やはり俺がSAOにいるのは間違っている    作:gakinaga

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なるべく比企谷らしく書こうとしてはいるんですが・・。
やっぱり難しいです・・。

P・S
SAO強さランキング(決闘した場合)

キリト=シンジ≧ハチマン=ほかの四強のつもりです!!

なってなかったら、すいません・・・。



17話 会議は踊るされど進まず

会議は踊るされど進まず。1814年、ウィーン会議で集まった各国代表が音楽会などにうつつを抜かし、一向に議事が進行しない様子を風刺した言葉である。

その会議が進行しなかったのは、互いの利害が一致しなかったというのが最大の理由である。

人間は共通の目的を持っていたとしても、どうしても自分を中心に考えようとする。

自分が優位な状況に持っていこうとする。だから対立する。

それを繰り返してきたのが、歴史なのかもしれない。

そして現在俺の目の前で繰り広げられている状況も同じといえよう。

 

「今回の攻略はドラゴンナイツが主導すべきだ!!」

 

「いや、何を言う!!貴様らはすでに前回の攻略で主導していたではないか!!アインクラッド解放軍の番に決まっているだろうが!!」

 

「けっ大した成果を上げてない連中が何いうのやら」

 

「何だと!!」

 

目の前で口論している二大ギルド。

以前にも説明したと思うが、片方はディアベルのコスプレをしているリンド率いるドラゴンナイツ、もう片方は関西弁の人が率いて、雪ノ下や葉山が所属するアインクラッド解放軍。

喧嘩内容は、どちらが明日のボス攻略の指揮を取るのか・・。正直どうでもいい・・。まじで・・。早く帰りたいんですけど。シンジに至っては漫画読んでてアスナに沈められていた。

こうなったら、皆争っている間に俺はエスケイプ!!

 

「痛っ。」

 

俺はステルスヒッキーで気配を消し移動を開始しようとしたのだが、同時に足に痛みを感じた。

確認するために見下ろすと、何と・・。

思いっきり誰に足を踏みつけられていた。

そして踏みつけた本人を見ますと・・。

 

「ハチマン君?どこに行くのかな?」

 

うわあ、目の前に素敵な笑顔をしている阿修羅がいるじゃないですか!

勿論目は笑ってないけどな・・。

 

「いっいやあ、ちょっととっトイレに」

「トイレなんてないよ♪逃げるなら、刺すよ?それともユキノさんに報告しようかしら?」

 

そう言ってアスナは腰に差しているレイピアに手を当てた。

何で、俺のステルスヒッキーに気づいてるの・・。

怖いんだけど・・。後怖い。

とりあえず後で長時間の説教を避けるべく俺はすぐさま頭を下げ謝罪した。

 

「ごめんなさい。」

「分かれば、よろしい」

 

満足そうな笑みを浮かべるアスナ。

そんなに人の謝罪見て楽しいんですかね?

こうして俺は脱出失敗した。

ていうか何でこんな事になったんだ・・。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

日曜日 一週間の最後の日そう俺は認識しているが、調べてみると色んな説があるらしい。

旧約聖書では、神が天地の創造を六日間で終えて、七日目に休んだとされる日が土曜日であり、週の初めの日が日曜日であると書かれている。

つまり日曜日は昔は皆働いていたのだ。

だが、今は日曜日は安息日的な扱いらしい。

よって俺はベットで一日ゴロゴロする日なのだあああああ!!

しかし何も食べないわけにもいかないんだよな・・。

とりあえず、起き上がり台所擬きに向かう。

前話までいたサキサキカフェを出た俺は現在第20層の一軒家に住んでいる。いや賃貸に住んでいると言った方がいいだろう。

勿論、持ち主はシンジだ。シンジがどうやら一軒家を森の中に買ったらしく、部屋が何個か余っていた

そこで俺に自分の分の家賃を払う代わりに住んでいいと言ってくれた。まじで持つものはいい知り合いだな!!

とりあえず俺はベットから起き上がり、リビングに向かうのだ。

この建物は一階建てなのだが、意外と広い。何せ、3LDKだからな・・。

それも意外と家賃は高くない。一番いい所はこの場所はプレーヤーがいないらしい。

全くいないと言ったら語弊があるな。ここら辺は一体森で生い茂っているが、滅多にイベントが発生しないらしく、市街地からはかなり離れている為プレーヤーが近づくことはないらしい。

俺にとっては、ベストプレイスなのだ。何それ、俺クリアされるまでここに引き籠ってようかな。

よくこんな所見つけたな、あいつ。

部屋の扉を開くと、隣からも同じ音がした。

すると、かなり眠そうなシンジがいた。

そう言えば、こいつ昨日から調べものしてたもんな。

徹夜でやっていたとは、その社畜精神に敬礼。

と心で思いながら、会話がないと気まずい為俺は話しかけた。

 

「その顔からして徹夜で作業してたのか、シンジ」

「いやあ、昨日出版されてた単行本と漫画を読んでたら、朝が来とって・・。」

 

大きく背伸びしながらシンジは言った。

何でだろう、とりあえず俺の一瞬の感動返せ・・。

リビングに入る扉を俺は開いた。

 

「あっ、二人ともおはよう!!朝ごはんできてるから!!」

「すいません、間違えました・・・。」ガチャ

 

とりあえず、思いっきり扉を閉めた。

俺はこめかみを一度つかみ、深呼吸をした。

今のが、ギャルゲーならば、超ハッピーな展開なのだが・・。

これSAOだよね・・。RPGゲームなんだよな?そうだよね?

 

「なあ、シンジ。今俺の見間違えじゃなかったらアスナいなかったか?」

「いたな・・・。エプロンつけてたな。」

「なあ、ここって滅多に人来ないんだよな・・。」

「そのはずなんやが・・・。ゆっ夢やろ・・。俺たちは幻覚を見てるんや。もう一度開けば」

 

そう言ってもう一度開いた。

頼む!!この幻想ぶち壊してくれ!!

 

「ふふふふ、ねえ二人とも私を見て何で今扉閉めたのかな?」ゴゴゴゴゴゴ

 

扉を開いた先には、笑顔なはずなのに、後ろから黒いオーラが見える阿修羅がいた・・。

どうやら、俺たちの幻想はブチ壊れず、とんでもない悪魔を誕生させたのかもしれない・。

 

「い・い・わ・け・は?」

「「ないです・・。すっすいませんでした!!」」

 

俺達は悪魔に挑む手段がなく、土下座するしかなかった。

 

拝啓 茅場さんへ

 

どうかあなたのゲームにセーブデータをつけて下さい・・。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あの後、30分の説教を俺たちは喰らった。

だが、これだけは言わせてもらいたい。

俺達、何か悪い事しましたか?

まあ、そんな事言ったら、30分コースどころか、3時間コースに突入しかねないから言わなかったが・・。

とりあえずアスナが用意した朝飯食べている。

 

「「まじか・・・。」」

「えっ、おっおいしくなかった・・。」

 

何でだろう、物凄く罪悪感を感じる。

その上目遣いやめてくれません・・。可愛すぎて勘違いしそうになるから・・。」

 

「ふえ?」

「ハチマン・・・。お前・・・。」

 

アスナは少し照れていて、シンジは俺を睨むように見ていた。

えっ、俺まさか声出てた・・。うわう、俺死んだな・・。

とりあえず、この微妙な空気を何とかするべく

 

「いっいや、うっ上手いじょ」

 

噛んだ・・・。こんな時噛んじゃった・・・。

すると、アスナとシンジは何故か笑ってた。

そんなに面白かったですか・・。

それよりこっちは聞きたい事があるわけだが・・。

 

「で、何でお前ここに居るわけ?ていうか何でここに俺たちがいるの知ってるんだよ・・。」

 

そうここは基本プレーヤーが寄り付かない。

ならば、俺たちがここにいることはバレないはずだ。

アスナは物凄く嬉しそうに『よく聞いてくれた』みたいな顔をしながら言った。

 

「あ、それね?アルゴさんが情報売ってくれたんだ。」

 

あの鼠野郎・・・。

口止めしておいたのに、あっさり売りやがった。

シンジに至っては、イライラ度が絶頂していた。

あっ、アルゴ死んだな・・。

 

「それで、何でここで朝飯作っている理由は?」

「ユキノさんとユイユイさんに君たちが無茶してないか見てくるようお願いされたの。朝ごはんはついでよ?ついで」

「あいつらがお前にお願い?」

 

意外な人物からの頼みにシンジは驚いていた。お前あの後、先帰ってたもんな・・。

俺はそこまで驚いていなかった。そして立ち去る際、ユキノとユイユイに言われたあの言葉を思い出した。

 

『ヒッキー、ユキノンと私残して死なないでね?約束だよ』

『ちゃんと首繋いで生きて帰ってきなさい。これは部長命令よ』

 

部長命令か・・・。破るわけにはいかないよな・・。

それに小町の顔を見るまで死ぬわけにはいかない!!

アスナは机を乗り出し顔を俺たちに近づけて言った。

 

「二人共心配してたよ。二人とも無茶するんじゃないかって」

「それだったら、もう確認できたんやろ?早く帰ってくれませんかね?」

「断ります!!」

 

びしっと俺達に指さしながら言った。

 

「二人には、攻略組に今日から復帰してもらいます!!」

「「だが断る」」

 

まあ、こうなるわな?

だってあいつ等絶対何か言ってくるだろ?

ほら、俺第一層から色々とやらかしたから・・。

 

「そもそも、俺たちがおらんくても、順調にやっているそうやないか?俺達が行く理由はあらへんはずや」

 

シンジは新聞を取り出し、それについての記事を指さしながら言った。

今、攻略組は何事もなく順調にクリアしているのだ。それに俺が加わるのは非常にまずい。

なぜなら・・・。

 

「俺は特にあいつらから嫌われてるんだぞ?むしろ攻略組が不安定になりかねない。それぐらいお前だって分かるだろ?」

 

そう言うと、少しシュンとなってしまったアスナ。

攻略と言うのは、ゆっくりとじっくりやるものだ。

急いで、無理してやってしまっては人が死にかねない。

よって攻略組に嫌われている俺をいきなり攻略組戻すのは悪手だと思うのだが・・。

普通に考えれば分かるだろ・・。

こいつは割と冷静な奴だと思っていたのだが・・。

それにだ・・。

 

「俺達を巻き込んでまでそんなに攻略を急ぐ理由なんてないだろ?」

「そうや、ゆっくりお前らで策を練ってやらんと死人が出るで?」

 

俺達がそれを言うと、びくっなったアスナは少し不機嫌そうに言った。

 

「貴方たちに関係ないわよ・・。それに」

 

今度は、アスナは笑顔(眼が笑ってない)で言った。

 

「もしも来なかったら、第8層の事言っちゃおうかな?」

「「是非とも喜んで行かせていただきます・・。」」

 

第8層の事気になるって?そいつは後程やるから待ってなさい・・。

 

結局、俺達男はアスナみたいな女に勝てるはずもなく攻略組復帰デビューが決まった。

[chapter:章タイトル]

で、今までに回想をご覧になれば分かると思うが、俺たちはアスナのお願い(脅迫)により参加することになった。

先ほどから会議が全く進まん・・。とりあえず、俺は一度正反対の席に座るユキノに目をやった。

ユキノも呆れた表情でこめかみを抑えて、首を横に振った。もうこうなったら気が済むまでやらせろって言った所か・・。

まあ、普通はそうなるよな。

正直、コイツ等の喧嘩に首突っ込めば、どうなるかは目に見えているが・・。

シンジも今は使い物にならないし・・。キリトは面倒くさそう顔をしてみているし・・。

ハヤトはもやっとボールの人を何とか抑えようとするも抑えられずか・・。

ここで攻略が止まっては意味がない。小町の為にも早く帰らないといけないしな。

 

「おい、ポンコツども?」

 

とりあえず、俺の中で恐らく皆ムカつくワードをピックアップしてみました!!てへ?

すると物凄い形相で両陣営が睨んできた。怖い恐い・・。

もやっとボールのおっさんが喧嘩腰で言ってきた。

 

「何や、『狂人』はん?何か文句でもあるんか?」

「いつまでくだらない事で喧嘩してんだよ?小学生かっつうの。時間の無駄なんだよ?分からないの?」

「なっ、喧嘩うってんのか?あんちゃん。そもそも何でお前みたいな奴が攻略組におんねん!!」

 

するとそれに便乗するように、周囲からも俺に対する罵声が響き渡る。

そうだ。こうすれば先ほどの喧嘩は解消される。

それにこれで出ていけとなれば、俺もサボタージュ!!

俺の考え通りに今度は出ていけコールをし出した。

さて後は帰ればいい。俺が立ち上がると

 

「少し黙ってくれるかしら?」

 

その一言が騒ぎを一瞬で抑えた。

そして俺の隣の席の人も物凄く不機嫌・・。

 

「でもユキノさんあいつが・・。」

「黙れと言ってるのが聞こえないのかしら?」

「・・・。」

 

うわあ、さすが氷の女王一瞬で黙らせた。

ていうかAFLの幹部が団長を黙らせるって・・。

もうポスト入れ替えた方がいいじゃねえの・・。

 

「貴方たちが不毛な喧嘩をいつまでもしているから彼に言われているのでしょ?」

「・・・。」

 

これ完全に切れてますね・・・。

背後から黒いオーラ出てるんだけど・・。

恐らく今まで溜りにたまったストレス一気に爆発した感じだな・・。

もやっとボール若干涙目になっているぞ。

ユキノは一旦深呼吸をして言った。

 

「今回の攻略の指揮は私がとります。そして補佐にリンドさん、お願いしていいかしら?

「え、ええ」

「明日、昼にここに集合してください。」

 

こうしてユキノの独断で攻略会議は終了した。

ちなみに先ほど喧嘩していた奴らは通夜かと思わせるほど顔色が悪かった。

シンジに関しては他界している模様だ。

後、アスナさんが笑っているのが怖いです まる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

会議が終了した後、俺は近くのベンチでくつろいでいた。

シンジは、用事があるらしくどっかに行った。

恐らくアルゴをしばきに行ったんだろうが・・。

そう言えば明日パーティーどうしよう・・。

ユキノは勿論AFLで組むのだろうが・・。

キリトにでも頼むか・・。

するとキリトと黒人みたいな人がやってきた。

 

「あ、ハチマン居た」

「おう、お前が噂のハチマンか」

 

えっと。まじでどちら様?

 

「キリト、その人誰?」

「お前な・・・。第一層で助けてもらったんだぞ・・。」

 

第一層・・・・。助けて貰った・・・。

『回復するまで俺達が支えるぜ!!』

ああ、でっかい斧持っていたあの人か。

 

「悪い、忘れてたわ・・。あの時は助かった」

「いや、こっちの台詞だ。あの戦いはハチマンが奮闘おかげでもあるからな」

 

まじでいい人だわ・・。

 

「で、一体何の用だ?」

「いや、俺達と明日の攻略パーティー組まねえかってエギルがな」

「どうだ?俺たちと組まないか?」

「誘ってくれるのはありがたいんですが・・。」

 

するとエギルさんは察したような表情をするもののも

 

「『狂人』だろうが、うちは大歓迎だぜ?それにそんな事言っている奴なんてごくわずかだ?気にするな」

「そうだぜハチマン。これからのボス戦では連携も必要だ。」

 

いつもならこういう誘いには乗らない主義なのだが・・。

正直攻略ではパーティーを組まないとやっていけないのも事実。

まあキリトが一緒なのであれば仕方ないよな・・。

 

「じゃあ、よろしく頼むわ」

 

俺はエギルさんと握手を交わした。

明日ついに俺達は攻略に復帰するのであった。

 




次回 彼らは再び剣を握る。


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