度目にしてようやく気が付いたなのはは慌てて離れた。
「二人共、事故には気を付けてな」
「私達も後から行くからね」
「終わったら翠屋でお祝いだよ!」
精霊やフェイト達も後から来ると言っていた。
『行ってらっしゃい!』
『行ってきます!』
元気よく手を振ってから、なのはと並んで歩き始めてバス停に向かった。
学校に着いた俺となのははクラス分けの書かれた掲示板の前にいた。
「俺は1年……3組か」
「私も3組だったよ!」
お、なのはも一緒か! それは良かった!
「じゃあ教室行こっか」
「うん!」
教室に入りこのクラスの担任の先生―――
うん、このクラス黒髪少ないね……俺ぐらいじゃないかな?
カラフルな髪の色をしたクラスメイト達に若干の疎外感を感じた。
更に驚くことに、隣の席を見ればどっかで見たことがあるような顔だった。
ダークカラーの強い銀髪に俺と同じ透き通った蒼い眼をした美少年。
うん、完全にヴァーリ・ルシファーだよね!?
でも悪魔っぽい感じはしないんだよね。
もし彼が本人で悪魔だというなら聖槍や聖杯があるのに何も感じないわけがないからね。
考えごとをしていたら先生の説明は終わったらしく、廊下に並んでと言われた。
「俺は龍神空。君の名前は?」
立ちながらさりげなくヴァーリもどきに聞いてみた。
「俺? 俺は―――ヴァーリ・ルシファーだ」
まさかの同じ名前だったー!? え、マジで本物!? い、いや、同姓同名だってあるからまだ本人と決まったわけじゃない!
「そ、そっか! あ、俺のことは空って呼んでね!」
「なら俺もヴァーリって呼んでくれ。苗字はそんなに好きじゃないんだ」
ん? どうして?
俺が不思議そうな顔をしてたのかヴァーリは教えてくれた。
「ほら、ルシファーって中二病みたいだろ?」
「あー……そういうことね。でもさわかる人なんてそんなにいないんじゃないの?」
この年でそれを知ってるヴァーリはどうなんだ? もしかしてヴァーリの父親って……。
「ハハ、それもそうだな」
「まあ、俺はヴァーリって呼ぶさ。これからよろしく!」
「こちらこそよろしく、空」
それから二人で体育館に入場するまでしゃべっていてかなり仲良くなっていた。
体育館に入り、保護者の横を通る瞬間――――。
「ヴァーリ! ちゃんと父さんはお前を撮ってるからな!」
中年ぐらいのちょい悪風のおじさんが人目も気にせずに立ち上がり、ヴァーリにビデオカメラを向けていた。
「呼ばれてるよヴァーリ」
からかいを込めてヴァーリに言ってみたら、本人は相当恥ずかしくて耳まで真っ赤にしていた。
「アザゼル……あとでシバく」
え!? やっぱりアザゼルなの!?
「アハハ……」
アザゼルにご愁傷さまと心の中で言っていたらまた声が上がった。
「あ! 空だ! お~い!」
げッ! アリシア! しかも隣には皆が並んで座ってる!
「ホントですぅ! だーりんカッコイイですぅ!」
美九、外でだーりんって呼ばないで! 周りに勘違いされるから!
その後も十香や耶俱矢、よしのんなどが声を掛けてきたが恥ずかしくて全部無視した。
「呼ばれてるぞだーりん」
さっきのお返しで今度は俺がからかわれた。
「……男に言われると寒気がするよ」
はぁ……俺もヴァーリと同じで耳まで真っ赤なんだろうな……。というかこの場にいる全員が
そんな恥ずかしい体験をしながら入学式を終えて、教室に戻り自己紹介になった。
ちなみに、体育館から戻る途中なのはから
笑顔なのにすごい怖い顔で問い詰められた。
あとで紹介すると言って何とかその場は収まった。
そう言えば、なのはにフェイト達のこと紹介してなかったな。すっかり忘れてた。
自己紹介で気が付いたけど一年前にケンカしていた金髪君と赤髪君がいた。
金髪君―――
一方、赤髪君―――
なのはは隣の席の女の子―――
「このクラスは中々面白い人がいるんだね」
「ああ、そうだなだーりん」
「だーりんやめろ」
いつまで言い続けるんだよ!
ヴァーリと話していたら、俺の右隣の席から声が掛かった。
「もしかして二人はその、そう言った関係なの?」
明るい茶髪の女の子―――
「いえ、全然まったくもってこれぽっちもそんな関係じゃないよ」
「俺もそんな趣味はない」
きっぱり二人共否定した。
「でも、だーりんってことはそうじゃないの?」
「それは空の家族がそう言ってたからフザケて言ってるだけだ」
明日奈はヴァーリが理由を説明してようやく納得してくれた。
「ああ! 君がだーりんって呼ばれてた人なんだね!」
「まあ、一応そうだけど」
すごく恥ずかしい思いしたけどね。
「じゃあ、あの人は君の恋人なの?」
「まさかー。歳が離れすぎでしょ。それにあの人は俺のお姉ちゃんだから」
「ふーん、そうなんだ。で?」
「で?」
なにが、で? なんだろうか。
「二人は結局どんな関係なの?」
あ、そういうことか。そんなん決まってるよ。
『友達だよ』
自然とヴァーリと声が重なった。
「そっか。なら私も二人の友達にしてもらってもいいかな?」
「えー? 違くないかー?」
「……? なにが違うの?」
明日奈はどうしてと言わんばかりの顔をしていた。
「友達ってそうやってなるもんじゃないと思うんだ」
「ああ、俺もそう思うな」
俺達の物言いに怪訝そうな顔をする明日奈。
「じゃあ、どうしたらいいの?」
「名前だよ」
「名前?」
「俺は龍神空。空って呼んでね。君の名前は?」
「俺はヴァーリ・ルシファーだ。ヴァーリって呼んでくれ」
明日奈はようやくわかったのか、顔を輝かせて言った。
「私は明日奈。結城明日奈だよ。よろしくね! 空君! ヴァーリ君!」
『よろしく! 明日奈!』
やった! 学校で二人目の友達が出来た!
再び明日奈を交えて話していると、今度は俺の前の席から声が掛かった。
「三人はもう仲良くなったんだね」
前を見るとなのはのような焦げ茶の髪色で短いポニーテールの女の子―――
「君は八神あかりって名前だよね?」
魔力がこの子から感じられる。もしかして転生者かな……?
「そうだよ。よく分かったね」
「そりゃあクラスメイトの名前ぐらい覚えるよ」
「……もしかしてもう全員の名前覚えたのか?」
「そうだよ」
『え!? たった一回聞いただけで!?』
そろって三人が信じられないと言わんばかりに声を上げた。
「そんなに驚くこと?」
「普通はそんなすぐには覚えられないよ!」
「まあまあ落ち着いてよ。そんなに大した事でもないから」
「いや、かなり大した事だと思うよ……」
「いいのいいの。取りあえず君はどうするの?」
俺はあかりの方を見て聞いた。
「私も友達になりたいな」
「なら、わかってるでしょ?」
「もちろん! 八神あかりです! よろしく! もちろん名前で良いからね!」
『よろしく! あかり(ちゃん)!」
そしてしばらく四人で会話していたら、なのはがやって来た。
見慣れない顔ぶれに戸惑うも口を開いた。
「空君、そろそろ外に行かない? 皆が待ってると思うから」
あ、皆のことすっかり忘れてた。
「わかった。そうだねそろそろ行こう。三人もどう?」
三人も「いいよ」と返事をしてくれたのでなのは達は自己紹介を交えながら外に向かった。
外に出ると、龍神家に住む皆と高町家が集まっていた。
うん、美男美女が集まってすごい注目浴びてるよ。少し近づくのを躊躇うぐらいに……。
「む、空ではないか! 待ちくたびれたぞ!」
一番に気付いた十香が俺のところに来るとそれに気付いた他の皆も自然と俺の方にやって来た。
「ごめんごめん。友達と話してて忘れてたんだよ」
「もう友達が出来たのだな! 良いことだぞ!」
遅れてきたことに特に怒ることもなく、むしろ俺に友達が出来て喜んでいた。
「うん、この三人が新しい友達だよ」
俺は皆に三人を紹介した。
「主役も集まったことだし早速撮ろうか」
士郎さんがカメラを出して準備していた。
「あ、待ってください。私の妹がいるんです。一緒に良いですか?」
「ああ、構わないよ」
「この人混みだと大変そうだから俺も行くよ。特徴教えて」
「私に似ててショートカットに車椅子の子なんだ」
車椅子……下半身不随かな……?
「わかった。それだけ分かれば十分だよ。……
俺は
数十秒後に一匹のネズミが戻ってきて場所を教えてくれた。
「ありがとね」
『キュ!』
お礼を言ってからポンっと音を立てて消えた。
俺はネズミが教えてくれた方にあかりを呼んでから向かった。
「あ、いたいた! はやて!」
はやてと言われた少女はこちらに気付いた。
「ん? あ、お姉ちゃん! もう探したで! どこ行ってたん?」
「ごめんね、友達が出来て浮かれちゃって……」
あかりが苦笑いしながら妹に謝っていた。
あかりは標準語ではやてと呼ばれたあかりの妹は関西弁なのはどうしてだろう?
「ああ、その人が友、だ………………」
俺を見てフリーズしていた。
あれ? 俺、そんなに変だったかな?
「はやて? あ、彼が友達になった龍神空君だよ。これから写真一緒に撮りに行こ」
「た、龍神君、やね……」
「別に苗字じゃなくていいよ。気軽に空って呼んでね」
一応怖がらせないように笑顔で言ってみたけど、
「は、はい! じ、じゃあ私のこともはやてって呼んでくだしゃい!」
あ、噛んだ。すごく恥ずかしそうにしてる。それと、なんで敬語? もしかして人見知り?
「よろしくね、はやて。あと敬語はいいから」
「よ、よろしくです!」
はやては顔を真っ赤にして頭を下げた。
「ホントにどうしたの? はやてらしくないよ」
「だ、だって……」
顔を俯かせてから時々俺の様子をチラチラと見ていた。
……? 何かのサインかな? それとも俺が何かした?
「えーと、取りあえず皆のところに行こっか」
「うんそうだね。はやてもいいよね?」
「う、うん、もちろんいいで」
三人で人混みに苦戦しながらも皆のところに戻り、はやてを紹介して、俺達が探している間に明日奈の両親やアザゼルさんも合流していたので挨拶をしてから写真撮影を始めた。
まずは入学した俺達が五人で並んで撮った。その後はなのはやヴァーリ、フェイト、アリシア、各精霊達の順にツーショットで撮っていった。
あと何故か、はやてに顔を真っ赤にしながらツーショットを頼まれた。
そして最後に家族写真をそれぞれ撮って撮影は終わった。
それから桃子さんが翠屋にヴァーリ達を誘ったら皆も行くことになったのだった。
次回は翠屋で修羅場かな?(笑)