暗殺聖闘士   作:挫梛道

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今回は凄く短いです。m(_ _)m




山と海の時間

「見てよ、いっぱい いるよ~!」

「「「おおっ!!」」」

その日の朝、渚達は旧校舎裏山で、昆虫採集に励んでいた。

 

今回の誘い役、生き物大好き倉橋、街育ちで こういう遊びの機会が無かった杉野、それに付き合う形の渚、そして…

「ひゃっはー!大鍬形(オオクワ)ゲットだぜ!」

「コイツをネトオクで捌いて、沖縄でキレーな水着の姉ちゃん相手に遊ぶ、軍資金にしてやるぜ!」

…な、安定のチャラ男&エロ大王。

 

「あ~、ダメダメ、オオクワガタってさ、かなり前から人工繁殖で大量に出回っててさ、かーなーり、値崩れしてるよ~?」

「「何とぉーっ!?」」

浮かれる2人に、現実を教える倉橋。

「高級ディナー代が…」

「ご休憩場所の予算が…」

orzる下種な2人。

「コイツ等が今日、付いてきた理由って、それだったのか…」

「旅の目的、忘れてるよね…」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「やぁ。」

「どーよ?採れてる?」

「あ、磯貝君に菅やん~♪」

昆虫採集組に声を掛けてきたのは、今日のA組の作業立ち会いだった磯貝と菅谷。

この日のA組の当番2人を帰した後、磯貝は その儘 渚達と合流、菅谷は一声掛けると、私用があるからと言って帰宅した。

 

事前に倉橋が約20ヶ所に渡り、仕掛けて置いたトラップ(ストッキングに果物と酒をぶっ込み、数日発酵させた感じなヤツ)に集まっている虫を回収、彼女の見立てで、1人当たり約¥700-(シャキーン!)の稼ぎとなる成果を得られた。

 

「これじゃ、あっと言う間だな…」

「まあ、良いじゃんよ。」

「…でも、やっぱ、何か良いよな、こーゆーのって。」

「杉野?」

「言ったろ?俺、街育ちだから、こーゆー機会が無かったって。」

「「あー…」」

「分っかるー♪」

緑に、自然に囲まれての隔離教室…彼等にとっては忌むべき場所な筈が、何時の間にか居心地良く感じられる様になっていた。

 

「でも、俺は やっぱ山より海だよなー。」

「俺もー。」

「お前等は水着の姉ちゃんが居たら、山でもOKなんだろうが…?」

「「応よ!!」」

杉野の突っ込みにも ぶれない2人。

 

「あ、海って言えば、吉良、某県(じもと)の海で泳いでる頃だろうな。」

「「何っ!?」」

そして、磯貝の何気ない台詞に喰い憑く前原と岡島。

 

「一昨日、アイツん家で片岡さん達と一緒に勉強してる時に話したんだけどさ、その日の夕方には、地元(アッチ)の親戚の家に向かった筈だからね。

…で、向こうで泳ぐって言ってた。」

「何…だと…

あの、パツキン彼女とかぁーっ!?」

「まあ、多分…」

「2人っきりでかぁーっ!?」

「いや…其処迄は…」

「赦…さん…」

「杉野も?」

 

「「「チックショオォーッ!リア充、爆裂しろーっ!!」」」

男達の慟哭の叫び声が、山に響き渡った。

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

その頃…

「…ックショ(バシィッ)のわぁっ?!」

「ひ、響、大丈夫?」

「お…応…誰か悪口、言ってるな!

浅野達か?それとも、岡島と前原か?」

某県の浜辺で、某・哲学する柔術家の肉体を目指しているかの様な少年の顔面にビーチボールが直撃、そんな彼に、白のビキニを着た、白金色の長い髪の少女が慌てて駆け付けたりしたのは、別の話である。       

 




次回・暗殺聖闘士:『〇〇の時間(仮)』

乞う御期待!!

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