暗殺聖闘士   作:挫梛道

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※※※ 今回の読む前の注意!! ※※※
 
①いきなりバイオレンスです。
 
②食事前、食事中は読むのを控えたのが良いかも?
 
③タグ、追加しました(笑)
 
④理事長の台詞が永いです。
 



OHANASHIの時間

「「「「「「「おはようごz(バキィッ!!)ぶぎょぇっ!?」

「「「「「「「えぇえっ!!?」」」」」」」

 

学園祭翌日の月曜日…は休校。

その翌日の火曜日の朝、E組生徒を出迎えての挨拶の為、校門に並んでいたA組の生徒達。

E組の生徒数人が校門前に現れたので、頭を下げての挨拶の途中、その数人の内の1人の左拳が何の前振りも無く、A組男子生徒1人の右頬を撃ち抜いた。

いきなりの暴挙に、声を挙げて驚くA組生徒の皆さん。

 

「うぐ…な…何を…いきなr(ドガッ!)ぎゃんっ!?」

「「「「「きゃああああぁっ!!?」」」」」

訳の解らぬ儘に殴り倒され、立ち上がれない男子生徒に対して、拳を振りかざした この男は、追撃の爪先蹴りを鼻頭目掛けて放ち、それを見た女子生徒達が、悲鳴を上げる。

 

「や、止めろ!いきなり、何をやってるんだ!?」

「…邪魔、するな!!」

バキィッ!!

「ぎゃぴりーぃん!」

「「「「あ、浅野君!?」」」」

その暴行をA組トップの浅野が止めようとするが、このバイオレンス男の肩を掴んだ瞬間、振り向き様の裏拳が飛んできて吹き飛ばされてしまう。

 

「あ…ぁわゎゎ…」

腰を地面に落とし、頬を腫れ上がらせ、どくどくと鼻血を垂れ流しながら、この突然の暴力に恐怖に打ち拉しがられるA組の男子生徒…五英傑が1人、榊原蓮。

その榊原に、893ですらアホのフリをしてダッシュで逃げ出してしまう様な鬼の形相で詰め寄る男…言わずもがな、本校舎勢指定、超々危険人物・吉良響である。

 

「吉良、マジにキレてるな~。」

「ですねー。」

「言ってる場合か?!

クラスメートだろ?止めさせろよ!?」

「ヤだよ。浅野みたいに なりたくねーし。

止めたいなら、自分でやれよ?。」

「はぁ!?」

瀬尾が、響と一緒に歩いてきた、岡島と吉田に、この暴挙を止めさせようとするが、御尤も?…な発言で切り返される。

 

「ぐ…だからって…理由無き暴力が、赦されると…思って…

蓮が一体、何をしたって言うんだ!?」

此処で浅野が、響に向かって叫ぶ。

 

「………………………………。」

その言葉に反応したのか、響は無言でズボンのポケットからスマホを取り出すと画像ページを開き、

「見覚え有るよな?

…俺の、彼女(オンナ)だ。」

「…!!?」

そう言って、白金色の髪の少女の写真を榊原に見せた。

 

ささぁーーーーーー…

その画像を見た途端、まるで顔に蒼い縦線が幾本も入ったかの様な、血の気の引いた顔になる榊原。

確かに それは、見覚えの有る顔。

つい一昨日、学園祭に訪れた男女の1人。

その3人の歩いている立ち位置からして、内2人はカップルなのだろう。

そして その残る1人、恐らくは海外の血を引いているのであろう少女に、学校案内するとか声を掛けていたのだった。

本人は普段のスキンシップレベルでやっている、肩や髪等への、軽いボディタッチを込みで。

 

がばぁっ!

「す、すいませんスイマセンすいませんスイマセンすいませんスイマセンすいませんスイマセンすいませんでした!!」

そして漸く理解出来たのか、即座に響に向けてDOGEZAし、ひたすら謝罪の言葉を繰り返す榊原。

                  

「…………………………。」

それを見た超々・危険人物は、榊原の頭を鷲掴み、無理矢理に体を引っ張り起こすと今度は、

ずどん!

強烈過ぎる、右の拳を鳩尾に埋め込んだ。

 

「か…は…??!」

両手で腹を押さえ、両膝を着く榊原。

 

「い、好い加減にしろよ!やり過ぎだろ?単なるスキンシッp(ドガッ!)ぐゎあっ!!」

その余りな惨状を見かねた小山が、勇気を出して響を諫めようとするが、その言葉を言い終わる前に飛んできたのは、響の脚。 

「スキンシップ…ねぇ?

つまりA組(オマエラ)からすると、手を出した側がスキンシップ主張すれば、それはセクハラでも…そして暴力でも無く、スキンシップとして受け入れないと駄目…

そーゆー事だな?

な・ら・ば…惡羅惡羅惡羅惡羅!スキンシップスキンシップスキンシップ~!!」

「ひっ!?や、止め…ぎゃああ?!」

ガシガシガシガシ…

最初の蹴りで倒れた小山に、ストンピングの連打を浴びせる響。

 

「ぅ…」「うぅ…」

2年生時の3月に、実力差を見せ付けられる程にボコボコにされている瀬尾。

2学期早々に響…否、吉良兄弟(特に兄の方)にトラウマを植え憑けられた荒木。

この2人も既に、この修羅が如きな迫力の前に、巻き添えを恐れてか その暴行を止める勇気は持てず、他のA組生徒(モブ)達と一緒に見ているだけ。

 

「スキンシップ名乗ったら何でもアリなら世の中、セクハラ報道は出回ったりしねーんだよ、このタコ!

あーゆーのは基本、『何を』されたかでなく、『誰に』されたか…なんだよ!

そっちの女子達も…例えば〇ャニーズとかにハグされても別に問題無いが、もしも これが岡島だったら、視界に入れられただけでセクハラだろ?」

「ぅおおをゐ!!?」

脚を止めての響のセクハラ論に、一緒に居た岡島から、異を唱えるが如くに突っ込みが入った。

 

「「「「「……………」」」」」

「いや、お前等も『それは違う』って否定しろよ!?」

そして響に続けて、それを肯定するかの様に何も言わない、A組女子達にも突っ込みを入れる岡島。

 

 

「さ・て…」

「ひぃいっ!!?」

余計な口出しをした者への制裁と、一通りなボケ・ツッコミを終わらせた響は、再度 本来の処刑対象(ターゲット)である、榊原に目を向ける。

 

「ほ、本当にスイマセン!まさか、吉良…サンの彼女とは、知らなk(ベキッ!)とゎあーっ!?」

そして また、台詞を全て言い終わる前に側頭部に向けて放たれる、左の上段蹴り。 

「お前…この期に及んで それか?

俺のオンナだったから…それも確かに重要だが、俺の女で無かったら問題無い…って訳でも無いだろ?

とりあえず その巫山戯た発想、根本から やり直せ!!」

ドスッ!!

「あ゙…ぁああ゙…??!」

「「「「「「「う…うわぁ…」」」」」」

「「「「い、いやああああ!!?」」」」

そしてトドメとばかり、勢い良く突き上げた響の右足の甲が、榊原の股座を直撃。

その蹴られた部位を両手で庇い隠す様に押さえ、顔面蒼白、前のめりに蹲る榊原。

仮にアニメやバラエティー番組だったら、『キーン』とか『ちーん』な金属的効果音が似合いそうな その蹴りに、A組男子だけでなく、その場に居合わせている岡島と吉田も、顔を歪ませてドン引いてしまう。

 

「コイツ等全員、お前の"犬"だろーが?

椚ヶ丘(ガッコー)内のエリート様意識なんざ、外じゃあ一切合切通用しない事位、飼い主の お前が事前に きっちり教えて躾とけ、ボケが!」

そして最後とばかり、悶え苦しんでいる榊原を尻目に、ペットの不始末の責任を負わせるが如く、

ドゴッ!

「うがっ…ゴホォッ…?!」

「げ…また このパターンかよ?

こりゃまた暫く、もんじゃも お好み焼きも、食えないぜ。」

リバース必至のリバブローを、浅野に浴びせた後に、

「しかし お前、本当に容赦無いな…」

「いやいや、ウチの お鬼ぃたま程ぢゃ無-し。」

「あの御方を引き合いに出すな!」

一緒に居た吉田岡島と そんな会話をしながら、山を登るのだった。

 

 

尚、朝のホームルームにて、響が烏間から説教されたのは、至極当然?な話。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

ざわざわざわざわざわざわざわざわ…

 

この日の昼休み、本校舎の掲示板にて先の学園祭の総合成績が発表された。

結果は中等部3-Aが、高校生のクラスを抑えての、1位となっていた。

 

「A組、すげーな。」

「何だかんだで、浅野だな…」

「高校の店に、勝っちゃうなんてね…」

「まあな。俺も殺気姫、見に行ったし…」

「でも、やっぱり…」

「ん。」

「E組が、まさかの?3位。」

「応、こっちのが吃驚だよな。」

「そりゃ、ネットで話題になって、テレビも取材に来たからね~!」

「実は俺、アッチに行ってみたけどさ…ぶっちゃけ、凄く美味かった。」

しかし話題の中心は どうしても、E組の方に行ってしまう。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

E組の総合成績3位。

この報せは当然、E組にも伝わっており…

 

「「「「ひゃっは~い!」」」」

「良い線イケる気は、してたけど…」

「「「3位、キターー(゚∇゚)ーー!!」」」

 

教室は まるで、1位を穫ったかの様な騒ぎ様。

 

「まあ、俺がサキさん、連れて来たのがデカイよな!( ̄ー ̄)」

「あ゙~っ! そのドヤ顔、ムカつくんですけど!!?」

「くっ…でも、地味に否定は出来ない。」

「よ~し、ヒナ、ユヅ、リオ!

吉良っちに抱き付け。

画像、晴華っちに送りつけてやる。」

「は~ぃ♪」

「了~解。」

「抱き付くだけで、良いのか~?www」

「ゴメンナサイ。スイマセンした。

ちょっとだけ調子乗ってました。

それだけは、何卒御勘弁を。m(_ _)m」

そして この良結果の立て役者を主張するも、ソッコー謝る者が居たり。

 

「…でもよ、此処迄行ってたら、やっぱり1位、穫りたかったよな?」

「ん~、もっと材料、用意してたら…」

「まあ、材料調達の途中で、殺せんせーからストップ掛かったし。」

「んん。それも、『アレ以上採ったら、山の生態系を破壊云々』で、皆 納得しちゃったからね~?」

「う~む…。」

「何気にアレも、授業になってたわね?」

「「「「ですよねー。」」」」

今回は最初から本校舎勢…A組との勝負な心算は無かったが、予想外の好成績に、少しだけ欲を出し少しだけ悔いる者も居たりしたが、最終的は皆、その結果に満足するのだった。                                

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「まあ、1位は当然の話だよね?

元手は殆ど0(ゼロ)、利益率は ほぼ100㌫なのだから。

ん。見事な物だよ。」

「………………………………………。

何が、言いたいのですか?」

その頃、理事長室では呼び出しを受けたA組・浅野学秀が、この学園祭での結果について理事長・浅野學峯と話していた。

その やや棘の有る、含み有る誉め方に、浅野(学)は その真意を問う。

 

「いや、今回の結果、浅野"君"、まさか君は、これが、自分だけの力と思っている…てね?」

「…そんな考えは持っていません。

確かに企画は僕が中心でしたが、僕だけでなく、クラスの皆も、協ry

「あ~、違う違う。そうでなくて…」

「??」

「今回の1位、自分自身の能力(チカラ)故だと思っていると、聞いているんだ。」

「な…!?この度のA組が立ち上げたイベントは、僕自らが、飲食チェーンや芸能事務所に声を掛けて、その結果、この成果を作ったと思っています!!」

まるで その成果を認めていない言い種な理事長に、あくまでも浅野(学)は、自分自身が出した結果を主張する。

 

「…君が各社にスポンサー契約をした その日の内に、その会社の社長さん達が、"私"の所に挨拶に来られたよ。

『今後とも よろしく』ってね。」

「…!!?」

「椚ヶ丘学園の『アサノ』と云えば、理事長(わたし)か、浅野"君"(そのむすこ)しか居ない。

解るかい?

彼等は君でなく、学園理事長である、私と契約を取り次いだ心算でいたのだよ。

仮に私が その時、『何の話ですか?』…なんて、そのスポンサー契約、君と私は無関係だと言っていたら、君が企画していたイベントも、その儘成立成功していたかも、判らないね。

事実、その件は私も何も聞いていなかったから、最初は何の事か、本当に分からなかったし。

尤も、直ぐに君のやった事だと解ったから、とりあえずは無難な返事をしておいてあげたけど…

さて、浅野・"君"、私は彼等に、椚ヶ丘の理事長として、何かしらの見返りを差し出さなければならないのかな?」

しかし其れを、にこやかな顔で斬り返し、否定する浅野理事長。

                  

「いいかい、浅野"君"、親(わたし)の七光りを利用するのは大いに結構だ。

でもね、それを自分の"武器"でなく、自分の"能力(チカラ)"と勘違いしているのは、感心出来ない。」

「……っ?!」

更に続く言葉に、改めて言われて理解自覚したのか、完全に黙り込む浅野(学)。

それでも理事長の口は停まらない。

 

「1位のA組、2位の高校のクラス、そして3位のE組…一応は順位が はっきりしているが、それぞれが圧倒的に差をつけている訳じゃあない。

企画の段取りの殆どを君だけがやり、他の生徒達(みな)は何もせず、只傍観していただけのA組。

各々の技能(スキル)を活かし、それぞれが全員、与えられた役割をこなしたE組。

椚ヶ丘のシステムは一時、脇に置くとして、一般的に教育者なら この結果と工程を見て、どちらを評価すると思うかい?」

理事長の口は止まる事を知らない。

                  

「飲食店…その情報だけで、具体的に彼らが どの様な品を提供するか?

…とか、その辺の下調べも大して行っていなかったろう?

加えて言うなら、君が呼んだアイドルの1人が偶然だが、E組の1人と、プライベートで友達だったそうじゃないか?

その彼女の、そして彼女に誘われたタレント達のブログ等での店の紹介が、E組の売上が大いに上がった要因の1つだと聞いている。

友達…は流石に想定外だったとしても、売上競争を意識していたなら、呼び寄せたタレント達には、事前に雇い主として その旨を伝えて、他のクラスの売上協力に繋がる行為は控える様、釘を刺しておくべきだった。

それ等を怠り、また、彼等に対しても、何の対策も執らなかったのは、君の驕りだ。

結果、E組の評価は、また1年生2年生を中心に上昇だ。

浅野"君"…君は、此れ等を全て踏まえた上で、彼等に勝った心算で居るのかい?

普段から言っているよね?

この私の教育理念…本校舎(きみたち)は常に強者で有り勝者で在れ。

そしてE組は常に、弱者で有り敗者で在らねばならない…と。

本年度に入って、その基本的母体が、崩れている。

彼等が有能だから?…違うね。

君達が本校舎という温ま湯に緊張感の無い儘に浸かり、強者で有り勝者で在る努力を怠っているからに他ならない。」

「そ、そんな事は!…僕達は!!」

理事長の永く続く言葉に、漸く反論出来る隙を見つけ、その台詞に浅野(学)が口を挟むが、

「ならば今期、未だに成果らしい成果を残せないのは何故だい?」

「ぅっ…」

返す刀の様な問い掛けに、また言葉を詰まらせてしまう。

 

「私も君に任せて、君の提案した計画に合わせて、今迄色々と協力もしてきた。

…でもね、浅野"君"、これは教育者でなく学校経営者として言わせて貰うけど、例えば2学期早々、体育祭に合わせて呼び寄せた彼等や、今月末に訪れる予定の彼等達…

その呼び出す際の費用や その後の滞在費だって、決して只じゃあないんだ。

ケチな話だと思うかい?

でもね、体育祭の時みたいに結果を残せないのなら、それは お金をドブに捨てるのと同じだ。

本当に君に任せて良いのかと、そろそろ疑問に感じてきたのだが?

そもそも今度のアレの為に、わざわざ彼等を…しかも急遽呼び出すよりか、選ばれしエリートを自称するなら、純粋に学力…期末テストで、完膚無きまでに彼等を叩きのめして証明して欲しいね。」

「…最善を尽くします。」

「ん、期待してるよ。

では、下がって良いよ。」

「…はい、失礼します。」

学園理事長と、本校舎を束ねる、生徒会長の対話が、終了した。

 

 




≫≫≫≫ 次回予告(予定)!! ≪≪≪≪
 
「うわぁったったった?!」
「うっゎ? 岡島、危な…!?」
「え゙っ? コッチかよ?」
 
 
ざっぱーーーーーーーーん!
「「「ぎゃーーーーーーーっす!!!!」」」
 
次回:暗殺聖闘士『※※の時間(仮)』
乞う御期待!! コメントよろしくです。
 

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