ラブライブ 未来へ受け継ぐ奇跡の物語   作:杉並3世

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ご無沙汰しております。
約2ヶ月の投稿になって申し訳ございません 



この2ヶ月間再就職に翻弄してとても筆跡に手が回りませんでしたがなんとか再就職先も見つかりました

そしてようやく筆跡に手を入れて完成しました。


22合宿①

 

この間の海軍サマーフェスタを終えて更なる手ごたえをつかんだμ`s

夏休みに入り、ラブライブ予選出場を目指し今日も練習をしていた。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・なんだけど

 

 

 

 

 

 

 

「暑い・・・・・」

「そうだね」

「でもこれは暑すぎだろう!!」

 

練習着に着替えて屋上に向かうが扉を毛手で迎えたのは照り続ける太陽に反射したアスファルトの熱。蝉の大合唱。

これぞ日本本場の夏!

 

 

「悠にいはなんだか平気そうですけど」

「はっきり言ってキツイぞ」

「でも全然そういう風には見えないですけど」

昔・・・訓練の一環でフル装備で火山口に強行山したことがあったおかげで暑さに慣れれいる。

 

 

・・・・もう二度と行きたくはない。

 

「そうだ!合宿しよう!」

「いきなりどうした?暑さで脳がやられたか?」

「やられていないよ!失礼しちゃう」

 

それは今までの自分の行動を胸に当てて考えて見なさい。

 

「それはともかく合宿は確かにいい案ね」

「そうですね。ここ連日の猛暑では体もきついですし」

 

 

「でもどこでやるのですか?」

「そうやね。お金の問題も大切やで」

 

「だよね」

合宿自体いい案なんだけど交通費、宿代だけでもすごくかかるし。

この人数ではとても部費ではまかないきれない

お金の問題は深刻だからね。

 

「そうだ真姫ちゃんの家なら別荘とかあるんじゃない!?」

「おいおいいくらなんでもお金持ち=別荘持っている」

「あるにはあるけど」

 

あるんかい!!

 

凄いな!西木野家は・・・

 

「仕方ないわね。聞いてみるわ」

 

そういってスマフォで電話していたら・・・・

「ねえ悠斗先輩。ママが先輩に変わって」

「俺に?」

不思議に思いつつも真姫からスマフォを受け取った

 

「はい変わりました朝霧です」

『ごめんなさい』

「いえいえどうなされましたか?」

『真姫ちゃんから聞いたのですがμ`sで合宿するのですか?』

「はい。細かい詳細は決まっていませんが」

『それで頼みたいことがあるのですがその合宿に一緒に行ってくださいませんか』

「それはいいですがなぜですか?」

『お願いします』

 

ただならぬ思いにこれ以上は聞いてはいけない気が来た。

「分かりました」

『ありがとうございます』

通話を切りスマフォを真姫に返した

 

「ママからの電話なんだったの?」

「流石に女子高生だけじゃ物騒だから俺も一緒についていってくれってことだ」

あの言い方に引っ掛かったけど何があるのかな?

 

「あるもの用意してくれない?」

「あるもの?」

真姫に耳打ちしてその物があるかどうか聞いてみた。

「あることはあるけどそれどうするの?」

「まあ、見ておきんさい」

 

 

 

 

そして合宿当日

「おはよう絵里」

「おはよう・・・ってどうしたの?そんな小難しい顔をして」

「してた?」

「してたよ」

まあ・・・・このぐらいなら別に言っても差し支えないか。

「この間の真姫の母親からの電話内容が妙に引っかかって」

「別に妙なところなんてなかったと」

「そうなんだけど・・・やっぱり引っかかって仕方がないんだよ」

 

何だろう?

 

何かが引っかかる。

 

結局もやもやがわからないまま絵里と一緒に合宿当日東京駅改札口に着くと結構な人数が来ていた。

 

 

「おはようございます悠にい」

「お、穂乃果が時間前に来ているなんて明日は」

「酷いよ!!穂乃果だって早置きできるもん!!」

「それは修学旅行とかの場合でしょう」

だろうな。

横から海未の容赦ない突っ込みが襲ったけどそれは自業自得だぞ。

 

「みんながそろったところで私から一つ対案があるの」

「提案ですか?」

 

「この合宿から、先輩後輩をの壁をなくすために先輩禁止にしたいと思ってるんだけど」

「え!?先輩禁止ですか!?」

「以前から気になっていたの、先輩後輩も大事だけど踊っているときにそういう風に気にしていたら動きが硬くなると思うの」

「確かにそれは思うときがあります」

絵里がここ数日何か考え込んでいたと思っていたらそのことを考えていたんか。

 

 

 

「だけどそんな気遣い感じなかったけど」

「そりゃあ・・・あれだ・・・にこだから」

俺の一言でみんなは納得の声が上がった

 

「それ!どういうことよ」

「だってにこ先輩あまり上級生って感じじゃないにゃー」

「先輩じゃなかったらなによ!!」

 

「後輩?」

何もためらずに言い切ったここの子は!!

そこに痺れる!!憧れる!!

 

 

 

「ていうか子供」

「むしろマスコットかと思っていた」

 

真姫と希の本当に容赦ない一言でにこは撃沈した。

 

 

 

 

 

それに導火線にいれた俺が言えた義理じゃないけど先輩後輩の壁を取り払うのはいいけどもうちょっと敬ってやりんさい。

 

完全に落ち込んだじゃないか!

 

 

「それじゃこれより合宿に出発します。部長の矢澤さんから」

 

「うぇ!?しゅ・・・・しゅっぱぁ~つ!!」

落ち込んでいたところに絵里が行き成り振ってきてたった一言で終わった。

「・・・・・・それだけ?」

「考えていなかったのよ!!」

 

今日で分かった事・・・・・にこはアドリブに弱い!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分で言っておいて割と同でもよかったな。

 

 

 

 

東京駅から電車に乗って3時間後目的周辺の駅に着いて改札口を出たその時・・・・

 

 

「うん?そこにいるの西木野さんじゃないか」

「なんであいつが!?」

真姫の顔が一瞬で歪めた。あんな顔をするのは初めて見た

 

「知り合いか?」

「中学時代付きまとっていた医者」

 

いつも照れ隠しでそっけない態度するけど、そんな感じは一切ない。

 

「うわさで聞いているよ。スクールアイドル始めたのだな」

「あなたは関係ないわ。むしろ生きていたんだね」

男はひどい言われようだねと肩をくすめていたけど、いつのも真姫のノリではない。

あるのは声のトーンでも分かるぐらい真姫の声にはすさまじい嫌悪感が漂っている。

正真正銘心底嫌っている事だ。

 

「おや?そちらの方は?」

「私はμ`sのマネージャーをやっている朝霧と言うものです」

童顔で分かりにくいが医者ということは少なくとも社会人というのは間違いないだろう。

いくら真姫が心底嫌っているとはいえ最低限の礼儀をもって話しかけた。

 

「アサギリ?もしかしてあの呪われた朝霧の一族の者か」

こいつ!?

政府関係者しか知らないことをなぜ知っている!?

「しかし君たちも可愛そうだね。そんな呪われた男がマネージャーで・・・」

「いい加減にしてよ平沢!!」

 

「平沢だと!?」

「悠斗・・・知っているの?」

「ああ、前政権時各省庁の情報を他国に売りさばいて国家反逆罪容疑が掛けられていた」

あの時の関係者は全員死亡か獄中に入っているとけど平沢だけ不起訴処分になった。

 

「キサマこそよくあの無人島のことで殺人罪で捕まらなかったものだね!!」

こいつ!?よくもまあベラベラしゃべりやがって!!

「何のことかか?そちらこそよく国家反逆罪で捕まらなかったな」

「まったく無実の罪を人に擦り付けるとは・・・・まぁいい。いずれ君には天罰が下るだろう」

そういって平沢は駅のホームに消えていった。

 

そういえば真姫のお母さんがえらく気にしていたのはこいつが原因か!?

 

「悠にい・・・・今の話って」

「いずれは話さないといけないと思っていたけど・・・まさかここでばらされるとは」

 

 

「そういえば悠斗ってあまりアルテールスの時のことは話さないよね」

「流石にもう限界か・・・・・うん分かった。今晩話すよ」

「・・・・なら今は何も聞かないでおくよ」

「ありがとう。ただこれだけは知ってほしい」

 

一呼吸を置いてみんなに言った。

 

「みんなを信じていないわけではない。この案件は元々日本皇国内でも総理を初めとする極少数の人間しか知らない最上級機密事項である。そう易々としゃべれない内容が多くある」

 

「大丈夫だよ。悠にい」

「私たちの身近にもいましたので」

「うん。悠にいのおじさんが穂乃果ちゃんの家にいたとき凄くまどろっこしくいたんだ」

 

「ありがとう」

 

平沢のひと悶着もあったが、駅から歩くこと10分、俺たちは西木野家が所有する別荘に無事着いた。

 

「すごい真姫ちゃん!」

「すごいにゃ~!!」

「ぐぬぬ・・・・・」

 

そのあまりのスケールの大きさに各々感嘆の声を上げる。

 

真姫の家も別スケールだったけどここも勝るとも劣らず。ここまでの別荘を維持するだけでどの位維持費がいるんだろう。

 

「ここは西木野家が所有していることになっているけど病院の従業員なら申請さえ出したら利用できるの」

「へえ~珍しいね」

「一年の内たまにしか使わないのなら従業員の福利に使おうってパパが行っていたわ」

一度は真姫の親父さんに会ってみたくなってきた。

 

中に入ると外見だけの見掛け倒しではなくそれ相応に相応しい内装も整っている。

正直言って下手なホテルとは比べ物にもならない。

 

 

 

「ここなら思いっきり練習出来そうね」

「ああ、砂浜も近いし合宿しかできない練習もできるし」

「そういえば真姫ちゃんに何か頼んでいたけどなんなの?」

 

「まあ・・・せっかくの合宿何だから思考をこらせないとね」

砂浜や海といった普段ない環境を大いに活用しないと合宿の意味をなさない

 

 

「真姫、この部屋って?」

「そこ?確かパパがお酒置き部屋って言っていた」

「何!?」

こんな別荘を持っている西木野家が所有するお酒だぞ!?

しかも見た感じ部屋丸々一個使っていると見た!

ぜひとも見てみたい!!

「・・・・ちょっと中のぞいてもいいか?」

「いいけど」

真姫が持っていた鍵で開けるとそこにはワインだけでなく、スコッチウィスキーやバーボン、ブランデー、ジン日本酒、焼酎ジャパニーズウィスキー古今東西のありとあらゆるお酒が収められていた。

「これは凄い」

中には市場には滅多に出回らないモノもあった。

 

「あなたってお酒飲めるの?」

「アルテールスはバーといった飲食店なら15歳から飲めることができてよく飲んでいたよ」

いま日本にいるのが残念だよ。

「それより平沢の件大丈夫か?もし不安なら父さんに頼んでみようか?」

「大丈夫よ。あんな男」

もう隠す気がないといっていいほど嫌悪感を出している。

 

「・・・・なあ真姫とあいつの関係は一体何があった?」

「平沢は元々パパの病院で働いていた医者で元婚約者だったわ」

「婚約者!?」

 

「勘違いしないで婚約者といっても親が勝手に決めたことだし、そのとき中学生だったから最悪は断ってもいいよってママが言っていた」

やっぱり病院経営者ならどうしても自分の子供に継いでほしいと気持ちがあるのかな?

 

「元ということは今は破棄されているということかな?」

「そうね。あいつがパパの病院を辞めて自動的になくなったわ」

辞めた時期も話を聞く限り丁度政権交代直後みたいだし、原因は国家反逆罪容疑かな?

 

「どうして辞めたんだ?」

「分からないわ。ただ・・・」

「ただ?」

 

「普段はニコニコしていたパパがあの時珍しく怒っていた」

 

怒っていた・・・・か。

普段温厚な人が怒るということは医療事故かそれに付随するのだろう。

その後の足取りも一切不明だったらしく真姫自身ももうくたばっていたと思っていたらしい。だけど奴が政府内しか知らない俺のことを知っているということは退職後は旧民社党の連立政権と繋がっていただろう。

 

暫く散策していたら棚から良いモノを見つけた。

「おっ!?これは!」

「何か気になるもの見つけたの?」

「こいつだ」

棚から一つのボトルを取り出した。

「ボウ・・・モア?」

「そう。ボウモア。スコットランドのアイラ島のボウモアにあるウイスキー蒸留所で作られたウィスキーでアイラモルトの女王とも呼ばれる気品あふれる香りが特徴のお酒で、ボウモアの輝きには女神が宿るともいわれている」

 

「女神って!?」

「μ`sが音楽の女神を関するようにボウモアは数あるウィスキーの中で説明文に女神が宿ると記載されている」

アイラ島の女神は昼間は白い鴎となって蒸溜所を見守り、夜は蒸留所の灯台火となり海を照らし、貯蔵庫の樽たちに安らぎの光を与える。ボウモアのボトルの輝きは女神が宿る証ともいわれている。

「お酒ってただのアルコールというわけではないんだね」

「そうだ長き時にわたる堆積された技術・思いを職人たちが後世に伝え、そしてそれらを次の世代へ紡いでいく。所謂伝統の継承だ」

「伝統・・・・継承・・・・」

そしてアイラ島の職人も祖先から託された神からの恩恵や、たとえ非効率と言われている工程でもすべての遺産を大切に次の世代へ伝えていき、それを怠らなければ女神は微笑みいいウィスキー作り続けられると信じられている。

 

 

「・・・・ねえそのボトル・・・外に出さない?」

「え?」

ボトルを元の棚に戻そうとしたとき真姫がそう提案してきた

「えっと・・・その・・・居間にお酒を飾る台があるのだけど今何にもなくて・・・この後片付けようと思ったけど、その・・・せっかく女神の宿っているのだし・・・」

 

「ありがとうな真姫」

 

「ど、どういたしまして///」

おっ!!久々に照れてる姿が見れたな。

 

平沢の件で心配していたが大丈夫のようだな。

 

ここの棚に収まっている歴々方、申し訳ございませんが一時お借りします。

 

そして居間に行き真姫が言っていった台にボウモアを乗せて手を合わせた。願掛けというわけではないけど、俺たちがこれから行く道ははっきり言って真っ暗の状態だ。アイラ島の女神を宿りしボウモアよ。音楽の女神を関するμ`sの灯火となり、灯台かのように俺たちの行く道を照らして下さい。

 


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