ラブライブ 未来へ受け継ぐ奇跡の物語   作:杉並3世

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こんばんは!杉並です。

この度は大変ご迷惑をお掛けしました


リメイク作品を投稿します。

どうぞお楽しみに下さい。


第一章 ハジマリノメロディー
01プロローグ


懐かしい夢を見ていた

 

あれは彼がまだ小学校のころだった

 

あの日はアルテールスに渡るのが決まり、靖国神社にお参りに行った帰りの事だった。

 

帰り道の公園にその子はいた。

 

日本人離れの容姿の金髪碧眼の可愛らしい女の子

 

時々公園で見かけるけど、いつも1人だ

 

意を決して話しかけてもそっけない態度からあまり人と関わりを持ちたくないのかなと思う

 

その目には私に関わらないでと訴えているようだった

 

おそらく日本人離れの容姿に子供特有の排他的な性格で常に独りぼっちだった

 

だけど今日は様子が違った

 

靖国神社帰り道の公園で同じ小学生の男女数人のグループがその子にいじめをしていた。

 

しかも1人にはチャラチャラした高校生位の男もいた

 

この光景に我慢できなかったのか彼は止めに入った。

 

一人対複数人

 

中には高校生も混じっている

 

敵いっこない

 

そう思って女の子は目をつぶっていた

 

けど急に静かになって恐る恐る目を開けると彼以外の子は全員蹲っていった

 

女の子は唖然とした

 

何で1人で全員を相手して無傷な上、年上の高校生を完膚なきまで叩きのめしていた

 

やがてグループは逃げるように立ち去った

 

二人っきりになった彼らは近くのベンチに座った

 

 

しばらく無言が続き気分を変えるため彼は自販機で飲み物を買いにいった

 

戻ってきたとき、

彼女が意を決して質問してきた

 

「・・・・・・ねえ・・・なんで助けて・・・・・くれたの?」

 

せっかく話しかけてきていた彼にもそっけない態度をとった自分を助けた

 

本当なら無視されてもおかしくはなかった

 

すると彼はこう答えた

 

「目の前で困った人を助けるのが家訓で・・・・・痛い・・・」

 

かっこよく決めようとしたが偶々陥没していた地面に足が引っ掛かり転けてしまった

 

余りの恥ずかしさに顔を真っ赤にするが普段は無表情な彼女だけどそのときは無邪気に笑っていた

 

ああ、これが彼女の本当の素顔なのか

 

思っていた通り

 

いや、思っていた以上にいい笑顔だった

 

 

ここで彼の意識が目覚める

 

 

 

 

 

 

「んあ・・・・懐かしい夢を見ていたな」

俺の名前は朝霧悠斗

安全保障理事会常任理事国の一つであり、世界で類を見ない大国、日本皇国出身で、今年で18歳になる。

 

6年前、アルテールス近衛師団へ教官として訪れていた父さんのいとこで、俺が師範代を勤めている古武術『朝霧流剣術』と兄弟とも言うべき流派御神流正統後継者である御神咲夜の下で修業を始めた。

 

元々御神流と朝霧流は一つの剣術だったが幕末前、正統後継者に悩んだ末2つの流派に分けてそれぞれ独立させた。

朝霧の剣は裏の剣。如何に人を効率に殺めることができる殺人剣術の極み。御神の剣は表の剣。如何に多くの人を守るために考案した活人剣。

 

 

アルテールスの空港から東京国際空港、通称羽田空港までは約12時間。

機械トラブルで予定より2時間遅れの到着。長いフライトを終え、入国審査も無事終わり空港の外を出ると春の暖かい風に澄み渡る蒼い空が悠斗を出迎えてくれる。

「懐かしいな」

思えばこの6年間、これまでの修行を一言で表すなら・・・・

 

「よく生きていたな」

 

師匠の無茶振りの無茶振り修行を課せられ、何度も死に掛けたこともあった。

 

むしろ何で生きていたか自分自身に問いたい。

 

本来なら後もう一年おって大学進学と同時に戻ってくる予定だったのだけど、事の発端は1月前に遡る

 

3月初頭

師匠のコネ・・・推薦で修行の一環としてある一個部隊の体長をやっていた時だった。

 

あの日もとある事後処理をしている内に時刻は18時を過ぎていた。

一見当たり前の時間だと思うが俺の場合当直も重なって36時間の連続勤務。

まだ18時前だけど日没はとうに過ぎてあたりは真っ暗で、3月のアルテールスの冬は寒くてコートなしでは少しきつい。

だがそれ以上に夜空が澄んでいるので満天に広がる星空が目に入った。

 

「あ~・・・今日も疲れた」

最寄の駅から電車を使って宿舎に入ると電話がかかってきた。

「はい、もしもし」

『やっほー!悠君!!』

「父さん!!」

 

このハイテンションなのは俺の父さんの朝霧悠介。

海軍士官学校の学生長を勤め主席で卒業した期待のエリート。

今は国防大臣直轄部隊の練習艦隊第一練習隊司令を勤めている。

今は海軍士官学校卒業の初級士官を乗せて遠洋航海に出ていた筈だ。

「どうしたの?」

『ちょっと頼みたいことがあってね』

「改まってどうしたの?」

父さんらしくもない。

 

『うん。音ノ木坂学園って覚えている?』

「母さんの母校だろう。それが?」

・・・・・なんだろうなんかいやな予感しかしない。

『修行の過程見させてもらったけど予定より早めに切り上げて音ノ木坂学園へ転入してくれ』

「・・・・・・・・・は?」

 

おいおいおいおい笑えない親父ギャクだな。

 

『既に手続きは終えていて、咲夜も了承を得ているから何にも気にするな!ちなみに音ノ木坂の理事長はことりのお母さんがやっていたこともあって快く引き入れてくれたよ♪』

「・・・・・・色々聞きたいことがあるがまず先に・・・・・・・・・・・・・今どこにいるクソ親父!!」

 

今すぐ親父の下に行って俺が編み出した新技を披露させてやる!!

『実はな・・・・・・・音ノ木坂学園が廃校の危機に瀕している』

「!?」

『この間ある港に入港した時、国際電話で理事長から電話があってね。それを打開するために共学化の話を進めているのだけど何にも下準備もできていない状態で入学させるわけには行かず・・・・そこで信頼できる人物をテスト生として転入させる』

「・・・・・はあ、そういうことは先に言えよ」

『行ってくれる?』

「もう、結構話が進んでいるみたいだし。何より母さんの母校をなくすわけには行かない」

 

そういうこともあり急いで後釜を選定し、引継ぎ作業・帰国につくために荷物の最終整理をしていた。

 

個人の荷物は下宿先に送り、それ以外の家具とかの大きな荷物は横須賀の実家に送った。

市場のアンティークショップで手に入れた懐中時計を見ると17時5分を指していた。

 

空港までの道のりを考えると丁度いい頃合いなので封筒を鞄の中にしまい込み、愛用している軍用のブラックトレンチコートと黒のソフト帽を被り、鞄を抱えて5年間お世話になった宿舎に一礼をして宿舎を後にした。鍵は管理人さんに渡してそれでおしまい。

 

首都の4月上旬から段々寒くっていき気温の変化が激しい。だがそれ以上に夜空が澄んでいるので満天に広がる星空が目に入った。最寄りの駅から電車を使って空港に向かう。

 

 

1時間ぐらいで空港について空港のロビーに入ると・・・・

「師匠!わざわざ見送って着て下さったのですか!?」

「愛弟子が帰国するのだ見送りに行かないと」

俺とあまり変わらないすらっとした身長に鮮やかな黒髪。

父さんのいとこで同じ古武術き流派御神流正統後継者である御神咲夜さん。

「すみません。突然の帰国になってしまって」

「元々君の修行は3年前のあの日に完成はしたし、この3年間で更に洗練されていってもう私から教えることはもうなくなったからな」

 

 

「そういえばあいつらは?」

「ああ、3人はどうしても外せられない仕事があって今日はこれないといっていた」

「そうですか・・・・」

分かっていたが改めて聞かされると色々と残念だな。色々と言いたい事が合ったのだが仕方が無い。アイツにも立場があるからな。

 

「これをもって行きなさい」

咲夜さんの手に持っていた刀袋から出てきたのは黄金色に拵えた刀・・・・咲夜さんの愛刀である緋桜だ。

「待ってください!この刀は師匠の!?」

「もう私が持っていても使うことがないからな。それなら君に使われたほうがこの刀も本望だろう」

確かにここ最近の師匠は前線に出る機会がまるっきり減っていた。

「わかりました預からせていただきます」

「今度近々ニホンに行くとき案内お願いね!」

「はい、喜んで!」

別れの握手をして、搭乗手続きのため受付に向かった。無事に出国手続きを終えて飛行機に乗り込み、アルテールスを離れて懐かしい日本に帰国した。

 

 

これがこの1ヶ月に起こった事の顛末だ。

 

 

「この街にくるものずいぶん久しぶりだな」

空港から電車に乗って最初に降りてきたのは日本一の電気街でありオタクの聖地である秋葉原。

 

俺の母さんの実家が神田町にあって、アルテールスへ渡る前までここに住んでいたから6年前のことになるか・・・・

 

今も昔も変わらないオタクの街・・・いや色んなところがグレートアップしているな

ところどころにもアイドルショップの増加が見受けられる。

「・・・・・・・・・」

今日は土曜日とあって人も多い。後何気にカップル連れが何か多い!!この風景を見て少し後悔したと心底思った。何でかって言うと・・・幸せそうだなって。カップル連れの連中を見るたびに殺意・・・じゃなく心底うらやましいと思った。

 

大通りの裏から突如爆発音が聞こえた

「誰か捕まえてくれ!!強盗だ」

男性の声が響いていた

「クソ!あのオッサン!!」

この日本で爆破物を使った強盗とは珍しいというか大丈夫かよ警察は!?

強盗犯は丁度こっちに向かって来てるしな。

荷物を置いて、とりあえず背中に忍ばせている小太刀で・・・っておい!?危ないぞ!

脇から飛び出してきた金髪の女の子が俺と犯人の間に割り込んだ。

「止まってください!」

間に合うか!?

「どけ!!」

「きゃ!」

彼女の身代わりになるためダッシュをしたが間に合わず、男は女の子を腕で払い飛ばして路地のほうに走り去った。

突き飛ばされた女の子を慌てて抱える

「怪我はないか?」

「はい」

「良かった。俺はあいつを追うから警察を呼んでくれ」

「でも」

「いいから」

路地に入らず通りのほうに走った。

同じ路地に入っても逃げ切られる可能性もある。

犯人等の思考をトレースし、自分が犯人の立場ならどうするかを考えルートを絞った。

人ごみの中じゃ逃げ切れないと踏んで、人通りが少ないところに出る路地に行けば・・・・見つけた!!

「おんどりゃ!待たんか!!」

 

案の定犯人は人通りが少ないところから出てきた所までは良かったが・・・

「やっかいだな」

懐に何か隠している。

あの膨らみからだとおそらく9ミリ拳銃ぐらいだろう。

爆弾だけではなく拳銃まで揃えているとはバックにヤーさんでも控えているのか?

「あんなモノ街でぶっ放されたらシャレにならんぞ」

「ひっ!?な、なんだアイツ?」

俺のこのヅラに驚いたのか犯人は少し・・・というか大分ビビっているな。

驚いた犯人はふらつき始めたのを見過ごさず一気に間合いを詰めて、相手が拳銃を取り出すより速く鞘から小太刀を抜刀し、柄で顎に強打した。

すると脳震盪を起こし崩れ去るように倒れた

 

後ろからパトカーのサイレン音が響いてきた。あの子が呼んできたのか?

犯人を警察に引き渡たした。久々の全力疾走に疲れて桜の木の根元に座り組んだ。

その時左手に違和感を感じて見ると・・・

「ありゃ・・・手の甲がすりむけている」

どこかで掠ったのか手の甲がすりむけて血が滲み出ていた

確かティッシュがあったはず・・・っとその前に傷口を洗わないと。

どこか水辺をを探そうと顔を上ると、さっきの女の荷物を持って息を切らしながら立っている。

「よう、持ってきてくれたのか?ありがとう」

「いえ私こそ突き飛ばされたときに助けてくれてありがとうございます」

「気にするな・・・・ただ」

「ただ?」

「ていっ!」

「あうっ!!?」

デコピンをした

「もう二度と無茶なマネはよしなさい。もしあの犯人がナイフとか持っていた場合取り返しが付かなくなるかも」

「ご、ごめんなさい」

いかんいかん怖がらせてしまった

このヅラのせいで泣かせてしまったことが一度や二度ではない

「でも、ありがとな」

俺の言葉ににっこりと微笑んだその笑顔にドキッとした。

改めて見ると可愛い子だな。日本人離れのその容姿。白く透き通っている肌、腰まで伸びている綺麗な金髪の髪を一部上頭部で束ねているがら服の上からでも分かるふっくらとした大きな胸。体と顔のギャップにもドキッとした。まさに美少女と相応しい女の子だ!・・・・・きっと彼氏がいるのだなって、いったい何考えているのだ!俺は!

 

 

「左手・・・大丈夫ですか?」

「これか・・・大丈夫大丈夫!!かすり傷だから」

「よかった・・・これ良かった使ってください」

目の前にすっとハンカチを差し出される。

「いやいや、そんな綺麗なハンカチ使えないから」

「い・い・か・ら!」

断ろうとしても女の子は顔を近づけて下から上目づかいで覗き込む。

「・・・それじゃありがたく使わせてもらうよ」

結局落ちました。

美少女に上目づかいに迫われた頼みが断れると思うか!否断れない!!

俺ってなんだかんだ言いながら女の子のお願いって弱いからな。

まあ、上目づかいも素敵ゲフンゲフン・・・言った何考えていたのだ

時計を見るとそろそろ家に着かないと遅くなるな。

「それじゃ、俺はこれで」

持ってきてもらった荷物を持って立ち去ろう・・・

「ちょっと待ってそこのあんた!!」

「なんですか」

 

来たのか中年のおじさん警官。

「あんたを銃刀法違反容疑で現行犯逮捕をする」

・・・・何言っているんだこのおっさんは

「おいおい顔に似合わない冗談はよしてくださいよ。俺は銃火器類使用許可の国際ライセンスを持っているのだぞ」

各国の問題になっている銃火器類の所持問題を各国で統一ルールを決め、それをライセンスで発行することによって個人の重火器類の所持が認められた。

「あんたみたいな餓鬼が日本でとれるわけがない」

 

このおっさんのいうことは一応正しい。

日本ではライセンス取得の要件が非常に厳しく最低ラインが25才からとなっている

アルテールス王国等の欧州各国では15歳からだけど日本は他国に比べて厳しい。

「俺はアルテールス王国の正規手順でライセンスを取得し、これも正規手順で日本国に持ち込んだものだぞ!」

「ふん!!とりあえず言い訳は署で聞こうか」

「ふざけんじゃ」

ここで抵抗したらきっとこいつらは公務執行妨害とかの別件で逮捕するに違いない。

「あ、あの!?」

「ごめんそこの・・・」

その子に何にもいえないまま所轄所に連行されていった。

 

 




最悪の幕開けになってしまいましいた 

さて主人公はどうなって行くでしょうか?
そして金髪の美少女といえば!?

次もお楽しみに下さい。

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