ハイスクール・フリート ―霧の行く先―   作:銀河野郎のBOB

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本文の前に一つご連絡です。

これまでプロローグを含め三話分を投稿してきましたが、タグの方で入れるべきだった「台本形式」の注意書きを入れておりませんでした。
大変申し訳ありませんでした。
詳細は活動報告の方に記載しておりますので、よろしければご一読ください。


今回は第三話でございます。

晴風に乗り込んだヤマトとムサシは、晴風クラスのみんなと出会います。

それでは、どうぞ。


第三話 霧の艦隊でピンチ!

 2016年4月10日午後1時

 

 -ヤマトside.-

 

 晴風に降り立った私とムサシは、艦長の岬明乃さんたちの案内で艦内にある教室に向かっている。

 教室には晴風に乗艦している生徒全員を集めてもらっている。

 そこで、私たちの紹介を兼ねた対話が行われる。

 

 教室へ案内される前、私たちは晴風の現状について簡単に説明を受けた。

 まず情報に流れていた反乱行為についてだが、先に攻撃したのは教官艦の方で、自分たちは自衛のためにやむを得ず反撃した、というのが彼女たちの言い分だった。

 さらに、その後立て続けに問答無用の戦闘が二度続き、修理や補給も受けられないという満身創痍の状態なのだという。

 先ほど艦を密かにスキャンしてみたが、その話に間違いはなさそうだった。

 私は彼女たちの様子からして、十分信憑性の高い話であると感じていた。

 

 岬

「もうすぐ教室です。そこでみんな待っています」

 

 ヤマト

「ありがとう。突然押しかけたのにごめんなさいね」

 

 宗谷

「いえ、こちらもようやく話を聞いてくれる人と出会えて、ほっとしています。話をしていただけると、みんな安心すると思います」

 

 副長の宗谷ましろさんが笑顔で答えてくれた。

 しかし、私はましろさんの言葉を素直に受け取ることはできなかった。

 これから話すことは、私たち霧の艦隊についてだ。

 ここでのやり取り次第で、私たちの未来が決まるといっても過言ではない。

 彼女たちはまだ学生の身分だが、だからといって蔑ろにしていいはずがない。

 私は彼女たちと真剣に向き合うことを改めて決意する。

 すると、ムサシが概念伝達で話しかけてきた。

 

 ムサシ

【ヤマト、本当に彼女たちに話すつもりなのね。私たちの過去の行い、霧が人類に行ってきたことを】

 

 ヤマト

【ええ。私たちはまだ岬艦長、宗谷副長、ヴィルヘルミーナさんの三人にしか会っていない。でも少し話をしただけでもわかったわ。彼女たちはとてもいい子たちよ。私はこの子たちに隠し事をしたくない。これが、今の私の意志よ】

 

 ムサシ

【意志、ね。それがあなたの進む道なのね】

 

 ムサシはまだ自分の道が見つけられず、迷っている。

 さらに幾分か良くなったとはいえ、人類に対する不信感を完全にぬぐえたわけでもない。

 きっと、この先に起こることに対して不安でいっぱいなのだろう。

 

 ヤマト

【ムサシ、今は私と晴風の子たちを信じてほしいの。お願い】

 

 ムサシ

【……仕方ないわね。私も手伝ってあげる。あなたを信じてね】

 

 私は小さく「ありがとう」とつぶやいた。

 いよいよ教室の入り口が見えてきた。

 さぁ、私たちの戦いを始めましょう。

 

 

 

 -明乃side.-

 

 ヤマトさんとムサシさんには一度教室の外で待ってもらって、私とシロちゃん、ミーちゃんは教室に入った。

 黒板の前に立つと、みんなの視線が私たちに向けられる。

 

 松永

「艦長、今日は何の話ですかー?」

 

 姫路

「なんか大きな艦が接舷したって聞いたよ~」

 

 魚雷発射管を担当するりっちゃん(松永理都子)と、かよちゃん(姫路果代子)が私に聞いてきた。

 

 岬

「みんな、かよちゃんの言う通り今晴風の隣には艦が接舷しています。その艦の人が私たちと話がしたいということで、ここに来てもらっています」

 

 教室の中がざわつく。

 これまで会うもの全てから攻撃されてきた状況で、自分たちと話しができる存在が現れたのだ。

 気になるのも仕方がない。

 

 宗谷

「みんな静かに。詳しいことはこれからお話してもらう。みんな、失礼のないよう応対してくれ」

 

 みんなから「は~い」という返事が返ってきた。

 

 岬

「では、どうぞお入りください」

 

 私は外にいる二人に教室に入るよう呼びかけた。

 ガラッと扉が開き、ヤマトさんとムサシさんが教室に入ってきた。

 

「うわ~超美人」

「あれって、ウェディングドレス?」

「銀髪の子もすごくきれ~」

 

 教室が再びざわついた。

 私も甲板で初めて会った時、二人の美しさに目を奪われてしまったから、みんなの気持ちがよくわかる。

 二人が教壇の中央に立つと、シロちゃんが二人に促す。

 

 宗谷

「では、お願いします」

 

 ヤマトさんは小さく一礼して、みんなに向き合った。

 

 ヤマト

「はじめまして。私は、霧の艦隊の総旗艦を務めます、ヤマトと申します。突然押しかけたにも関わらず、このような場を設けていただき、ありがとうございます」

 

 ヤマトさんは紹介が終わると、ムサシさんに続くよう促す。

 ムサシさんは少し緊張した様子で話し出す。

 

 ムサシ

「わ、私は、ヤマト直属の艦隊旗艦をしている、ムサシといいます。よろしく、お願いします」

 

 二人の紹介が終わると、みんなから拍手があがる。

 

 ところが、拍手が鳴り止むとヤマトさんは突然これまでの優しい表情をやめ、真剣な顔で私たちを見ていた。

 クラスのみんなもその雰囲気を察して、静かに次の言葉を待った。

 そして、ヤマトさんは語り始める。

 

 ヤマト

「今回私たちが皆さんと接触したのは、我々「霧の艦隊」のことを知ってもらい、この世界での我々の生きる道を探るためです。これからお話しすることは、一切の嘘偽りのない真実です。そして、皆さんにとってショックが大きいことだと思います」

 

 ……思っていた以上に深刻な話で少し身震いしてしまう。

 隣を見ると、シロちゃんが私を見つめていた。

 

 宗谷

「艦長、どうしますか?」

 

 私はクラスのみんなを見渡してみた。

 いろんな表情をしているが、考えていることは一つだとわかった。

 私は意を決した。

 

 岬

「ヤマトさん、話してください。あなた達のことを」

 

 私たちの決意を聞いたヤマトさんの目線が少し下を向き、表情が少しだけ和らいだように見えた。

 一度ムサシさんと目を合わせた後、再び私たちと向き合った。

 

 ヤマト

「では、お話ししましょう。私たちのことを」

 

 すると、突然照明が消え、ヤマトさんの周りに光るリングが出現した。

 同時に空中に浮かぶ画面のようなものが映し出される。

 みんなが少し混乱する中、ヤマトさんが次に放った言葉は衝撃的なものだった

 

 ヤマト

「私たちは、元々この世界の存在しない者、異世界からきた存在です。

 そして、私たちは、人間ではありません」

 

 

 

 そこから私たちに語られたことは、とても信じられないようなことだった。

 

 霧の艦隊

 それはこことは別の世界で生まれた無機物生命体と呼べる存在であり、そして、人類に敵対する勢力であった。

 その行動目的は、「人類を海洋から駆逐し、分断すること」と「人類の持つあらゆる通信手段を完全に封鎖すること」の二つ。

 もちろん人類は抵抗したが、霧の艦隊は圧倒的な力でそれを叩きのめし、結果人類は国ごとに孤立、急速に衰退の一途をたどったのだという。

 教室中に浮かんでいる画面には、人類と霧との最後の決戦となった「大海戦」と呼ばれる戦闘の映像が流れている。

 人類側の戦力はブルーマーメイドや学校の教員艦と似た姿をした最新式で、数も圧倒的、さらに私たちの世界にはない空飛ぶ小さな艦(戦闘機というらしい)まで存在していた。

 一方、霧の戦力は、私たちの世界の航洋艦や直教艦のような旧式の艦の姿をしており、数も少ない。

 端から見ると、人類側が負ける要素など一つもないように思えた。

 しかし、人類側の攻撃は霧には一切通じず、霧の繰り出す攻撃は一撃で艦を沈めるほどの火力を有していた。

 次々と人類側の艦隊は瓦解し、最後には全ての艦が沈められていた。

 その光景は、まさに地獄絵図そのものだった。

 

 全ての話が終わった後、教室内はだれも話せなくなるほど静かだった。

 ヤマトさんが事前に確認したとはいえ、想像以上にショックが大きかった。

 隣にいるシロちゃんとミーちゃんも普段見せないような顔をしている。

 きっと私もそうなのだろう。

 

 ヤマト

「これが私たちの真実です。」

 

 一言だけヤマトさんが告げる。

 すると、おそるおそる手を挙げる人が一人いた。

 主計長のミミちゃん(等松美海)だった。

 

 等松

「あの、なんでヤマトさんたちは人間を海から追い出したんですか?」

 

 これまでの説明で霧の艦隊の行動目的はわかった。

 でもその理由は話されていなかった。

 すると、ムサシさんがそれに答えた

 

 ムサシ

「私たちがある存在からその命令を受けていたからよ。それが、「アドミラリティ・コード」、霧の艦隊を支配する最上位の存在。そして、ヤマトはその「アドミラリティ・コード」によって選ばれた霧の総旗艦、つまり霧の頂点に立つ存在だったの」

 

 信じられなかった。

 あんなにも優しそうなヤマトさんが、人類に敵対する勢力のトップだったなんて。

 しかし、今ヤマトさんの表情を見ると、とても悲しそうだった。

 どうしてだろう。

 

 ヤマト

「私たちは「アドミラリティ・コード」の命令こそ絶対という刷り込みを持って生まれてきた。だから、何の疑問を持たずその命令に従っていた。自分たちは兵器だという理由をつけてね」

 

 なんだかすごく悲しい話に思えた。

 世界は違っても海から生まれたのに、ただの兵器だなんて。

 そんなの、悲しすぎる。

 

 西崎

「あれ? でもさっきの話だと、ヤマトさんたち霧の艦隊って艦の姿で生まれてきたんだよね? じゃあ、今目の前にいる人の姿は一体何なの?」

 

 メイちゃんが疑問を投げかけてきた。

 さっきまでの話や映像で、霧の艦は出てきたけど人の姿は出てこなかった。

 現に今、晴風の隣に停泊している超戦艦ムサシという艦。

 名前から察するに、きっと目の前にいるムサシさんの艦の姿なのだろう。

 そうなると、同じ存在が二人いることになってしまう。

 

 ヤマト

「そうですね。先ほどの話にはまだ続きがあります」

 

 一息入れると、ヤマトさんは話を続けた。

 

 ヤマト

「私たちは先ほど見せた大海戦で人類を追い詰めました。でもそれは、私たちが圧倒的な攻撃力と防御力を持っていたからできたこと。もし人類が私たちと同じだけの力を持っていたら、「戦術」という概念を持っていなかった私たちは敗北していたでしょう。」

 

 確かに、その光景に圧倒されていたけど、思い返してみれば霧の艦の動きは統率がなく、個々がバラバラに動いていたように思う。

 

 ヤマト

「その戦術を得るために、私たちが作ったのがこの肉体、「メンタルモデル」です。結果、私たちは目的通り戦術を得ることができました。でも同時に生まれた自我によって、霧と人類の関係は大きく変わっていくことになりました」

 

 ヤマトさんが語ったことはこうだ。

 メンタルモデルを持った霧の中には、アドミラリティ・コードの命令に疑問を持ち、命令にはない行動を取るものが現れるようになった。

 そしてついには、霧を裏切って人類と行動を共にするものまで現れた。

 さらに、人類の方でも霧に対抗する手段を得るようになり、霧の情勢は大きく変わっていった。

 

 ヤマト

「そして、私たちが元いた世界から去る直前、人類と霧が混在するある組織の手によって、私たちはアドミラリティ・コードから解放され、霧は自らの意志を持って生きる道を選ぶことになりました。これが私たち霧という存在が起こした事の顛末です」

 

 全ての話が語り終わった時、クラスのみんなも最初のショックから少し立ち直ったように見えた。

 私もまだ混乱していることはあるけど、少し落ち着いたように思う。

 すると、シロちゃんが厳しい表情でヤマトさんとムサシさんに向き合っていた。

 そこには敵意もまじっているように見える。

 

 宗谷

「最後に質問です。あなた方、霧の艦隊はこの世界で何をするつもりなのですか? 元いた世界と同じように、私たちを海から駆逐するつもりなのですか?」

 

 シロちゃんの言葉に、ヤマトさんは目を閉じた。

 少しだけ、でもとても長く感じる沈黙が流れた。

 そして、ヤマトさんは答えた。

 

 ヤマト

「私は、この世界に転移してから、いえ、それよりも前から考えていたことがあります。それは、霧と人類との共存です。私たちのせいで人類に大きな損害を与えたものの、元いた世界ではようやく共存に向けての一歩が始まったと思います。きっと長く険しい道でしょう。でも私はもうそれに関わることはできません」

 

 ヤマトさんの身体が震えていた。

 すると、ムサシさんがヤマトさんの手を握ってきた。

 ヤマトさんの震えは止まり、言葉が紡がれる。

 

 ヤマト

「そして私たちはこの世界で再び生を受けました。この世界には皆さんのように海に生き、海を愛する人たちであふれています。そんな世界で、私はもう一度やり直したい。元の世界で実現を見ることのできなかった、人類と霧との共存を。私の行った過去の罪は消えません。でも、許されるなら、この世界で私とムサシが、人と共に歩める機会を頂きたいのです。どうか、お願いします」

 

 ヤマトさんが深々と頭を下げる。

 ムサシさんも慌てて、それに続いた。

 

 私を含め、クラスのみんなはその姿に何かを感じ取ったように思えた。

 まだ一介の学生に過ぎない私たちに、ここまで真剣に自分の想いを伝えてくれたヤマトさん。

 きっと、ヤマトさんの言葉は本当に願っていることなのだろう。

 私は、その想いに応えたい。

 私は質問をしたシロちゃんの様子を伺う。

 

 宗谷

「艦長、私は今の言葉で充分満足しました。だから、思うことを言ってください。きっと、クラスのみんなも同じ思いです」

 

 シロちゃんにさっきまでの敵意はなく、穏やかな表情をしていた。

 クラスのみんなを見渡すと、一斉にうなずいてくれた。

 ならば、私は伝えることは一つだ。

 

 岬

「ヤマトさん、私は嬉しかったです。私たちにここまで真剣に話してくれて、すごく嬉しかった。だから、私たちはヤマトさんを信じます。そうすればヤマトさんは私たちの仲間です。大丈夫ですよ。きっとヤマトさんの願いはかないます。だって」

 

 私はヤマトさんに手を差し出し、モカちゃんから教えてもらった大切な言葉を伝えた。

 

 岬

「海の仲間は、家族だから」

 

 

 

 -ムサシside.-

 

「海の仲間は、家族だから」

 

 その言葉に、私はこの子とお父様の姿を重ねていた。

 ヤマトはお父様のことをこの子たちに話していない。

 でもこの子は、私たちを家族と認めてくれると言った。

 胸の奥が熱くなるのを感じる。

 まるでそこにお父様がいるかのように思えた。

 

 ヤマトを見ると、少し驚いた表情をしていた。

 きっとヤマトも私と同じことを考えているのだろう。

 

 ヤマト

「ありがとうございます。岬艦長、みなさん」

 

 ヤマトは岬艦長が差し出した手を握り返した。

 ようやくこの場にいる皆に笑顔が戻った。

 緊張も解かれたようで皆が思い思いに話をしている。

 

 私はヤマトと晴風の子たちとのやり取りを見て思った。

 これがヤマトの進むと決めた道なのだと。

 嫌われることを恐れず、自分の想いを正直に伝えて人類に歩み寄る。

 そして、かつての自分の願いをかなえようとしている。

 私はそんなヤマトの、姉の姿に憧れているのかもしれない。

 まだ見つけられていない自分の道。

 願うなら、ここにいる晴風の子たちと見つけてみたいと思っていた。

 

 

 そんなことを考えていると、ヤマトと岬艦長が私に歩み寄ってきた。

 

 ヤマト

「ムサシ、これからのことを明乃さんたちに話したいのだけど、あなたもきてくれるかしら?」

 

 いつの間にかヤマトは彼女のことを名前で呼んでいる。

 この少しの間で、仲を深めたのかしら。

 

 岬

「そうそう、ムサシちゃんもおいでよ!」

 

 あれ? ……今、この子はなんて言った?

 ムサシ、ちゃん、と、言ったような。

 

 岬

「ヤマトさんがね、ムサシさんのことを「ムサシちゃん」って呼んでいいって言ってくれたから、これからそう呼ぶことにしたの」

 

 私は思わずヤマトに言い寄った。

 

 ムサシ

「ちょっとヤマト! 私の断りもなく勝手に呼び方決めないでくれる!?」

 

 ヤマト

「いいじゃない。私はこれから明乃さんたちと一緒に行動しようと思うの。でも「さん」づけだと堅苦しいし、あなたはみんなより身体も小さいから」

 

 身体が小さいのはメンタルモデル形成に自身のコアが影響されるせいだ。

 自分の意志で小さくなっているわけではないというのに。

 

 ヤマト

「それと、ムサシには今後私の事を「お姉ちゃん」と呼んでもらうわ」

 

 私の辱めはまだ終わらなかった。

 ちゃん付けで呼ばれるだけでなく、ヤマトをお姉ちゃん呼びしろというのだ。

 すると、私に一つの命令が届いた。

 

 ヤマト

「なお、このことは「総旗艦命令」とします」

 

 ムサシ

「そんなことで総旗艦命令の権限を使わないでよ!」

 

 気が付くと、晴風の子たちが私たちを取り囲んで、やり取りに注目していた。

 中には笑いながら見ている子もいた。

 

 ヤマト

「さぁ、私を「お姉ちゃん」と呼んで。さぁ!」

 

 ムサシ

「うぅ……」

 

 取り囲まれた状態では逃げられない。

 私はもう諦めていた。

 

 ムサシ

「お、おねえ、ちゃん……」

 

 そういうと、ヤマトが私に抱き着いてきた。

 晴風の子たちからはなぜか歓声が上がっている。

 教室の中は笑顔であふれていた。

 私はとても恥ずかしくなったが、今このときが心地よいとも感じていた。

 

 

 私はこれから晴風とどんな道を歩むのだろうか。

 その行く先に、私は自分の道を見つけることができるのだろうか。

 答えはわからない。

 でもきっと見つけられると信じてみよう。

 それが今の、私の願いだ。

 




第三話、いかがだったでしょうか?

日に日に増えるお気に入り登録にビビりながら、書いていました。

今回は前回以上に説明回な感じでしたが、晴風クラスの視点で霧の艦隊を見てもらうために、こういう書き方にしてみました。


そして、最後のヤマトさんの行動ですが、もちろん狙ってますw

霧の艦隊には、こんな言葉があるのをご存じだろうか?

「負けたらギャグ要員」

それは、総旗艦だろうと容赦なく適用されるのです!

本作のヤマトさんには、ムサシにお姉ちゃん魂を暴走させる「お姉ちゃんプラグイン」を実装しております。

こんなお姉ちゃんなヤマトさんもアリだと思ってます!


次回の第四話からようやく本格的に晴風クラスと絡み出します!(仮)

待っていただけると嬉しいです。


最後に、お姉ちゃんつながりで、おまけを書いてみました。

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 おまけ

 宗谷
「うぅ……、うーん」

 岬
「シロちゃん、さっきからどうしたの?」

 宗谷
「いえ、その、実は……」

 岬
「?」

 宗谷
「ヤマトさんの、彼女の声が私の上の姉とそっくりで、ちょっと思い出してしまって」

 岬
「へー、シロちゃんお姉さんがいたんだね」

 ヤマト
「お姉さん、ですって!」

 宗谷
「ヤマトさん!?」

 ヤマト
「ましろさんのお姉さんと私の声がそっくりなら、ましろさんも私の事を「お姉ちゃん」って呼んでみる? いえ、今ここで呼んでほしいわ」

 宗谷
「うえぇ!? ちょ、ちょっと」

 ヤマト
「さぁ! さぁ、さぁ!!」

 宗谷
「うぅ、うわあああああああああ!!」

 岬
「あ、待ってよシロちゃーん」

 ムサシ
≪あの子も苦労しそうね……≫

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