ラブライブ 未来へ受け継ぐ奇跡の物語   作:杉並3世

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ここ最近スランプ気味でようやく完成しました。

昨日久し振りバーで結構飲みましたものでインスピレーションが冴えました。

引き換えに二日酔いが酷かった 


07練習

「ん・・・・ここは?」

ベットで寝ていたが突然目覚まし時計のベルが鳴り響き、俺の意識は少しずつはっきりし始めた。大きく背筋を伸ばし時計を見てみると4時といつもより大分早い。

 

ロッカーから制服を取り出した。

 

 

以外にも今日から朝練始めようと言い出したのは他ならぬ穂乃果の口からだ。

それだけ今回の事は本気なんだなと思う。

 

早速昨日に製作した練習メニューを鞄にいれて家を出た。メニューといっても最初ということもありみんながどれだけの体力があるか計測系の軽い項目にしている。

 

これの製作にはさすがに手間取った。

かつての面子ならいつものやっているメニューがあるが、まだ体ができていない子供且つ女性にはキツいので一から作成することになった。

一足早く神田明神に訪れて、自分の日課でもある体力維持の自分用のトレーニングで体を慣らし始めた。

 

 

「おはようございます悠にい」

「おはよう。ゆうにい」

「おはよう!悠にい!!」

一通りのメニューを終えたころにジャージ姿の3人が来た。

「おっ!?穂乃果!ちゃんと起きられたのだな」

「うん!!目覚まし」

・・・・・おいおいおいおいそれ、近所迷惑より雪穂や紀衣さんに迷惑じゃない?

 

「まず今日のメニューなんだが3人がどれだけ体力があるか計る計測メニューだ」

「計測ですか?」

「正直言って、昨日あれこれメニュー考えていたのだけど、時間がないとはいえやはりみんなの体に合わせて調整していくしかなくて」

「私はてっきり階段ダッシュやるかと思ったのですが」

「それは将来的にやるけど今はやらないよ」

「何で?」

「確かに足腰鍛えられて良いのだけど如何せん足や膝に負担が大きい。運動部の海未はともかくあまり体を動かしていないほのかやことりだと痛める可能性がある」

だから最初は腕立て伏せや腹筋、ランニングそれから徐々にならして行くけど3人は余り納得していない

 

 

 

「焦る気持ちは分かるよ。でも少しずつ体をならしていかないと 壊してしまう恐れもあるから」

怪我が原因で変な癖が付いてしまったらライブどころか将来にも影響をお呼びしかねない3人を預かる者としては絶対に避けないといけない!

 

「朝は基本走り込みと柔軟といった体力錬成、夕方は走り込みと発声練習やダンスの練習」

「「「はい!」」」

 

 

 

 

「よし、いったん休憩」

一先ず測定用の内容でやらせてみたけど、やっぱり体育以外で運動していなかった穂乃果やことりは激しく息切れを起こして肩で呼吸をして境内に倒れこんでしまった。

 

「海未、どう思った?」

「やはり、悠にいの言う通り少しずつ慣らしていくしかありませんね」

「そうだな、朝夕方は当分基礎体力錬成でいいだろう昼休みとかは逆に運動系はやらずに発声練習がいいかもしれない」

「そうですね」

 

歌やダンスに才能を持っていても結局最後に言うのは基礎練習、基礎体力の積み重ね、常日頃の努力がモノを言う。

 

「ほい、3人ともスポーツドリンクだよ」

「ありがーと」

 

 

「よ~し!!もう一セットやるぞ!!」

一度エンジンに火が付いた穂乃果にはもう止まらない

 

止める術がないとも言うけど、特に気を付けないと際限なくやってしまうからな

海未と協力して上手くブレーキをかけないと。

 

 

再びランニングを再開した直後・・・・・

「・・・・・・・いつまで陰で見ているんだ希?」

「あら?バレてたん?」

「残念だけど俺に除きの類は通用しないぞ」

後ろの境内から潜んでいたのは巫女服姿の希だった。

「絵里から聞いていたけど本当に巫女さんやっていたのか」

「ええ、ちょっとしたお手伝いやけど。ここはスピリチュアルパワーが集まるところやからな」

希の独特なオーラにマッチして本当に似合っているな。

 

「階段使わせて貰ってるんやらか、後でお参り位していき」

「ああ、そうさせてもらうよ」

 

「ほなな」

希と別れた後、入れ違いで穂乃果たちが戻ってきた。

「も、モウ・・・・ダメだ」

今度こそ完全に力尽きて境内に座り込んだ

初日はこんなものでいいか。

「朝の練習はここまでにしよう」

 

「後、休憩が終わったらお参りして行こう」

「お参りですか?」

「さっき神社関係者から使わせてもらっているのだからお参りして行きと言われてね」

休憩が終わって、境内にある御賽銭箱の前に立ち、小銭を投げ入れて、二礼二拍した後、穂乃果とことりと海未は音ノ木坂学園がなくなりませんように願い、俺は3人の願いが叶いますように・・・と願った。

 

練習もお参りも終わり荷物をまとめて学校に行く準備をしていた時ある事を思い出した

「そうそう。言い忘れていたけど3人共このサイトに登録するよ」

「これってスクールアイドルのランキングサイトですか?」

「そう、これには動画以外にも写真活動日記等が投稿できる」

「これの運用会社って大丈夫なのですか?」

「それも大丈夫。既に調べて確認もできていて真っ当な会社だよ」

政府も公安も一枚噛んでいるような会社が普通とは言えないが・・・・・少なくとも俺は安心出来る。

 

「悠にいにお任せします」

「了解」

手元に持っていたスマフォで海未の写真を撮った

「・・・ってなに写真撮っているのですか///」

「こいつに登録するには各個人の写真が必要だから」

「ですからそういうのは言ってから取ってくださいよ///」

 

・・・・・・・・あっ、ヤバい!

 

なんだか海未をいじるの凄い快感。

「・・・・・・・悠にい」

 

・・・だけど凄まじい殺気がこれ以上弄るなと、本能が警告した。

 

後に引けなくなる前にもうやめよう。

 

海未をいじるときは命を賭けないといけない。

その後、穂乃果とことりにも一通り説明して写真を撮って登録した。

 

 

学校に着くと上履きに履き替え自分の教室に向かった。

「この分じゃ教室には一番乗りかな?」

「おはよう絵里。いつも早いの?」

「ええ、生徒会の仕事でね。そう言う悠斗も早いよ」

 

「今日はあいつらの朝練があってね」

「そうだったんだ。で・・・・どんな感じだった?」

「まだまだこれからさ」

全ては始まったばかり。

慌てず、かといってゆっくりもダメ。

 

 

 

 

HRが始まるまで暇つぶしにカバンから一冊の本を取り出した。

「それって何の本?」

「これ?」

 

「ドイツ語の原書?」

「第一次世界大戦の旧ドイツ海軍のある潜水艦隊司令官が書いた『Das Unterseeboot』・・・つまり潜水艦論の本だ」

父さんが送ってもらった資料と一緒に入っていて暇つぶしに呼んでいくうちになかなか面白くて暇なときに読んでいる。

「どんなことが書かれているの?」

興味を持ったのか絵里が聞いていた。

 

「そうだな・・・・潜水艦の特性はヘンザイ性にある」

「そのヘンザイはニンベンのほう?」

「いや・・・シンニュウの方だ」

「遍在ですね」

「そうだ。どこにでもいる・・・正確に言えばどこにでもいる可能性があるのが潜水艦の特性と彼は言っている」

「それはどういう意味?」

これはちょっと言い方が難しかったかな?

「そうだな・・・潜水艦のイメージって分かるかな?」

「潜っていて見えません」

 

「そうだ!それが水上艦と違うところだ。広い海原にどこにでも現れる可能性がある。よって狙われるほうは、出没するしなに関係なくずっと警戒を続けなければならない。神経すり減らしながら捜索し、迂回航路を取れば燃料や時間のロスは計り知れないものである」

「なるほど」

 

「更に面白いのはこの本には偽装潜望鏡の海中投下案まである」

「偽装・・・偽者の!?」

「ああ、この本を見ているととても100年前に書かれた本とは思えなくてな」

今でも戦術的に応用できるものも見受けられる。

 

 

 

「そうそう、絵里。相談なんだがけど・・・ファーストライブの会場を探しているのだけどいいところある?」

「ファーストライブの会場ね・・・・それだったら新入生歓迎会の後なら講堂が空いているよ」

「講堂ね・・・キャパはどのくらいある?」

「確か1000名は大丈夫なはず」

1000人も入るのならファーストライブには十分な量だ。

それ以外にも照明も音響機材も一通り揃っているのもありがたい。

 

レンタルはお金もかかるし学園の備品で賄えるなら賄っておきたい。

 

「でも部活動でもないのに借りられるの?」

「それも大丈夫。よほどの行事等が重ならない限りきちんと申請さえしたら生徒なら借りられるの」

これは学園の規則で決まっているみたいで最近改正もされていない。

いい条件なのだけど屋上といい結構変わっているのだな。

 

正直言って講堂が借りられて教室が借りられないのは納得いかないが・・・

 

雑談しているうちにチャイムが鳴り響いたと同時に先生が教室に入ってきて本日の授業が始まった。

 

 

 

昼休み、教室で昼食を食べ終わった後に本来の任務であるモニタリングの一環で校内をウロウロしていた。

 

今は屋上で穂乃果たちが発声練習をやっているけど、テスト生としての仕事もきちんとこなさないと。

それが条件でここにいる訳だし。

 

 

 

ある程度データを集計が終わって教室に戻る途中、『部員募集中』と書かれているポスターの前に止まっている女の子に見覚えがあった。

 

 

「はあ・・・・・・私には無理かな」

 

「何が無理かな?」

「ひゃ!!・・・って朝霧先輩」

「ごめんごめん!驚かせて。いやなにポスターを真剣に見ているものだから興味あるのかなと思って」

ポスターの前に佇んでいた女の子・・・・・・この間偶然知り合った小泉さん。

顔見知りもあってか最初に比べてビクビクさはなくなっていた。

 

「そういえば先輩・・・あの後どうなりました?」

「・・・・・・・・・何にもなかった」

 

「え?」

 

「本当に何にもなかった!」

「そ、そうでしたか」

ちょっと大きな声を出してびっくりさせたのは申し訳ないがあの事件はなかったことにしたい。

 

 

「かよち~ん一緒に戻ろ!」

「よっ星空さん」

「おっ!!朝霧先輩だにゃ!」

相変わらず元気いっぱいだな!

「かよちんと朝霧先輩と何話していたの?」

「あ・・・えっと・・・」

「小泉さんが熱心にこのポスターを見ていたからスクールアイドルに誘っていたんだ」

「そうなの!?よかったねかよちん!」

「え・・・いや・・・でも」

出来上がったばっかりのスクールアイドルのポスターを真剣に見ていたのだ

でも自己主張できない子だし・・・なかなか自分の意思が言いにくいんだろうな。」

だったら・・・

「それじゃ・・・星空さんも一緒にどう?」

小泉さんの幼馴染で大親友の小泉さんも誘う作戦に打って出た。

 

「凛には無理ですよ。だってこんなに髪も短いし・・・それに女の子っぽくない」

 

女の子っぽくないか。

この子も悩みがなさそうでもあるものだな。

 

でもな・・・星空さん。

 

世界には見た目超絶美女でも性格大破綻している人が結構いるよ。

 

俺も前に被害受けたし・・・・

 

正直言って小泉さんと星空さんもアイドルで十二分にも通用する可愛いし!」

 

「/////」

「/////」

「・・・ってどうした2人とも?顔を赤くして」

「き、気付いていなのですか?」

「何が?」

俺何か変なこと言ったかな?

「そ、その///り、凛たちの事を///か、可愛いって///」

「・・・・・え!?」

 

また心の声が漏れてしまったと思ったが遅かったみたいだ。

「これはどう言うことのですか?」

 

後ろから海未声が聞こえたが振り返ってはならない!

 

俺の感がそう告げている。

 

正直言って今すぐにでもここを離れたかったが、凄いプレッシャーで体が動かない。

 

「確か悠にいってテスト生のモニタリングの仕事をやるから練習には参加しなかったよね?」

いつも元気満点の穂乃果の声にすら違和感がある。

こう・・・なんだかドス黒い気配を感じる。

 

「ゆうにい~ことりたちが屋上で一生懸命練習しているときに後輩をナンパする悪い子は・・・ことりのおやつにしちゃうぞ♪」

いつも天使のような脳トロボイスのことりでさえ鳥肌が立つ!

というよりおやつってなに!?

3人の中で意味深で一番怖いぞ!ことりさんや!!

 

 

恐る恐る振り返るとニコニコ笑顔の幼馴染3人がいた。

 

 

笑顔のはずなのに目が笑っていないうえハイライトが映っていない。

 

 

その後ろから禍々しい覇気があふれている。

 

幼馴染の一言一言にまるで死神の釜が首筋に当てられる感覚だ!

 

 

 

廊下の窓から春の爽やかな風が入ってきているが今の俺には地獄の風にしかない。

 

・・・・・・・・・・さて俺の採るべき行動はただひとつ!

 

「それでは諸君!さらばじゃ!!次はヴァルハラで会おう」

 

俺は逃g・・・・・戦術的撤退を選び、偶然開いていた窓から飛び降りていった。

高さ的には3階からだけど難なく受身を取って着地に成功した。

 

あのままいたらそりゃ恐ろしいものを味わうことになるだろう。

ひとまず一時散開して落ち着いてから代弁を言おう。

 

 

 

-後日談-

 

結果論でいったらあの後、結局つかまって数時間は尋問された挙句海未に関節技を決められて心身ともにぼろぼろになった。

 

何とかスカウトしていたという理由で幼馴染に許してもらったが次はないと言われてしまった。

 

父さんへ、俺は日本に戻ってきてモニタリングのテスト生はとても大変です。

女の子しかいない環境ですので幼馴染以外の子と話しただけで嫉妬のプレッシャーを今日それを初めて味わいました。




ありがとうございました❗


次は週の半ばに投稿できればいいなあと思っております

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