暗殺聖闘士   作:挫梛道

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作者は、カナディさんを応援します(笑)
 



戦力の時間

ガラッ…

「…~っす。」

「あ、吉良…」「吉良君…?」

「お前、何だか派手に 殺ってたよな…」

「あれ、何が あったのよ?」

「普通なら兎も角さ、とても あの場で声を掛けれる様な空気じゃなかったから、スルーしたけどさ…?」

「ぉ…応…」

教室に入った途端、校門前の立ち回りを見ていたクラスメート達から、質問責めに遭う響。

 

「ん~、話せば長くなるが…」

「3行で説明しろ。」

「えぇ~っ?」

 

 

 

 

                  

1行目

昨日の帰り、駅で高校生に絡まれた。

                 

2行目

それをソッコー返り討ち。

 

3行目

実は それを仕向けたのは、A組の荒木。 

 

 

 

「よっし!上手く纏める事が出来たぜ!

…まあ、そう云う訳だよ。」

「ちょっと待て。

こーゆー時は普通、オチとして、4行目を付け足す物だろ?」

「不破ちゃん?」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「成っる程ね~♪

それで、恐らくは襲撃失敗、&バックが自分だってバレた荒木が、「浅野、どうしよ~?(泣)」って泣きついて、浅野が仕方無く、ラインかメールかでクラス全員に報せた上での…」

「集団DOGEZAー!!…って訳ね。www」

「それにしても、普通、ヒットマン刺し向けるって…其処迄するかぁ?」

「アイツ等も 段選ばなくなって…あ、これは最初からか…」

響から刺客云々と云う、粗方な話を聞かされ、苦笑失笑、或いは やや引きなクラスメート達。

 

「単に俺1人を狙うだけなら まだ良かったが、偶々一緒だった、アニキの彼女を人質に捕ったりしてな。

マジ、一級死亡フラグ建築士だぜ。」

「吉良っちの お兄さんの彼女…」

「あ、あの怖そうな お兄さんの…」

「…あの、超美人な彼女さん?」

「なぬ?」「超美人だと?!」

以前、煌介と一緒に香純を見た事のある、速水と矢田と片岡、そして約2名が反応。

 

「メガネのチンピラだ…」「怖っ!!」

「綺麗な人…」「凄ぇ!マジに可愛い!!」

更には律が、何処から情報を得たのか、顔写真の画像込みで、煌介と香純の2人を紹介したりするのを、響がジト目で止めに入ったりしたのは、また別の話。

                  

「おい、チャラ男とエロ坊主、今は そんな話、どーでも良ーんだ。

それで…だ、香純さん守りきれなかったってだけで、俺も その、恐い怖い鬼ぃさんからシバかれて、ほれ!」

「「「「「ぅっわ~~~~~…」」」」」

「「「「「「ご愁傷様です…」」」」」」

「「「「本当にチンピラ…だ?」」」」

前髪を掻き上げ、額の絆創膏を見せる響。

 

「絆創膏(コレ)見るだけで、大体の想像は付くだろ?

煌兄も、自分の彼女(おんな)をブス呼ばわりされたり、あんな真似(※:乳揉み)されて黙っている程、聖人君子じゃあない。

俺に刺客を送り込んだのとは別枠で、個人的復讐な意味合いで、兄弟(+もう1人)纏めて殺っちまうだろうよ。

既に荒木ん家の住所、割れてるし。」

「「「「「「荒木、南無!!」」」」」」

                  

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「それにしても、高校生2人を瞬殺かよ…

お前も いよいよ以て、人外の域に到達してんじゃねーか?」

「はぁ?この俺如きが人外?

おい村松、世界中の人外の皆さんに謝れ。

とりあえず今直ぐ、烏間先生に土下座してこい(笑)。

俺は一般中学生と比べたら、少しばかりチートなだけだよ。」

「チートなのは、自覚あるのね…」

「それでもコイツを確実に殺るには、少なくともプロレスラー5人位は、雇わないとな!(爆)」

「あぁ、その時は謝るか抗戦するか、バカのフリして逃げるか…

その場で3秒位、考えてやるよ(笑)。」

「戦うかもは、知れないんだ…」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「棒倒し?」

「ああ。」

荒木と浅野の惨殺(注:殺ってません)と、響のチートっ振りの話が一通り終った後は、昨日の委員長会議にて話された大まかな事柄を、磯貝と片岡が皆に報告。

来週末に催される体育祭の話題に。

その締めのプログラムとして、1学期の球技大会同様な(…結果からしたら、今年は見事にスベッた訳だが…)公開処刑の如くな、本校舎3年生選抜チームとE組とによる、エキシビジョンとでも云うべき競技『棒倒し』が組み込まれていた。

因みに これは生徒会長である浅野達による、最近のE組(…とゆーか響)に対する意趣返し等と云う訳ではなく、毎年の体育祭の中の毎年のE組に対する恒例行事(イヤガラセ)として、今年も4月には、実施が確定していたとの事。

 

そして各チームの人数は、E組の総人数を基準とする…

つまり今年の場合、建て前上は、30vs30の ぶつかり合いとなる。

 

「おいおい、30人て、女子も数に入れるのかよ?

当然 向こうも、男女の数は合わせてくるんだよな?」

「「「「「「「…………」」」」」」」

「…おい、何故 其処で、黙り込む?」

響を除く、去年、一昨年の体育祭にて、当時の様を見ていたE組の面々は沈黙。

 

「寺坂、説明しろ!」

「お…応…」

 

曰わく、毎年 本校舎勢はE組の人数に合わせ、ガタイの良い運動部在籍者を中心に、男子生徒のみを選抜。

片や歴代のE組は、そんな兇悪な人選メンバーに女子を宛てがう訳には往かないと、男子生徒だけで応戦。

結果、人数差約2倍と云う、数の暴力の前に屈していたと云う。

 

「…成~る程ね。

しかし改めてだが、本ト、連中は糞だな。

前に瀬尾なんかにも言った事あるが、其処迄して、優越感に浸りたいのかねぇ?

去年迄 外様だった俺から言わせりゃ、E組(オレタチ)みたいな存在が居ないと安心出来ないなんて、余裕無さ過ぎだぜ?」

「吉良君…?」

自身がE組行きのキッカケとなった出来事を思い出しながら、やや不機嫌そうな顔になり、響は話す。

 

「まぁ今年も、同じパターンなんだろうけどね~?♪」

「ああ、多分そうだろうな。

そして当然、こっちも女子は出したりは、しないよ。」

「それが普通だな。」「流石に…な…」

磯貝の「女子は出さない」の発言に、同意する男子一同。

 ガラ…

「ヌルフフフフフ…

何時迄 喋っているのですか?

さあ皆さん、出席を取りますから、席について下さい?」

「「「「「「はーぃ」」」」」」

担任の黄色いタコの登場で、この話は一時中断となった。                              

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「こっちは男が16人、14人差か…

本校舎の奴等程度、今の俺達なら、油断さえしなけりゃ、大した差じゃないよな。」

「取り敢えず、あっちでマークするってーと、浅野と…

ちぃ、失敗したな…

見学止むなくな程に、やっぱ もう少し…

完璧に、痛めつけておくべきだったぜ!」

「おいおい…(笑)」

この日の放課後訓練が終わった後も、教室にて再び、体育祭での棒倒しについて話している響達。

 

「(野球部の)進藤も多分、メンバーに選ばれてるだろうな。」

「確かに、あのガタイは脅威だな…」

「あとは…C組に、やたら背の高くて目立ってる奴が居たよな…。

誰かアイツ、知ってるヤツって居る?」

「ああ、バスケ部の安堂だろ。」

「ん~、まぁその位かな?

それなりに万能な奴等が集められるだろうけど、その他は所詮はモブ集団だろ?

本校舎(あっち)側に、其処迄 体格とかパワーとか、規格外な奴なんか、もう居ないだろ?」

「そーだな。」

「…でも、何かしらの連携策みたいなのは、必要だよね~?吉良っち参謀?♪」

「誰が参謀だ、誰が?(笑)

…俺は どちらかと言えば、個人競技で好き勝手に場を掻き乱して無双したり、特定個人に指示したりが専門でね。

今回みたいな団体競技なんかで、一度に大勢に指揮するのは、実は苦手なんだ。

そーゆーのは寧ろ、お前や磯貝だろ?

だから、今回は頼むぜ?イケメン!」

「はは…努力は するよ。」

この響の指名に、E組の学級委員(イケメン)が苦笑しながら応えた。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

ざわざわざわざわざわざわざわざわ…

どよどよどよどよどよどよどよどよ…

 

「あ~、お前等、気持ちは解らんでもないが、少し落ち着け!」

翌日、A組の朝のホームルームにて、この日よりクラスに在籍する、海外からの研修留学生が紹介された。

 

「ヨロシク、頼む。」

リーヴ・メイプル

カナダ出身。

身長199㌢ 体重125㌔

北米アームレスリングJr.王者

 

「…………………。」

キム・ザンジゥ

韓国出身。

身長186㌢ 体重213㌔

シルム(韓国相撲)学生YOKODUNA

 

「やぁ、皆、よろしくね~。」

ティッキー・パープル

アメリカ出身。

身長209㌢ 体重100㌔

全米バスケットボールJr.代表

 

「……(ペコリ)」

レアオ・ミンタニア

ブラジル出身。

身長202㌢ 体重140㌔

某有名ブラジリアン柔術流派門下生

 

とても同学年とは思えない体格の、海外からのオトモダチを前に、浅野を除くA組の面々は ざわつきどよめき、思わず担任の大野が注意。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「お前が言ってた秘策って、コレかよ…」

「ふん…あの期末試験の屈辱…

その後に僕が直ぐ、何も行動を起こさないとでも思っていたのかい?」

「で…でも浅野君、棒倒しで其処迄やる気なのかい?」

「…何か、問題や文句でも?」

「「「い、いや、別に…」」」

 

其処迄するか…

そう思いながらも、浅野の一言で、黙り込む榊原達。

尤も引き顔なのは、榊原、瀬尾、小山の3人で、荒木は先に起きる惨劇をイメージしたのか、逆に見ている者が引く位に、不気味な程に、顔を綻ばせている。

 

明らかに、新年度時に予め組み込んであった留学生招聘ではなく、今回の棒倒しの為だけに、夏休み前に急遽、浅野が私的感情だけで、学校に打診して組み込んだ外人部隊招集。

 

「仕方ないだろ…あんな人道外れた様な、理不尽な『命令』を突き付けた、奴等(カレラ)が悪いのさ…

怨むなら、あんな『命令』を思い浮かべた自分達と、それを容認した理事長先生を怨むべきだね。」

自分達が考案していた『命令』の内容を完全に棚で、澄ました嗤い顔を見せる浅野。 

「それに…皆だって、今のE組に、思う処が多々あるだろう?」

「「「「「「「……………」」」」」」」

浅野の問いに、無言となるA組の面々。

 

「うん。無理に喋る必要は無いさ。

でも…沈黙は、肯と受け取るよ?」

「「「「「「「……………」」」」」」」

「良いかい?

このイベントはチャンスなんだ。

A組(ぼくたち)とE組(かれら)の本来の立ち位置を、改めてハッキリさせる、ね。

今回の勝負、いや、只勝つだけじゃない。

完全に彼等を叩き潰し、僕達A組…延いては本校舎の生徒達と、まともに目を合わせられなく程の、劣等感と恐怖心を植えてやるんだ。

それと、この棒倒しは学校内公式競技。

種目の性質上、多少の怪我は事故で済まされる。

そう、例えば…来月の中間試験の時期になっても、筆記具を持てなくなってる様な怪我をしてしまっても…ね。」

「「「「「「…………!!」」」」」」

黒い笑みを零す浅野の真意を理解し、先程とは別の理由で、無言となるA組一同。

                  

「其処迄…する心算かい?」

そして父親である理事長を思わせる その冷たい笑みに、榊原が やや引き顔で、ボソリと呟くのだった。

 

「Hey、ガクシュウ。」

「リーヴ…」

そんな中、留学生の1人、リーヴ・メイプルが浅野に話し掛ける。

 

「7月、オマエからMailやlineでなく、直接の電話を受けた時は、流石にビックリしたZE。

まさかオマエが、『どうやっても勝てない相手が居るから、力を貸して欲しい』って言ってくるとはな!」

「ははは…言うなよ…」

「ふ…ガクシュウに勝てるという男、凄く興味が有るじゃないか!

ティック、オマエも そう思うだろ?」

「ん~、確かにGAKUCHINに勝てるって、余っ程だよね~?」

このリーヴの呼び掛けで、ティッキー・パープルも、会話に参加する。

因みに この3人の やり取りは、全て英語である。

 

「JAPANでは、一度敗れた者が、再び勢いを取り戻す事を、『KENDOCHOURAI』と云うらしいな。

OK,ガクシュウ!オマエのKENDOCHOURAI、俺達が協力してやるぜ!」

「Thanks!」

ガシッ…

開けた口から覗かせる歯を輝かせ、ニカッと爽やかな笑みを見せるリーヴと、それとは対照的に、僅かに口を緩め、クールに微笑む浅野が、がっしりと握手。 

 

「ところで、棒倒しのルールは、理解出来てるかな?」

「当然だ!動画を見たが、アレ程HOTなスポーツが、JAPANに在ったとはな!」

「ん~、凄い迫力だったよね~。

ルールもバッチリだよ~。」

「……………(コク)」

「……(コク)」

浅野の英語、韓国語、ポルトガル語での問い掛けに、英語圏の2人は事前にインターネットで観ていた…防衛学校で行われた其の競技の動画の感想を述べながら、そして残る2人は、無言で頷くのだった。                     

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

[JAPANでは、一度敗北した者が再び勢いを取り戻す事を、『KENDOCHOURAI』と云うらしいな。

OK!オマエのKENDOCHOURAI、俺達が協力してやるぜ!]

[Thanks.]

 

「「「「「「「……………。」」」」」」

留学生招聘の件は、律が学校端末にアクセス、リサーチしていた事で教えらていたE組一同。

A組に偵察に出向いていた、ラジコン車輛【糸成弐號】が収録していた会話を聞き、そして律本体の液晶画面にて紹介された4人の留学生の容姿を見て、言葉を失ってしまう。

 

「はっはっはー!其処迄するかー?」

「いやいや、笑えねーって…」

「「「「「…………………」」」」」

単に本校舎勢なら、楽勝と踏んでいた雰囲気が、一気に静まり返る教室。

 

「…てゆうか、来月の中間にまで影響が出る怪我って、どんだけだよ?」

「心配するなよ。

どーせ、本命のターゲットは俺だろ?」

「吉良ぁ~!随分と余裕だな?おぃ!?」

「…でも、あれってさ~、『吉良っちにマトモにテストで勝負しても勝てません』って言ってるのと同じだよね~?♪」

「応、事実上の敗北宣言だな。

物理的に試験受けさせなくするって、御坊ちゃま、一杯一杯に なってるな?w」

「「「「た、確かに…www」」」」

しかし、響の一言で、その雰囲気もリセットされる。

 

「とりあえず、作戦の練り直しだね。」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

ぼん!

「ん!良い策、思い付いた!」

何かを思い付いた様に掌を ぼん!…と叩き、皆の注目を集めるのはカルマ。

 

「ぁあ゙?!大丈夫かよ?

今の お前の顔、最高に善からぬ事を考えてる顔だぜ?」

「ちょ…寺坂~ぁ?

少しは信用してくれよ~?♪」

 

 

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

…カルマの策を簡単に言えば、こんな感じだった。

 

①守りは寺坂、吉田、村松の3人で、残りは全員突撃する。

 

②すると恐らくは本校舎勢は、件の助っ人2名を中心に、約20名程度で守備を固めてくるだろう。

                  

③そして残る助っ人2名を含む10名程で、E組サイドに突撃を仕掛ける本校舎勢。

そうなると、こっちの守備隊3人じゃ、どうしようも無いよね。

                  

④はい、あっという間にE組サイドの棒は倒され、寺坂達が多少負傷する程度で、この勝負、呆気無く終了~!♪

                  

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「「「ふっ、巫山戯んな、テメー!!」」」

その説明を聞き、当然の如く飛ぶ寺坂組の怒号も、カルマは涼しい顔で受け流す。

                  

「…いや、これは なかなかナイスな作戦だと思うぞ。」

「…そうだな。

特に餌食になるのが寺坂達だけだと云う辺りが、尚の事、ナイスだ。」

「吉良ー!イトナーー!!」

更に肯の意志を示す、響とイトナにも、怒鳴る寺坂。

                  

「ははは…まあ、聞けよ。

今回の浅野の狙いは、単に勝つでなく、E組を…特に俺を、完全に潰すのが目的なんだろ?」

「あぁ、それは分かるが…っ!?」

「気付いたか?

カルマの狙いは『競技の勝ち』でなく、折角 海外から強力助っ人呼んだにも拘わらず、その目論見をスカす…ってトコだよ。

必死になって根回し小細工してたのが、全部無駄になって、ざまぁ!!…みたいな?

オマエ達が犠牲…って部分は、軽いジョークだろ。…だろ、カルマ?」

「…………………………………………。」

「「「「いや、応えろよ!!」」」」

 

カルマが考案したのは あくまでも競技に於ける『勝ち』ではなく、浅野の本気(笑)を汲み、敢えて それを全て無駄骨にするが如くな、早々に試合放棄と受け取られても仕方無しな…嫌がらせを優先とした作戦。

『其れもアリだな(爆)』…という意見も出るには出た。

しかし結局は、やる気無しな底辺クラスから何時の頃からか、負けず嫌い集団と化していたE組が、最終的に それを選択する事も無く、

「皆…本校舎側と言うか、浅野は、あっさりと終わらせる戦略は執らない筈だ。

俺達全員を…少なくとも、吉良を潰す迄は、棒を倒す様な指示、作戦は無いと思ってうんだ。」

「大迷惑だな!おぃ!!」

「はは…だからこそ、それを前提に、俺達は戦略を練っていこう。

皆も、アイデアを貸してくれ。

この戦力差でも、勝てる方法は沢山有る筈なんだ。」

「「「「「「「「応っ!!」」」」」」」」

チームリーダーである磯貝を中心とした、完全に『勝ち』に拘る作戦を、競技は見学するだけ女子達も交え、クラス一丸で練っていくのだった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「「「……………………………。」」」

「………」

 

 

この日の放課後の、本校舎の屋上。

其処には4人の人影が。

内3人は、服装からして、椚ヶ丘の生徒だと判る。

そして残る1人は、他の3人とは、身体のサイズが規格外な風体。

それは明らかに浅野が喚んだ、留学生の1人だった。

 

「コレデ…………ヲ…ジコニミセカケテ…」

生徒の1人が、恐らくは彼の母国語が書かれてあるカンペを読みながら、

「ツブシテクレ…!!」

3人で出し合ったのだろう、10数枚の一万円札を差し出した。

 

「…………(コクン)」

そして留学生は、無言で其れを受け取ると、小さく頷くのだった。

 

 




 
留学生のヴィジュアルは
 
リーヴ・メイプル………黄飛虎
          (ジャンプ版封神演技)
キム・ザンジウ…………人造人間19号
          (ドラゴンボール)
ティッキー・パープル…紫原敦
          (黒子のバスケ)
レアオ・ミンタニア……間柴了
          (はじめの一歩)
 
…を、年齢、体格補正した上で、松井先生風にアレンジした画を想像して下さい。
 
≫≫≫≫≫おまけ・未収録会話≪≪≪≪≪
「はい、こちらが吉良っちさんのお兄さんの、吉良煌介さん(17)。
椚ヶ丘工科大学附属高校の、電子電気科2年生。
椚ヶ丘市に引っ越す前の高校では、空手部に在籍していましたが、現在は所謂帰宅部です。」
「メガネのチンピラだ…」「怖っ!!」
「…で、こちらが その彼女さんの、水沢香純さん(15)。」
駒王学園高等部の1年生で現在、剣道部に所属しています。」
「綺麗な人…」「凄ぇ!マジに可愛い!」
「なぬ!!?駒王学園高校だとっ!?」
「あの美少女率が ほぼ100㌫な、名門女子高の??!」
「ちょ…律?
余計な情報公開は、要らないからね?
早速、喰い憑いた奴等(バカ)がいるだろ!」
「え、知らないの?
あの学校、今年から共学になってるよ。」
「何と…知らなかった…
よし、俺 来年、駒王受けるわ…!」
「ん、俺も…」
「お前達は何を基準に、受験先を決めているんだ?!」
「因みに駒王学園高校には、1年に神崎さんの従兄さんの、神崎孜r「だから、要らない情報は、要らないから!」
 
 
≫≫≫≫≫≫次回予告!!≪≪≪≪≪≪
 
次回:暗殺聖闘士『体育祭の時間(仮)』
乞う御期待!! コメントよろしくです。
 

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