ラブライブ 未来へ受け継ぐ奇跡の物語   作:杉並3世

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ラブライブサンシャインでは曜ちゃん推しですが、3話でダイヤもいいと感じ初めた杉並です。




06始動

翌日、俺たちは昨日の話し合った結果を伝えるため朝一で生徒会室に向かった。

昨日の段階で絵里には詳細な話は一切語っていない。話し合いの結果次第で没になる可能性も否定できなかったのであまり語れなかったけど、今日のははっきり言える!

 

 

「し、失礼します」

あの穂乃果がきちんとノックをして丁寧語使ってきちんと入室出来ている!!

小さい頃から知っているけど本当にお転婆娘だったが本当に成長している

「あら?悠斗。それに・・・・・」

「突然お邪魔してすまない。今取り込み中だったかな?」

「いえ、特にないわ。それよりこの間は怖がらせてごめんなさいね」

 

「さて絵里。本題に入ってもいいかな?」

「構わないわ。それで話しとは?」

「昨日言っていた案についてだ」

必要事項を書いた部活申請書を渡し、穂乃果の口からスクールアイドルについて語った

「事情は分かったわ・・・・スクールアイドルで学校を盛り上げて入学者を増やす・・・ね、その発想は正直思いつかなかったわ」

「この際はっきり言わせて貰うけど今の音ノ木坂には時間がない上、持っているカードだけではどうにもならない」

 

なんにもやらずにただ単に廃校に向かっていくぐらいなら最後まで抗って勝ち取る。

 

「・・・・・・・分かったわ。生徒会の方でも可能な限り協力を惜しまないよ」

「ほ、本当ですか!?」

 

「ただ、部活の承認はできないのよ」

「何でですか!?」

絢瀬さんはとても言いづらそう若しくは申し訳なさそうな

「何か学校側で提示があったのだな」

絢瀬さんは何も言わず1枚の書類を渡してきた。

題名には『廃校に伴う部活動規定の変更に達する通知』

 

「絵里!!これは!?」

「見ての通りよ。今朝の職員会議で急遽決まった事よ」

内容も酷いものばかりで現状の申請人数も3名から7名まで上がり、様々な部活動の予算も削られ、同好会も廃止が確定された。

「こんな重要な案件!生徒には一切の意見交換会も行わなかったのか!!」

「本当よ」

 

陽菜さんから廃校派が半数近くに達している事は聞いていたがまさかここまで!!

 

「・・・・・・・・・」

「ゆうにいどちらへ?」

「決まっちょるじゃろう!!」

幾ら温厚の俺でもこれはもう我慢の限界だな。

「「「え!?」」」

「今からその三下どもを血祭りにあげたるさかい」

「落ち着いてください」

海未に止められるがはっきり言ってもう我慢ならん

「このまま黙って見ちょれっといいたいんか!」

「彼・・・・・どうなっているの?」

「普段は温厚なのですが・・・大人たちの汚い姿を見かけたらまるでヤの付く職業さんみたいに・・・・」

 

 

数分後・・・・・・・

「見苦しい姿を見せて申し訳ありませんでした」

あの後、頭が冷えて己のやった事を反省した。

自分でいうのも何だけどキレるまで沸点は高いけど一度キレてしまったら手の施しようがない(父談)

 

危なかった。

今ここで手を出したら全てが水の泡になってしまうところだった。

 

「正直言って私たちは貴女達を利用するわ」

「利用ですか?」

「ええ、スクールアイドルは数年前の前政権が起こした事件で一番シビアになっていて、下手にちょっかいだそうなら直ぐ公安が介入するのよ」

「そうなのですか!?」

そう、スクールアイドルが広まったころ政府与党が一番懸念していたのがくそ汚い大人の道具にされないか心配されていて、与党が取った手が運営する会社に元公安を入れて不埒な真似をする企業には問答無用の制裁と逮捕をする。

 

「と言っても別に生徒たちの活動に制限をかけるものではなくて、食い潰す大人たちから守るため」

なるほど読めて来たぞ。

その制度を利用して廃校派を牽制する狙いか。

 

「なら私たちは構いません」

 

そう穂乃果ははっきり言った

 

「私たちは同じ目標に目指しているはずです。ならお互いがいがみ合うより助け合う方が」

「ありがとう。高坂さん」

お互いに握手した。

部活申請は叶わなかったが、生徒会からの協力を取り付けられたのは非常に大きい

 

「俺も父さんからいろんな情報を集める!こう見えてもうちの親父は海軍士官だからな。色々政府内や財政会に知り合いが多いから」

 

部活申請は改訂により部室や教室が使えないいとなるとまた一から考え直さないといけない。

「悠斗はここに残って。転入の時の書類で書き漏らしがあって」

「分かった」

書き漏らしの書類?

おかしいな。もらった書類は全部貰って記入したはず

「それでは悠にい、私たちは戻ります」

「ああ、また後で」

穂乃果が生徒会室を出て行った

 

「それで、書きもらしの書類とは?」

「ごめん。それ・・・嘘よ♪」

「嘘!?」

おいおいどうした絵里さんや!!

ちょっとぽn・・・・はっちゃけてないか!?

 

「本当はあなたとゆっくり話がしたくて」

・・・・・まあ確かにクラスに帰れば質問の的に、絢瀬さんは生徒会の仕事で中々話せる機会が

「緑茶でいいかな?」

「いただきます」

 

「でも驚いたわ。まさか悠斗の口からスクールアイドルが出てくるなんて」

「そんなに以外か?」

「そやで。いつもはクールで・・・・・でも時々抜けている」

 

・・・・・・希、褒めているのか貶しているのかどっちなんだ?

 

「ま、成り行きでね」

正直、UTXに行かなければこの案は浮かばなかっただろう。

 

何が幸いするかわからないな。

 

「ねえねえ、アルテールスってどんなところなの?」

「そうだな・・・ある意味日本に近いな」

「日本に近い?」

「そうそう、欧州圏ってキリスト教が多いだろう」

「そうね。イメージ的に・・・」

「だけどアルテールス王国は昔から独自の自然崇拝の宗教を信仰している」

アルテールス王国は主に5つ島で構成されており、一部がロシアの国境に面している。

国土は日本の半分ぐらいでだけど領海内に天然資源が豊富で国力もある。

昔から資源を狙ってロシア(旧ソ連)とにらみ合いを続けており常に不利な条件下の戦闘が続いて負った。それでも要所要所で撃退し続けて今日まで独立を保ち続けている。

日本との交流は江戸時代から続いており今日まで交友関係は続いておる。

「いいところなのね」

 

「いい国さ。俺も6年は居たけど日本以外であそこまでいい国は他にないと思っている。絵里も希の機会があれば行ってみるといい」

 

 

教室に帰る前に穂乃果の教室を覗いて見るとスケッチブックとにらめっこしていることりがいた。

「ことり、名に書いているんだ?」

「あ、ゆうにい!見て、ステージの衣装を考えていたの」

相変わらず脳を蕩かすような素敵なボイスに意識が別世界に飛ばされそうになりそうになる。

 

「かわいい!!」

「いかにもアイドルです!って感じの衣装だな」

「うん!最後の仕上げには仕立て屋さんに任せることになるけど」

昔から裁縫が得意だったがここまでとは!

ことりさんの裁縫センス半端ないな

「ことり・・・・・・」

「どうした海未?」

今まで無言を貫いていた海未が口を開いた

「こ、このスーっと伸びているものは?」

「足だよ」

だよね。

むしろそれ以外に何に見えると問いたい。

初めて海未がボケているところを見た

「大丈夫だよ!海未ちゃんそんなに足太くないし」

 

そんなに!!

 

そんなにってなんだよ!ここは普通全然とかじゃないのかよ!

「穂乃果だって人の事言えるのですか!!」

「え?・・・・あぁ・・・・ふん、ふんふんふん・・・・」

顔を真っ赤にして海未に反論された穂乃果は自分で足を触って確認しているけど・・・

 

男のいる前にそういう行動はやめんさい。

 

「よし!ダイエットだ」

そう思うならまずこの間食べたデザート分のカロリーを消費しないとな。

 

「2人共大丈夫だと思うけど」

ことりの言う通り穂乃果や海未は太い訳ではなく、むしろ細いぐらいだ。

やっぱり年頃の女の子ってそういうところに気にするのかな?

少なくともアルテールスで知り合ったあいつらはそんなのに無頓着。

 

まだ作曲、作詞の件は残っているとはいえ衣装も決まったのは大きい

「それよりも肝心なのが決まってないよ」

「肝心なもの?」

「グループ名・・・・決めてないしぃ」

 

「「「・・・・・・・・あ」」」

 

ことりに言われて肝心なことを忘れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グループ名決まらないよ」

「困りましたね」

俺たちは昼休み中庭でご飯を食べながらグループ名を考えているのだけど・・・・・

 

「う~ん・・・・なかなか思いつかないよね」

「何か特徴があればいいんだけど」

「見事に3人共性格はバラバラですし」

 

「ここは単純に3人の名前と取ってことほのうみは

「・・・・漫才師みたいです」

「だよね」

自分の安直なネーミングセンスに泣けてきた。

 

というより、正真正銘美少女たちに囲まれて食事って経験はじめてなんですけど

「どうしたのゆうにい」

「いや・・・・何でもないよ」

昨日から煮詰まっているとはいえやはり、こだわりがあるらしく

頭を捻らせてもいい案が思い浮かばない。結局最後まで決まらず、廊下に投票箱を置いて皆の意見で決める事になった

 

「・・・・最後は丸投げか」

「でもこれなら興味もってくれると思うよ」

物は言いようだね。

 

 

「そういえばトレーニングメニューってどうなっています?」

「それなら問題ない。あともう少し考案したいから明日から」

 

「よーし!それなら明日から朝練しようよ」

 

あの朝が苦手な穂乃果が朝練だと!?

 

ヤバい何か泣けてくる。

 

そうとなれば練習場所を探さないとな。

 

グラウンドには陸上部や野球部で使われていた。

ってか、今日初めて知ったがソフトじゃなくて野球なんだこの学園は!?

別の意味で驚いたの!

「ここは邪魔になりそうですね」

「ですね」

広い校内と言っても限られているな。

 

体育館に赴くと・・・

「ダメだな。もうバスケ部やバトミントン部で埋められているな」

 

空き教室

「う~ん!!開かないよ」

「普段は使われていない教室だからな。カギは先生が」

 

空き教室のカギの管理人は学年主任の黒井先生が持っているらしい。

 

「高坂と・・・君が噂の転入生か」

職員室に行くと黒井先生がめんどくさそうに言ってきた。

俺が事情を説明すると・・・・

 

「スクールアイドルの練習場所に」

「お前らがスクールアイドル?・・・・・ふっ!!」

「あー!鼻で笑った!!」

穂乃果だけでなくことりも海未も顔を赤らめていた。

 

正直キレそうだけど、こいつらの事もあるからここは我慢だ。

 

「ちょっと待って朝霧」

「・・・・・・・・何でしょうか?」

正直キレ気味で早く職員室から出たいのが本音だけど

「どうして何にも関係ないあいつらに協力する?」

「・・・・・可能性を見たからです」

「可能性?まだ子供だぞ!いったい何ができる!?」

「もう既に諦めてしまった先生方がやるよりかは確立はあると思いますが・・・」

「・・・・・貴様」

「おっと。暴力ですか?今暴力沙汰になりますと次の再就職先はなくなりますが」

「・・・・・もう行け!!」

「失礼します」

 

取りあえず言いたいことを言って職員室を出た。

父さんが置いてあった資料によるとあの教師は廃校派の一人らしい。

母さんが学生時代の時からここの先生で6年前に出戻りしたらしい。

評判は最悪で、ダメな生徒を次々と見捨てて優秀な生徒には媚びを売ると書かれていた。

 

 

「どうしたの悠にい?先生と何か大事な事でも」

「ちょっとした世間話だよ。ほら俺って唯一の男子生徒だし」

 

 

取りあえず嘘を言っておく。

学年主任と喧嘩腰になりましたなんてとてもじゃないけど言えない。

「さて・・・・次の場所を探しに行きましょう」

 

「まあまて!このままでは埒が明かない」

「ではどうするのですか?」

 

こうなったら別の手を使おう!

 

 

 

 

 

 

 

「練習場所?」

「そうなんだ絵里。今色んなところを当たってみたのだけど成果がなくて」

体育館や運動場といった定番場所も既に使われているので無理。

空き教室もこれもまた部活動しか貸せれないと場所がほとんど残っていない。

となったら残された手は生徒会が管轄する所をしかなく、そう思って絵里に聞いて見た。

 

 

「ねぇ~えりち。屋上ならどうやん?」

「屋上?」

書類を整理していた希から一言、屋上という単語が出てきた。

 

「そうね、確かに屋上は生徒会も学園側の管轄外で誰でも自由に使えるの」

「珍しいね。普通そういうのはどこかが管理して普段は入れないモノだと思っていた」

 

「普通はね、だけど音ノ木坂は定期的にフェンスや花壇の手入れも行っていて」

「つまり、早い者勝ち・・・・・ということかな?」

 

「そうやね。最近は利用する人も減って来ているから苦情は来ないとおもうやけど、注意だけしといてね」

「了解。助かったよ」

 

 

生徒会室を出た後屋上に向かう

「ここが屋上か・・・」

言われた通りフェンスも整備されていていい環境だけど、唯一の懸念事項は・・・

「日陰がないし、雨が降ったら練習できないけどこの際贅沢は言ってられないよね」

「でも、ここなら回りに気にしないで思いっきり練習できる」

「よーし!!練習頑張るぞ」

 

 

「ねえ、悠にい、ことりちゃん、海未ちゃん」

ふと、穂乃果が俺たちに語り掛けてきて・・・・

「やり遂げようね最後まで!!」

「そうだな!」

「ええ!」

「うん!」

俺がこいつらに賭けた理由はやはり従妹のこの揺るぎない炎が灯った目に当てられたかもしれない。

 

俺は見てみたいかも知れないこの子達が行き着くところまで・・・・

 

 

 

 




ご閲覧ありがとうございました❗

次話は8割型完成しておりますので土日中には公開出来ると思います。

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