み〇〇んたの息子(笑)の話、即ち渚ちゃんの女装の話は完全カット。
m(_ _)m
期待していた人がいたら、ごめんなさい。
グリップを退け、ホテル7Fまで辿り着いたE組チーム。
この潜入ミッションも、終盤に差し掛かった。
「皆さん、この7Fからは、VIPフロア。
ホテルの者だけに警備を任せず、客個人が雇った見張りを置ける様ですね。」
律の解説通り、どう見てもホテルのスタッフではない…てゆーか、どー見てもカタギじゃない、強面屈強な男が2人、上階に上がる階段の前に、見張りの様に立ちはだかる。
「そんで早速、階段の前に見張りかよ?」
「何なの?あの筋肉達磨達?」
「超・強そうなんですけど?」
彼等からは死角に位置する曲がり角の陰から、様子を窺う生徒達。
「私達を脅してる奴の一味?
それとも、無関係な悪い人?が雇った警備員の人かしら?」
「関係無ぇよ、どっちみち、倒さなきゃ通れねーのは一緒だろがよ。」
矢田の疑問も、そんなの意味無しと、寺坂が切り捨てる。
「その通りです、寺坂君。
そして倒すなら…君の鞄の中に仕舞ってある武器なんか、打って付けですねぇ。」
「…ケッ、透視能力でもあんのかよ、このタコわっ!!」
「全てお見通しですよ…」と言わんばかりのドヤ顔の殺せんせーに、少しだけ悔しそうな顔を見せる寺坂。
「…大丈夫なのか?
あの2人が一般客の私兵なら兎も角、もしも敵の部下だとしたら、一瞬で同時に仕留めないと連絡されるぞ。」
「任せろって…おい、木村!」
「ん?」
そして烏間の心配も寺坂は事無げに流し、木村を呼び付ける。
「お前1人なら、奴等が敵だとしても、直ぐにE組(おれたち)とは思われねーだろ。
ちょっと此処迄 連れて来いや。」
「俺が?どーやって?」
「知るか!何かテキトーに怒らせる事でも言や良ーんだよ。」
「お・こ…?」
どんな事を言えば良いんだ?…と悩み考える木村に、
「じゃ、木村、こー言ってみろよ?
(ゴニョゴニョ…ゴニョゴニョゴニョ…)」
1人の生徒が一計を投じる。
「いやいやいや、そりゃ拙いって!
絶対に殺されるって!!」
「え~?ナイスな案だと思ったのに…」
だが それは、赤髪の悪魔の囁きに他ならず、マジ顔で、その案だけは却下だと必死に求め訴える木村。
「…仕方無いなぁ。
イトナ、お前も一緒に行ってやれよ。」
「…了解した。」
「吉良ぁっ!?人の話を聞けえぇっ!!」
結局、E組1、2の俊足である、木村正義と堀部糸成が、見張りの前に出向く運びとなった。
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「あ?どうした、ボーズ?」
階段前に陣取る、見張りの男達の前に姿を見せた木村とイトナ。
「……………。」
何やら覚悟を決めた顔をした木村が、見た目ヤ〇ザ100㌫の男達の前で、その顔を一変、砕け崩した表情で口を開く。
「あ…あ…あっれぇ~?脳味噌君が居ないぞぉ~?」
「ああ…コイツ等は頭の中迄、筋肉だ。」
更に此にイトナが追随。
2人は見張りに対して、小馬鹿にした様な顔で其処迄言うと踵を返し、
「「人の形、してんじゃねーよ…
この豚肉共が!」」
更に言葉を続けて、仲間の待つ方向に歩き出した。
「「…………………………………。」」
2人の男の時が数秒間程、凍結。
そして時が再び動き出したと同時に…
ダダダダダダ…
「(怒)お(怒)い(怒)ガ(怒)キ(怒)…」
「(怒)待(怒)て(怒)コ(怒)ラ(怒)!!」
「…何だか知らないけど、声が物凄く怒ってないか?」
「当ったり前だ~っ!!(泣)」
喜怒哀楽入り乱れた鬼ごっこが始まった。
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
ダダダダダダ…
「ちょ…何て逃げ足だ!?」
「てゆーか、このガキ共、もしかして…」逃げる木村とイトナを、怒りの形相で追う2人の男。
「おっし、吉田 今だ!」「応よ!!」
そして、E組チームが潜んでいる曲がり口を木村達が通り抜け、追って来た2人の男が差し掛かった時、
「「うるぁあっ!!」」
どんっ!!
「「!?」」
寺坂と吉田が、各々に真横から勢い良く胴へのタックルをぶちかまし、廊下の床に押し倒す。
その直後、手に持っていたスティックを首筋に突き付けると、
「電撃だっちゃ♪」
スマホ画面の中の、虎縞ビキニな鬼娘のコスプレ少女の呟きと共に、
バチバチィッ!!
「「ぅげぇっ!?」」
強力な電流が2人の男に浴びせられ、其の儘 気絶させてしまう。
「ス…スタンガン…?」
スタンガン。
一般的には使用する対象を電気ショックで気絶、麻痺、無力化させる為の非殺傷携行型兵器。
「お前…そんなモン…」
「…応、タコに電気が効くか、試そうと思って買ってたんだよ。
こんな形で御披露目になるとは、思わなかったぜ。」
「買った…って…」
「高かったでしょ?それ?」
「ぁ~、気にすんな。
少し前、ちょっとした臨時収入があったんだよ。」
シロ…柳沢が仕組んだ、プール破壊の片棒を継いだ際に得た報酬。
余り思い出したくない事なのか、寺坂は言葉を濁す。
「ヌルフフフフフ…
非常に良い武器です、寺坂君。
…で・す・が・その2人の胸元を探ってみて下さい。」
「は?」
ゴソッ…
言われた儘、倒れた男の懐に、手を入れる寺坂。
「その膨らみから察するに…」
「ん?」
「もっと良い武器が…手に入る筈ですよ?」
「はあぁっ!?」
ずっしりと重い、黒光りする鉄の塊…
普段、自分達が扱っているオモチャとは、全く違う存在感…
「「「「「「ほ…本物…!!?」」」」」」
寺坂の その手には、本物の拳銃が握られていた。
「銃刀法違反だよ!?」
「いや、茅野ちゃん?今更だからね?」
そして、もう1人の男の懐からも、同様に拳銃を抜き取り、計2丁の拳銃を入手したE組チーム。
「千葉君、速水さん…
その銃は君達が持っていなさい。」
「「!!」」
殺せんせーの突然の指名に、普段以上に黙り込んでしまう2人。
「「………………………………。」」
「まだ、烏間先生は精密な射撃が出来る所まで回復していません。
今、この中で最も『ソレ』を正しく扱えるのは、君達2人です。」
「…でも、いきなr「た・だ・し!!」…!?」
戸惑う速水の台詞を遮った殺せんせーが、言葉を続ける。
「先生は殺す事を許しません。
君達の腕前で、ソレを使えば、敵を傷つけずに倒す方法は、幾らでも有る筈です。」
ドクン…
「俺達が…本物の銃を!?」
「…私達、ついさっき、エアガンで失敗したばかりなのよ?」
このホテルに来る前に決行された、【殺せんせー暗殺計画】の時以上のプレッシャーが2人に遅い被さる。
「…さあ、行きますよ?」
そんな2人の重圧を承知で、先を促す殺せんせーが言う。
…ホテルの様子を見る限り、敵は大人数で陣取っている気配は無い。
雇った殺し屋も、残るは せいぜい1人か2人程度!…だと。
「「「「「「……………!!」」」」」」
目的地迄、あと僅か…
その言葉に、更に高まる緊張感を身体全体に宿らせ、生徒達は8Fに繋がる階段を上って行った。
≫≫≫≫≫≫次回予告!!≪≪≪≪≪≪
「終業式の日に駅前のマ〇ドで、巨乳の店員さん相手に鼻の下を延ばしていた3人!
攪乱の為に大きな音を立てる!!」
「う、うるせーっ!」
「何で知ってんだ、あのタコ!?」
「…後で、殺す!!」
次回:暗殺聖闘士『チャンスの時間(仮)』
乞う御期待!!