暗殺聖闘士   作:挫梛道

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バレンタインシーズンに合わせ、特別編という形で、本編より先取りで。



【お試し!早読み!】
特別編・バレンタインの時間


「は~い♪」

「あぁ、ありがとね。」

 

「ほいよ♪」

「おう、サンキュ。」

 

「ま、義理だけどね。」

「ありがとさん。」

 

今日は2月14日。バレンタインである!

朝、教室に入る早々に、数人の女生徒から、チョコレートを貰う響。

クラスの女子達は当然、響には彼女が居るのは承知の上の、あくまでも義理チョコな訳なのだが…

 

「吉ぃ良ぁあ~っ!!」

「な、何なんだよ?!」

そんな響に詰め寄るのは岡島大河。

 

「テメー、こんなにも貰いやがって!」

「知るか!そんなだったら磯貝なんか、クラスの子達からでなく、本校舎の女子からも沢山貰ってるじゃねーか!」

早い話、自分は全然、貰えてないのに貴様は…という岡島。

それに対し、「自分の胸に聞けよ…」と内心思ってる響。

頭に描いた予定では、大量ゲットなつもりだったのだろう、その手にしている、空の紙袋に虚しさと哀しさを感じずにはいられないのだが…。

 

参考迄に現在、響はクラス内で、チョコレート獲得数は暫定で4位。

3位は本校舎の女子からは、その見た目からか密かに人気があり、それなりに貰ってはいるのだが、クラス内からはチャラ男と云う正体が割れているので、朝の時点で獲得0の前原。

2位は本校舎女子からも、クラス内の女子からも それなりに貰っている、何処ぞのチャラ男とは違う、心身共にイケメンの磯貝。

因みに響は本校舎の女子からは、やはり超々・危険人物の悪名が浸透しているからなのか、現時点で1個も貰えていなかった。

 

そして、E組内でのチョコレート獲得、栄えある第1位は…

「何で あたしが、こんなにも…orz」

「流石はイケメグ!」

「片岡さん、どんまい!wwww」

「うっさい!!(怒&泣)」

本校舎女子から貰ったチョコの数だけで、2位の磯貝を完璧に抑え、片岡メグが ぶっちぎりのトップを勝ち得ていた。

尤も、当人は喜ぶ処か、何故か(当然?)凹んでいるのだが…

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「そー言えば吉良、あの彼女からは?」

「朝一で宅配便で手作りのが届いたよ。」

「ちぃ!このリア充め!!」

「でも お前、今貰ってるチョコもだけど、甘いのダメなんだよな?」

「ああ、晴華からは、甘さ控えめな超ビター系だったし、コレ等も そーじゃね?」

「…って、朝から もう食べたのか?」

「おう、今日の朝飯だったぜ(笑)。

一緒に贈られてきたココアとでな。」

「ココア?」

「一緒に送られてきた?」

「知らないのか?

ココアってな、別名【Hot chocolate】って言うんだぜ!

そーゆー意味じゃ、寧ろコッチのが、本命と思っても良いかもな?

この寒い冬に、温かいバレンタインチョコ…みたいな?」

「「「「くそ!リア充爆裂しろ!!」」」」

この然り気無い?惚気に逆に爆裂しているのは、寺坂、村松、吉田、イトナの4人である。

 

「…で、さっきから気になってたんだが、前原と岡野さんは、朝から何をやっているんだ?」

 

響の指差す先には、何故か岡野にチョコを渡そうと必死な前原がいた。

 

「ああ、アレな。実は昨日よ………」

「…………………………てな訳よ。」

「…あっちゃ~…」

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

昨日の夕方の事である。

かーなーり、好い感じで2人きりで下校していた前原陽斗と岡野ひなた。

しかし、黄色いタコが そんな美味しいシチュエーションを見逃す訳がなく、今後のネタにすべく、体をピンク色に変色させて、追跡を開始。

そして その存在に気づいた前原。

 

「なあ、今から2人でカラオケ行かね?

息抜きによ?」

高校受験…互いに まだ滑り止めの学校しか受けていない2人。

「息抜きだ」という前原の誘いに岡野は、

「!うん!!」

会心の笑顔を見せて二つ返事で応じる。

直後に前原は律を介して、今直ぐに動ける者に、「俺が岡野と仲良くしてる隙に、それを覗いているタコを殺ろうぜ!」と呼び掛けてた。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

カラオケボックスの個室。

自分のレパートリーを完璧にハモらせるチャラ男スキル全開の前原に、岡野は呆れつつも感心。

そして そんな中、顔を若干赤らめ、明日渡すのは照れるからと言いながら、実は鞄に入れていたチョコレートを渡そうとした まさに其の時、

ドン!

「にゅやーっ!!?」

「「!!!!??」」

ドアを押し開け、勢い良く乱入してきたのはパパラッチスタイルの黄色いタコ。

 

「ちぃっ!」「ダメだった!」

「な、何ですか、君達わっ?!」

そして、続く様に部屋に入ってのは、岡島、村松、吉田、中村、狭間の5人。

 

「え…えぇっ!?」

状況が掴めない岡野に、「ヤっべー!!」な顔の前原。

 

「いや、惜しかった!

男女が2人きりで仲良くしてれば、先生は絶対に覗きにくる筈だから、その時を狙って殺ろうってゆー、前原の計画はナイスだったんだけどな~?」

「バ…岡島…」

岡島の言葉に慌てふためく前原。

「…………………………。」

そして、顔が一気に暗くなる岡野。

 

「…え?」

「ひな…?」

「ひょっとして お前…前原から聞かされてなかったのか…?」

察した様に、岡野に話し掛ける中村達。

 

そんな中、

ぽい…

岡野は手に持っていたチョコを前原に投げ渡す。

前原が其れをキャッチしたかと思うと、

グシャッ!

オカ〇・カ〇チカ張りのドロップキックを そのチョコを貫きながら顔面に浴びせ、顳には はっきりと血管、そして目には うっすらと涙を浮かべた上の怒りの表情で、

「死ねっ!!」

バッタァーン!

物騒な台詞の後、まるでドアを壊すかの勢いで、大きな音を立てて思いっきり閉め、部屋を出て行った。

 

「チョコレートか…」

「…明日、バレンタインだよな。」

床に落ちた、無惨にも潰れてしまったチョコレートを見ながら、何となく察してしまい、呟く岡島達。

 

「…これは、やっちまったな、前原…」

「はぁ…お前って奴わ…」

「くくく…見事な迄に、乙女心を踏みにじってしまったわねぇ…」

「………………………。」

狭間達の言葉に、前原は何も言えない。

                  

更に追い討ちを掛ける様に、

「…前原君、コレはダメダメです。

暗殺も恋愛も、どんどん自由にすべきですが、報・連・相…コミュニケーションが不足していると、今回の様な結果を招くのですよ。」

覗き魔のタコに正論で説教されてしまう。          

「決めました。君には宿題を出します。」

「はい?」

「明日のバレンタイン本番、岡野さんの機嫌を直し、改めて彼女から直接チョコを貰えなければ…」

「貰えなければ?」

「君の内申書の人物評価を『チャラ男』にします!」

「はァ!?」

「君は まだ、本命校の受験を残した身。

悪影響が出なければ良いですねぇ…?」

「この…タコ…!!」

 

…そして、今に至る。

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

「そりゃ、前原が悪いわ~…

本校舎の連中から、チョコ貰ってる場合じゃないだろうに…」

「まじ、最悪だな…」

吉田と村松からの情報を聞き、呆れかえる響と寺坂。

 

「…それにしても昨日、あんな時に寺坂は兎も角、吉良が参加しなかったのは珍しいよな?」

「何かあったのかよ?」

「あー、俺と寺坂は昨日、竹林と一緒にメイd「吉良ー!言うなーっ!!」んぐご!?」

昨日、何してた?…に対して応えようとした響の口を、顔を赤くした寺坂が、慌てて両手で塞いだ。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

そんなこんなで、授業の合間、休み時間毎に、あの手この手で岡野にアプローチする前原。

 

「よし、こうしよう。

空きスペースに このチョコ、パスするから、ワントラップして、すぐ俺にリターンすれば良い。速攻で行こうぜ!」

「何処の司令塔だ、お前わっ?!」

自身の趣味である、サッカー風に頼んでみても、掴みはOK!!…とは行かない。

 

「そこの岡島(ヘンタイ)から、内申書の話なら聞いてるわよ!

私から直接、チョコ貰えたらセーフだそうじゃない!?」

前原に対して、何やら凄く申し訳なさそうな顔をしている変t…岡島を睨みつけながら、岡野は言い放つ。

「う…」

「だったら尚更、絶対にやったりするもんですか!!

あの覗きダコにチャラ男認定されてろ!」

 

そもそも、考えるより先に体を動かす弾丸娘な岡野。

事前に計画を知らされていたなら兎も角、今回の様な策略に巻き込まれるのを一番嫌っている面があった。

 

 

「ん~、吉良君、どうにかならないかな?

あの2人は仲良くケンカしてるのが丁度良いのに、あんな感じにガチに喧嘩なのは、見てらんないよぉ…」

「ん~…パス。

悪いけど俺、あんな風は勘弁だし。」

「…だよね~?」

茅野の言葉にも、響は渚を…

先程、岡野に説得を試みるも、逆に椅子の直撃を顔面に喰らい、目を ぐるぐると回してダウンしてる渚を指差して言う。

「渚でさえアレなんだからさ、吉良君なんて、更にギャグ補正が加算されて、もっと悲惨な目に遭うだろうしね~?」

「不破ちゃーん!?」

最近は寒いからか鳴りは潜めてはいるが、事有る毎に上半身真っパになっては、岡野や片岡辺りから変質者扱い?されて その都度、顔面にエアガン本体の投擲直撃を受けてノックアウトされている響。

そんな響では、今の彼女に宥め賺そうと声を掛けた処で効果が無い処か、確かに渚以上の惨劇が起きるのは必至だろう。

…ギャグ補正込みで。

                   

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

3時限目が終了。

4時限目が始まる10分の間に、またも始まる岡野と、半ばストーカーと化した、前原との やり取りに進展は見られない。

「殺せんせー、もう止めにしてあげたら?

ひなたは根は素直だけど、怒らせたら頑固だし、あれじゃ前原君が どう頑張ってみても、絶対にチョコなんか渡さないよ?」

余りにも見かねた片岡が話を振るも、担任は首を横に振る。

「いえ、女の子の心1つ掴めない様では、この暗殺教室での卒業は認められません。

優れた殺し屋は萬に通ず。

これは異性の扱いとて、例外では ありませんから。」

「殺せんせー…」

 

 

そして、昼休み。

はぁ、はぁ…

ゼィ、ゼィ…

校庭での数周に及ぶガチな追い駆けっこから、その儘 教室の隣、実習室に入ってきた前原と岡野の2人。

岡野は実習台に凭れ掛け、前原は両膝に手を置き、肩で息をしている。

「なー、頼むからさ、機嫌直してチョコくれよ?」

必死に頼み込む前原だが、

「…ざっけんな!

内申書が欲しいだけでしょ?」

岡野も頑なに、それを受け入れようとはしない。

 

「…いや、内申書は この際チャラ男でも何でも、もう良ーさ。

ただ、昨日の様な貰い方じゃ嫌なんだよ。

きちんとした形で渡して欲しいんだ。」

「はぁ?今更?あんた、あたしが昨日、どんだけ勇気出してチョコ渡そうとしてたか、理解してる訳?」

「…!!」

岡野の その台詞に、黙り込む前原。

 

「その…悪ぃ…気付けなくて…」

本当に…「本っ当」と書いて「マジ」に気づいていなかったのか、既にクラスの全員が知っている事実を、漸く察した感の前原が、その自身のキャラを棄てた真摯な顔で謝る。

 

「だ・か・ら、今更謝ったて無駄だよ。

私が それで折る程、可愛い性格じゃないの、知らないの?」

それでも時既に遅し、聞く耳持たずとばかり、実習室を出ようとする岡野。

 

「知ってるさ!

お前の事なら、この1年で全部!!」

 

ぴく…

「…例えば?」

しかし、前原の必死な その言葉に、部屋を出ようとした岡野が足を止め、ならばとばかりに振り返り、聞いてみる。

 

 

「そーだな…ハイキックの時、まる見えなのに、見えてないと思ってる事とか?」

ピキッ…

その台詞に青筋を立てながらも、顔を赤くする岡野。

しかし、更に前原は言葉を続ける。

 

「全体的に脳筋でガサツだよなー、家庭科なんか、俺のが上手ぇーし。

それと、貸したマンガは ご飯粒貼り付けて返してくるし。

あ、そーそー、口元にも よく飯粒付けてるよな?どんだけ お米loveなんだよ?

あとホんっト、暴力が酷ぇ!」

ピキッピキッピキッ…

まるで使徒に侵蝕された様に、顔中に血管を浮き上がらせる岡野だが、それに気づいてないのか、前原の口は止まらない。

「…ちょっと怒ると爪を立てるわ、もっと怒るとミドルキック撃ってくるわ、更に怒らすと昨日みたくドロップキックぶっ放してくるわ…

んで、最高にキレると…」

 

ぷっちーん…

容赦ない前原の口撃に、ついに岡野がリミットブレイク、完全に暗殺者の面構えになる。

 

 

…だったら…コレでも喰らえ!!!!

 

 

バキィッ!!

「うげっ?!」

上履きの爪先に仕込んであるナイフを出すと、目の前のチャラ男の顔面目掛け、トラース式ハイキックを炸裂させた。            

しかし…

 

パキッ…

「え?」

「…最っ高にキレると、対せんせーナイフで喉元を突いてくる。

野生過ぎんだよ、お前わ…」

キックの直撃こそ回避出来なかったが、その直後、前原は自分に向けて蹴りを放った その脚、足首をキャッチして、突出していたナイフを噛み砕く。

 

「え?仕込みナイフがチョコに?

え?え?えぇ~っ?!」

対せんせー素材の筈のナイフがチョコに…

訳が解らない岡野に対し、

「今朝方、すり替えておいたんだよ。

確かにチョコ、お前から直接貰ったぜ?」

朝からの執拗なアタックは全てフェイク、本命…狙っていたのは、正しく今の この時と謂わんばかり、キャッチした足に頬擦りしながら、前原は真面目且つ、したり顔で説明する。

 

 

(」゚O゚L) カッコキモい!!

 

 

そんな前原を見て、そう心の中で絶叫した岡野は決して悪くはないだろう。

 

「…な、よく知ってんだろ?お前の事…」

顳をポリポリ掻きながら、照れくさそうに言う前原。

 

「第一…興味無い女のカラオケのハモリ全曲なんざ、覚えねっての!」

「…ん。」

その一言がトドメの一撃となったか、顔を真っ赤にして岡野は黙り込むが、

「…お前、照れると急に黙るな?

やっぱ単細胞は嘘つけn「喧しいっ!!」

ゴス!

汐らしい態度が一変、首相撲からのチャランポ、そしてハイキックを放つ。

「み、水色!?「!!」うっぎゃあ~~っ!!」

ゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシ…!!

雉も鳴かずば撃たれまい…

岡野からすれば、とりあえずはハイキックで終わらせるつもりだったのだが、この前原の余計な一言で、更に鬼の様なストンピングの連打で畳み掛ける。

 

「そのド頭、踏み潰してやるわ、こっのド変態がぁー!!」

怒りの収まらない少女は怒りの形相で追撃とばかりに、脚を大きく振り上げたが その時、

「はっ?!見られてる!?」

床に伏したド変態に、しっかりと『視られている』事に気づく。

 

 

………………………………………。

 

                   一瞬、脚の動きを止めるが、次の瞬間には顔を赤らめ、

「ま、いっか♪ちょっと位」

ボキィ!ズガ!ドギャ!グシャアッ…!!

「ぎょえーーーーーーーーーーーーっ!!」

その恥じらう乙女の表情とは対極的な、ストンピングの連打を放ち続けるのだった。

                   

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「…何とか、一件落着って感じかな?」

「…だな。」「…よね。」

そんな2人のやり取りを、校舎の外から窓辺に張り付いて見ていた響達。

あのストンピングの雨霰を目の当たりした上で、一件落着と言い切るのは、ある意味、2人の間柄をよく理解している故か…

                   

「ヌルフフフフフ…

あの2人も是非とも、卒業までに尚も進展して欲しいですねぇ…」

そして そう言いながら、邪な笑みを浮かべ、2人の様子をメモする黄色いタコ。

                   

「はい、没収~!」「にゅやっ?!」

しかし、そのメモ帳は、響の光速の手の動きによって奪われる。          

「あーっ?!吉良君、返して!」

慌ててテンパるタコを無視して

「全く…よくも まぁ、此処まで細々と…

ぎゃははは!何だよ、これ!?

杉野が見たら、最高にorzるぞ?」

パラパラとメモ帳を速読で読み流す響。

そして、

ぴた…

とあるページで響の手は止まる。

 

「おい、タコ…」

「にゅ…」

「テメー、どうして俺の5月の連休の事を知っている?!」(金髪の時間②参照)

ビリビリビリビリ!

「にゅや~(」゚O゚L)~!」

それは、秘蔵のメモ帳を無惨にも挽き裂かれたからか、それとも烏間の『あの顔』さえ凌駕する、憤怒の化身となった響の顔を見たからか…絶望と恐怖の感情が入り混じった叫びを上げる殺せんせー。

 

「逝ってこい、黄泉比良坂!!」

「ひぇ~!勘弁!!」

対せんせーグローブを嵌めた響との追い掛けっこが始まった。

それを慣れた光景だと、優しい笑顔で見守る磯貝と片岡だが、

「お前等、見てる場合か!

2人の事も、9月の遊園地の事とか その他諸々、きっちりと書き込まれてたぞ!」

「「な…!?」」

ジャキ…

「「死ね!このエロダコ教師!!」」

「にゅやーっ?!」

響の発言に、各々がウージーとナイフを構え、目の前で繰り広げられていたタコ狩りに参加する。

 

「ふぅ…コイツは…」

「あはは…いつものパターンだ…」

一緒に外で、前原達を見守っていた生徒達も、顔を緩めてしまう。

 

 

わーわーギャーギャー…

 

 

その『平和』な やり取りを、教室の自分の席から微笑んで見つめていた茅野。

そんな彼女は無意識の内に机の中に仕舞ってあるチョコレートを手に取り、そして その視線の先は、何時の間にか外のタコ狩りに参加している、1人の少年に優しく向けられていた。

 

 





続きは…本編がバレンタイン時期に追いついたら多少、加筆修正してアップします。

沖縄編は現在、話を纏めています。
(待ってる人がいるなら)もう少し待ってください。乞う御期待!
 

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